有価証券報告書-第12期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
前連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)及び当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は、以下のとおりであります。
経営成績等の概要
(金融経済環境)
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦などで中国が減速し、欧州や東南アジアなどにも下押しとなりました。一方、米国では、昨夏以降、FRBによる利下げなどを受けて、景気は緩やかに拡大しました。年末には、米中の第一段階合意が報じられ、中国の持ち直しへの期待が高まりましたが、2月以降、新型コロナウイルスの影響で、景気は、全世界で急速に悪化しました。
我が国経済は、堅調な雇用・所得環境のもとで、消費を中心に緩やかな景気回復が続きましたが、年度後半は、消費増税、大型台風などの自然災害や外需の弱含みによる下押しとなり、回復が足踏みしました。輸出は世界経済の減速などで弱含みましたが、年末以降、米中の第一段階合意や半導体需要の持ち直しで、底入れの兆しがみられました。個人消費は、年度前半、良好な所得・雇用環境のもとで、基調としては緩やかに回復しましたが、後半は、10月の消費増税、大型台風や暖冬などで足踏みしました。企業収益は、横ばいながら高水準で推移し、設備投資は、人手不足や新技術、イノベーションへの対応などもあり、基調としては緩やかに増加しました。ただし、2月以降は、新型コロナウイルスの影響による消費や輸出、収益への下押しが急速に強まりました。
消費者物価(生鮮食品、消費増税などの影響を除く。)は、人手不足により外食などでは上昇しましたが、全体の上昇率は緩やかにとどまりました。
金融政策では、日本銀行は緩和の副作用も指摘される中、追加緩和を見送ってきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で3月半ばに金融市場が大きく混乱し、企業金融などへの影響も懸念されたことから、企業金融支援、資産買い入れの増額などを決めました。
金融市場では、長期金利は、米国金利の低下などから、8月末に一時3年ぶりの低水準となるマイナス0.3%近くまで低下したあと、上昇に転じ、年度末は0%を僅かに上回って終えました。為替レートは、8月に一時1米ドル=104円台まで円高が進んだあと、108円から111円の範囲で推移しました。年度末は、新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱で、3月上旬に一時101円台まで円高が進みましたが、年度末は108円台で終えました。日経平均株価は、欧米の金融緩和などを追い風に1月下旬に24,000円台まで上昇したあと、世界経済悪化への懸念から急落し、年度末は18,000円台で終えました。
(企業集団の事業の経過及び成果)
<2019年度の概況について>当行は、2008年10月1日の設立以降、旧DBJの業務を基本としつつ、お客様の課題を解決する投融資一体型の金融サービスを提供すべく業務を行ってきております。
こうした中、当事業年度の概況は、以下のとおりとなりました。なお、以下の融資業務、投資業務、コンサルティング/アドバイザリー業務における金額は当行単体の数値を記載しております。
融資業務におきましては、伝統的なコーポレート融資によるシニアファイナンスに加え、ノンリコースローンやストラクチャードファイナンス、メザニンファイナンス等の金融手法を活用した融資まで、多様化する資金調達ニーズに対応して参りました。当事業年度における融資額は3兆4,015億円となりました。
なお、危機対応業務による融資額につきましては、以下の<危機対応業務について>をご参照ください。
投資業務におきましては、事業拡大・成長戦略や財務基盤の整備等、お客様の抱える様々な課題に対して、長期的視点に基づき適切に対応して参りました。また、当行は、2015年5月20日に公布・施行された平成27年改正法に基づき、我が国の企業競争力強化や地域活性化の観点から、成長マネー(資本性資金・メザニン等)の供給を時限的・集中的に強化する取組として、2013年3月に創設した競争力強化ファンドを承継し、特定投資業務を開始しております。これらの取組も含め、当事業年度における投資額は5,503億円となりました。
コンサルティング/アドバイザリー業務におきましては、旧DBJより培って参りましたネットワーク等を活かし、多様な業種・事業規模のお客様の競争力強化や、地域経済活性化に寄与する案件等について、コンサルティングを行い、アドバイザーとしてサポートを行って参りました。当事業年度における投融資関連手数料及びM&A等アドバイザリーフィーは計107億円となりました。
また、当行は、新型コロナウイルス感染症による被害に対し万全の対応を図るべく、2020年3月16日付で、「新型コロナウイルス感染症特別対策本部」を設置いたしました。当行は、これまでも金融危機や震災をはじめとする大規模災害等に対処する資金供給を行うとともに、当該業務を通じて培ったネットワークやノウハウをもとに、事業者の皆様を支援する取組を行って参りました。これまで培ってきた経験やノウハウを活用することにより、被害を受けた事業者の皆様に対し迅速かつ適確な支援体制を一層強化して参ります。
なお、当行におきましては、企業価値向上に向け、収益力の強化、自己調達基盤の拡充、ガバナンスの強化等に取り組んできております。
収益力の強化につきましては、複数の投資案件のEXIT等による利益の確保等もあり、以下のとおりの実績となっております。
(単位:億円)
自己調達基盤の拡充に関しましては、社債発行では、3年公募債、5年公募債及び10年公募債を中心とする四半期毎の定例発行を柱としつつ、市場動向や投資家需要に応じて超長期年限を含むスポット債を発行、またMTNプログラムに基づき外貨建て社債も発行(当事業年度における社債(財投機関債)による調達額5,793億円)するなど、取組を強化しております。特に、外貨建て社債に関しましては、社会的責任投資債市場の拡大と投資家ニーズの多様化を捉え、2019年10月に、DBJ環境格付融資、DBJ Green Building認証制度による認証付与物件向け融資、再生可能エネルギープロジェクト向け融資等に資金使途を限定したDBJサステナビリティボンドの5度目の発行にも取り組んでおります。更に、資金調達の多様化の一環として地域金融機関からのシンジケート・ローンをはじめ、借入による資金調達も継続的に実施しております(当事業年度における財政投融資を除く借入による調達額5,831億円)。
また、ガバナンスにつきましては、平成27年改正法において、新たに特定投資業務や他の事業者との間の適正な競争関係を阻害することのないよう特に配慮することが義務付けられたこと等から、取締役会の諮問機関として、「特定投資業務モニタリング・ボード」を定期的に開催するとともに、以前より設置していた「アドバイザリー・ボード」を改めて取締役会の諮問機関として位置づけ、その強化を図っております。
<危機対応業務について>当行は、内外の金融秩序の混乱、大規模災害等の危機発生時において必要な資金を供給すべく、政府が指定する金融機関(指定金融機関)として、2008年10月1日より危機対応業務を開始し、同年秋以降の世界的な金融・経済危機による企業の資金繰りの悪化に対する対応を実施しました。
大規模災害等への対応としましては、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」や「平成28年熊本地震」において、震災発生以降、インフラ復旧や地場企業向けに支援を行っております。
また、2020年3月19日には「新型コロナウイルス感染症に関する事案」が危機認定されており、同事案による影響を受けた事業者への支援を開始しております。
なお、当行は、平成27年改正法に基づき、当分の間、危機対応業務を行う責務を有することとなっております。
危機対応業務の運営につきましては、危機認定が継続している場合であっても、危機事案に起因する事象が解消した段階で、その事案に関する危機対応業務は実施しないこととしております。
「国際的な金融秩序の混乱に関する事案」や「東日本大震災に関する事案」、「新型コロナウイルス感染症に関する事案」等の危機対応業務への取組による2020年3月末における同業務の実績は、以下のとおりとなっております。
① 融資額:6兆2,186億円(1,153件)
(注1) 2008年12月以降の危機対応業務としての累計融資額であり、同時点までに日本公庫からの信用供与を受けた金額であります。当事業年度における融資額は25億円(4件)です。なお、2020年3月末における残高は8,357億円であります。
(注2) 「東日本大震災」に関する累計融資額は2兆7,914億円(178件)です。
(注3) リスク管理債権残高の危機対応業務に係る残高に対する比率は0.01%です。
② 損害担保:2,683億円(47件)
(注1) 日本公庫より損害担保による信用の供与を受けた融資額及び出資額の合計金額であります。なお、2020年3月末における残高は2億円であります。
(注2) 「東日本大震災」に関する融資額は19億円(7件)です。
(注3) 当行の取引先であるマイクロンメモリジャパン合同会社(旧エルピーダメモリ株式会社)に対する債権等の一部については、日本公庫との間で損害担保取引に係る契約を締結しております。損害担保取引に係る契約を締結している当社に対する債権等としては、危機対応業務の実施による損害担保契約付融資額100億円のほか、「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」に定める認定事業者に対する出資額284億円(記載金額に利息、損害金等は含まれておりません。)があり、当行は日本公庫に対し、損害担保補償金合計277億円を請求し、既に支払いを受けております。なお、今後、補償金の支払いを受けた債権について元本に係る回収等を行ったときは、当該回収等に補てん割合を乗じた金額を日本公庫に納付(以下「回収納付」という。)します。
(注4) 損害担保取引に係る契約に基づき、当事業年度において、当行が日本公庫より受領した補償金はありません。また、当行から日本公庫への回収納付の金額は4億円です。
(注5) 2012年度以降における取組実績はありません。
③ CP購入額:3,610億円(68件)
(注1) 2009年1月以降の危機対応業務としての累計CP購入額になります。なお、2020年3月末における残高はありません。
(注2) 「東日本大震災」に関するCP購入はありません。
(注3) 2010年度以降における取組実績はありません。
<2019年度(第12期)事業計画における実施方針に基づく危機対応業務の実施状況について>当行は、平成27年改正法による当行に対する危機対応業務の責務化を受け、2019年度(第12期)事業計画において、危機対応業務の実施方針(以下「危機対応実施方針」という。)を定めており、当事業年度においては、当該危機対応実施方針に基づきセーフティネット機能を発揮すべく、適切に対応しております。
①株式会社日本政策金融公庫法第2条第4号に規定する被害の発生時における対応の状況に関する事項
危機対応業務につきましては、東日本大震災や平成28年熊本地震にかかる危機に加え、当事業年度において新たに危機認定された、「新型コロナウイルス感染症に関する事案」についても対応を開始しております。
なお、今後、新たな危機認定事案が発生した場合には、相談窓口を設置するなど、危機対応実施方針に基づいて体制を整備し、速やかに対応を行って参ります。
危機認定事案につきましては、平成27年改正法による当行に対する危機対応業務の責務化の趣旨を十分に踏まえ、過去の対応等における経験や産業界・政府部門とのネットワークを活かし、引き続き指定金融機関として適時適切に対応して参ります。なお、危機対応にかかる取組実績については、上述の<危機対応業務について>をご参照ください。
②株式会社日本政策金融公庫法第2条第4号に規定する被害の発生に備えた取組の状況に関する事項
当事業年度においては、平成27年改正法による危機対応業務の責務化の趣旨を踏まえ、所要の規程改正や相談窓口の設置などの体制整備等を実施しております。また、それらの情報等については、当行内の連絡機会等を通じ各投融資業務担当部店等に周知徹底するなどの取組を実施してきております。
なお、当行は、2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結しており、これらのネットワークを活かし、危機対応業務を含めた業務全般にかかる情報交換等を積極的に行っております。
③その他危機対応業務の適確な実施に関する事項
危機対応業務に関しましては、これまで受けた2,065億2,900万円の政府出資等により、必要な財務基盤を確保しながら、危機対応実施方針に基づき、適確に業務を執行してきております。当事業年度における業績の概要については、<当連結会計年度業績の概要>をご参照ください。
<特定投資業務について>平成27年改正法では、当行において、民間による成長資金の供給の促進を図るため、2020年度末までの間、地域活性化や企業の競争力の強化に特に資する出資等(特定投資業務)を集中的に実施し、2025年度末までに当該業務を完了するよう努めることとされており、政府による必要な出資等所要の措置が講じられております。
係る特定投資業務は、我が国産業競争力の強化に向け、2013年3月に当行が自主的な取組として設立した「競争力強化ファンド」を強化させるものと考えております。当行としましては、休眠技術の活用や新たな連携の促進といった企業活動を引き続き支援するとともに、特に地域活性化や企業の競争力強化に資するリスクマネー供給に適切に取り組んで参ります。
特定投資業務の2020年3月末における投融資決定の実績としては、取組開始からの累計として、7,171億円(100件)となっております。なお、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令附則第2条に定める業務別収支計算書については、「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「(1) 経営成績等の状況の概要」「(参考)特定投資業務に係る業務別収支計算書<単体>」をご参照ください。
なお、特定投資業務に関し、法令に基づき、政策目的に沿って行われていること、民業補完・奨励及び適正な競争関係が確保されていること等について客観的な評価・監視等を実施するための体制整備として、金融資本市場や産業界など以下の社外有識者で構成される「特定投資業務モニタリング・ボード」を取締役会の諮問機関として設置しております。なお、当事業年度におきましては、2回開催しております。
社外有識者(五十音順、敬称略)
岩本 秀治(一般社団法人全国銀行協会副会長兼専務理事)
奥 正之(株式会社三井住友フィナンシャルグループ名誉顧問)
中西 勝則(株式会社静岡銀行代表取締役会長)
山内 孝(マツダ株式会社相談役)
横尾 敬介(株式会社産業革新投資機構代表取締役社長CEO)
渡 文明(ENEOSホールディングス株式会社名誉顧問)
また、政府における「(株)日本政策投資銀行の特定投資業務の在り方に関する検討会」(2019年10月3日第1回開催、同年11月26日第4回開催(とりまとめ))での議論等を踏まえ、「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律」(令和2年法律第29号。以下、「令和2年改正法」という。)が2020年5月22日に公布・施行されております。令和2年改正法においては、特定投資業務について、以下のとおり所要の措置を講ずることとされています。
(1)投資決定期限及び政府による出資期限を2021年3月31日から2026年3月31日まで延長。
(2)業務完了期限を2026年3月31日から2031年3月31日まで延長。
<2019年度(第12期)事業計画における実施方針に基づく特定投資業務の実施状況について>当行は、平成27年改正法により、民間による成長資金の供給の促進を図る目的で新たに特定投資業務が措置されたことを受け、2019年度(第12期)事業計画において、特定投資業務の実施方針(以下「特定投資実施方針」という。)を定めており、当事業年度においては、当該特定投資実施方針に基づき適切に対応を行い、成長資金の供給機能の発揮に努めております。
①特定投資業務の実施に係る基本的な方針に基づく特定投資業務の実施状況に関する事項
特定投資業務につきましては、民間による成長資金の供給の促進を図るため時限的に講じられているものであることを踏まえ、特定投資実施方針に基づき、民業の補完または奨励の徹底、民間金融機関等の資金・能力の積極的な活用及び民間を中心とした資本市場の活性化の促進、「成長戦略フォローアップ」や「まち・ひと・しごと創生基本方針2019」などの地域経済の活性化や我が国の企業の競争力の強化のために講じられる関係施策との適切な連携等に留意した業務運営を行い、投融資決定を行ってきております。特に地域向けの成長資金供給については、民間金融機関等との共同ファンドの組成(当事業年度においては6件(取組開始からの累計として24件)の共同ファンドを創設)等を通じた協働案件の発掘、組成によるノウハウシェアなどの連携の促進に努めております。なお、2020年3月末における特定投資業務の取組実績は、以下のとおりとなっております。併せて、上述の<特定投資業務について>もご参照ください。
特定投資業務の投融資決定の実績(2020年3月末現在)
7,171億円(100件) うち投融資実績額5,902億円
(注1)2020年3月末時点で、投融資実績額5,902億円に対して誘発された民間投融資額については総額4兆420億円となっており、民間金融機関・事業者・投資家等と協働した成長資金供給という目的に関し十分な達成が図られております。
(注2)投融資決定した100件のうち、個別案件への投融資決定件数は76件、共同ファンドの組成決定件数は24件(共同ファンドからの投融資決定件数は45件)となっております。なお、2019年度の特定投資業務の実績については、当行のホームページに掲載しております。
(https://www.dbj.jp/news/)
(注3)投融資決定した案件のうち、特定投資指針(平成27年財務省告示第218号)二(2)②ア(ア)に定める成長資金に係る当行の供給比率が50%を超える案件は、2020年3月末時点で4件あります。
(注4)投融資決定した案件のうち、特定投資指針(平成27年財務省告示第218号)二(2)②ア(イ)に定める議決権に係る当行の割合が50%を超える案件は、2020年3月末時点で1件あります。
(注5)エグジットまたは完済となったのは、個別案件への投融資決定案件で累計3件、共同ファンドからの投融資決定案件で累計3件あります。
②一般の金融機関が行う金融及び民間の投資の補完又は奨励に係る措置の実施状況に関する事項
当事業年度においては、民間金融機関等による資金供給のみでは十分な実施が困難な事業に対して率先して資金供給を行うこと、また、民間金融機関等からの出資等による資金を出来るだけ多く確保し協働による成長資金供給の成功事例を積み上げていくことなど、民業の補完または奨励に徹することについて、当行内の連絡機会等を通じ、各投融資業務担当部店等に周知徹底するなどの取組を実施してきております。
③特定事業活動に対する金融機関その他の者による資金供給の促進に係る取組の状況に関する事項
民間金融機関等との協働による成長資金供給につき、平成27年改正法等を踏まえ講じた所要の規程や体制に基づき、適切に取り組んできております。
また、当行は、2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結しております。民間金融機関等とは、特定投資業務における取組実績での協働に加え、事業の成長や承継にかかるリスクマネー供給を目的とした共同ファンドの組成(当事業年度においては、特定投資業務として2件の共同ファンドを創設)等を通じて成長資金供給にかかるノウハウの共有や人材育成等に積極的に取り組んでおります。
④特定投資業務の実施状況に係る評価及び監視の結果を踏まえた対応の状況に関する事項
当事業年度に開催した「特定投資業務モニタリング・ボード」においては、特定投資業務に関して、その進捗及び地域案件への取組に対する評価と共に、その取組や制度について金融機関のみならず事業者へも周知していくべきではないかとの意見が寄せられました。また、地域金融機関との共同ファンドについて他地域への更なる横展開や事業承継案件等への取組に対する期待が表明された他、民間金融機関からのリスクマネー供給を促進するためにも成功事例の積み上げに努められたいとの意見がありました。これを踏まえ、地域案件について地域金融機関との共同ファンド経由の案件等を通じ、リスクマネー供給等に係るノウハウ提供等を引き続き行い、専門的知識を蓄えた人材の育成、地域のモデル案件の横展開を進めるとともに、当行が知見を有する産業分野での適切な事業性評価やリスクシェアの工夫等を通じて、民間金融機関等との協調によるリスクマネー供給拡大に努めて参ります。
なお、第十回会合も2020年6月3日に開催したところであり、その議論等につきましても、今後適時適切に特定投資業務の実施へ反映させて参ります。
