有価証券報告書-第36期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/23 10:59
【資料】
PDFをみる
【項目】
76項目

対処すべき課題

情報通信業界においては、情報通信サービス全体を支える通信インフラの多様性により高度化が必要不可欠となっております。技術革新が激しい当業界において迅速な技術習得への対応はもとより、ユーザーの価格に対する要求の高まりによる顧客企業のオフショア開発の活用等、環境の変化に迅速に対応していくことが求められます。
このような事業環境のなか、当社が継続的に事業規模を拡大させていくためには、下記の課題への対応が必要であると考えております。
1.技術力確保と品質向上及び生産性向上
技術革新のスピードが速く、特に通信ソフトウェアを支える技術は日々進化しております。クラウド・コンピューティングの利活用やスマートフォンに代表されるモバイル端末等の変化が急速に進んでおり、当社を取り巻く事業環境は急激に変化しております。こうした事業環境のなか、最先端技術習得の強化と専門技術の高度化を図り、最新の技術力確保に努めることはもとより、W字モデルの開発手法を取り入れた「当社標準開発モデル」の導入やソフトウェアの構造分析を行う「リバースエンジニアリングサービス」の活用等による品質向上に努めてまいります。また、OSSの活用や部品の再利用による開発コストの低減を図る等の生産性向上に努めてまいります。
2.安定収益基盤の強化
当社が属するソフトウェア業界においては、国内外の同業各社との競合に直面しております。このような状況下、受託開発において生産性向上及びプロジェクトマネジメント力強化に向けた組織的な取り組みや常に顧客ニーズに適う高品質なソフトウェアの提供により一定の利益を確保する取り組みのほか、より高い収益性の実現と成長性を維持するために自社プロダクト及びサービスの拡充を図ってまいります。更には自社技術を活かした新たなソリューションを創出し、安定収益基盤の強化を図ってまいります。
3.技術者の確保
当業界において優秀な技術者を確保することは、企業の発展、成長に欠かせない要件となっております。当社においても、即戦力となる技術者の確保を目的とした中途採用に加え、将来の幹部社員育成を目的とした新卒採用活動も強化しており、優秀な技術者の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受入を行っており、社外からの技術者の確保にも努めてまいります。
4.人材育成
当社は、人材が重要な財産であると認識し、会社を発展成長させるための重要な課題として、人材育成に取り組んでおります。当社人財マネジメント方針に基づき、技術面においては、高度なIT基盤技術力の向上はもとより、プロジェクトマネジメント力及び品質管理能力の向上により更なる顧客満足度の向上を実現してまいります。営業面においては、顧客目線に立った対応力の強化を図るとともに、業界動向や顧客情報の早期情報収集による提案力の向上を実現してまいります。また、管理面においては、社内環境を整備し活性化させるための気配り力の向上を図るとともに、プロフェッショナルな対応による経営効率化を実現し、会社全体の収益力向上を実現してまいります。
5.コンプライアンス体制の一層の強化
当業界におきましては、偽装請負等が社会問題化したことにより、当該問題等に関連して、コンプライアンス体制の整備が不可欠となっているものと認識しております。当社においては、顧客からの案件受注時に社内ガイドラインに基づき、問題が発生しないように法令遵守に向けた取り組みを推し進めております。今後においても、コンプライアンス体制の一層の強化を図ると共に、顧客企業の信頼向上に努めてまいります。
6.業務の適正を確保するための体制の強化
当社は、関連法規を遵守し、財務報告の信頼性と業務の有効性・効率性を確保するため、内部統制システムを整備し適切に運用すると共に、企業統治を一層強化する観点から、その継続的改善に努める旨の内部統制システムの構築に関する基本方針を決定しております。「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 6 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。