有価証券報告書-第20期(2023/07/01-2024/06/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社は2023年11月に当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの株式譲渡を決定したことから、連結財務諸表の作成上、同社の事業を非継続事業に分類しております。このため、売上収益、売上総利益、営業利益及び税引前当期利益については、非継続事業を除いた継続事業の金額を記載しております。また、前期からの増減比率の記載にあたっても、前期実績を同様に組み替えております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33. 非継続事業」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上収益は173,225百万円(前期比14.9%増)となりました。この増収は主に、機電・IT領域及び建設領域で在籍人数が伸長し、稼働率も概ね高い水準で推移したこと、為替影響等で海外領域の売上収益が増加したことに加え、2024年4月1日付で子会社化した2社の業績が寄与したことによります。利益面では、売上総利益および定常的な販売管理費の売上収益に対する比率は維持されたものの、新株予約権の行使条件達成による一時費用の発生や雇用調整助成金の剥落等の減益要因が発生しました。一方でビーネックスパートナーズの株式譲渡に伴う子会社株式売却益も計上されました。その結果、事業利益は14,297百万円(前期比25.0%増)、営業利益は14,293百万円(前期比17.5%増)、当期利益は11,811百万円(前期比23.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は11,768百万円(前期比23.4%増)となりました。
※事業利益は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」を減算したもので、「その他の収益」や「その他の費用」に計上される特別項目(雇用調整助成金や減損損失等)による影響を除いたものを示している当社独自の利益指標です。
セグメント別の業績の概要は、次のとおりです。なお、セグメント別の売上収益は外部顧客への売上収益を適用しております。
当連結会計年度の期首より、マネジメントによる管理を一層強化するため、セグメント利益を従来の営業利益から、営業利益に持分法による投資損益を調整した金額に致しました。
[機電・IT領域](機械・電機及びIT領域の開発・設計・運用保守分野に対する派遣・請負・委託事業)
当連結会計年度においては、前期からの継続的な採用投資により在籍人数が順調に伸長し、稼働率は前期を若干下回ったものの概ね91~94%で安定的に推移しました。更に、旺盛な需要を背景にして、積極的に単価の改善を推し進めました。また、2024年4月1日付で子会社化したオープンアップテクノロジーの業績も寄与しました。利益面では、稼働率の微減や従業員処遇の引上げを吸収して、売上総利益率は概ね維持されましたが、特殊要因として、ネプラス株式会社のプロダクト事業売却による事業譲渡益を計上した一方で、新株予約権の行使条件達成による一時費用の発生、前連結会計年度の雇用調整助成金の剥落、のれんの減損損失の計上といったマイナス要因が発生しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は91,064百万円(前期比13.3%増)、セグメント利益は8,930百万円(前期比3.7%増)となりました。
[建設領域](建設業界への施工管理技術者やCADオペレーターの派遣事業)
当連結会計年度においては、退職率がやや悪化したものの、前期からの継続的な採用強化の結果、在籍人数が増加し、建設業界の人材需要を踏まえた契約単価の改善も進展しました。また、2024年4月1日付で子会社化した株式会社オープンアップコンストラクションの業績も寄与しました。利益面では、稼働率が前期を若干下回ったものの、単価改善や、採用費を含めた販売管理費の抑制が増益に寄与した一方で、前連結会計年度の雇用調整助成金が剥落したため、全体の利益率は若干低下しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は44,994百万円(前期比12.1%増)、セグメント利益は6,878百万円(前期比9.7%増)となりました。
[製造領域](顧客企業の製造工程等における派遣・請負・受託事業)
当社は、当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの全株式を2024年4月1日付で譲渡し、製造派遣事業から撤退しました。
この結果、当セグメントにはビーネックスパートナーズの第3四半期連結累計期間までの売上収益およびセグメント利益に加えて株式譲渡による子会社株式売却益が計上されており、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は7,993百万円(前期比27.3%減)、セグメント利益は2,063百万円(前期比270.6%増)となりました。
[海外領域](日本国外における技術・製造分野に対する派遣・請負や、有料職業紹介などの人材サービス事業)
当連結会計年度においては、英国ではインフレが鎮静化しつつあるものの経済がリセッション含みで推移する中、着実に新規顧客開拓を進めるなどの受注活動の結果、ポンドベースでも増収となりました。利益面では、利益率の高い紹介事業の一時的な活況が終息したことと、インフレにより経費や人件費が上昇したことにより、利益率が低下しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は35,514百万円(前期比22.6%増)、セグメント利益は570百万円(前期比3.8%増)となりました。
[その他]
