有価証券報告書-第38期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/19 10:16
【資料】
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【項目】
141項目
(2)人材への投資や多様性の取組み
JR貨物グループでは2021年に「JR貨物グループ 長期ビジョン2030」を策定し、鉄道を基軸とした総合物流企業グループとして最適なソリューションを提供し社会価値向上に貢献していくことを目標として取組みを進めています。社会に提供する価値として「物流生産性の向上」、「安全・安心な物流サービス」、「グリーン社会の実現」、「地域の活性化」の4つを掲げています。
これら4つの価値を社会に提供する取組みを進めるには、「社員の働きがいの実現」が原動力となります。会社発展のためには「社員一人ひとりの成長」が必要不可欠であり、その成長を支援し個々の社員が持つ「能力」と「意欲」を最大限発揮できる環境を整えることが企業の持続的な発展につながるという認識のもと、JR貨物グループでは人材への投資を進めています。これらの取組みを通じて社員一人ひとりが自身の業務に対する誇りや責任を感じ、働きがいを感じることでエンゲージメントを向上させていきます。
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① 人材育成(社員教育・研修)の取組み
「JR貨物グループ中期経営計画2026 」の基本方針となる「経営基盤の強化」の実現に向けて、人的投資を推進し、仕事で得られる心の満足度や価値を高めるために「働きがい創出を目的とした社員教育の充実」を教育計画の基本方針とし、さらに、教育規程に掲げる「目指すべき社員像」を目標として、継続的な教育機会を提供することにより、社員一人ひとりのモチベーションを向上させ、経営課題解決の推進に必要となる人材を戦略的に育成しています。また、教育の個別最適化と、更なる社員の能力開発を目指していますが、能力開発に対する意欲の高まりは、会社が援助する通信教育の受講者数にも現れており、社員の約1割が受講しています。
JR発足から30年以上が経過し、世代交代が進んだことにより、実務の中枢をJR採用の世代が担うようになりました。また、国鉄採用者大量退職を睨んだ採用活動の結果、年齢分布上若手社員の比率が高まっています。これらを受け各階層にいる社員が自らの役割を認識し、次の世代へ確実に技術を継承していくことが喫緊の課題となっています。このような現状を踏まえ、教育計画の重点実施項目である「確実な技術継承」の推進のため2024年度も中央研修センターが中心となって実施する「職能別教育」において、知識・技能の確実な継承に継続して取り組んでいます。あわせて、現場力強化に資する人材育成のための階層別研修やグループ力強化を目指した参加型研修も進めていきます。
② ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取組み
a 女性活躍の推進
女性社員が能力を高め活躍できる環境を整備していくため、女性の積極的な採用を実施し、2026年度までに正社員採用者に占める女性割合15%以上を目指します。あわせて、鉄道事業の現場における女性の職域拡大を図っていきます。
このほか、2023年度より活動していた社内プロジェクト「女性活躍推進プロジェクト」は、より広範なダイバーシティの取組みを行うために「ダイバーシティワーキンググループ」として活動を開始しました。当社ではこれまで、育児世代の社員への情報提供、意見交換を目的とした「育児世代女性社員意見交換会」や、社員が一堂に会し、グループワーク、講演会や意見交換会等を行う「女性活躍推進フォーラム」、「女性活躍推進キャラバン」を開催してきました。また性別を問わず、介護・育児に関する理解を促進することで、さまざまなライフステージの社員が尊重され、活躍できる職場環境を実現することを目的とし、「今から備える 仕事と介護・育児の両立セミナー」を開催しました。今後も社員のライフイベントの変化において、前向きに捉えていく環境づくりを行い、育児・介護休職の取得や育児短時間勤務を促進し、出産や育児、介護による離職を防ぐとともに、多様な働き方を実現していきます。
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b 多様な人材の採用
障がい者の積極的な採用を引き続き進めるとともに、鉄道事業の現場を含めた幅広い職域で活躍できる環境の整備に取り組んでいます。特に2023年度から業務の洗い出しや見直しを進め、障がい者が安心して働ける職域を拡大し、各支社においても支援機関等と連携し採用を強化しました。また、採用後は定着支援面談等を実施し、きめ細かいケアを行うことで離職防止を図っております。今後も、すべての社員が安心して、自身の持つ能力を最大限に発揮できるよう、設備・制度両面での充実を図ります。
また、自社内には無い視点や社外の知識や技能を取り込む目的で、高度なスキルや経験を持つ「高度人材」の採用 や、海外事業の展開に資する外国籍社員の採用にも取り組んでいます。
③ 働き方の多様化に向けた取組み
当社は、社員が仕事と家庭の両立を図り、安心して働けるよう新しい勤務制度の導入や制度改正を検討しています。その一環として2024年7月からフレックスタイム制度を導入しました。社員自らが日々の都合に合わせ始終業時刻を決定することで、一日の時間を仕事とプライベートに自由に配分できるようになるため、生活と業務との調和を図りながら効率的に働くことが可能となりました。特に、育児や介護を行っている社員は、既存の在宅勤務や短時間勤務と組み合わせて活用することで、その負担軽減を図ることができます。
この他、配偶者同行休職制度も2024年7月から導入しました。この制度は同居のために転居した際に、現在の勤務地へ通勤できなくなった社員に3年を上限とした休職を認める制度で、結婚等を機に配偶者等※1と同居するために退職を余儀なくされる社員の離職を防ぎ、キャリア継続を図ることを目的としています。非現業を中心にリモートワークも定着していることから今回導入した新しい勤務制度と組み合わせることで、時間や場所に縛られない効率的な働き方、多様な働き方が可能となりました。今後も社員がさらに効率的に、安心してキャリアを継続していくために必要な仕組みづくりを行っていきます。※1 「内縁の配偶者」及び「戸籍上認められていない市区町村の同性婚を含む」
④ 社員の健康維持・向上に向けた取組み
JRグループの健康保険組合と連携しながら、定期的な健康診断や人間ドックの実施に加えて禁煙サポートに取り組むとともに、毎年春と秋に開催している健康保険組合主催のウォーキングイベントを社内イベント化した「みんなで歩活 Freightカップ」への参加率を高めること等を通じて、健全な業務運営の基盤となる社員の健康維持に関するサポートを実施しています。また、「うつ」等のメンタルヘルス不調を未然に防ぐため、毎年1回の「ストレスチェック」においては集団分析を導入し、社員のストレスを定量的に分析することで職場環境の改善に活用しているほか、社員が不安に思う状態があれば相談できる手段として、外部相談窓口を用意しています。
さらに、これまでの健康増進の取り組みをさらに深度化、多角化を図るため、2025年3月に「JR貨物グループ健康経営宣言」を行い、健康経営スローガンを「社員と家族の健康=鉄道×物流のミライ」として、社員や家族の健康推進に取り組んでいます。JR貨物グループでのレクリエーション支援の基金、制度等を整備することで運動を通じた交流の機会を提供しています。継続的に社員の健康習慣を知るための統計調査を通して、従業員が抱える健康課題を正しく把握する活動も行っています。
コンプライアンスの観点から、メンタルヘルス不調の原因ともなり得るハラスメント等の問題をいち早く把握し、これに対処するため、顧問弁護士事務所を含む内部通報窓口を設置しているほか、コンプライアンス委員会を中心とした対応体制も整備しています。

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