有価証券報告書-第37期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 10:16
【資料】
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【項目】
142項目
(2)人材への投資や多様性の取組み
JR貨物グループでは2021年に「JR貨物グループ 長期ビジョン2030」を策定し、鉄道を基軸とした総合物流企業グループとして最適なソリューションを提供し社会価値向上に貢献していくことを目標として取組みを進めています。社会に提供する価値として「物流生産性の向上」、「安全・安心な物流サービス」、「グリーン社会の実現」、「地域の活性化」の4つを掲げています。
これら4つの価値を社会に提供する取組みを進めるには、「社員の働きがいの実現」が原動力となります。会社発展のためには「社員一人ひとりの成長」が必要不可欠であり、その成長を支援し個々の社員が持つ「能力」と「意欲」を最大限発揮できる環境を整えることが企業の持続的な発展につながるという認識のもと、JR貨物グループでは人材への投資を進めています。これらの取組みを通じて社員一人ひとりが自身の業務に対する誇りや責任を感じ、働きがいを感じることでエンゲージメントを向上させていきます。
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① 人材育成(社員教育・研修)の取組み
「JR貨物グループ 中期経営計画2026」では「経営基盤強化」のための「人的投資と働きがい創出」を重点戦略としており、社員一人ひとりが働きがいを見出すために、個別・最適な教育機会を提供し、働きがい創出に向けた取り組みを行います。
2019年4月に導入した人事制度では新たに資格等級制度を設けました。各職群や等級の定義と、必要となる知識やスキル、求められる役割を明確化し、各層における教育育成課題を設定しています。2023年度までは昇格・昇級前に必須教育として職群等級別の研修を実施していましたが、2024年度以降はこのような階層別教育から育成型教育へと教育体系を変更することで、教育の個別最適化を目指し、さらなる社員の能力開発を目指します。能力開発に対する意欲の高まりは、会社が援助する通信教育の受講者数の増加としても現れており、2019年度以降は年々増加し、社員の1割以上が受講しています。
社員教育の中核を担っている中央研修センターでは、若年社員への技術継承を目的に車両メンテナンスに関する規程及び法規や車両の構造等に関する教育のほか、実際の車両や機器を用いた作業実習を行っています。特に車両メンテナンス部門に新規配属となった社員に対しては、労働災害の防止や検査記録の重要性等、安全最優先の意識付けに加え、「正しい作業」を行うために必要な車両の基礎的な知識や、実務で使用する機械・器具工具の使い方を習得する教育に力を入れています。
② ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取組み
a 女性活躍の推進
女性社員が能力を高め活躍できる環境を整備していくため、女性の積極的な採用を実施し、2026年度までに正社員採用者に占める女性割合15%以上を目指します。あわせて、鉄道事業の現場における女性の職域拡大を図っていきます。また、育児短時間勤務や育児休職の取得を促進し、出産や育児による離職を防ぐとともに、多様な働き方を実現していきます。
このほか、当社ではこれまで、育児世代の社員への情報提供、意見交換を目的とした「育児世代女性社員意見交換会」や、女性社員が一堂に会し、事例紹介、グループワーク、講演会等を行う「女性活躍推進フォーラム」を開催してきました。2023年度からは、新たに女性取締役と女性社員が少人数の座談会形式でいくつかのテーマに基づき意見交換を行う「女性活躍推進キャラバン」を開催しており、自身のキャリアを考えるきっかけや社内のネットワークづくりに役立ててもらっています。こうした取組みから、女性活躍推進に向けた基盤づくりを進め、女性管理職の比率も高めていきます。
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b 多様な人材の採用
障がい者の積極的な採用を引き続き進めるとともに、鉄道事業の現場を含めた幅広い職域で活躍できる環境の整備に取り組んでいます。特に2021年度から業務の洗い出しや見直しを進め、障がい者が安心して働ける職域を拡大しました。また、採用後は定着支援面談等を実施し、きめ細かいケアを行うことで離職防止を図っており、離職率は2023年度で8.0%と全国平均の約1/5となっています。今後も、すべての社員が安心して、自身の持つ能力を最大限に発揮できるよう、設備・制度両面での充実を図ります。
また、自社内には無い視点や社外の知識や技能を取り込む目的で、高度なスキルや経験を持つ「高度人材」の採用や、海外事業の展開に資する外国籍社員の採用にも取り組んでいます。
③ 働き方の多様化に向けた取組み
当社は、社員が仕事と家庭の両立を図り、安心して働けるよう制度の充実を図っています。小学校3年生までの子どもを養育する社員の育児短時間勤務制度や育児休業制度の利用者も増えています。特に育児休業制度は、2022年度の女性社員取得率が100%、男性社員の取得率は39%で、中でも男性の育休取得期間の約半数が1か月以上となっており、制度をうまく活用して育児にしっかりと参加するなど、ワークライフバランスを重視する社員が増えてきました。こうした制度は法令に合わせて順次改正しており、子どもの看護等に合わせて時間単位で休暇が取得できる制度や、いわゆる「産後パパ育休制度」も導入しています。
また、育児に加え介護の問題も今後の重要な課題と捉え、仕事との両立についての理解を深めるきっかけとなることを企図し、2023年度に全社員を対象とした「今から備える仕事と介護・育児の両立セミナー」を開催しました。
この他、社員の生産性向上、業務効率化、コミュニケーション拡大を目途とした職場のフリーアドレス化を順次拡大するとともに、モバイル端末の貸与範囲を2021年より広げ、IT・インフラ環境の整備を進めています。非現業を中心にリモートワークも定着し、時間や場所に縛られない効率的な働き方、多様な働き方の実現に向け、歩みを進めています。
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④ 社員の健康維持・向上に向けた取組み
JRグループの健康保険組合と連携しながら、定期的な健康診断や人間ドックの実施に加えて禁煙サポートに取り組むとともに、毎年春と秋に開催している健康保険組合主催のウォーキングイベントを社内イベント化した「みんなで歩活 Freightカップ」への参加率を高めること等を通じて、健全な業務運営の基盤となる社員の健康維持に関するサポートを実施しています。また、「うつ」等のメンタルヘルス不調を未然に防ぐため、毎年1回の「ストレスチェック」を実施し、社員が不安に思う状態があれば相談できる手段として、外部相談窓口を用意しています。
コンプライアンスの観点から、メンタルヘルス不調の原因ともなり得るハラスメント等の問題をいち早く把握し、これに対処するため、顧問弁護士事務所を含む内部通報窓口を設置しているほか、コンプライアンス委員会を中心とした対応体制も整備しています。

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