報告セグメントに含まれない領域として、株式会社SAMURAIがオンラインプログラミング学習サービスを、当社グループの特例子会社である株式会社オープンアップウィズ(旧会社名 株式会社ビーネックスウィズ)が障がい者雇用によるグループ内各種サービスを行っております。
当連結会計年度においては、オンラインプログラミング学習サービスは収益性重視の方針が奏功し売上利益共に堅調に推移し、グループ内各種サービスにおいてはコロナ影響の緩和とサービス提供範囲の拡大から大幅な増収が見られました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は内部取引を含めて2,635百万円(前期比37.3%増)、セグメント利益は254百万円(前期比568.8%増)となりました。
② 財政状態の状況
資産・負債・資本
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて15,074百万円増加(14.9%増)し、116,566百万円となりました。主たる変動項目は、オープンアップコンストラクション及びオープンアップテクノロジーの取得によるのれんの増加5,821百万円、現金及び現金同等物の増加5,428百万円、営業債権及びその他の債権の増加2,350百万円、関連会社株式の取得等による持分法で会計処理されている投資の増加604百万円及び非流動資産のその他の金融資産の増加593百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて6,743百万円増加(18.5%増)し、43,218百万円となりました。主たる変動項目は、未払人件費の増加3,282百万円、流動負債のその他の流動負債の増加1,905百万円、未払法人所得税の増加945百万円及び流動負債のその他の金融負債の増加440百万円等によるものであります。
(資本)
当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に比べて8,331百万円増加(12.8%増)し、73,347百万円となりました。主たる変動項目は、親会社の所有者に帰属する当期利益11,768百万円、剰余金の配当4,601百万円等による利益剰余金の増加6,963百万円及びその他の資本の構成要素の増加939百万円等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,428百万円増加し、21,506百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、19,177百万円の収入(前期は15,598百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前当期利益の計上による収入14,555百万円、未払人件費の増加額3,377百万円、非継続事業からの税引前利益2,205百万円、非資金項目である減価償却費及び償却費2,150百万円等の損益の調整額、未払消費税等の増加額1,650百万円及びリース債権の減少額1,365百万円等が、子会社株式売却益1,880百万円、事業譲渡益478百万円等の調整項目及び法人所得税の支払額3,334百万円等による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,029百万円の支出(前期は611百万円の収入)となりました。支出の主な要因は、オープンアップコンストラクション及びオープンアップテクノロジーの取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,418百万円、本社移転等に伴う有形固定資産の取得による支出581百万円、関連会社の取得による支出498百万円等が、ビーネックスパートナーズの全株式を売却したことによる連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,840百万円、ネプラス株式会社の事業譲渡による収入750百万円等による収入を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、8,889百万円の支出(前期は12,667百万円の支出)となりました。支出の主な原因は、配当金の支払額4,596百万円、リース負債の返済による支出4,520百万円、長期借入金の返済による支出201百万円等が短期借入金の増加額509百万円等を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1.親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、期末終値株価×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5.有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
6.IFRSへの移行日を2020年7月1日とし、2021年6月期よりIFRSを適用しているため、2020年6月期以前については記載しておりません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループ事業の主体となっている派遣及び請負業務は、生産実績及び受注実績の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、2023年11月に当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの全株式を譲渡することを意思決定したことから、当連結会計年度より製造領域を非継続事業に分類し、2024年4月1日付で連結の範囲から除外しております。
(注)1.主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満のため記載を省略しております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の事業には、景気変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,428百万円増加し、21,506百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社の運転資金等は原則として営業債権の回収によって賄われておりますが、状況に応じて直接金融並びに間接金融を利用していく方針であります。
