有価証券報告書-第10期(平成28年6月1日-平成29年5月31日)

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2017/08/18 16:13
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有報資料

(1) 業績
①当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国や欧州等の海外情勢の影響により先行きの不透明感が高まったものの、国内においては企業収益や雇用環境の改善を背景に景気は回復基調で推移しました。
こうした環境の中、当社グループは派遣法や労働契約法などをふまえて、顧客ごとの成長戦略に適した人材ポートフォリオの形成を実現する人事、組織、雇用に関するソリューションサービスに注力し、企業の健康経営、女性活躍や働き方改革の推進、さらには雇用創造の一環として地方創生にも積極的に取り組みました。
その結果、エキスパートサービス(人材派遣)、BPO事業であるインソーシング(委託・請負)とアウトソーシングをはじめ、ほとんどのセグメントで増収となり、売上高は280,395百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
当期は年金資産の運用利回り低下とマイナス金利政策に伴う割引率見直しにより退職給付費用が大幅に増加したこともあり、販管費が増加したものの、営業利益は4,488百万円(前連結会計年度比16.3%増)、経常利益も4,319百万円(前連結会計年度比12.0%増)と増益となりました。
一方で、第3四半期に一部固定資産の減損損失を計上したことに加えて、アウトソーシング事業の伸長により非支配株主に帰属する当期純利益が増加したことから、親会社株主に帰属する当期純損失129百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益243百万円)となりました。
■連結業績
平成28年5月期平成29年5月期増減率
売上高263,728百万円280,395百万円6.3%
営業利益3,860百万円4,488百万円16.3%
経常利益3,855百万円4,319百万円12.0%
親会社株主に帰属
する当期純損益
243百万円△129百万円