⑤その他特定投資業務の適確な実施に関する事項
特定投資業務における他の事業者との適正な競争関係の確保にかかる状況その他の特定投資業務の実施状況を検証するため、当事業年度においては、全国銀行協会、全国地方銀行協会及び第二地方銀行協会(会員の民間金融機関を含む。以下「民間金融機関及び協会」という。)との間で、それぞれ2回(計6回)の意見交換会を実施しており、これを踏まえた議論等を「特定投資業務モニタリング・ボード」で実施しております。
なお、民間金融機関及び協会とは、2020年5月にもそれぞれとの間で意見交換会を実施しており、それらを踏まえた議論等を「特定投資業務モニタリング・ボード」第十回会合において行ったところであり、その議論等については今後適時適切に特定投資業務の実施へ反映させて参ります。
<他の事業者との間の適正な競争関係の確保について>当行が2008年10月に株式会社として設立されて以来、当行の経営全般に対する助言等を行う、経営会議の諮問機関として「アドバイザリー・ボード」を設置しておりましたが、平成27年改正法において、当分の間、当行に対し、その業務を行うに当たって他の事業者との間の適正な競争関係を阻害することのないよう特に配慮することが義務付けられたことから、同ボードを改めて取締役会の諮問機関として位置づけ、民間金融機関との適正な競争関係の確保に関しても従来にも増して重要な事柄として審議・評価を行って頂くこととしております。なお、当事業年度におきましては、2回開催しております。同ボードは次の社外有識者及び社外取締役により構成されております。
社外有識者(五十音順、敬称略)
秋池 玲子(株式会社ボストン・コンサルティング・グループ マネージング・ディレクター&シニア・パートナー)
奥 正之(株式会社三井住友フィナンシャルグループ名誉顧問)
釡 和明(株式会社IHI特別顧問)
中西 勝則(株式会社静岡銀行代表取締役会長)
根津 嘉澄(東武鉄道株式会社代表取締役社長)
社外取締役
三村 明夫(日本製鉄株式会社名誉会長)
植田 和男(共立女子大学ビジネス学部長 教授)
<2019年度(第12期)事業計画における他の事業者との間の適正な競争関係の確保に係る方針に基づく業務の実施状況について>①他の事業者との間の適正な競争関係の確保に配慮した業務運営の方針に基づく業務の実施状況
2019年度(第12期)事業計画に基づき、市場規律をゆがめたり、徒な規模拡大がなされないよう留意するなど、他の事業者との間の適正な競争関係の確保に向け、適切に業務を運営しております。
また、業務提携を締結している金融機関とのネットワークを活用し、当行の業務全般について情報交換等を常に行うことで、投融資等の協働等につながるようリレーションの強化にも努めております。
②一般の金融機関その他の他の事業者の意見を業務運営に反映させるための取組の状況に関する事項
当行業務運営における他の事業者との適正な競争関係の確保にかかる状況その他の業務の実施状況を検証するため、当事業年度においては、民間金融機関及び協会との間で、計6回の意見交換会を実施しております。
意見交換会においては、適正な競争関係の観点で概ね問題はなく、連携・協働事例が多く実現されている点を評価する意見や、当意見交換会の取組を評価し、現場レベルでの交流機会の一層の増加を期待する意見がありました。連携・協働に関しては、海外案件も含めた資金運用機会の提供、地域金融機関への案件を通じたノウハウ提供や人材育成支援、ESG/SDGsへの積極的な取組に対する期待が寄せられた他、引き続き市場レートを意識したプライシング等に留意し、適正な競争関係の確保に努めて欲しい旨の意見も寄せられました。今後も、地域毎のきめ細かな情報提供等を通じた民間金融機関との協働の推進と、市場規律を意識した業務運営に努めて参ります。
また、当事業年度に開催した「アドバイザリー・ボード」においては、主に、特定投資業務について、業種や規模にかかわらず、地域のモデルとなる案件を通じて地域金融機関にも裾野を広げ、民間のリスクマネー供給の促進につながるよう意識して引き続き取り組むことを期待する旨の意見等が寄せられました。これらを踏まえ、地域金融機関との協調でのリスクマネー供給等に係る積極的なノウハウ提供等を引き続き行い、専門的知識を蓄えた人材の育成や地域のモデル案件の横展開に努めていくとともに、より一層適切にモニタリングし、今後も意見交換会の実施等を通じて民間金融機関との協調や適正な競争関係に配意した取組を推進することとしております。
なお、民間金融機関及び協会とは、2020年5月にもそれぞれとの間で意見交換会を実施しており、それらを踏まえた議論等を、2020年7月に開催する「アドバイザリー・ボード」において行う予定であり、その議論等につきましても今後適時適切に業務運営へ反映させて参ります。
③その他他の事業者との間の適正な競争関係の確保に係る取組の実施状況に関する事項
2019年度(第12期)事業計画に基づき、民間金融機関やファンド等多様な金融機関との連携強化を引き続き推進しております。
具体的には、特定投資業務における取組実績での協働に加え、事業の成長や承継等にかかるリスクマネー供給を目的とした共同ファンドの組成(当事業年度においては、民間金融機関等と6件の共同ファンドを創設)等を通じた連携に取り組んでいるほか、これまでに構築したネットワーク(2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結等)を活用して、19の地域金融機関との間でPPP/PFIセミナーを共催するなど、様々な分野で情報交換等を行うことで、投融資等の協働機会の創出や各地域金融機関が注力する業務分野に応じた新たな業務提携の促進に努めております。
<地域活性化に関する取組の強化について>地域においては、地方から東京圏への人口流出に歯止めがかからず、地域経済の弱体化に拍車がかかる事態となっています。また、高度成長期以降に整備したインフラが、今後一斉に老朽化し、地域の各自治体の財政を圧迫する要因になることが予想される一方、近年、大規模自然災害が増加傾向にあります。係る状況下、地域の企業にとっては、「海外展開」または「海外から稼ぐ」ことを含む成長戦略の追求、事業再構築を通じた企業価値の維持向上、Society5.0の推進等が経営課題になると考えられます。また、地域の自治体等にとっては、民間のノウハウも活用し、トータルコストの縮減・平準化等、地方財政の負担軽減につなげていくことが必要であることに加え、災害レジリエンス(回復力)を強化させ、地域住民が安心して生活できる地域社会の構築が必要です。
当行は、地域のパートナーとして、「地域と東京」、「地域と地域」、「地域とグローバル」を「繋げる」ことで価値を生み出すこと、リスクマネーやコンサルティング機能等を活用した「課題解決」にフォーカスすることの2点を念頭に、地方創生・地域活性化を支援しています。
ナレッジ提供面では、(1)交流人口増加、(2)地域資源の有効活用、(3)官民連携支援の観点から、具体的には、以下の調査・支援業務等に取り組んでいます。
(1)に関しては、①日本版観光DMO形成支援、②アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2012年より8年連続で公益財団法人日本交通公社と共同で実施)、③「スポーツ」を活かしたまちづくり支援・調査(これからの街づくりの中核施設として、複合的な機能を組み合わせたサステナブルな交流施設を「スマート・ベニュー®」という概念で提唱等)等に取り組んでいます。
(2)に関しては、①地域商社形成、地域伝統ものづくり産業活性化へ向けた調査・支援、②公有資産マネジメント支援、③学校跡地活用、庁舎再編整備等を契機としたエリアマネジメント支援、④都市におけるグリーンインフラの効果検証等、地域活性化への提言(国交省が2020年3月に設立した「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」に当行も参画し、運営委員に就任)、⑤上下水道事業や森林分野の問題解決等へ向けた調査・提言、⑥地域公共交通調査(「自動運転の地域公共交通への活用可能性」に関するレポート発行等)、⑦古民家(歴史的建造物)再生支援、⑧「地域の人手不足対応」に関するレポート発行等に取り組んでいます。
(3)に関しては、①関係省庁(内閣府・国交省・総務省・文科省・厚労省等)や株式会社民間資金等活用事業推進機構等との緊密な協働による各種情報発信や地域プラットフォーム形成支援、②地方公共団体、地域金融機関等を対象にした「PPP/PFI大学校」、「PPP/PFIセミナー」開催による当該分野の普及啓発、③PFI法20周年企画(2019年はPFI法施行から20周年の節目であったことから、PPP/PFIの過去の総括とともに今後の方向性を展望するべく、外部有識者会議での議論も含め多面的に検討を実施したもの)等、PPP/PFIの活用拡大を一層推進しております。
ファイナンス面では、地域金融機関等と協働しリスクマネー供給に係る取組を推進しており、2020年5月、「阿寒地域における観光産業の新たなプラットフォームづくり」が、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が認定する「地方創生に資する金融機関等の『特徴的な取組事例』」に採択され、連携した3金融機関と共同で内閣府特命担当大臣(地方創生担当)より表彰を受けました。今後もリスクマネー供給を通じて地域活性化に積極的に取り組んで参ります。
近年、全国各地で連続して大きな被害をもたらす災害が発生していることから、全国に所在する支店・事務所ならびに本店関係部の密接な連携により、地域の災害対策に係る適切な初動対応を行うべく、2018年度に「地域復興対策本部」を設置いたしました。また、初動対応時における被災事業者の緊急的な資金需要に対して機動的かつ迅速に対応すべく、「地域緊急対策プログラム」を創設する等、被災地域の復旧・復興支援に取り組んでおります。2019年度においては、2019年6月18日に新潟県下越地方で発生した地震、令和元年8月の前線に伴う大雨、令和元年台風15号、令和元年台風19号に係る災害相談窓口を設置し、災害に伴う設備資金及び事業資金等の復旧資金の相談に対する受入体制を整えております。当行は各地域金融機関と連携しながら、同窓口に寄せられた相談や資金需要に対応しております。さらに当行は、内外の金融秩序の混乱や大規模な災害、テロリズムもしくは感染症等への対応に際し、地域経済の発展に寄与することを目的とし、全国の複数の地域金融機関と「災害対策業務協力協定」を締結しており、事業者等に対する円滑な金融機能の発揮や事業者等に対するコンサルティング機能の発揮を目指します。
<当連結会計年度業績の概要>以上のような事業の経過のもと、当連結会計年度の業績につきましては、次のとおりとなりました。
資産の部合計につきましては、17兆6,936億円(前連結会計年度末比6,140億円増加)となりました。このうち貸出金は12兆4,159億円(同比5,079億円減少)となりました。
負債の部につきましては、14兆2,596億円(同比4,763億円増加)となりました。このうち、債券及び社債は5兆6,968億円(同比3,998億円増加)、借用金は8兆709億円(同比830億円増加)となりました。
また、支払承諾につきましては、2,673億円(同比59億円減少)となりました。
純資産の部につきましては、3兆4,340億円(同比1,377億円増加)となりました。この増加は、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益の計上が主な要因となっております。
なお当行は、2019年6月の定時株主総会決議を経て、普通株式への配当(基準日/2019年3月31日、配当金総額210億円、1株当たり482円、配当性向24.98%)を行っております。
また、当行単体及びファンドを通じて所有する上場有価証券等の評価損益に関しましては、その他有価証券評価差額金に計上しており、当該評価差額金は242億円(同比203億円減少)となりました。
損益の状況につきましては、経常収益は2,891億円(前連結会計年度比120億円減少)となりました。その内訳は、資金運用収益が1,694億円(同比129億円減少)、役務取引等収益が171億円(同比8億円増加)、その他業務収益が151億円(同比81億円増加)及びその他経常収益が873億円(同比82億円減少)となりました。
また、経常費用は2,101億円(同比370億円増加)となりました。その内訳は、資金調達費用が787億円(同比107億円減少)、役務取引等費用が3億円(同比10億円減少)、その他業務費用が123億円(同比87億円増加)、営業経費が673億円(同比24億円増加)及びその他経常費用が514億円(同比376億円増加)となりました。この結果、経常利益は789億円(同比491億円減少)となりました。
経常損益の内容としましては、資金運用収支については907億円(同比21億円減少)、役務取引等収支については168億円(同比19億円増加)、その他業務収支については28億円(同比6億円減少)となりました。なお、その他経常収支は359億円(同比458億円減少)となりました。
これらにより、税金等調整前当期純利益は830億円(同比437億円減少)となりました。
また、法人税、住民税及び事業税316億円(同比33億円減少)、法人税等調整額1億円(益)(前連結会計年度は14億円(益))及び非支配株主に帰属する当期純利益10億円(前連結会計年度比2億円減少)を計上いたしました結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は504億円(同比414億円減少)となりました。
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは6,336億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは4,085億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは1,044億円の収入となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べて3,290億円増加し、1兆2,328億円となりました。
なお、貸出金等に関しましては、当行は「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施しております。その結果、「銀行法」に基づく当行連結ベースの開示債権(リスク管理債権)は572億円(前連結会計年度末比57億円増加)となり、リスク管理債権残高の総貸出金残高に対する比率は0.46%(同比0.06ポイント上昇)となっております。
また、当行グループは、長期資金の供給(出融資)業務の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
国内・海外別収支
(注)1.「国内」とは、当行及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」という。)であります。
2.「海外」とは、海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」という。)であります。なお、当行には、海外店はありません。
3.「国内」、「海外」間の内部取引は「相殺消去額(△)」欄に表示しております。
国内・海外別資金運用/調達の状況
① 国内
(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については、期首及び期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
3.当連結会計年度より海外の資金運用勘定の平均残高に関する集計方法の変更に伴い、一部計数の組替を実施しております。この変更により、前連結会計年度の利回りを再計算しており、国内業務部門の資金運用勘定、貸出金、有価証券及び預け金の平均残高はそれぞれ29,490百万円、2,535百万円、26,701百万円、254百万円減少し、利回りは0.00%、0.00%、0.02%、0.00%上昇しております。
② 海外
(注)1.「海外」とは、海外連結子会社であります。海外連結子会社については、平均残高は、期首及び期末の残高の平均に基づいて算出しております。なお、当行には、海外店はありません。
2.従来、資金運用勘定の平均残高に関しては、現地法人化した海外子会社の残高のみの集計としておりましたが、当連結会計年度より、在外の全連結子会社の平均残高としております。この変更により、前連結会計年度の利回りを再計算しており、海外事業部門の資金運用勘定、貸出金、有価証券及び預け金の平均残高はそれぞれ29,490百万円、2,535百万円、26,701百万円、254百万円増加し、利回りは0.23%、0.07%、0.24%、0.39%低下しております。
③ 合計
国内・海外別役務取引の状況
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には、海外店はありません。
3.「国内」、「海外」間の内部取引は「相殺消去額(△)」欄に表示しております。
国内・海外別預金残高の状況
該当事項はありません。
国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には海外店はありません。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には海外店はありません。
3.「その他の証券」には、投資事業有限責任組合又はそれに類する組合への出資で金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるものを含んでおります。
(参考)
特定投資業務に係る業務別収支計算書<単体>当事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
(注記)
1.業務別収支計算書及び注記の作成の基礎
業務別収支計算書及び注記は、株式会社日本政策投資銀行が、株式会社日本政策投資銀行法(以下「法」という。)附則第2条の19の規定により、特定投資業務と特定投資業務以外の業務の区分ごとの収支の状況及び、当該事業年度の末日において特定投資業務に係る利益又は損失としてその他利益剰余金を特定投資剰余金に振り替える額の算定の過程を記載した書類を財務大臣に提出するとともに、これを公表するために、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令附則第2条第1項に準拠し、作成している。
業務別収支計算書及び注記の作成に当たり採用した重要な会計方針は、以下の「2.重要な会計方針」のとおりである。
2.重要な会計方針
(整理方法)
(1)次に掲げる収益又は費用は、次の方法により法附則第2条の19各号に掲げる業務に整理。
(ⅰ)貸倒引当金戻入益及び貸倒引当金繰入額のうち一般貸倒引当金の繰入額及び取崩額 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る貸出金の額のうちそれぞれ一般貸倒引当金の計上対象となるものの期首及び期末の平均残高の額の比率により配分。
(ⅱ)営業経費 特定投資業務に係る貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の期首及び期末の平均残高の額に株式会社日本政策投資銀行の平均営業経費の額(当該事業年度の直前の事業年度から起算して過去5事業年度の株式会社日本政策投資銀行の営業経費の額を平均したものをいう。)を株式会社日本政策投資銀行の平均投融資残高の額(当該事業年度の直前の事業年度から起算して過去5事業年度の株式会社日本政策投資銀行の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の期首及び期末の平均残高の額を平均したものをいう。)で除して得た比率を乗じて得た額(小数点以下を四捨五入するものとする。)を特定投資業務に係る営業経費の額に整理し、株式会社日本政策投資銀行の営業経費の額から当該乗じて得た額を減じて得た額を特定投資業務以外の業務に係る営業経費の額に整理。
(ⅲ)その他経常収益及びその他経常費用のうち特定投資業務による資金供給の対象である法附則第2条の12第3項第2号に定める特定事業活動を行う事業者であって特定投資業務以外の業務においても資金供給の対象とするものとしてあらかじめ財務大臣に届け出た事業者(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第2条第2項に規定する投資事業有限責任組合に限る。)に係る営業経費及びこれに類する費用 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る当該事業者の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の当該事業者における期首及び期末の平均残高の額の比率により配分することにより整理。
