有価証券報告書-第14期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/03/30 11:10
【資料】
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【項目】
145項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、「本物のサービスとは何か」を常に追求していく「本物主義」を念頭に、業界の発展並びに社会生活の向上に貢献することを経営理念としております。
この理念のもと、オンライン・リアルタイムオークションで培ってきた「運営ノウハウ」、「情報の信頼性」、「最適なシステム」の三要素をベースに、中古車のみならず、ブランド品、中古バイク、花き、中古PC、中古スマートフォン等、他商材への展開を積極的に推進してまいりました。今後もその範囲を広げて更なる成長を目指すべく、国内のみならず海外にも積極的に活動の範囲を広げ、業容の拡大に努めております。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループでは、多様化する顧客ニーズや急激な市場環境の変化に機動的に対応し、盤石な経営基盤をもとに持続的な成長を遂げるべく、対処すべき課題を以下のように定め、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
① 新型コロナウイルス感染症への対応
当社は、リスク管理小委員会の主導のもと関係各部署間の連携を強化しながら、新型コロナウイルス感染症に関する情報収集および同感染症の感染拡大に伴う影響を最小限に止めるための対応に当たっております。また同時に、お客様、お取引先様、従業員およびそのご家族の安全を最優先に考慮し、海外・国内出張の抑止、従業員の時差出勤・テレワーク(在宅勤務)の奨励のほか、オフィス内感染対策の徹底、オンライン会議システムの活用を実施するなど、同感染症の拡大を止めるための対策を講じております。今後におきましても、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動への影響を注視するとともに、想定外のリスクや不測の事態を想定し、経営環境の変化に臨機応変に対応できる体制の構築を図ってまいります。
一方で、こうした新型コロナウイルス感染症の拡大により、オンライン取引のニーズは高まっており、情報流通支援サービスを提供する当社グループにとっては事業拡大の機会とも捉えることができると考えております。リスクにも充分に対処しつつ、顧客ニーズや市場環境を踏まえ積極的な事業推進を目指してまいります。
② 既存事業の持続的成長
当社グループの既存事業として、四輪事業、デジタルプロダクツ事業、コンシューマープロダクツ事業、その他(中古バイク、花き、医療機器)が挙げられますが、これらは当社グループの主要事業として引き続き注力し、会員顧客ニーズの徹底追求によるサービスの利便性向上、新商品・サービスの継続的な投入、BtoB流通の周辺ビジネスへの参入を視野に入れた新商品・サービスの創出を図ることで、更なる収益性の向上を目指します。
③ 新規事業・分野への進出
当社グループの更なる成長のため、情報流通支援サービスを軸に、既存事業とのシナジーを発揮できる新規事業・分野への進出について積極的に取り組んでまいります。商品を伴わない情報流通、流通関連サービスの拡大等を推進することによって、競争力のある付加価値を伴った商品・サービスを生み出す流通ビジネスの開拓のための取り組みを推進してまいります。マーケティング・新規事業・国際事業関連部署の組織体制を充実させ、新規参入可能な地域・分野の抽出、新規参入のための戦略立案の促進、リスク管理等の機能の向上に努めてまいります。
④ グローバル展開
当社グループでは、香港・米国をはじめとした海外子会社を戦略拠点として、海外事業の拡大と収益力強化に向け、国内で培ってきた「運営ノウハウ」、「情報の信頼性」、「最適なシステム」の三要素をベースに、地域ごとの顧客ニーズ、商習慣等を勘案し、状況に適したサービスの提供を目指してまいります。海外での成長事業モデルを発掘し、事業展開可能なビジネスを創出することで地域・業界の発展と社会生活の向上に貢献してまいります。
⑤ 競合他社への対応
当社グループは、オークション関連事業を行っておりますが、同業他社を含め多くの企業が同事業を展開しております。今後は、急激な技術革新、サービス競争の激化、ニーズの多様化等が想定されますが、競合他社の優位性を早期発見・分析して、更なる優位的付加機能を開発することで、常に他社との差別化を図りながら既存サービスの利便性向上に努めてまいります。
⑥ 優秀な人材の採用及び育成
当社グループでは、今後の持続的な成長を支える人材を採用、育成すべく、働きやすい環境の整備、自己成長の機会の提供、組織の活性化に取り組んでまいります。市場環境のグローバル化と多様化に対応するため、ダイバーシティを重要な経営課題としております。2019年に導入した新人事制度であるミッショングレード制をもとに、多様性をもってグローバルに活躍できる未来志向の人材の育成に注力してまいります。多様な人材の成長に合わせた活躍の場を実現することにより、当社の直面する経営課題の解決力が強化されると考えております。
⑦ 企業体質・経営基盤の強化
当社グループでは、倫理綱領・経営理念の社内浸透、コンプライアンス委員会の積極的な活動、リスク管理の徹底、内部統制の充実・強化等、コーポレートガバナンスの強化及びCSR活動の推進に努めてまいります。また、経営環境の変化に即応した意思決定ができる組織体制を永続的に運用するとともに、コスト削減や業務効率化の推進、経営・財務基盤の整備・強化等事業構造の改革を推進してまいります。