②事業別の状況(セグメント間取引消去前)
HRソリューション
エキスパートサービス(人材派遣)、インソーシング(委託・請負)他
売上高 232,285百万円 営業利益 2,297百万円
[エキスパートサービス] 売上高 142,662百万円
人手不足感が継続する中、働き方改革の施策の一つとして人材派遣の活用が広がったこともあり、サービス業やメーカーをはじめ幅広い業界で受注が増加しました。エネルギー業界でも自由化に伴うマーケティングが活発化したことから、平成28年4月に株式会社パソナが子会社化した大阪ガスエクセレントエージェンシー株式会社(現・株式会社パソナ)も業績拡大に寄与しました。新規登録者も前期を上回って推移し、稼働者の増加に貢献しました。加えてキャリアコンサルティングや研修の充実度も増していることから、職種別では経理、外国語、貿易などの専門事務や営業職が伸長しました。
これらの結果、売上高は142,662百万円(前連結会計年度比7.6%増)と増収となりました。
[インソーシング] 売上高 77,100百万円
企業においては、派遣法・労働契約法の改正や働き方改革を契機に人材ポートフォリオの見直しや業務の効率化が急速に進んでおり、当社グループでは株式会社パソナを中心に顧客ごとに人材派遣、BPO等を柔軟に組み合わせたソリューションの提供を徹底して強化、顧客開拓に注力しました。またビーウィズ株式会社では、エネルギー自由化に伴うコンタクトセンター需要の高まりに対応して拠点を新設するなど、体制の強化も進めています。
パブリック分野では、行政サービスの民間委託が広がる中、当社グループが他社に先駆けて実績を積み上げた領域でさらに横展開が進み、行政事務代行が引き続き拡大しました。
これらの結果、売上高は77,100百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。前期にビーウィズ株式会社が決算期変更に伴い14ヶ月分の業績を計上したこともあって伸び率は抑制されましたが、グループの柱となる事業にまで成長しました。
[HRコンサルティング、教育・研修、その他] 売上高 6,133百万円
観光・宿泊施設、公共交通機関、地方自治体など様々な領域にインバウンド対応ニーズが広がり、日本全体でサービスレベルの向上を図ろうとする機運が高まる中、キャプラン株式会社では日本式の接客・接遇、語学、異文化理解などの研修が伸長しました。また、働き方改革を推進する企業向けのマネジメント研修や、女性管理職のリーダーシップ研修なども増加しました。その他の事業も売上に貢献した結果、セグメントの売上高は6,133百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。
[グローバルソーシング(海外人材サービス)] 売上高 6,388百万円
海外においては、日系企業が進出フェーズから深耕拡大のフェーズに移行していることに伴い、現地中心のマネジメントへのシフトが増加したことから、現地人材の採用ニーズが高まりました。
当社グループは既存拠点の体制固めと営業強化に注力しましたが、平成27年10月に子会社化したインドネシアのPT. Dutagriya Sarana(デュータグリヤ サラナ)のクライアント増加が人材派遣の伸長に寄与したほか、平成28年9月に営業を開始したCaplan Thailand(キャプラン タイ)で販売員や秘書を対象とした日本式おもてなしや接客マナーの研修が増加するなど、新しい拠点も顧客開拓とサービスメニューの拡張に寄与しました。
全体では為替のマイナス影響があったものの、売上高は6,388百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
以上の事業から構成されるセグメントの売上高は、主力のエキスパートサービス、インソーシングが好調に推移したことにより232,285百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。利益面では、退職給付費用が前期より大幅に増加して利益の押し下げ要因となったものの、増収影響に加えてバックオフィスコスト削減等に取り組んだ成果も出てきており、営業利益は2,297百万円(前連結会計年度比17.3%増)と大幅な増益となりました。
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) 売上高 15,008百万円 営業利益 1,992百万円
人材紹介では求人数、求職者数共に過去最高となったことや当社グループのノウハウを活かした女性やシニアの成約数も増加し、全体的に高水準で推移しました。第1四半期に基幹システム入れ替えに伴う一時的な業務効率低下があったものの、第2四半期以降は計画を上回って推移しました。
一方、再就職支援では景気回復と人手不足感から企業の雇用調整が減少し、市場が大幅に縮小する厳しい事業環境が続きました。当社グループは受注率を高めて、再就職決定の早期化や適正なコスト管理に努めましたが、収益改善には至らず、セグメントの売上高は15,008百万円(前連結会計年度比7.7%減)、営業利益は1,992百万円(前連結会計年度比31.4%減)と減収減益となりました。
アウトソーシング 売上高 29,893百万円 営業利益 5,782百万円
当社子会社で福利厚生アウトソーシングサービスを手がける株式会社ベネフィット・ワンでは、福利厚生サービスを中心にサービスインフラを有効に活用しながら法人および個人向けに事業を展開すると共に、国内で培った事業モデルの海外展開も推進しています。
主力の福利厚生事業においては提案営業を積極的に行い、中堅・中小企業の開拓にも注力した結果、導入企業数が順調に拡大しました。報奨金等をポイント化して管理・運営する「インセンティブ事業」も堅調に推移したほか、疾病予防のための健康支援を行う「ヘルスケア事業」も取引条件の見直しや業務標準化等により収益が大幅に改善しました。
これらの結果、売上高は29,893百万円(前連結会計年度比14.0%増)、営業利益は5,782百万円(前連結会計年度比35.2%増)と大幅な増収増益となりました。
ライフソリューション、パブリックソリューション 売上高 6,327百万円 営業損失 213百万円
ライフソリューションでは、株式会社パソナフォスターにおいて認可保育所、企業内保育施設や放課後児童クラブの受託運営が増加しました。株式会社パソナライフケアでは従業員の福利厚生として「仕事と介護の両立支援サービス」を活用する法人顧客が増加し、ケアスタッフの派遣も大幅に増加したほか、家事代行サービスでマンション管理会社やカード会員向けなど様々な販路を開拓した結果、増収増益となりました。
地方創生事業を中心とするパブリックソリューションでは、西日本最大級の道の駅を運営する株式会社丹後王国が、第3四半期に一部固定資産の利用状況を踏まえて減損損失を計上したものの、集客の促進に加えて、自家製品の外販や農産物卸売事業など地域商社としての新たな展開を推進した結果、売上規模の拡大と共に、足元では収益も改善傾向となりました。
そのような結果、当セグメントの売上高は6,327百万円(前連結会計年度比12.6%増)となり、営業損失は213百万円と前連結会計年度(営業損失477百万円)から半減しました。
消去又は全社 売上高 △3,119百万円 営業利益 △5,370百万円
グループ間取引消去と持株会社である株式会社パソナグループの販管費等が含まれています。
当期は退職給付費用やグループ本部移転に伴う費用および新規事業育成に関わるコストが増加しました。
■セグメント別業績
売上高平成28年5月期平成29年5月期増減率
HRソリューション260,726百万円277,187百万円6.3%
エキスパートサービス(人材派遣)
インソーシング(委託・請負)他
218,231百万円232,285百万円6.4%
エキスパートサービス(人材派遣)132,588百万円142,662百万円7.6%
インソーシング(委託・請負)73,417百万円77,100百万円5.0%
HRコンサルティング、教育・研修、その他6,044百万円6,133百万円1.5%
グローバルソーシング(海外人材サービス)6,180百万円6,388百万円3.4%
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援)16,265百万円15,008百万円△7.7%
アウトソーシング26,229百万円29,893百万円14.0%
ライフソリューション、パブリックソリューション5,618百万円6,327百万円12.6%
消去又は全社△2,617百万円△3,119百万円
合計263,728百万円280,395百万円6.3%