(ⅳ)その他経常収益及びその他経常費用のうち特定投資業務による資金供給の対象である法附則第2条の12第3項第2号に定める特定事業活動を行う事業者であって特定投資業務以外の業務においても資金供給の対象とするものとしてあらかじめ財務大臣に届け出た事業者(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第2条第2項に規定する投資事業有限責任組合に限る。)に係る収益(特定投資業務に直接整理できるものを除く。) 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る当該事業者の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の当該事業者における期首及び期末の平均残高の額の比率により配分することにより整理。
(ⅴ)法人税等合計 特定投資業務に係る税引前当期純利益又は税引前当期純損失の額に、特定投資業務に係る法人税法(昭和40年法律第34号)第23条第1項に規定する配当等の額及び同法第23条の2第1項に規定する剰余金の配当等の額を減少した額に法定実効税率を乗じて得た額を特定投資業務に係る法人税等合計の額に整理し、株式会社日本政策投資銀行の法人税等合計の額から当該乗じて得た額を減じて得た額を特定投資業務以外の業務に係る法人税等合計の額に整理。
(ⅵ)外貨建資産に係る為替差損益 特定投資業務のうち外貨建てで資産を計上しているものについては、当該業務に関する為替差損益を特定投資業務以外の業務に整理。
(2)(1)に掲げる収益又は費用以外のものは、法附則第2条の19各号に掲げる業務に直接整理。
(参考)
業務別収支計算書及び注記に係る監査報告書
監査意見
当監査法人は、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令(以下「省令」という。)附則第2条第3項の規定に基づき、株式会社日本政策投資銀行の2019年4月1日から2020年3月31日までの第12期事業年度の業務別収支計算書及び注記(以下併せて、「計算書」という)について監査を行った。
当監査法人は、上記の計算書が、全ての重要な点において、省令附則第2条第1項に準拠して作成されているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「計算書の監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項-計算書の作成の基礎
計算書は、株式会社日本政策投資銀行が株式会社日本政策投資銀行法附則第2条の19の規定により、財務大臣に提出するとともに、これを公表するために、省令附則第2条第1項に準拠して作成されており、したがって、それ以外の目的には適合しないことがある。当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
計算書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、省令附則第2条第1項に準拠して計算書を作成することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない計算書を作成するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
計算書を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき計算書を作成することが適切であるかどうかを評価し、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
計算書の監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての計算書に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から計算書に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、計算書の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 計算書の監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として計算書を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において計算書の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する計算書の注記事項が適切でない場合は、計算書に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 計算書の表示及び注記事項が、省令附則第2条第1項に準拠しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
その他の事項-会社法に基づく監査報告
株式会社日本政策投資銀行は、上記の計算書のほかに、2020年3月31日をもって終了する事業年度について、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した計算書類及びその附属明細書を作成しており、当監査法人は、これらに対して2020年5月11日に別途、監査報告書を発行している。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
2.計算書は、株式会社日本政策投資銀行の2019年4月1日から2020年3月31日までの第12期事業年度に係る財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針及びその他の注記には含まれておりません。
3.計算書は、有限責任監査法人トーマツによる会社法第436条第2項第1号及び金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明の対象ではありません。
(自己資本比率の状況)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、自己資本比率告示に基づく自己資本比率を算出する等、当該趣旨に準じた対応を図っております。
なお、本表は、全国銀行協会の雛形を参考にした表示としております。
(参考)
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号。以下「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては基礎的手法を採用しており、マーケット・リスク規制は導入しておりません。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%)
単体自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
当行は、「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施し、信用リスクの適時かつ適切な把握に努めています。
格付及び資産自己査定の実施にあたっては、投融資部門から独立した審査部がこれを決定し、資産自己査定結果については取締役会に報告しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、当行グループにおける業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(ア)経営成績の分析
①損益の状況<連結>当連結会計年度は、資金利益については、貸出利回り低下と貸出金残高の減少により907億円(前連結会計年度比21億円減少)となりました。役務取引等利益が168億円(同比19億円増加)となりましたが、資金利益の減少により連結業務粗利益は1,104億円(同比8億円減少)と小幅な減益となりました。営業経費は、システム関連経費の増加等により673億円(同比24億円増加)となり、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)は430億円(同比32億円減少)、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入後)も374億円(同比88億円減少)となりました。
臨時損益については、(ⅰ)償却債権取立益の増加により貸倒引当金戻入益・取立益等は101億円(同比32億円増加)の益を計上したこと、(ⅱ)一定規模の投資案件のEXITが継続したものの、複数の投資案件で償却損失を計上した結果、株式等関係損益△149億円(同比306億円減少)を計上したこと、(ⅲ)持分法による投資損益が45億円(同比52億円減少)と増加したこと等から、合計で415億円(同比402億円減少)となり、経常利益は789億円(同比491億円減少)となりました。特別損益は40億円(同比54億円増加)、税金等調整前当期純利益は830億円(同比437億円減少)となりました。
また、法人税等合計は315億円(損失)となったことから、親会社株主に帰属する当期純利益は504億円(同比414億円減少)となりました。
(注)1.株式等関係損益=投資損失引当金戻入益(△繰入額)+株式等償却(△)+株式等売却益(△売却損)+株式等償還益
2.ファンド関連損益=ファンド関連利益+ファンド関連損失(△)
②ROA、ROE<連結>
③与信関係費用<連結>当連結会計年度では、一部の取引先の業況悪化により、貸倒引当金繰入が17億円となったものの、償却債権取立益が62億円となったこと等により、与信関係費用は全体で45億円の利益計上となりました。
④株式・ファンド関係損益<連結>当連結会計年度では、一定規模の投資案件のEXITはあったものの、複数の投資案件で株式等償却損を計上したことから、株式等関係損益は△149億円となりました。それに伴い、株式・ファンド関係損益は72億円となり、前連結会計年度を下回る利益水準となりました。
(イ)財政状態の分析
①貸借対照表<連結>
<資産の部>当連結会計年度末の資産の部合計は17兆6,936億円となり、前連結会計年度末比6,140億円の増加となりました。貸出金は危機対応融資の約定回収の進捗に伴い、同比5,079億円減少し、12兆4,159億円となっている一方、投資業務の進捗により有価証券が増加したこと等により、資産が増加いたしました。
<負債の部>当連結会計年度末の負債の部合計は14兆2,596億円となり、前連結会計年度末比4,763億円の増加となりました。危機対応融資の回収に伴い、日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)が減少したものの、財政融資資金の増加により、借用金が同比830億円増加し、8兆709億円となりました。また、債券・社債の発行の増加により、債券・社債は同比3,998億円増加し、5兆6,968億円となりました。
<純資産の部>当連結会計年度末の純資産の部合計は3兆4,340億円となり、前連結会計年度末比1,377億円の増加となりました。前連結会計年度の決算に基づく配当金の支払い(2019年6月実施)があったものの、特定投資業務にかかる政府からの産投出資を受け入れたこと(特定投資準備金の増加)や親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等が要因です。
なお、特定投資業務に関連して、政府からの産投出資受け入れ1,300億円に加え、資本剰余金からの振り替え1,300億円により、特定投資準備金が前連結会計年度末比2,600億円増加しております。また、利益剰余金からの特定投資業務に係る当期純利益の振り替えにより、特定投資剰余金が同比70億円増加しております。
②期別投融資額及び資金調達額状況(フロー)<単体>当行の融資等の金額につきましては、当事業年度は3兆4,015億円となりました。また、投資の金額につきましては、当事業年度は5,503億円となりました。当事業年度における融資業務及び投資業務の取組については、上述の(1) 経営成績等の状況の概要(企業集団の事業の経過及び成果)<2019年度の概況について>をご参照下さい。
当行の資金調達の金額につきましては、当事業年度は財政投融資が1兆1,429億円、社債(財投機関債)が5,793億円、長期借入金が5,831億円となりました。当事業年度における自己調達基盤拡充の取組については、上述の(1) 経営成績等の状況の概要(企業集団の事業の経過及び成果)<2019年度の概況について>をご参照下さい。
(注)1.社債を含む経営管理上の数値であります。
2.有価証券、金銭の信託、その他の資産(ファンド)等を含む経営管理上の数値であります。
(注)1.外貨建て債券及び社債のうち、振当処理の対象とされている債券及び社債につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
2.短期社債は含んでおりません。
3.長期借入金のうち、危機対応業務に関する日本公庫からの借入は、前事業年度の実績はございませんが、当事業年度は1,350億円となっております。
4.外貨建て長期借入金のうち、振当処理の対象とされている長期借入金につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
5.産業投資出資金を含んでおります。
③投融資残高及び資金調達残高<単体>当事業年度末の融資等残高は、危機対応融資の約定回収の進捗に伴いにより前事業年度末比6,030億円減少し12兆9,816億円となりました。また、当事業年度末の投資残高は、投資業務の進捗に伴い同比3,250億円増加し1兆4,544億円となりました。
一方、当事業年度末の資金調達残高は、同比4,864億円増加し13兆4,036億円となりました。危機対応融資に係る日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)の返済等により長期借入金が減少した一方、財政融資資金等が増加したことが要因です。
(注)1.社債を含む経営管理上の数値であります。
2.有価証券、金銭の信託、その他の資産(ファンド)等を含む経営管理上の数値であります。
(注)1.産業投資借入金(財政投融資特別会計)等を含んでおります。
2.債券は額面ベースとなっております。
3.外貨建て債券及び社債のうち、振当処理の対象とされている債券及び社債につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
4.株式会社化以降の発行分であります。
5.短期社債は含んでおりません。
6.外貨建て長期借入金のうち、振当処理の対象とされている長期借入金につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
④危機対応業務に係る残高<単体>
(注)1.日本公庫より信用の供与を受けたものであります。
2.融資及び出資に損害担保契約を付したものの合計であります。
⑤リスク管理債権の状況
当行は、「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施し、信用リスクの適時かつ適切な把握に努めています。
格付及び資産自己査定の実施にあたっては、投融資部門から独立した審査部がこれを決定し、資産自己査定結果については取締役会へ報告しております。
また、資産自己査定の結果については、銀行法に基づくリスク管理債権及び金融再生法開示債権も含めて監査法人による監査を受け、開示しております。
なお当行では、原則として債権等に対する取立不能見込額を部分直接償却する会計処理を実施しております。
当連結会計年度末におけるリスク管理債権は572億円となりました。債務者区分別では、破綻先債権が0億円、延滞債権が303億円、貸出条件緩和債権が269億円となっております。リスク管理債権の貸出金残高比は、前連結会計年度末比0.06ポイント上昇し、0.46%となっておりますが、低い水準を維持しております。
リスク管理債権の状況<連結>
リスク管理債権の業種別構成<連結>
第三セクターに対するリスク管理債権<連結>当行は、地方公共団体の出資又は拠出に係る法人(いわゆる「第三セクター」については、明確な定義がありませんが、以下では地方公共団体が出資又は拠出を行っている法人(但し、上場企業は除く。)として整理しております。)が行う鉄軌道事業、空港ターミナル事業、CATV事業、地下駐車場、再開発・国際会議場等の都市開発事業等の公共性・公益性の高いプロジェクトを対象として、投融資等を行っております。これらの事業には、投資回収に長期を要するものが多く、民間事業者では実施が困難なものが含まれております。
これらの法人への当連結会計年度末の貸出金残高は2,110億円(うちリスク管理債権は112億円、貸出金残高比率5.32%、なお当行全体<連結>のリスク管理債権比率は0.46%。)です。
第三セクター向け貸出債権に占めるリスク管理債権の割合が高くなっているのは、第三セクターが行う事業が公共性・公益性が高く、一般的に投資回収に長期を要すること等の理由によるものです。
⑥金融再生法開示債権の状況(部分直接償却実施後)<単体>金融再生法開示債権は、前事業年度末比39億円増加して573億円となりました。
債権区分別では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が4億円、危険債権が299億円、要管理債権が269億円となっております。
○金融再生法開示債権における保全状況(部分直接償却実施後)<単体>保全率
金融再生法開示債権に対する保全率は、前事業年度末比2.7ポイント上昇し100.0%となり、引き続き高い水準を維持しております。
信用部分に対する引当率
その他の債権に対する引当率
(ウ)連結キャッシュ・フローの状況の分析及び資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、危機対応融資にかかる日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)等の返済が進んだ一方、危機対応融資の約定回収の進捗に伴う貸出金の回収や債券・社債等の資金調達による収入があったこと等により、6,336億円の収入となりました(前連結会計年度は586億円の支出)。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資業務の進捗等に伴い有価証券の取得等による支出が有価証券の売却・償還等による収入を上回ったこと等により、4,085億円の支出となりました(前連結会計年度は1,362億円の支出)。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いはあったものの、特定投資業務にかかる産投出資の受け入れ等により1,044億円の収入となりました(前連結会計年度は1,035億円の収入)。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べて3,290億円増加し、1兆2,328億円となりました。
当行グループの資本の財源及び資金の流動性に係る情報は以下のとおりであります。
当行グループは、顧客に対し主に長期・安定的な資金を供給するための投融資を行っており、これらの事業を行うため、社債や長期借入金による調達に加え、国の財政投融資計画に基づく財政融資資金、政府保証債等の長期・安定的な資金調達を行っています。なお、資金の流動性につきまして、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、1兆2,328億円となっております。
(エ)連結自己資本比率(国際統一基準)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、告示に基づく自己資本比率を算出する等、当該趣旨に準じた対応を図っております。
当連結会計年度末の普通株式等Tier1資本の額は、特定投資業務にかかる政府からの産投出資の受け入れや親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比1,526億円増加し3兆3,517億円となりました。一方、リスク・アセットの額の合計額は前連結会計年度末比2,153億円増加し19兆4,186億円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の連結普通株式等Tier1比率は、前連結会計年度末比0.60ポイント上昇し、17.26%となりました。
(オ)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標と進捗状況
4次中計最終年度(2019年度)の財務目標及び当連結会計年度(2019年度)までの進捗は以下のとおりであります。
4次中計最終年度となる2019年度は、株式等償却損計上により投資にかかる損益が大幅に減少したことから、2017年度から2019年度実績平均は、親会社株主に帰属する当期純利益等の指標について、2019年度の目標に届かない結果となりました。投資業務の強化に伴う損益変動に配慮しつつ、安定収益を生む投資等に注力し収益の確保を今後も目指して参ります。
なお、以下の経営指標中の2019年度(4次中計最終年度)目標は、当行グループが4次中計を公表いたしました2017年5月22日時点で入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいているものです。
<経営指標(連結)>