資金の流動性につきましては、当社及び一部の連結子会社は、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、余剰資金の効率化を図っております。
また、手許流動性確保のために、当座貸越枠及びコミットメントライン契約等の調達手段を備えております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、財務的な目標の達成状況を判断するため、各事業区分あるいは事業会社毎の成長性と収益性を評価する指標を重視しております。具体的には売上収益とその増加率、営業利益とその増加率を社内の目標や評価に設定し、連結決算においてもこれらの項目を重視した継続的な開示と説明で状況を示しております。
また、稼働する社員数の増加と稼働率は客観的な非財務の指標として重要であり、同じく開示を行っております。
また、中期経営計画として2025年6月期までを計画期間とする中期経営計画「BY25」を2021年8月に設定しておりますが、2024年6月期時点において中期経営計画「BY25」のコミットメントを達成予定となっております。新たに目標をアップデートすべく新中期経営方針として、3つの指標を掲げております。
「収益指標」:売上高・営業利益(年率)10%以上成長、営業利益率10%以上の達成
「成長指標」:国内エンジニア数(年率)10%以上、社員の育成投資、M&A
「還元指標」: 配当性向50%以上、累進配当、自己株式取得
e.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、継続した企業成長と更なる業容の拡大のため、コーポレート・ガバナンスに対する継続的な取り組みを行いつつ、技術者派遣を中心とした事業の伸長、社員の採用数及び定着率の向上、社員のスキルアップへの取組み強化等が必要であると考えております。
これらに対する問題認識や今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社は2023年11月に当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの株式譲渡を決定したことから、連結財務諸表の作成上、同社の事業を非継続事業に分類しております。このため、売上収益、売上総利益、営業利益及び税引前当期利益については、非継続事業を除いた継続事業の金額を記載しております。また、前期からの増減比率の記載にあたっても、前期実績を同様に組み替えております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33. 非継続事業」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上収益は173,225百万円(前期比14.9%増)となりました。この増収は主に、機電・IT領域及び建設領域で在籍人数が伸長し、稼働率も概ね高い水準で推移したこと、為替影響等で海外領域の売上収益が増加したことに加え、2024年4月1日付で子会社化した2社の業績が寄与したことによります。利益面では、売上総利益および定常的な販売管理費の売上収益に対する比率は維持されたものの、新株予約権の行使条件達成による一時費用の発生や雇用調整助成金の剥落等の減益要因が発生しました。一方でビーネックスパートナーズの株式譲渡に伴う子会社株式売却益も計上されました。その結果、事業利益は14,297百万円(前期比25.0%増)、営業利益は14,293百万円(前期比17.5%増)、当期利益は11,811百万円(前期比23.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は11,768百万円(前期比23.4%増)となりました。
※事業利益は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」を減算したもので、「その他の収益」や「その他の費用」に計上される特別項目(雇用調整助成金や減損損失等)による影響を除いたものを示している当社独自の利益指標です。
セグメント別の業績の概要は、次のとおりです。なお、セグメント別の売上収益は外部顧客への売上収益を適用しております。
当連結会計年度の期首より、マネジメントによる管理を一層強化するため、セグメント利益を従来の営業利益から、営業利益に持分法による投資損益を調整した金額に致しました。
[機電・IT領域](機械・電機及びIT領域の開発・設計・運用保守分野に対する派遣・請負・委託事業)
当連結会計年度においては、前期からの継続的な採用投資により在籍人数が順調に伸長し、稼働率は前期を若干下回ったものの概ね91~94%で安定的に推移しました。更に、旺盛な需要を背景にして、積極的に単価の改善を推し進めました。また、2024年4月1日付で子会社化したオープンアップテクノロジーの業績も寄与しました。利益面では、稼働率の微減や従業員処遇の引上げを吸収して、売上総利益率は概ね維持されましたが、特殊要因として、ネプラス株式会社のプロダクト事業売却による事業譲渡益を計上した一方で、新株予約権の行使条件達成による一時費用の発生、前連結会計年度の雇用調整助成金の剥落、のれんの減損損失の計上といったマイナス要因が発生しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は91,064百万円(前期比13.3%増)、セグメント利益は8,930百万円(前期比3.7%増)となりました。
[建設領域](建設業界への施工管理技術者やCADオペレーターの派遣事業)