営業損益平成28年5月期平成29年5月期増減率
HRソリューション9,140百万円10,072百万円10.2%
エキスパートサービス(人材派遣)
インソーシング(委託・請負)他
1,959百万円2,297百万円17.3%
エキスパートサービス(人材派遣)1,959百万円2,297百万円17.3%
インソーシング(委託・請負)
HRコンサルティング、教育・研修、その他
グローバルソーシング(海外人材サービス)
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援)2,904百万円1,992百万円△31.4%
アウトソーシング4,276百万円5,782百万円35.2%
ライフソリューション、パブリックソリューション△477百万円△213百万円
消去又は全社△4,802百万円△5,370百万円
合計3,860百万円4,488百万円16.3%


(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比して4,620百万円増加し、21,062百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,464百万円(前連結会計年度482百万円の増加)となりました。
資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,090百万円(同3,861百万円)、減価償却費3,327百万円(同3,293百万円)、のれん償却額984百万円(同1,000百万円)、営業債務の増加1,615百万円(同42百万円)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、売上債権の増加2,187百万円(同1,971百万円)、法人税等の支払額2,744百万円(同2,417百万円)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,713百万円(前連結会計年度2,176百万円の減少)となりました。
資金減少の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1,292百万円(同1,165百万円)、無形固定資産の取得による支出1,385百万円(同1,367百万円)、投資有価証券の取得による支出448百万円(同615百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1,890百万円(前連結会計年度2,024百万円の減少)となりました。
資金増加の主な内訳は、長期借入れによる収入8,500百万円(同6,500百万円)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出4,956百万円(前連結会計年度4,437百万円)、配当金の支払1,116百万円(同971百万円)等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
項目平成25年
5月期
平成26年
5月期
平成27年
5月期
平成28年
5月期
平成29年
5月期
自己資本比率29.3%27.9%24.1%22.2%20.1%
時価ベースの自己資本比率31.5%24.1%35.0%32.2%35.8%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率1.9年8.8年1.6年32.3年2.9年
インタレスト・カバレッジ・レシオ31.69.849.53.043.0

(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
6 平成28年5月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率は、平成27年5月期と比較して大きく変動しております。これは営業キャッシュ・フロー項目の未払消費税等の増減額が減少したことが主な要因となっております。平成27年5月期末日において消費税率上昇により未払消費税残高が大きく増加しておりましたが、平成28年5月期においてこれを納付したことにより、営業キャッシュ・フローは大きく減少しております。

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