(注)1.クレジットコスト除き。
2.経費率、ROAは業務粗利益比。ROEは当期純利益比。
3.経費率、ROA、ROEの平均は各年度毎の実績をそれぞれ単純平均した数値。
4.普通株式等Tier1比率。
(カ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行が連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。
◇貸倒引当金の計上
当行及び連結子会社における貸出金、支払承諾見返等の債権の残高は多額であり、経営成績等に対する影響が大きいため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当行の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下「破綻懸念先」という。)及び今後の管理に注意を要する債務者に対する債権のうち、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー見積法)により計上しております。
上記以外の債権については、当行の平均的な融資期間を勘案した過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率等に基づき計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した部署が第二次査定を実施しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は10,556百万円(前連結会計年度末は17,332百万円)であります。
連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。
(追加情報)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、債務者の信用リスクに影響することが想定されますが、当行では、財務諸表等作成日における入手可能な情報に基づき必要に応じて個々の債務者の債務者区分に反映させたうえで貸倒引当金を計上しております。
今後の感染拡大に伴う経済への影響は不確実であることから、翌年度の連結財務諸表において想定外の損失が発生する可能性があります。
当行の経営者は、債権の評価にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、貸倒引当金は十分計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、債権の評価には経営者が管理不能な不確実性が含まれております。このため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価が変動する可能性があり、この場合には、将来当行及び連結子会社が貸倒引当金を増額又は減額する可能性があります。
前連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)及び当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は、以下のとおりであります。
経営成績等の概要
(金融経済環境)
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦などで中国が減速し、欧州や東南アジアなどにも下押しとなりました。一方、米国では、昨夏以降、FRBによる利下げなどを受けて、景気は緩やかに拡大しました。年末には、米中の第一段階合意が報じられ、中国の持ち直しへの期待が高まりましたが、2月以降、新型コロナウイルスの影響で、景気は、全世界で急速に悪化しました。
我が国経済は、堅調な雇用・所得環境のもとで、消費を中心に緩やかな景気回復が続きましたが、年度後半は、消費増税、大型台風などの自然災害や外需の弱含みによる下押しとなり、回復が足踏みしました。輸出は世界経済の減速などで弱含みましたが、年末以降、米中の第一段階合意や半導体需要の持ち直しで、底入れの兆しがみられました。個人消費は、年度前半、良好な所得・雇用環境のもとで、基調としては緩やかに回復しましたが、後半は、10月の消費増税、大型台風や暖冬などで足踏みしました。企業収益は、横ばいながら高水準で推移し、設備投資は、人手不足や新技術、イノベーションへの対応などもあり、基調としては緩やかに増加しました。ただし、2月以降は、新型コロナウイルスの影響による消費や輸出、収益への下押しが急速に強まりました。
消費者物価(生鮮食品、消費増税などの影響を除く。)は、人手不足により外食などでは上昇しましたが、全体の上昇率は緩やかにとどまりました。
金融政策では、日本銀行は緩和の副作用も指摘される中、追加緩和を見送ってきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で3月半ばに金融市場が大きく混乱し、企業金融などへの影響も懸念されたことから、企業金融支援、資産買い入れの増額などを決めました。
金融市場では、長期金利は、米国金利の低下などから、8月末に一時3年ぶりの低水準となるマイナス0.3%近くまで低下したあと、上昇に転じ、年度末は0%を僅かに上回って終えました。為替レートは、8月に一時1米ドル=104円台まで円高が進んだあと、108円から111円の範囲で推移しました。年度末は、新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱で、3月上旬に一時101円台まで円高が進みましたが、年度末は108円台で終えました。日経平均株価は、欧米の金融緩和などを追い風に1月下旬に24,000円台まで上昇したあと、世界経済悪化への懸念から急落し、年度末は18,000円台で終えました。
(企業集団の事業の経過及び成果)
<2019年度の概況について>当行は、2008年10月1日の設立以降、旧DBJの業務を基本としつつ、お客様の課題を解決する投融資一体型の金融サービスを提供すべく業務を行ってきております。
こうした中、当事業年度の概況は、以下のとおりとなりました。なお、以下の融資業務、投資業務、コンサルティング/アドバイザリー業務における金額は当行単体の数値を記載しております。
融資業務におきましては、伝統的なコーポレート融資によるシニアファイナンスに加え、ノンリコースローンやストラクチャードファイナンス、メザニンファイナンス等の金融手法を活用した融資まで、多様化する資金調達ニーズに対応して参りました。当事業年度における融資額は3兆4,015億円となりました。
なお、危機対応業務による融資額につきましては、以下の<危機対応業務について>をご参照ください。
投資業務におきましては、事業拡大・成長戦略や財務基盤の整備等、お客様の抱える様々な課題に対して、長期的視点に基づき適切に対応して参りました。また、当行は、2015年5月20日に公布・施行された平成27年改正法に基づき、我が国の企業競争力強化や地域活性化の観点から、成長マネー(資本性資金・メザニン等)の供給を時限的・集中的に強化する取組として、2013年3月に創設した競争力強化ファンドを承継し、特定投資業務を開始しております。これらの取組も含め、当事業年度における投資額は5,503億円となりました。
コンサルティング/アドバイザリー業務におきましては、旧DBJより培って参りましたネットワーク等を活かし、多様な業種・事業規模のお客様の競争力強化や、地域経済活性化に寄与する案件等について、コンサルティングを行い、アドバイザーとしてサポートを行って参りました。当事業年度における投融資関連手数料及びM&A等アドバイザリーフィーは計107億円となりました。
また、当行は、新型コロナウイルス感染症による被害に対し万全の対応を図るべく、2020年3月16日付で、「新型コロナウイルス感染症特別対策本部」を設置いたしました。当行は、これまでも金融危機や震災をはじめとする大規模災害等に対処する資金供給を行うとともに、当該業務を通じて培ったネットワークやノウハウをもとに、事業者の皆様を支援する取組を行って参りました。これまで培ってきた経験やノウハウを活用することにより、被害を受けた事業者の皆様に対し迅速かつ適確な支援体制を一層強化して参ります。
なお、当行におきましては、企業価値向上に向け、収益力の強化、自己調達基盤の拡充、ガバナンスの強化等に取り組んできております。
収益力の強化につきましては、複数の投資案件のEXIT等による利益の確保等もあり、以下のとおりの実績となっております。
(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較 | ||
| 連結業務粗利益 | 1,112 | 1,104 | △8 | |
| 経常利益 | 1,281 | 789 | △491 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 919 | 504 | △414 | |
| 連結総自己資本比率 | 16.74% | 17.37% | 0.63% | |
| 連結普通株式等Tier1比率 | 16.65% | 17.26% | 0.60% | |
自己調達基盤の拡充に関しましては、社債発行では、3年公募債、5年公募債及び10年公募債を中心とする四半期毎の定例発行を柱としつつ、市場動向や投資家需要に応じて超長期年限を含むスポット債を発行、またMTNプログラムに基づき外貨建て社債も発行(当事業年度における社債(財投機関債)による調達額5,793億円)するなど、取組を強化しております。特に、外貨建て社債に関しましては、社会的責任投資債市場の拡大と投資家ニーズの多様化を捉え、2019年10月に、DBJ環境格付融資、DBJ Green Building認証制度による認証付与物件向け融資、再生可能エネルギープロジェクト向け融資等に資金使途を限定したDBJサステナビリティボンドの5度目の発行にも取り組んでおります。更に、資金調達の多様化の一環として地域金融機関からのシンジケート・ローンをはじめ、借入による資金調達も継続的に実施しております(当事業年度における財政投融資を除く借入による調達額5,831億円)。
また、ガバナンスにつきましては、平成27年改正法において、新たに特定投資業務や他の事業者との間の適正な競争関係を阻害することのないよう特に配慮することが義務付けられたこと等から、取締役会の諮問機関として、「特定投資業務モニタリング・ボード」を定期的に開催するとともに、以前より設置していた「アドバイザリー・ボード」を改めて取締役会の諮問機関として位置づけ、その強化を図っております。
<危機対応業務について>当行は、内外の金融秩序の混乱、大規模災害等の危機発生時において必要な資金を供給すべく、政府が指定する金融機関(指定金融機関)として、2008年10月1日より危機対応業務を開始し、同年秋以降の世界的な金融・経済危機による企業の資金繰りの悪化に対する対応を実施しました。
大規模災害等への対応としましては、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」や「平成28年熊本地震」において、震災発生以降、インフラ復旧や地場企業向けに支援を行っております。
また、2020年3月19日には「新型コロナウイルス感染症に関する事案」が危機認定されており、同事案による影響を受けた事業者への支援を開始しております。
なお、当行は、平成27年改正法に基づき、当分の間、危機対応業務を行う責務を有することとなっております。
危機対応業務の運営につきましては、危機認定が継続している場合であっても、危機事案に起因する事象が解消した段階で、その事案に関する危機対応業務は実施しないこととしております。
「国際的な金融秩序の混乱に関する事案」や「東日本大震災に関する事案」、「新型コロナウイルス感染症に関する事案」等の危機対応業務への取組による2020年3月末における同業務の実績は、以下のとおりとなっております。
① 融資額:6兆2,186億円(1,153件)
(注1) 2008年12月以降の危機対応業務としての累計融資額であり、同時点までに日本公庫からの信用供与を受けた金額であります。当事業年度における融資額は25億円(4件)です。なお、2020年3月末における残高は8,357億円であります。
(注2) 「東日本大震災」に関する累計融資額は2兆7,914億円(178件)です。
(注3) リスク管理債権残高の危機対応業務に係る残高に対する比率は0.01%です。
② 損害担保:2,683億円(47件)
(注1) 日本公庫より損害担保による信用の供与を受けた融資額及び出資額の合計金額であります。なお、2020年3月末における残高は2億円であります。
(注2) 「東日本大震災」に関する融資額は19億円(7件)です。
(注3) 当行の取引先であるマイクロンメモリジャパン合同会社(旧エルピーダメモリ株式会社)に対する債権等の一部については、日本公庫との間で損害担保取引に係る契約を締結しております。損害担保取引に係る契約を締結している当社に対する債権等としては、危機対応業務の実施による損害担保契約付融資額100億円のほか、「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」に定める認定事業者に対する出資額284億円(記載金額に利息、損害金等は含まれておりません。)があり、当行は日本公庫に対し、損害担保補償金合計277億円を請求し、既に支払いを受けております。なお、今後、補償金の支払いを受けた債権について元本に係る回収等を行ったときは、当該回収等に補てん割合を乗じた金額を日本公庫に納付(以下「回収納付」という。)します。
(注4) 損害担保取引に係る契約に基づき、当事業年度において、当行が日本公庫より受領した補償金はありません。また、当行から日本公庫への回収納付の金額は4億円です。
(注5) 2012年度以降における取組実績はありません。
③ CP購入額:3,610億円(68件)
(注1) 2009年1月以降の危機対応業務としての累計CP購入額になります。なお、2020年3月末における残高はありません。
(注2) 「東日本大震災」に関するCP購入はありません。
(注3) 2010年度以降における取組実績はありません。
<2019年度(第12期)事業計画における実施方針に基づく危機対応業務の実施状況について>当行は、平成27年改正法による当行に対する危機対応業務の責務化を受け、2019年度(第12期)事業計画において、危機対応業務の実施方針(以下「危機対応実施方針」という。)を定めており、当事業年度においては、当該危機対応実施方針に基づきセーフティネット機能を発揮すべく、適切に対応しております。
①株式会社日本政策金融公庫法第2条第4号に規定する被害の発生時における対応の状況に関する事項
危機対応業務につきましては、東日本大震災や平成28年熊本地震にかかる危機に加え、当事業年度において新たに危機認定された、「新型コロナウイルス感染症に関する事案」についても対応を開始しております。
なお、今後、新たな危機認定事案が発生した場合には、相談窓口を設置するなど、危機対応実施方針に基づいて体制を整備し、速やかに対応を行って参ります。
危機認定事案につきましては、平成27年改正法による当行に対する危機対応業務の責務化の趣旨を十分に踏まえ、過去の対応等における経験や産業界・政府部門とのネットワークを活かし、引き続き指定金融機関として適時適切に対応して参ります。なお、危機対応にかかる取組実績については、上述の<危機対応業務について>をご参照ください。
②株式会社日本政策金融公庫法第2条第4号に規定する被害の発生に備えた取組の状況に関する事項
当事業年度においては、平成27年改正法による危機対応業務の責務化の趣旨を踏まえ、所要の規程改正や相談窓口の設置などの体制整備等を実施しております。また、それらの情報等については、当行内の連絡機会等を通じ各投融資業務担当部店等に周知徹底するなどの取組を実施してきております。
なお、当行は、2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結しており、これらのネットワークを活かし、危機対応業務を含めた業務全般にかかる情報交換等を積極的に行っております。
③その他危機対応業務の適確な実施に関する事項
危機対応業務に関しましては、これまで受けた2,065億2,900万円の政府出資等により、必要な財務基盤を確保しながら、危機対応実施方針に基づき、適確に業務を執行してきております。当事業年度における業績の概要については、<当連結会計年度業績の概要>をご参照ください。
<特定投資業務について>平成27年改正法では、当行において、民間による成長資金の供給の促進を図るため、2020年度末までの間、地域活性化や企業の競争力の強化に特に資する出資等(特定投資業務)を集中的に実施し、2025年度末までに当該業務を完了するよう努めることとされており、政府による必要な出資等所要の措置が講じられております。
係る特定投資業務は、我が国産業競争力の強化に向け、2013年3月に当行が自主的な取組として設立した「競争力強化ファンド」を強化させるものと考えております。当行としましては、休眠技術の活用や新たな連携の促進といった企業活動を引き続き支援するとともに、特に地域活性化や企業の競争力強化に資するリスクマネー供給に適切に取り組んで参ります。
特定投資業務の2020年3月末における投融資決定の実績としては、取組開始からの累計として、7,171億円(100件)となっております。なお、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令附則第2条に定める業務別収支計算書については、「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「(1) 経営成績等の状況の概要」「(参考)特定投資業務に係る業務別収支計算書<単体>」をご参照ください。
なお、特定投資業務に関し、法令に基づき、政策目的に沿って行われていること、民業補完・奨励及び適正な競争関係が確保されていること等について客観的な評価・監視等を実施するための体制整備として、金融資本市場や産業界など以下の社外有識者で構成される「特定投資業務モニタリング・ボード」を取締役会の諮問機関として設置しております。なお、当事業年度におきましては、2回開催しております。
社外有識者(五十音順、敬称略)
岩本 秀治(一般社団法人全国銀行協会副会長兼専務理事)
奥 正之(株式会社三井住友フィナンシャルグループ名誉顧問)
中西 勝則(株式会社静岡銀行代表取締役会長)
山内 孝(マツダ株式会社相談役)
横尾 敬介(株式会社産業革新投資機構代表取締役社長CEO)
渡 文明(ENEOSホールディングス株式会社名誉顧問)
また、政府における「(株)日本政策投資銀行の特定投資業務の在り方に関する検討会」(2019年10月3日第1回開催、同年11月26日第4回開催(とりまとめ))での議論等を踏まえ、「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律」(令和2年法律第29号。以下、「令和2年改正法」という。)が2020年5月22日に公布・施行されております。令和2年改正法においては、特定投資業務について、以下のとおり所要の措置を講ずることとされています。
(1)投資決定期限及び政府による出資期限を2021年3月31日から2026年3月31日まで延長。
(2)業務完了期限を2026年3月31日から2031年3月31日まで延長。
<2019年度(第12期)事業計画における実施方針に基づく特定投資業務の実施状況について>当行は、平成27年改正法により、民間による成長資金の供給の促進を図る目的で新たに特定投資業務が措置されたことを受け、2019年度(第12期)事業計画において、特定投資業務の実施方針(以下「特定投資実施方針」という。)を定めており、当事業年度においては、当該特定投資実施方針に基づき適切に対応を行い、成長資金の供給機能の発揮に努めております。
①特定投資業務の実施に係る基本的な方針に基づく特定投資業務の実施状況に関する事項
特定投資業務につきましては、民間による成長資金の供給の促進を図るため時限的に講じられているものであることを踏まえ、特定投資実施方針に基づき、民業の補完または奨励の徹底、民間金融機関等の資金・能力の積極的な活用及び民間を中心とした資本市場の活性化の促進、「成長戦略フォローアップ」や「まち・ひと・しごと創生基本方針2019」などの地域経済の活性化や我が国の企業の競争力の強化のために講じられる関係施策との適切な連携等に留意した業務運営を行い、投融資決定を行ってきております。特に地域向けの成長資金供給については、民間金融機関等との共同ファンドの組成(当事業年度においては6件(取組開始からの累計として24件)の共同ファンドを創設)等を通じた協働案件の発掘、組成によるノウハウシェアなどの連携の促進に努めております。なお、2020年3月末における特定投資業務の取組実績は、以下のとおりとなっております。併せて、上述の<特定投資業務について>もご参照ください。
特定投資業務の投融資決定の実績(2020年3月末現在)
7,171億円(100件) うち投融資実績額5,902億円
(注1)2020年3月末時点で、投融資実績額5,902億円に対して誘発された民間投融資額については総額4兆420億円となっており、民間金融機関・事業者・投資家等と協働した成長資金供給という目的に関し十分な達成が図られております。