当連結会計年度においては、退職率がやや悪化したものの、前期からの継続的な採用強化の結果、在籍人数が増加し、建設業界の人材需要を踏まえた契約単価の改善も進展しました。また、2024年4月1日付で子会社化した株式会社オープンアップコンストラクションの業績も寄与しました。利益面では、稼働率が前期を若干下回ったものの、単価改善や、採用費を含めた販売管理費の抑制が増益に寄与した一方で、前連結会計年度の雇用調整助成金が剥落したため、全体の利益率は若干低下しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は44,994百万円(前期比12.1%増)、セグメント利益は6,878百万円(前期比9.7%増)となりました。
[製造領域](顧客企業の製造工程等における派遣・請負・受託事業)
当社は、当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの全株式を2024年4月1日付で譲渡し、製造派遣事業から撤退しました。
この結果、当セグメントにはビーネックスパートナーズの第3四半期連結累計期間までの売上収益およびセグメント利益に加えて株式譲渡による子会社株式売却益が計上されており、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は7,993百万円(前期比27.3%減)、セグメント利益は2,063百万円(前期比270.6%増)となりました。
[海外領域](日本国外における技術・製造分野に対する派遣・請負や、有料職業紹介などの人材サービス事業)
当連結会計年度においては、英国ではインフレが鎮静化しつつあるものの経済がリセッション含みで推移する中、着実に新規顧客開拓を進めるなどの受注活動の結果、ポンドベースでも増収となりました。利益面では、利益率の高い紹介事業の一時的な活況が終息したことと、インフレにより経費や人件費が上昇したことにより、利益率が低下しました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は35,514百万円(前期比22.6%増)、セグメント利益は570百万円(前期比3.8%増)となりました。
[その他]
報告セグメントに含まれない領域として、株式会社SAMURAIがオンラインプログラミング学習サービスを、当社グループの特例子会社である株式会社オープンアップウィズ(旧会社名 株式会社ビーネックスウィズ)が障がい者雇用によるグループ内各種サービスを行っております。
当連結会計年度においては、オンラインプログラミング学習サービスは収益性重視の方針が奏功し売上利益共に堅調に推移し、グループ内各種サービスにおいてはコロナ影響の緩和とサービス提供範囲の拡大から大幅な増収が見られました。
この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は内部取引を含めて2,635百万円(前期比37.3%増)、セグメント利益は254百万円(前期比568.8%増)となりました。
② 財政状態の状況
資産・負債・資本
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて15,074百万円増加(14.9%増)し、116,566百万円となりました。主たる変動項目は、オープンアップコンストラクション及びオープンアップテクノロジーの取得によるのれんの増加5,821百万円、現金及び現金同等物の増加5,428百万円、営業債権及びその他の債権の増加2,350百万円、関連会社株式の取得等による持分法で会計処理されている投資の増加604百万円及び非流動資産のその他の金融資産の増加593百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて6,743百万円増加(18.5%増)し、43,218百万円となりました。主たる変動項目は、未払人件費の増加3,282百万円、流動負債のその他の流動負債の増加1,905百万円、未払法人所得税の増加945百万円及び流動負債のその他の金融負債の増加440百万円等によるものであります。
(資本)
当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に比べて8,331百万円増加(12.8%増)し、73,347百万円となりました。主たる変動項目は、親会社の所有者に帰属する当期利益11,768百万円、剰余金の配当4,601百万円等による利益剰余金の増加6,963百万円及びその他の資本の構成要素の増加939百万円等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,428百万円増加し、21,506百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、19,177百万円の収入(前期は15,598百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前当期利益の計上による収入14,555百万円、未払人件費の増加額3,377百万円、非継続事業からの税引前利益2,205百万円、非資金項目である減価償却費及び償却費2,150百万円等の損益の調整額、未払消費税等の増加額1,650百万円及びリース債権の減少額1,365百万円等が、子会社株式売却益1,880百万円、事業譲渡益478百万円等の調整項目及び法人所得税の支払額3,334百万円等による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,029百万円の支出(前期は611百万円の収入)となりました。支出の主な要因は、オープンアップコンストラクション及びオープンアップテクノロジーの取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,418百万円、本社移転等に伴う有形固定資産の取得による支出581百万円、関連会社の取得による支出498百万円等が、ビーネックスパートナーズの全株式を売却したことによる連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,840百万円、ネプラス株式会社の事業譲渡による収入750百万円等による収入を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、8,889百万円の支出(前期は12,667百万円の支出)となりました。支出の主な原因は、配当金の支払額4,596百万円、リース負債の返済による支出4,520百万円、長期借入金の返済による支出201百万円等が短期借入金の増加額509百万円等を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2021年6月期 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 61.4 | 65.6 | 64.0 | 62.8 |