(注2)投融資決定した100件のうち、個別案件への投融資決定件数は76件、共同ファンドの組成決定件数は24件(共同ファンドからの投融資決定件数は45件)となっております。なお、2019年度の特定投資業務の実績については、当行のホームページに掲載しております。
(https://www.dbj.jp/news/)
(注3)投融資決定した案件のうち、特定投資指針(平成27年財務省告示第218号)二(2)②ア(ア)に定める成長資金に係る当行の供給比率が50%を超える案件は、2020年3月末時点で4件あります。
(注4)投融資決定した案件のうち、特定投資指針(平成27年財務省告示第218号)二(2)②ア(イ)に定める議決権に係る当行の割合が50%を超える案件は、2020年3月末時点で1件あります。
(注5)エグジットまたは完済となったのは、個別案件への投融資決定案件で累計3件、共同ファンドからの投融資決定案件で累計3件あります。
②一般の金融機関が行う金融及び民間の投資の補完又は奨励に係る措置の実施状況に関する事項
当事業年度においては、民間金融機関等による資金供給のみでは十分な実施が困難な事業に対して率先して資金供給を行うこと、また、民間金融機関等からの出資等による資金を出来るだけ多く確保し協働による成長資金供給の成功事例を積み上げていくことなど、民業の補完または奨励に徹することについて、当行内の連絡機会等を通じ、各投融資業務担当部店等に周知徹底するなどの取組を実施してきております。
③特定事業活動に対する金融機関その他の者による資金供給の促進に係る取組の状況に関する事項
民間金融機関等との協働による成長資金供給につき、平成27年改正法等を踏まえ講じた所要の規程や体制に基づき、適切に取り組んできております。
また、当行は、2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結しております。民間金融機関等とは、特定投資業務における取組実績での協働に加え、事業の成長や承継にかかるリスクマネー供給を目的とした共同ファンドの組成(当事業年度においては、特定投資業務として2件の共同ファンドを創設)等を通じて成長資金供給にかかるノウハウの共有や人材育成等に積極的に取り組んでおります。
④特定投資業務の実施状況に係る評価及び監視の結果を踏まえた対応の状況に関する事項
当事業年度に開催した「特定投資業務モニタリング・ボード」においては、特定投資業務に関して、その進捗及び地域案件への取組に対する評価と共に、その取組や制度について金融機関のみならず事業者へも周知していくべきではないかとの意見が寄せられました。また、地域金融機関との共同ファンドについて他地域への更なる横展開や事業承継案件等への取組に対する期待が表明された他、民間金融機関からのリスクマネー供給を促進するためにも成功事例の積み上げに努められたいとの意見がありました。これを踏まえ、地域案件について地域金融機関との共同ファンド経由の案件等を通じ、リスクマネー供給等に係るノウハウ提供等を引き続き行い、専門的知識を蓄えた人材の育成、地域のモデル案件の横展開を進めるとともに、当行が知見を有する産業分野での適切な事業性評価やリスクシェアの工夫等を通じて、民間金融機関等との協調によるリスクマネー供給拡大に努めて参ります。
なお、第十回会合も2020年6月3日に開催したところであり、その議論等につきましても、今後適時適切に特定投資業務の実施へ反映させて参ります。
⑤その他特定投資業務の適確な実施に関する事項
特定投資業務における他の事業者との適正な競争関係の確保にかかる状況その他の特定投資業務の実施状況を検証するため、当事業年度においては、全国銀行協会、全国地方銀行協会及び第二地方銀行協会(会員の民間金融機関を含む。以下「民間金融機関及び協会」という。)との間で、それぞれ2回(計6回)の意見交換会を実施しており、これを踏まえた議論等を「特定投資業務モニタリング・ボード」で実施しております。
なお、民間金融機関及び協会とは、2020年5月にもそれぞれとの間で意見交換会を実施しており、それらを踏まえた議論等を「特定投資業務モニタリング・ボード」第十回会合において行ったところであり、その議論等については今後適時適切に特定投資業務の実施へ反映させて参ります。
<他の事業者との間の適正な競争関係の確保について>当行が2008年10月に株式会社として設立されて以来、当行の経営全般に対する助言等を行う、経営会議の諮問機関として「アドバイザリー・ボード」を設置しておりましたが、平成27年改正法において、当分の間、当行に対し、その業務を行うに当たって他の事業者との間の適正な競争関係を阻害することのないよう特に配慮することが義務付けられたことから、同ボードを改めて取締役会の諮問機関として位置づけ、民間金融機関との適正な競争関係の確保に関しても従来にも増して重要な事柄として審議・評価を行って頂くこととしております。なお、当事業年度におきましては、2回開催しております。同ボードは次の社外有識者及び社外取締役により構成されております。
社外有識者(五十音順、敬称略)
秋池 玲子(株式会社ボストン・コンサルティング・グループ マネージング・ディレクター&シニア・パートナー)
奥 正之(株式会社三井住友フィナンシャルグループ名誉顧問)
釡 和明(株式会社IHI特別顧問)
中西 勝則(株式会社静岡銀行代表取締役会長)
根津 嘉澄(東武鉄道株式会社代表取締役社長)
社外取締役
三村 明夫(日本製鉄株式会社名誉会長)
植田 和男(共立女子大学ビジネス学部長 教授)
<2019年度(第12期)事業計画における他の事業者との間の適正な競争関係の確保に係る方針に基づく業務の実施状況について>①他の事業者との間の適正な競争関係の確保に配慮した業務運営の方針に基づく業務の実施状況
2019年度(第12期)事業計画に基づき、市場規律をゆがめたり、徒な規模拡大がなされないよう留意するなど、他の事業者との間の適正な競争関係の確保に向け、適切に業務を運営しております。
また、業務提携を締結している金融機関とのネットワークを活用し、当行の業務全般について情報交換等を常に行うことで、投融資等の協働等につながるようリレーションの強化にも努めております。
②一般の金融機関その他の他の事業者の意見を業務運営に反映させるための取組の状況に関する事項
当行業務運営における他の事業者との適正な競争関係の確保にかかる状況その他の業務の実施状況を検証するため、当事業年度においては、民間金融機関及び協会との間で、計6回の意見交換会を実施しております。
意見交換会においては、適正な競争関係の観点で概ね問題はなく、連携・協働事例が多く実現されている点を評価する意見や、当意見交換会の取組を評価し、現場レベルでの交流機会の一層の増加を期待する意見がありました。連携・協働に関しては、海外案件も含めた資金運用機会の提供、地域金融機関への案件を通じたノウハウ提供や人材育成支援、ESG/SDGsへの積極的な取組に対する期待が寄せられた他、引き続き市場レートを意識したプライシング等に留意し、適正な競争関係の確保に努めて欲しい旨の意見も寄せられました。今後も、地域毎のきめ細かな情報提供等を通じた民間金融機関との協働の推進と、市場規律を意識した業務運営に努めて参ります。
また、当事業年度に開催した「アドバイザリー・ボード」においては、主に、特定投資業務について、業種や規模にかかわらず、地域のモデルとなる案件を通じて地域金融機関にも裾野を広げ、民間のリスクマネー供給の促進につながるよう意識して引き続き取り組むことを期待する旨の意見等が寄せられました。これらを踏まえ、地域金融機関との協調でのリスクマネー供給等に係る積極的なノウハウ提供等を引き続き行い、専門的知識を蓄えた人材の育成や地域のモデル案件の横展開に努めていくとともに、より一層適切にモニタリングし、今後も意見交換会の実施等を通じて民間金融機関との協調や適正な競争関係に配意した取組を推進することとしております。
なお、民間金融機関及び協会とは、2020年5月にもそれぞれとの間で意見交換会を実施しており、それらを踏まえた議論等を、2020年7月に開催する「アドバイザリー・ボード」において行う予定であり、その議論等につきましても今後適時適切に業務運営へ反映させて参ります。
③その他他の事業者との間の適正な競争関係の確保に係る取組の実施状況に関する事項
2019年度(第12期)事業計画に基づき、民間金融機関やファンド等多様な金融機関との連携強化を引き続き推進しております。
具体的には、特定投資業務における取組実績での協働に加え、事業の成長や承継等にかかるリスクマネー供給を目的とした共同ファンドの組成(当事業年度においては、民間金融機関等と6件の共同ファンドを創設)等を通じた連携に取り組んでいるほか、これまでに構築したネットワーク(2020年3月末時点において累計で106の金融機関と業務提携を締結等)を活用して、19の地域金融機関との間でPPP/PFIセミナーを共催するなど、様々な分野で情報交換等を行うことで、投融資等の協働機会の創出や各地域金融機関が注力する業務分野に応じた新たな業務提携の促進に努めております。
<地域活性化に関する取組の強化について>地域においては、地方から東京圏への人口流出に歯止めがかからず、地域経済の弱体化に拍車がかかる事態となっています。また、高度成長期以降に整備したインフラが、今後一斉に老朽化し、地域の各自治体の財政を圧迫する要因になることが予想される一方、近年、大規模自然災害が増加傾向にあります。係る状況下、地域の企業にとっては、「海外展開」または「海外から稼ぐ」ことを含む成長戦略の追求、事業再構築を通じた企業価値の維持向上、Society5.0の推進等が経営課題になると考えられます。また、地域の自治体等にとっては、民間のノウハウも活用し、トータルコストの縮減・平準化等、地方財政の負担軽減につなげていくことが必要であることに加え、災害レジリエンス(回復力)を強化させ、地域住民が安心して生活できる地域社会の構築が必要です。
当行は、地域のパートナーとして、「地域と東京」、「地域と地域」、「地域とグローバル」を「繋げる」ことで価値を生み出すこと、リスクマネーやコンサルティング機能等を活用した「課題解決」にフォーカスすることの2点を念頭に、地方創生・地域活性化を支援しています。
ナレッジ提供面では、(1)交流人口増加、(2)地域資源の有効活用、(3)官民連携支援の観点から、具体的には、以下の調査・支援業務等に取り組んでいます。
(1)に関しては、①日本版観光DMO形成支援、②アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2012年より8年連続で公益財団法人日本交通公社と共同で実施)、③「スポーツ」を活かしたまちづくり支援・調査(これからの街づくりの中核施設として、複合的な機能を組み合わせたサステナブルな交流施設を「スマート・ベニュー®」という概念で提唱等)等に取り組んでいます。
(2)に関しては、①地域商社形成、地域伝統ものづくり産業活性化へ向けた調査・支援、②公有資産マネジメント支援、③学校跡地活用、庁舎再編整備等を契機としたエリアマネジメント支援、④都市におけるグリーンインフラの効果検証等、地域活性化への提言(国交省が2020年3月に設立した「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」に当行も参画し、運営委員に就任)、⑤上下水道事業や森林分野の問題解決等へ向けた調査・提言、⑥地域公共交通調査(「自動運転の地域公共交通への活用可能性」に関するレポート発行等)、⑦古民家(歴史的建造物)再生支援、⑧「地域の人手不足対応」に関するレポート発行等に取り組んでいます。
(3)に関しては、①関係省庁(内閣府・国交省・総務省・文科省・厚労省等)や株式会社民間資金等活用事業推進機構等との緊密な協働による各種情報発信や地域プラットフォーム形成支援、②地方公共団体、地域金融機関等を対象にした「PPP/PFI大学校」、「PPP/PFIセミナー」開催による当該分野の普及啓発、③PFI法20周年企画(2019年はPFI法施行から20周年の節目であったことから、PPP/PFIの過去の総括とともに今後の方向性を展望するべく、外部有識者会議での議論も含め多面的に検討を実施したもの)等、PPP/PFIの活用拡大を一層推進しております。
ファイナンス面では、地域金融機関等と協働しリスクマネー供給に係る取組を推進しており、2020年5月、「阿寒地域における観光産業の新たなプラットフォームづくり」が、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が認定する「地方創生に資する金融機関等の『特徴的な取組事例』」に採択され、連携した3金融機関と共同で内閣府特命担当大臣(地方創生担当)より表彰を受けました。今後もリスクマネー供給を通じて地域活性化に積極的に取り組んで参ります。
近年、全国各地で連続して大きな被害をもたらす災害が発生していることから、全国に所在する支店・事務所ならびに本店関係部の密接な連携により、地域の災害対策に係る適切な初動対応を行うべく、2018年度に「地域復興対策本部」を設置いたしました。また、初動対応時における被災事業者の緊急的な資金需要に対して機動的かつ迅速に対応すべく、「地域緊急対策プログラム」を創設する等、被災地域の復旧・復興支援に取り組んでおります。2019年度においては、2019年6月18日に新潟県下越地方で発生した地震、令和元年8月の前線に伴う大雨、令和元年台風15号、令和元年台風19号に係る災害相談窓口を設置し、災害に伴う設備資金及び事業資金等の復旧資金の相談に対する受入体制を整えております。当行は各地域金融機関と連携しながら、同窓口に寄せられた相談や資金需要に対応しております。さらに当行は、内外の金融秩序の混乱や大規模な災害、テロリズムもしくは感染症等への対応に際し、地域経済の発展に寄与することを目的とし、全国の複数の地域金融機関と「災害対策業務協力協定」を締結しており、事業者等に対する円滑な金融機能の発揮や事業者等に対するコンサルティング機能の発揮を目指します。
<当連結会計年度業績の概要>以上のような事業の経過のもと、当連結会計年度の業績につきましては、次のとおりとなりました。
資産の部合計につきましては、17兆6,936億円(前連結会計年度末比6,140億円増加)となりました。このうち貸出金は12兆4,159億円(同比5,079億円減少)となりました。
負債の部につきましては、14兆2,596億円(同比4,763億円増加)となりました。このうち、債券及び社債は5兆6,968億円(同比3,998億円増加)、借用金は8兆709億円(同比830億円増加)となりました。
また、支払承諾につきましては、2,673億円(同比59億円減少)となりました。
純資産の部につきましては、3兆4,340億円(同比1,377億円増加)となりました。この増加は、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益の計上が主な要因となっております。
なお当行は、2019年6月の定時株主総会決議を経て、普通株式への配当(基準日/2019年3月31日、配当金総額210億円、1株当たり482円、配当性向24.98%)を行っております。
また、当行単体及びファンドを通じて所有する上場有価証券等の評価損益に関しましては、その他有価証券評価差額金に計上しており、当該評価差額金は242億円(同比203億円減少)となりました。
損益の状況につきましては、経常収益は2,891億円(前連結会計年度比120億円減少)となりました。その内訳は、資金運用収益が1,694億円(同比129億円減少)、役務取引等収益が171億円(同比8億円増加)、その他業務収益が151億円(同比81億円増加)及びその他経常収益が873億円(同比82億円減少)となりました。
また、経常費用は2,101億円(同比370億円増加)となりました。その内訳は、資金調達費用が787億円(同比107億円減少)、役務取引等費用が3億円(同比10億円減少)、その他業務費用が123億円(同比87億円増加)、営業経費が673億円(同比24億円増加)及びその他経常費用が514億円(同比376億円増加)となりました。この結果、経常利益は789億円(同比491億円減少)となりました。
経常損益の内容としましては、資金運用収支については907億円(同比21億円減少)、役務取引等収支については168億円(同比19億円増加)、その他業務収支については28億円(同比6億円減少)となりました。なお、その他経常収支は359億円(同比458億円減少)となりました。
これらにより、税金等調整前当期純利益は830億円(同比437億円減少)となりました。
また、法人税、住民税及び事業税316億円(同比33億円減少)、法人税等調整額1億円(益)(前連結会計年度は14億円(益))及び非支配株主に帰属する当期純利益10億円(前連結会計年度比2億円減少)を計上いたしました結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は504億円(同比414億円減少)となりました。
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは6,336億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは4,085億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは1,044億円の収入となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べて3,290億円増加し、1兆2,328億円となりました。
なお、貸出金等に関しましては、当行は「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施しております。その結果、「銀行法」に基づく当行連結ベースの開示債権(リスク管理債権)は572億円(前連結会計年度末比57億円増加)となり、リスク管理債権残高の総貸出金残高に対する比率は0.46%(同比0.06ポイント上昇)となっております。
また、当行グループは、長期資金の供給(出融資)業務の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
国内・海外別収支
| 種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額 (△) | 合計 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 資金運用収支 | 前連結会計年度 | 88,672 | 4,200 | - | 92,872 |
| 当連結会計年度 | 86,519 | 4,206 | - | 90,726 | |
| うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 178,176 | 4,200 | - | 182,377 |
| 当連結会計年度 | 165,235 | 4,220 | - | 169,456 | |
| うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 89,504 | 0 | - | 89,504 |
| 当連結会計年度 | 78,716 | 13 | - | 78,730 | |
| 役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 15,216 | 1,596 | 1,887 | 14,925 |
| 当連結会計年度 | 17,044 | 1,878 | 2,081 | 16,841 | |
| うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 16,493 | 1,762 | 1,976 | 16,280 |
| 当連結会計年度 | 17,262 | 2,048 | 2,143 | 17,167 | |
| うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 1,277 | 166 | 89 | 1,354 |
| 当連結会計年度 | 218 | 170 | 62 | 326 | |
| その他業務収支 | 前連結会計年度 | 3,455 | △0 | - | 3,455 |
| 当連結会計年度 | 2,856 | △1 | - | 2,854 | |
| うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 6,981 | 6 | - | 6,987 |
| 当連結会計年度 | 15,158 | 6 | - | 15,165 | |
| うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 3,525 | 6 | - | 3,532 |
| 当連結会計年度 | 12,302 | 7 | - | 12,310 |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」という。)であります。
2.「海外」とは、海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」という。)であります。なお、当行には、海外店はありません。
3.「国内」、「海外」間の内部取引は「相殺消去額(△)」欄に表示しております。
国内・海外別資金運用/調達の状況
① 国内
| 種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 14,510,113 | 178,176 | 1.23 |
| 当連結会計年度 | 14,843,500 | 165,235 | 1.11 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 12,471,533 | 148,521 | 1.19 |
| 当連結会計年度 | 12,398,888 | 136,293 | 1.10 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 1,804,719 | 22,277 | 1.23 |
| 当連結会計年度 | 2,114,571 | 22,468 | 1.06 | |
| うちコールローン及び 買入手形 | 前連結会計年度 | 169,211 | 100 | 0.06 |
| 当連結会計年度 | 219,795 | 31 | 0.01 | |
| うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 64,648 | 29 | 0.05 |
| 当連結会計年度 | 110,246 | 109 | 0.10 | |
| 資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 13,649,621 | 89,504 | 0.66 |
| 当連結会計年度 | 13,665,895 | 78,729 | 0.58 | |
| うち債券 | 前連結会計年度 | 3,112,480 | 37,676 | 1.21 |
| 当連結会計年度 | 3,230,226 | 33,958 | 1.05 | |
| うちコールマネー及び 売渡手形 | 前連結会計年度 | 116,564 | △52 | △0.04 |
| 当連結会計年度 | 166,857 | △72 | △0.04 | |
| うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | 64,060 | △62 | △0.10 |
| 当連結会計年度 | 79,146 | △60 | △0.08 | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | 8,286,958 | 46,692 | 0.56 |
| 当連結会計年度 | 7,790,678 | 38,008 | 0.49 | |
| うち短期社債 | 前連結会計年度 | 15,811 | 317 | 2.01 |
| 当連結会計年度 | 44,308 | 947 | 2.14 | |
| うち社債 | 前連結会計年度 | 2,053,745 | 4,822 | 0.23 |
| 当連結会計年度 | 2,354,677 | 5,730 | 0.24 |
(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については、期首及び期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
3.当連結会計年度より海外の資金運用勘定の平均残高に関する集計方法の変更に伴い、一部計数の組替を実施しております。この変更により、前連結会計年度の利回りを再計算しており、国内業務部門の資金運用勘定、貸出金、有価証券及び預け金の平均残高はそれぞれ29,490百万円、2,535百万円、26,701百万円、254百万円減少し、利回りは0.00%、0.00%、0.02%、0.00%上昇しております。
② 海外
| 種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 249,183 | 4,200 | 1.69 |
| 当連結会計年度 | 243,549 | 4,220 | 1.73 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 97,532 | 2,484 | 2.55 |
| 当連結会計年度 | 85,339 | 2,119 | 2.48 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 151,397 | 1,717 | 1.13 |
| 当連結会計年度 | 157,910 | 2,101 | 1.33 | |
| うちコールローン及び 買入手形 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 254 | △0 | △0.39 |
| 当連結会計年度 | 298 | △0 | △0.22 | |
| 資金調達勘定 | 前連結会計年度 | - | 0 | - |
| 当連結会計年度 | - | 0 | - | |
| うち債券 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うちコールマネー及び 売渡手形 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | - | 0 | - |
| 当連結会計年度 | - | 0 | - | |
| うち短期社債 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち社債 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - |
(注)1.「海外」とは、海外連結子会社であります。海外連結子会社については、平均残高は、期首及び期末の残高の平均に基づいて算出しております。なお、当行には、海外店はありません。
2.従来、資金運用勘定の平均残高に関しては、現地法人化した海外子会社の残高のみの集計としておりましたが、当連結会計年度より、在外の全連結子会社の平均残高としております。この変更により、前連結会計年度の利回りを再計算しており、海外事業部門の資金運用勘定、貸出金、有価証券及び預け金の平均残高はそれぞれ29,490百万円、2,535百万円、26,701百万円、254百万円増加し、利回りは0.23%、0.07%、0.24%、0.39%低下しております。
③ 合計
| 種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 14,759,297 | 182,377 | 1.24 |
| 当連結会計年度 | 15,087,049 | 169,456 | 1.12 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 12,569,065 | 151,006 | 1.20 |
| 当連結会計年度 | 12,484,227 | 138,413 | 1.11 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 1,956,117 | 23,994 | 1.23 |
| 当連結会計年度 | 2,272,481 | 24,569 | 1.08 | |
| うちコールローン及び 買入手形 | 前連結会計年度 | 169,211 | 100 | 0.06 |
| 当連結会計年度 | 219,795 | 31 | 0.01 | |
| うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 64,902 | 28 | 0.04 |
| 当連結会計年度 | 110,545 | 108 | 0.10 | |
| 資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 13,649,621 | 89,504 | 0.66 |
| 当連結会計年度 | 13,665,895 | 78,730 | 0.58 | |
| うち債券 | 前連結会計年度 | 3,112,480 | 37,676 | 1.21 |
| 当連結会計年度 | 3,230,226 | 33,958 | 1.05 | |
| うちコールマネー及び 売渡手形 | 前連結会計年度 | 116,564 | △52 | △0.04 |
| 当連結会計年度 | 166,857 | △72 | △0.04 | |
| うち売現先勘定 | 前連結会計年度 | 64,060 | △62 | △0.10 |
| 当連結会計年度 | 79,146 | △60 | △0.08 | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | 8,286,958 | 46,693 | 0.56 |
| 当連結会計年度 | 7,790,678 | 38,009 | 0.49 | |
| うち短期社債 | 前連結会計年度 | 15,811 | 317 | 2.01 |
| 当連結会計年度 | 44,308 | 947 | 2.14 | |
| うち社債 | 前連結会計年度 | 2,053,745 | 4,822 | 0.23 |
| 当連結会計年度 | 2,354,677 | 5,730 | 0.24 |
国内・海外別役務取引の状況
| 種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額 (△) | 合計 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 16,493 | 1,762 | 1,976 | 16,280 |
| 当連結会計年度 | 17,262 | 2,048 | 2,143 | 17,167 | |
| うち貸出業務 | 前連結会計年度 | 11,024 | - | - | 11,024 |
| 当連結会計年度 | 9,584 | - | - | 9,584 | |
| うち保証業務 | 前連結会計年度 | 576 | - | - | 576 |
| 当連結会計年度 | 734 | - | - | 734 | |
| 役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 1,277 | 166 | 89 | 1,354 |
| 当連結会計年度 | 218 | 170 | 62 | 326 |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には、海外店はありません。
3.「国内」、「海外」間の内部取引は「相殺消去額(△)」欄に表示しております。
国内・海外別預金残高の状況
該当事項はありません。
国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
| 業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額 (百万円) | 構成比(%) | 金額 (百万円) | 構成比(%) | |
| 国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 12,834,858 | 100.00 | 12,344,641 | 100.00 |
| 製造業 | 2,355,950 | 18.36 | 2,264,658 | 18.35 |
| 農業,林業 | 14 | 0.00 | 11 | 0.00 |
| 漁業 | 50 | 0.00 | 35 | 0.00 |
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | 61,632 | 0.48 | 48,959 | 0.40 |
| 建設業 | 42,335 | 0.33 | 41,499 | 0.34 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 3,408,540 | 26.56 | 3,201,517 | 25.93 |
| 情報通信業 | 318,922 | 2.48 | 300,776 | 2.44 |
| 運輸業,郵便業 | 2,292,550 | 17.86 | 2,298,261 | 18.62 |
| 卸売業,小売業 | 716,830 | 5.59 | 658,046 | 5.33 |
| 金融業,保険業 | 524,384 | 4.09 | 456,008 | 3.69 |
| 不動産業,物品賃貸業 | 2,824,927 | 22.01 | 2,800,390 | 22.69 |
| 各種サービス業 | 273,823 | 2.13 | 260,283 | 2.11 |
| 地方公共団体 | 14,797 | 0.12 | 14,106 | 0.11 |
| その他 | 98 | 0.00 | 86 | 0.00 |
| 海外及び特別国際金融取引勘定分 | 89,080 | 100.00 | 71,343 | 100.00 |
| 政府等 | - | - | - | - |
| 金融機関 | - | - | - | - |
| その他 | 89,080 | 100.00 | 71,343 | 100.00 |
| 合計 | 12,923,938 | - | 12,415,985 | - |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には海外店はありません。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
| 種類 | 期別 | 国内 | 海外 | 相殺消去額 (△) | 合計 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 国債 | 前連結会計年度 | 125,132 | - | - | 125,132 |
| 当連結会計年度 | 134,664 | - | - | 134,664 | |
| 地方債 | 前連結会計年度 | - | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | - | |
| 短期社債 | 前連結会計年度 | - | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | - | |
| 社債 | 前連結会計年度 | 713,426 | - | - | 713,426 |
| 当連結会計年度 | 830,952 | - | - | 830,952 | |
| 株式 | 前連結会計年度 | 423,008 | - | - | 423,008 |
| 当連結会計年度 | 687,020 | - | - | 687,020 | |
| その他の証券 | 前連結会計年度 | 537,497 | 161,988 | - | 699,486 |
| 当連結会計年度 | 567,798 | 153,832 | - | 721,630 | |
| 合計 | 前連結会計年度 | 1,799,065 | 161,988 | - | 1,961,054 |
| 当連結会計年度 | 2,220,436 | 153,832 | - | 2,374,268 |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。なお、当行には海外店はありません。
3.「その他の証券」には、投資事業有限責任組合又はそれに類する組合への出資で金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるものを含んでおります。
(参考)
特定投資業務に係る業務別収支計算書<単体>当事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
| 科 目 | 特定投資業務 | 特定投資業務 以外の業務 | 合 計 |
| 経常収益 | 10,440 | 249,726 | 260,166 |
| 資金運用収益 | 7,268 | 167,689 | 174,958 |
| 役務取引等収益 | 1,836 | 9,725 | 11,561 |
| その他業務収益 | - | 15,172 | 15,172 |
| その他経常収益 | 1,335 | 57,139 | 58,474 |
| 経常費用 | 2,048 | 180,690 | 182,739 |
| 資金調達費用 | - | 77,086 | 77,086 |
| 役務取引等費用 | 32 | 98 | 130 |
| その他業務費用 | - | 12,316 | 12,316 |
| 営業経費 | 1,377 | 52,267 | 53,644 |
| その他経常費用 | 639 | 38,922 | 39,561 |
| 経常利益 | 8,391 | 69,036 | 77,427 |
| 特別利益 | - | 0 | 0 |
| 特別損失 | - | 294 | 294 |
| 税引前当期純利益 | 8,391 | 68,742 | 77,133 |
| 法人税等合計 | 1,367 | 28,858 | 30,225 |
| 当期純利益 | 7,023 | 39,884 | 46,908 |
(注記)
1.業務別収支計算書及び注記の作成の基礎
業務別収支計算書及び注記は、株式会社日本政策投資銀行が、株式会社日本政策投資銀行法(以下「法」という。)附則第2条の19の規定により、特定投資業務と特定投資業務以外の業務の区分ごとの収支の状況及び、当該事業年度の末日において特定投資業務に係る利益又は損失としてその他利益剰余金を特定投資剰余金に振り替える額の算定の過程を記載した書類を財務大臣に提出するとともに、これを公表するために、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令附則第2条第1項に準拠し、作成している。
業務別収支計算書及び注記の作成に当たり採用した重要な会計方針は、以下の「2.重要な会計方針」のとおりである。
2.重要な会計方針
(整理方法)
(1)次に掲げる収益又は費用は、次の方法により法附則第2条の19各号に掲げる業務に整理。
(ⅰ)貸倒引当金戻入益及び貸倒引当金繰入額のうち一般貸倒引当金の繰入額及び取崩額 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る貸出金の額のうちそれぞれ一般貸倒引当金の計上対象となるものの期首及び期末の平均残高の額の比率により配分。
(ⅱ)営業経費 特定投資業務に係る貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の期首及び期末の平均残高の額に株式会社日本政策投資銀行の平均営業経費の額(当該事業年度の直前の事業年度から起算して過去5事業年度の株式会社日本政策投資銀行の営業経費の額を平均したものをいう。)を株式会社日本政策投資銀行の平均投融資残高の額(当該事業年度の直前の事業年度から起算して過去5事業年度の株式会社日本政策投資銀行の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の期首及び期末の平均残高の額を平均したものをいう。)で除して得た比率を乗じて得た額(小数点以下を四捨五入するものとする。)を特定投資業務に係る営業経費の額に整理し、株式会社日本政策投資銀行の営業経費の額から当該乗じて得た額を減じて得た額を特定投資業務以外の業務に係る営業経費の額に整理。
(ⅲ)その他経常収益及びその他経常費用のうち特定投資業務による資金供給の対象である法附則第2条の12第3項第2号に定める特定事業活動を行う事業者であって特定投資業務以外の業務においても資金供給の対象とするものとしてあらかじめ財務大臣に届け出た事業者(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第2条第2項に規定する投資事業有限責任組合に限る。)に係る営業経費及びこれに類する費用 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る当該事業者の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の当該事業者における期首及び期末の平均残高の額の比率により配分することにより整理。
(ⅳ)その他経常収益及びその他経常費用のうち特定投資業務による資金供給の対象である法附則第2条の12第3項第2号に定める特定事業活動を行う事業者であって特定投資業務以外の業務においても資金供給の対象とするものとしてあらかじめ財務大臣に届け出た事業者(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第2条第2項に規定する投資事業有限責任組合に限る。)に係る収益(特定投資業務に直接整理できるものを除く。) 特定投資業務及び特定投資業務以外の業務に係る当該事業者の貸出金、有価証券(ただし国債は除く。)及び法附則第2条の12第4項第4号に規定する手法を用いた資金供給により取得した債権(貸出金及び有価証券を除く。)の額の合計額の当該事業者における期首及び期末の平均残高の額の比率により配分することにより整理。