| 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) | 109.3 | 137.3 | 178.8 | 156.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 2.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 59.4 | 94.2 | 132.2 | 114.2 |
(注)1.親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、期末終値株価×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5.有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
6.IFRSへの移行日を2020年7月1日とし、2021年6月期よりIFRSを適用しているため、2020年6月期以前については記載しておりません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループ事業の主体となっている派遣及び請負業務は、生産実績及び受注実績の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、2023年11月に当社の連結子会社であるビーネックスパートナーズの全株式を譲渡することを意思決定したことから、当連結会計年度より製造領域を非継続事業に分類し、2024年4月1日付で連結の範囲から除外しております。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | 前期比増減(%) | |
| 販売高(百万円) | 構成比(%) | ||
| 機電・IT領域 | 91,064 | 52.6 | 13.3 |
| 建設領域 | 44,994 | 26.0 | 12.1 |
| 製造領域 | 7,993 | 4.6 | △27.3 |
| 海外領域 | 35,514 | 20.5 | 22.6 |
| 報告セグメント計 | 179,566 | 103.7 | 11.9 |
| その他 | 1,653 | 1.0 | 29.8 |
| 合計(非継続事業調整前) | 181,219 | 104.6 | 12.1 |
| 非継続事業への振替額 | △7,993 | △4.6 | △27.3 |
| 合計 | 173,225 | 100.0 | 14.9 |
(注)1.主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満のため記載を省略しております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の事業には、景気変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,428百万円増加し、21,506百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社の運転資金等は原則として営業債権の回収によって賄われておりますが、状況に応じて直接金融並びに間接金融を利用していく方針であります。
資金の流動性につきましては、当社及び一部の連結子会社は、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、余剰資金の効率化を図っております。
また、手許流動性確保のために、当座貸越枠及びコミットメントライン契約等の調達手段を備えております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、財務的な目標の達成状況を判断するため、各事業区分あるいは事業会社毎の成長性と収益性を評価する指標を重視しております。具体的には売上収益とその増加率、営業利益とその増加率を社内の目標や評価に設定し、連結決算においてもこれらの項目を重視した継続的な開示と説明で状況を示しております。
また、稼働する社員数の増加と稼働率は客観的な非財務の指標として重要であり、同じく開示を行っております。
また、中期経営計画として2025年6月期までを計画期間とする中期経営計画「BY25」を2021年8月に設定しておりますが、2024年6月期時点において中期経営計画「BY25」のコミットメントを達成予定となっております。新たに目標をアップデートすべく新中期経営方針として、3つの指標を掲げております。
「収益指標」:売上高・営業利益(年率)10%以上成長、営業利益率10%以上の達成
「成長指標」:国内エンジニア数(年率)10%以上、社員の育成投資、M&A
「還元指標」: 配当性向50%以上、累進配当、自己株式取得
e.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、継続した企業成長と更なる業容の拡大のため、コーポレート・ガバナンスに対する継続的な取り組みを行いつつ、技術者派遣を中心とした事業の伸長、社員の採用数及び定着率の向上、社員のスキルアップへの取組み強化等が必要であると考えております。
これらに対する問題認識や今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。