(ⅴ)法人税等合計 特定投資業務に係る税引前当期純利益又は税引前当期純損失の額に、特定投資業務に係る法人税法(昭和40年法律第34号)第23条第1項に規定する配当等の額及び同法第23条の2第1項に規定する剰余金の配当等の額を減少した額に法定実効税率を乗じて得た額を特定投資業務に係る法人税等合計の額に整理し、株式会社日本政策投資銀行の法人税等合計の額から当該乗じて得た額を減じて得た額を特定投資業務以外の業務に係る法人税等合計の額に整理。
(ⅵ)外貨建資産に係る為替差損益 特定投資業務のうち外貨建てで資産を計上しているものについては、当該業務に関する為替差損益を特定投資業務以外の業務に整理。
(2)(1)に掲げる収益又は費用以外のものは、法附則第2条の19各号に掲げる業務に直接整理。
(参考)
業務別収支計算書及び注記に係る監査報告書
| 独立監査人の監査報告書 |
| 2020年5月11日 | ||
| 株式会社 日本政策投資銀行 |
| 取 締 役 会 御中 |
| 有限責任監査法人 トーマツ 東 京 事 務 所 |
| 指定有限責任社員 業務執行社員 | 公認会計士 | 吉田 波也人 印 |
| 指定有限責任社員 業務執行社員 | 公認会計士 | 嶋田 篤行 印 |
| 指定有限責任社員 業務執行社員 | 公認会計士 | 石坂 武嗣 印 |
監査意見
当監査法人は、株式会社日本政策投資銀行の会計に関する省令(以下「省令」という。)附則第2条第3項の規定に基づき、株式会社日本政策投資銀行の2019年4月1日から2020年3月31日までの第12期事業年度の業務別収支計算書及び注記(以下併せて、「計算書」という)について監査を行った。
当監査法人は、上記の計算書が、全ての重要な点において、省令附則第2条第1項に準拠して作成されているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「計算書の監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項-計算書の作成の基礎
計算書は、株式会社日本政策投資銀行が株式会社日本政策投資銀行法附則第2条の19の規定により、財務大臣に提出するとともに、これを公表するために、省令附則第2条第1項に準拠して作成されており、したがって、それ以外の目的には適合しないことがある。当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
計算書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、省令附則第2条第1項に準拠して計算書を作成することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない計算書を作成するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
計算書を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき計算書を作成することが適切であるかどうかを評価し、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
計算書の監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての計算書に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から計算書に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、計算書の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 計算書の監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として計算書を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において計算書の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する計算書の注記事項が適切でない場合は、計算書に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 計算書の表示及び注記事項が、省令附則第2条第1項に準拠しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
その他の事項-会社法に基づく監査報告
株式会社日本政策投資銀行は、上記の計算書のほかに、2020年3月31日をもって終了する事業年度について、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した計算書類及びその附属明細書を作成しており、当監査法人は、これらに対して2020年5月11日に別途、監査報告書を発行している。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
| (注)1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当行が別途保管しております。 |
2.計算書は、株式会社日本政策投資銀行の2019年4月1日から2020年3月31日までの第12期事業年度に係る財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針及びその他の注記には含まれておりません。
3.計算書は、有限責任監査法人トーマツによる会社法第436条第2項第1号及び金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明の対象ではありません。
(自己資本比率の状況)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、自己資本比率告示に基づく自己資本比率を算出する等、当該趣旨に準じた対応を図っております。
なお、本表は、全国銀行協会の雛形を参考にした表示としております。
(参考)
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号。以下「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては基礎的手法を採用しており、マーケット・リスク規制は導入しておりません。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%)
| 2020年3月31日 | |
| 1.連結総自己資本比率(4/7) | 17.37 |
| 2.連結Tier1比率(5/7) | 17.27 |
| 3.連結普通株式等Tier1比率(6/7) | 17.26 |
| 4.連結における総自己資本の額 | 33,734 |
| 5.連結におけるTier1資本の額 | 33,536 |
| 6.連結における普通株式等Tier1資本の額 | 33,517 |
| 7.リスク・アセットの額 | 194,186 |
| 8.連結総所要自己資本額 | 15,534 |
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%)
| 2020年3月31日 | |
| 連結レバレッジ比率 | 17.96 |
単体自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円、%)
| 2020年3月31日 | |
| 1.単体総自己資本比率(4/7) | 16.54 |
| 2.単体Tier1比率(5/7) | 16.44 |
| 3.単体普通株式等Tier1比率(6/7) | 16.44 |
| 4.単体における総自己資本の額 | 33,540 |
| 5.単体におけるTier1資本の額 | 33,346 |
| 6.単体における普通株式等Tier1資本の額 | 33,346 |
| 7.リスク・アセットの額 | 202,751 |
| 8.単体総所要自己資本額 | 16,220 |
(資産の査定)
当行は、「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施し、信用リスクの適時かつ適切な把握に努めています。
格付及び資産自己査定の実施にあたっては、投融資部門から独立した審査部がこれを決定し、資産自己査定結果については取締役会に報告しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
| 債権の区分 | 2019年3月31日 | 2020年3月31日 |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 18 | 4 |
| 危険債権 | 302 | 299 |
| 要管理債権 | 213 | 269 |
| 正常債権 | 133,130 | 127,518 |
生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、当行グループにおける業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(ア)経営成績の分析
①損益の状況<連結>当連結会計年度は、資金利益については、貸出利回り低下と貸出金残高の減少により907億円(前連結会計年度比21億円減少)となりました。役務取引等利益が168億円(同比19億円増加)となりましたが、資金利益の減少により連結業務粗利益は1,104億円(同比8億円減少)と小幅な減益となりました。営業経費は、システム関連経費の増加等により673億円(同比24億円増加)となり、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)は430億円(同比32億円減少)、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入後)も374億円(同比88億円減少)となりました。
臨時損益については、(ⅰ)償却債権取立益の増加により貸倒引当金戻入益・取立益等は101億円(同比32億円増加)の益を計上したこと、(ⅱ)一定規模の投資案件のEXITが継続したものの、複数の投資案件で償却損失を計上した結果、株式等関係損益△149億円(同比306億円減少)を計上したこと、(ⅲ)持分法による投資損益が45億円(同比52億円減少)と増加したこと等から、合計で415億円(同比402億円減少)となり、経常利益は789億円(同比491億円減少)となりました。特別損益は40億円(同比54億円増加)、税金等調整前当期純利益は830億円(同比437億円減少)となりました。
また、法人税等合計は315億円(損失)となったことから、親会社株主に帰属する当期純利益は504億円(同比414億円減少)となりました。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比 較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 連結業務粗利益 | 1,112 | 1,104 | △8 |
| 資金利益 | 928 | 907 | △21 |
| 役務取引等利益 | 149 | 168 | 19 |
| その他業務利益 | 34 | 28 | △6 |
| 営業経費 | △648 | △673 | △24 |
| 連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前) | 463 | 430 | △32 |
| 一般貸倒引当金繰入額(△は繰入) | - | △55 | △55 |
| 連結業務純益(一般貸倒引当金繰入後) | 463 | 374 | △88 |
| 臨時損益(△は費用) | 817 | 415 | △402 |
| 不良債権関連処理額 | △0 | 0 | 0 |
| 貸倒引当金戻入益・取立益等 | 69 | 101 | 32 |
| 株式等関係損益(注)1 | 156 | △149 | △306 |
| 持分法による投資損益 | 97 | 45 | △52 |
| その他 | 494 | 417 | △77 |
| うちファンド関連損益(注)2 | 248 | 221 | △26 |
| 経常利益 | 1,281 | 789 | △491 |
| 特別損益 | △13 | 40 | 54 |
| 税金等調整前当期純利益 | 1,267 | 830 | △437 |
| 法人税等合計 | △335 | △315 | 20 |
| 当期純利益 | 932 | 515 | △417 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 12 | 10 | △2 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 919 | 504 | △414 |
(注)1.株式等関係損益=投資損失引当金戻入益(△繰入額)+株式等償却(△)+株式等売却益(△売却損)+株式等償還益
2.ファンド関連損益=ファンド関連利益+ファンド関連損失(△)
②ROA、ROE<連結>
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 単位(%) | 単位(%) | |
| ROA(親会社株主に帰属する当期純利益比) | 0.54 | 0.29 |
| ROE(親会社株主に帰属する当期純利益比) | 2.88 | 1.51 |
③与信関係費用<連結>当連結会計年度では、一部の取引先の業況悪化により、貸倒引当金繰入が17億円となったものの、償却債権取立益が62億円となったこと等により、与信関係費用は全体で45億円の利益計上となりました。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 与信関係費用(△) | 68 | 45 |
| 貸倒引当金繰入(△)・戻入 | 49 | △17 |
| 一般貸倒引当金繰入(△)・戻入 | 80 | △55 |
| 個別貸倒引当金繰入(△)・戻入 | △31 | 38 |
| 偶発損失引当金繰入(△)・戻入 | - | - |
| 貸出金償却(△) | △0 | △2 |
| 償却債権取立益 | 19 | 62 |
| 貸出債権売却損(△)益 | - | 2 |
④株式・ファンド関係損益<連結>当連結会計年度では、一定規模の投資案件のEXITはあったものの、複数の投資案件で株式等償却損を計上したことから、株式等関係損益は△149億円となりました。それに伴い、株式・ファンド関係損益は72億円となり、前連結会計年度を下回る利益水準となりました。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 株式・ファンド関係損益 | 405 | 72 |
| 株式等関係損益 | 156 | △149 |
| 投資損失引当金繰入(△)・戻入 | △0 | 0 |
| 株式等償却(△) | △15 | △327 |
| 株式等売却損(△)益 | 172 | 100 |
| 株式等償還益 | - | 77 |
| ファンド関連損益 | 248 | 221 |
| ファンド関連利益 | 278 | 275 |
| ファンド関連損失(△) | △29 | △53 |
(イ)財政状態の分析
①貸借対照表<連結>
| 前連結会計年度末 (2019年3月末) | 当連結会計年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |||
| 資産の部合計 | 170,795 | 176,936 | 6,140 | ||
| 現金預け金 | 9,669 | 12,989 | 3,320 | ||
| 有価証券 | 19,610 | 23,742 | 4,132 | ||
| 国債 | 1,251 | 1,346 | 95 | ||
| 社債 | 7,134 | 8,309 | 1,175 | ||
| 株式 | 4,230 | 6,870 | 2,640 | ||
| その他の証券 | 6,994 | 7,216 | 221 | ||
| 貸出金 | 129,239 | 124,159 | △5,079 | ||
| 有形固定資産 | 4,695 | 4,234 | △461 | ||
| 支払承諾見返 | 2,732 | 2,673 | △59 | ||
| 貸倒引当金 | △353 | △355 | △1 | ||
| その他 | 5,202 | 9,492 | 4,290 | ||
| 負債の部合計 | 137,832 | 142,596 | 4,763 | ||
| 債券・社債 | 52,969 | 56,968 | 3,998 | ||
| 借用金 | 79,878 | 80,709 | 830 | ||
| その他 | 4,983 | 4,917 | △65 | ||
| 純資産の部合計 | 32,963 | 34,340 | 1,377 | ||
| 資本金 | 10,004 | 10,004 | - | ||
| 危機対応準備金 | 2,065 | 2,065 | - | ||
| 特定投資準備金 | 5,880 | 8,480 | 2,600 | ||
| 特定投資剰余金 | 54 | 124 | 70 | ||
| 資本剰余金 | 7,664 | 6,364 | △1,300 | ||
| 利益剰余金 | 6,518 | 6,758 | 239 | ||
| その他の包括利益累計額 | 669 | 388 | △280 | ||
| 非支配株主持分 | 106 | 154 | 48 | ||
<資産の部>当連結会計年度末の資産の部合計は17兆6,936億円となり、前連結会計年度末比6,140億円の増加となりました。貸出金は危機対応融資の約定回収の進捗に伴い、同比5,079億円減少し、12兆4,159億円となっている一方、投資業務の進捗により有価証券が増加したこと等により、資産が増加いたしました。
<負債の部>当連結会計年度末の負債の部合計は14兆2,596億円となり、前連結会計年度末比4,763億円の増加となりました。危機対応融資の回収に伴い、日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)が減少したものの、財政融資資金の増加により、借用金が同比830億円増加し、8兆709億円となりました。また、債券・社債の発行の増加により、債券・社債は同比3,998億円増加し、5兆6,968億円となりました。
<純資産の部>当連結会計年度末の純資産の部合計は3兆4,340億円となり、前連結会計年度末比1,377億円の増加となりました。前連結会計年度の決算に基づく配当金の支払い(2019年6月実施)があったものの、特定投資業務にかかる政府からの産投出資を受け入れたこと(特定投資準備金の増加)や親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等が要因です。
なお、特定投資業務に関連して、政府からの産投出資受け入れ1,300億円に加え、資本剰余金からの振り替え1,300億円により、特定投資準備金が前連結会計年度末比2,600億円増加しております。また、利益剰余金からの特定投資業務に係る当期純利益の振り替えにより、特定投資剰余金が同比70億円増加しております。
②期別投融資額及び資金調達額状況(フロー)<単体>当行の融資等の金額につきましては、当事業年度は3兆4,015億円となりました。また、投資の金額につきましては、当事業年度は5,503億円となりました。当事業年度における融資業務及び投資業務の取組については、上述の(1) 経営成績等の状況の概要(企業集団の事業の経過及び成果)<2019年度の概況について>をご参照下さい。
当行の資金調達の金額につきましては、当事業年度は財政投融資が1兆1,429億円、社債(財投機関債)が5,793億円、長期借入金が5,831億円となりました。当事業年度における自己調達基盤拡充の取組については、上述の(1) 経営成績等の状況の概要(企業集団の事業の経過及び成果)<2019年度の概況について>をご参照下さい。
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | |||
| 投融資額 | 37,908 | 39,518 | ||
| 融資等(注)1 | 34,904 | 34,015 | ||
| 投資 (注)2 | 3,004 | 5,503 | ||
(注)1.社債を含む経営管理上の数値であります。
2.有価証券、金銭の信託、その他の資産(ファンド)等を含む経営管理上の数値であります。
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | |||
| 資金調達額 | 37,908 | 39,518 | ||
| 財政投融資 | 6,433 | 11,429 | ||
| 財政融資資金 | 3,000 | 8,000 | ||
| 政府保証債(国内債) | 1,502 | 1,502 | ||
| 政府保証債(外債)(注)1 | 1,930 | 1,927 | ||
| 償還年限5年未満の政府保証債(国内債) | 1,003 | 1,002 | ||
| 社債(財投機関債)(注)1,2 | 5,494 | 5,793 | ||
| 長期借入金(注)3,4 | 4,463 | 5,831 | ||
| 回収等(注)5 | 20,514 | 15,461 | ||
(注)1.外貨建て債券及び社債のうち、振当処理の対象とされている債券及び社債につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
2.短期社債は含んでおりません。
3.長期借入金のうち、危機対応業務に関する日本公庫からの借入は、前事業年度の実績はございませんが、当事業年度は1,350億円となっております。
4.外貨建て長期借入金のうち、振当処理の対象とされている長期借入金につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
5.産業投資出資金を含んでおります。
③投融資残高及び資金調達残高<単体>当事業年度末の融資等残高は、危機対応融資の約定回収の進捗に伴いにより前事業年度末比6,030億円減少し12兆9,816億円となりました。また、当事業年度末の投資残高は、投資業務の進捗に伴い同比3,250億円増加し1兆4,544億円となりました。
一方、当事業年度末の資金調達残高は、同比4,864億円増加し13兆4,036億円となりました。危機対応融資に係る日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)の返済等により長期借入金が減少した一方、財政融資資金等が増加したことが要因です。
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 融資等残高(注)1 | 135,846 | 129,816 |
| 投資残高 (注)2 | 11,293 | 14,544 |
(注)1.社債を含む経営管理上の数値であります。
2.有価証券、金銭の信託、その他の資産(ファンド)等を含む経営管理上の数値であります。
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | |||
| 資金調達残高 | 129,171 | 134,036 | ||
| 財政投融資等 | 72,766 | 77,371 | ||
| 財政融資資金等(注)1 | 43,799 | 48,161 | ||
| 政府保証債(国内債)(注)2 | 15,900 | 15,400 | ||
| 政府保証債(外債)(注)2,3 | 13,066 | 13,809 | ||
| 償還年限5年未満の政府保証債(国内債)(注)2 | 2,000 | 3,000 | ||
| 財投機関債(注)2,3 | 970 | 970 | ||
| 社債(財投機関債)(注)2,3,4,5 | 21,064 | 23,777 | ||
| 長期借入金(注)6 | 32,370 | 28,916 | ||
| うち日本公庫より借入 | 17,937 | 14,338 | ||
(注)1.産業投資借入金(財政投融資特別会計)等を含んでおります。
2.債券は額面ベースとなっております。
3.外貨建て債券及び社債のうち、振当処理の対象とされている債券及び社債につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
4.株式会社化以降の発行分であります。
5.短期社債は含んでおりません。
6.外貨建て長期借入金のうち、振当処理の対象とされている長期借入金につきましては、条件決定時点の為替相場による円換算額にて円貨額を計算しております。
④危機対応業務に係る残高<単体>
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 融資額(注)1 | 13,115 | 8,357 |
| 損害担保(注)2 | 7 | 2 |
(注)1.日本公庫より信用の供与を受けたものであります。
2.融資及び出資に損害担保契約を付したものの合計であります。
⑤リスク管理債権の状況
当行は、「銀行法」及び「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)の対象ではありませんが、自主的に資産の自己査定を実施し、信用リスクの適時かつ適切な把握に努めています。
格付及び資産自己査定の実施にあたっては、投融資部門から独立した審査部がこれを決定し、資産自己査定結果については取締役会へ報告しております。
また、資産自己査定の結果については、銀行法に基づくリスク管理債権及び金融再生法開示債権も含めて監査法人による監査を受け、開示しております。
なお当行では、原則として債権等に対する取立不能見込額を部分直接償却する会計処理を実施しております。
当連結会計年度末におけるリスク管理債権は572億円となりました。債務者区分別では、破綻先債権が0億円、延滞債権が303億円、貸出条件緩和債権が269億円となっております。リスク管理債権の貸出金残高比は、前連結会計年度末比0.06ポイント上昇し、0.46%となっておりますが、低い水準を維持しております。
リスク管理債権の状況<連結>
| 債務者区分 | 前連結会計年度末 (2019年3月末) | 当連結会計年度末 (2020年3月末) | 比 較 |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破綻先債権 | 0 | 0 | 0 |
| 延滞債権 | 301 | 303 | 1 |
| 3ヵ月以上延滞債権 | - | - | - |
| 貸出条件緩和債権 | 213 | 269 | 55 |
| 合計 | 514 | 572 | 57 |
| 貸出金残高(末残) | 129,239 | 124,159 | △5,079 |
| 貸出金残高比(%) | 0.40 | 0.46 | 0.06 |
リスク管理債権の業種別構成<連結>
| 前連結会計年度末 (2019年3月末) | 当連結会計年度末 (2020年3月末) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 製造業 | 34 | 35 |
| 農業,林業 | - | - |
| 漁業 | - | - |
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | - | - |
| 建設業 | 57 | 51 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 66 | 61 |
| 情報通信業 | - | - |
| 運輸業,郵便業 | 25 | 21 |
| 卸売業,小売業 | 86 | 84 |
| 金融業,保険業 | - | - |
| 不動産業,物品賃貸業 | 143 | 221 |
| 各種サービス業 | 102 | 96 |
| 地方公共団体 | - | - |
| その他 | - | - |
| 合計 | 514 | 572 |
第三セクターに対するリスク管理債権<連結>当行は、地方公共団体の出資又は拠出に係る法人(いわゆる「第三セクター」については、明確な定義がありませんが、以下では地方公共団体が出資又は拠出を行っている法人(但し、上場企業は除く。)として整理しております。)が行う鉄軌道事業、空港ターミナル事業、CATV事業、地下駐車場、再開発・国際会議場等の都市開発事業等の公共性・公益性の高いプロジェクトを対象として、投融資等を行っております。これらの事業には、投資回収に長期を要するものが多く、民間事業者では実施が困難なものが含まれております。
これらの法人への当連結会計年度末の貸出金残高は2,110億円(うちリスク管理債権は112億円、貸出金残高比率5.32%、なお当行全体<連結>のリスク管理債権比率は0.46%。)です。
第三セクター向け貸出債権に占めるリスク管理債権の割合が高くなっているのは、第三セクターが行う事業が公共性・公益性が高く、一般的に投資回収に長期を要すること等の理由によるものです。
| 前連結会計年度末 (2019年3月末) | 当連結会計年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破綻先債権 | - | - | - |
| 延滞債権 | 73 | 71 | △1 |
| 3ヵ月以上延滞債権 | - | - | - |
| 貸出条件緩和債権 | 51 | 41 | △10 |
| 合計 | 124 | 112 | △12 |
| 第三セクターに対する貸出金残高(末残) | 2,373 | 2,110 | △263 |
| 第三セクターに対する貸出金残高比(%) | 5.25 | 5.32 | 0.07 |
⑥金融再生法開示債権の状況(部分直接償却実施後)<単体>金融再生法開示債権は、前事業年度末比39億円増加して573億円となりました。
債権区分別では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が4億円、危険債権が299億円、要管理債権が269億円となっております。
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 18 | 4 | △14 |
| 危険債権 | 302 | 299 | △2 |
| 要管理債権 | 213 | 269 | 56 |
| 開示債権合計 | 533 | 573 | 39 |
| (参考)正常債権 | 133,130 | 127,518 | △5,611 |
| 総与信残高(末残) | 133,663 | 128,091 | △5,572 |
| 総与信残高比(%) | 0.40 | 0.45 | 0.05 |
○金融再生法開示債権における保全状況(部分直接償却実施後)<単体>保全率
金融再生法開示債権に対する保全率は、前事業年度末比2.7ポイント上昇し100.0%となり、引き続き高い水準を維持しております。
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |
| 単位(%) | 単位(%) | 単位(%) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 100.0 | 100.0 | - |
| 危険債権 | 95.2 | 100.0 | 4.8 |
| 要管理債権 | 100.0 | 100.0 | - |
| 開示債権合計 | 97.3 | 100.0 | 2.7 |
信用部分に対する引当率
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |
| 単位(%) | 単位(%) | 単位(%) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 100.0 | 100.0 | - |
| 危険債権 | 93.5 | 100.0 | 6.5 |
| 要管理債権 | 100.0 | 100.0 | - |
| 開示債権合計 | 94.7 | 100.0 | 5.3 |
その他の債権に対する引当率
| 前事業年度末 (2019年3月末) | 当事業年度末 (2020年3月末) | 比 較 | |
| 単位(%) | 単位(%) | 単位(%) | |
| 要管理債権以外の要注意先債権 | 2.5 | 1.0 | △1.5 |
| 正常先債権 | 0.0 | 0.0 | △0.0 |
(ウ)連結キャッシュ・フローの状況の分析及び資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、危機対応融資にかかる日本公庫からの借入(ツーステップ・ローン)等の返済が進んだ一方、危機対応融資の約定回収の進捗に伴う貸出金の回収や債券・社債等の資金調達による収入があったこと等により、6,336億円の収入となりました(前連結会計年度は586億円の支出)。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資業務の進捗等に伴い有価証券の取得等による支出が有価証券の売却・償還等による収入を上回ったこと等により、4,085億円の支出となりました(前連結会計年度は1,362億円の支出)。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いはあったものの、特定投資業務にかかる産投出資の受け入れ等により1,044億円の収入となりました(前連結会計年度は1,035億円の収入)。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べて3,290億円増加し、1兆2,328億円となりました。
当行グループの資本の財源及び資金の流動性に係る情報は以下のとおりであります。
当行グループは、顧客に対し主に長期・安定的な資金を供給するための投融資を行っており、これらの事業を行うため、社債や長期借入金による調達に加え、国の財政投融資計画に基づく財政融資資金、政府保証債等の長期・安定的な資金調達を行っています。なお、資金の流動性につきまして、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、1兆2,328億円となっております。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △586 | 6,336 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,362 | △4,085 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 1,035 | 1,044 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 9,038 | 12,328 |
(エ)連結自己資本比率(国際統一基準)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、告示に基づく自己資本比率を算出する等、当該趣旨に準じた対応を図っております。
当連結会計年度末の普通株式等Tier1資本の額は、特定投資業務にかかる政府からの産投出資の受け入れや親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比1,526億円増加し3兆3,517億円となりました。一方、リスク・アセットの額の合計額は前連結会計年度末比2,153億円増加し19兆4,186億円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の連結普通株式等Tier1比率は、前連結会計年度末比0.60ポイント上昇し、17.26%となりました。
| 前連結会計年度末 (2019年3月末) | 当連結会計年度末 (2020年3月末) | ||||
| 金額(億円) | 金額(億円) | ||||
| (1)Tier1資本の額 | |||||
| 普通株式等Tier1資本の額 | ① | 31,991 | 33,517 | ||
| 普通株式等Tier1資本に係る基礎項目の額 | 32,646 | 34,086 | |||
| 普通株式等Tier1資本に係る調整項目の額 | 654 | 568 | |||
| その他Tier1資本の額 | 15 | 18 | |||
| その他Tier1資本に係る基礎項目の額 | 15 | 18 | |||
| その他Tier1資本に係る調整項目の額 | 0 | 0 | |||
| 計 | ② | 32,006 | 33,536 | ||
| (2)Tier2資本の額 | |||||
| Tier2資本に係る基礎項目の額 | 141 | 197 | |||
| Tier2資本に係る調整項目の額 | - | 0 | |||
| 計 | 141 | 197 | |||
| (3)総自己資本合計 | ③ | 32,148 | 33,734 | ||
| (4)リスク・アセットの額の合計額 | |||||
| 信用リスク・アセットの合計額 | 189,950 | 192,093 | |||
| オペレーショナル・リスク相当額に係る額/8% | 2,083 | 2,093 | |||
| 計 | ④ | 192,033 | 194,186 | ||
| 連結総自己資本比率(国際統一基準) =③÷④×100(%) | 16.74 | 17.37 | |
| 連結Tier1比率 =②÷④×100(%) | 16.66 | 17.27 | |
| 連結普通株式等Tier1比率 =①÷④×100(%) | 16.65 | 17.26 |
(オ)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標と進捗状況
4次中計最終年度(2019年度)の財務目標及び当連結会計年度(2019年度)までの進捗は以下のとおりであります。
4次中計最終年度となる2019年度は、株式等償却損計上により投資にかかる損益が大幅に減少したことから、2017年度から2019年度実績平均は、親会社株主に帰属する当期純利益等の指標について、2019年度の目標に届かない結果となりました。投資業務の強化に伴う損益変動に配慮しつつ、安定収益を生む投資等に注力し収益の確保を今後も目指して参ります。
なお、以下の経営指標中の2019年度(4次中計最終年度)目標は、当行グループが4次中計を公表いたしました2017年5月22日時点で入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいているものです。
<経営指標(連結)>
| 2019年度実績 | 2017年度から2019年度 実績平均 | 2019年度目標 (4次中計最終年度) | |
| 業務粗利益(注)1 | 1,744億円 | 1,788億円 | 1,900億円程度 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 504億円 | 781億円 | 800億円程度 |
| 経費率(注)2,3 | 39% | 36% | 35%程度 |
| 総資産 | 17.6兆円 | - | 16兆円程度 |
| ROA(注)2,3 | 1.0% | 1.1% | 1%程度 |
| ROE(注)2,3 | 1.5% | 2.5% | 3%程度 |
| 自己資本比率(注)4 | 17.2% | - | 最低 14%程度 |
(注)1.クレジットコスト除き。
2.経費率、ROAは業務粗利益比。ROEは当期純利益比。
3.経費率、ROA、ROEの平均は各年度毎の実績をそれぞれ単純平均した数値。
4.普通株式等Tier1比率。
(カ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行が連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。
◇貸倒引当金の計上
当行及び連結子会社における貸出金、支払承諾見返等の債権の残高は多額であり、経営成績等に対する影響が大きいため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当行の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下「破綻懸念先」という。)及び今後の管理に注意を要する債務者に対する債権のうち、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー見積法)により計上しております。
上記以外の債権については、当行の平均的な融資期間を勘案した過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率等に基づき計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した部署が第二次査定を実施しており、その査定結果に基づいて上記の引当を行っております。
なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は10,556百万円(前連結会計年度末は17,332百万円)であります。
連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。
(追加情報)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、債務者の信用リスクに影響することが想定されますが、当行では、財務諸表等作成日における入手可能な情報に基づき必要に応じて個々の債務者の債務者区分に反映させたうえで貸倒引当金を計上しております。
今後の感染拡大に伴う経済への影響は不確実であることから、翌年度の連結財務諸表において想定外の損失が発生する可能性があります。
当行の経営者は、債権の評価にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、貸倒引当金は十分計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、債権の評価には経営者が管理不能な不確実性が含まれております。このため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価が変動する可能性があり、この場合には、将来当行及び連結子会社が貸倒引当金を増額又は減額する可能性があります。