有価証券報告書-第18期(2025/01/01-2025/12/31)
<気候変動に関する戦略>当社グループでは、TCFD提言に基づき、気候関連リスクと機会の把握を目的にシナリオ分析を実施しております。シナリオ分析にあたっては、「国連気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)などの国際的な知見を参照し、以下の2つのシナリオを採用しました。これらのシナリオを前提に、特定したリスク及び機会について、短期・中期・長期の時間軸ごとに発現時期を整理するとともに、事業への影響の重要性を評価しております。
1.1.5℃シナリオ:産業革命前と比べて気温上昇を1.5℃以内に抑える場合のシナリオを想定
2. 4℃シナリオ:追加的な温暖化対策が講じられなかった場合のシナリオを想定
当社グループでは、本シナリオ分析及び今後の継続的な見直しを通じて、リスクの把握にとどまらず、将来的なビジネスチャンスの創出も見据えたレジリエントな事業戦略の策定に取り組んでまいります。
当社グループは、これらの分析結果をもとに社内での議論を深めるとともに、外部環境の変化を継続的にモニタリングすることで、将来予測や仮説の精度向上を図っております。また、得られた知見は経営戦略へ順次反映するとともに、適時適切な情報開示を通じて、ステークホルダーとの信頼関係の構築にも取り組んでおります。
(注)1.IEA(International Energy Agency/国際エネルギー機関)
2.IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)
<リスク・機会の特定及び評価>当社は、気候変動に関連するリスクと機会を適切に把握し、事業戦略に反映するため、グループ全体を対象に、気候変動に関する移行リスク、物理リスク及び気候変動に関する機会(環境対応型製品・サービスの開発、省エネ技術の活用、ブランド価値の向上、コスト削減など)の精査を行いました。各リスク・機会が当社の事業に与える影響度については、売上高へのインパクトをもとに定性的評価を実施し、「大」「中」「小」の3段階で分類し、「中」「大」の評価となった項目について開示しております。
<気候関連リスク>
<気候変動における機会>
(注)1.移行リスク:低炭素社会への移行に伴う政策・法規制、技術革新、市場変化、エネルギー転換など
物理リスク:気候変動に起因する自然災害等(急性リスク)や慢性的な気温・降水パターンの変化(慢性リスク)など
2.当社グループへの事業及び財務への影響を総合的に勘案し、大(影響が非常に大きくなることが想定)、中(影響がやや大きくなることが想定)、小(影響が軽微であることが想定)の3段階で評価
3.OPE:チェンソー、刈払機、パワーブロワほか、農機:スピードスプレーヤ、乗用管理機、畦草刈機ほか、産機:発電機、溶接機、投光機ほか
4.短期:5年未満、中期:5年~10年未満、長期:10年以上
1.1.5℃シナリオ:産業革命前と比べて気温上昇を1.5℃以内に抑える場合のシナリオを想定
2. 4℃シナリオ:追加的な温暖化対策が講じられなかった場合のシナリオを想定
当社グループでは、本シナリオ分析及び今後の継続的な見直しを通じて、リスクの把握にとどまらず、将来的なビジネスチャンスの創出も見据えたレジリエントな事業戦略の策定に取り組んでまいります。
当社グループは、これらの分析結果をもとに社内での議論を深めるとともに、外部環境の変化を継続的にモニタリングすることで、将来予測や仮説の精度向上を図っております。また、得られた知見は経営戦略へ順次反映するとともに、適時適切な情報開示を通じて、ステークホルダーとの信頼関係の構築にも取り組んでおります。
| 1.5℃シナリオ | 4℃シナリオ | ||
| シナリオ分析結果 | 日本政府により燃料の燃焼等からのGHG排出規制や炭素税導入が推進され、低炭素資材の調達や炭素税等によるコスト増加のリスクがある一方、使用時の環境負荷が低いエンジン製品や再生可能原料を用いた製品の拡大により、収益増加が見込まれます。 | 異常気象による自然災害の増加や気温上昇の影響が顕在化し、事業所やシステム設備が被災するリスクや資材調達コスト上昇のリスクがある一方、増加する災害復旧・防災ニーズを背景に、発電機・チェンソーなどBCP(事業継続計画)対応機器への需要は拡大し、収益増加が見込まれます。 | |
| 参照した 公開シナリオ | 移行面 | IEA(注)1 NZE 2050 | IEA STEPS |
| 物理面 | IPCC(注)2 AR6 SSP1-1.9 | IPCC AR6 RCP8.5 | |
(注)1.IEA(International Energy Agency/国際エネルギー機関)
2.IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)
<リスク・機会の特定及び評価>当社は、気候変動に関連するリスクと機会を適切に把握し、事業戦略に反映するため、グループ全体を対象に、気候変動に関する移行リスク、物理リスク及び気候変動に関する機会(環境対応型製品・サービスの開発、省エネ技術の活用、ブランド価値の向上、コスト削減など)の精査を行いました。各リスク・機会が当社の事業に与える影響度については、売上高へのインパクトをもとに定性的評価を実施し、「大」「中」「小」の3段階で分類し、「中」「大」の評価となった項目について開示しております。
<気候関連リスク>
| リスクの 属性 (注)1 | 気候関連の事象/ 経済・社会の変化 | 事業への影響 | シナリオ影響 (注)2 | 対象 製品 (注)3 | 発現時期 (注)4 | リスクに対する当社の認識及び対応 | |||
| 1.5℃ | 4℃ | 短期 | 中期 | 長期 | |||||
| 移行リスク (政策) | GHG排出量抑制に 関する規制強化 | 物流コスト及びリードタイムの増加 | 中 | 小 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | (認識)GHG排出規制の強化により、燃料費上昇や輸送力不足などから、物流コストの増加とリードタイムの長期化が発生する可能性がある。 (対応)物流手段の最適化によりコスト上昇幅を抑制し、需要予測・生産計画・物流計画の定期見直しによってリードタイムの影響を最小化する。 | |
| 移行リスク(政策) | 炭素税の導入 | 部材調達やエネルギーコストの増加 | 大 | 中 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | 〇 | (認識)炭素税の導入・引き上げにより、化石燃料由来のエネルギーや高炭素素材の価格が上昇し、生産コストや部品調達コストに影響が及ぶ可能性がある。 (対応)省エネ設備投資と生産効率化を組み合わせてエネルギー使用量を削減するとともに、再生材・バイオマス材の検討や省資源を強化し、調達コストの上昇を抑制する。 |
| 移行リスク(市場) | 化石燃料の忌避 | 販売機会の減少 | 大 | 小 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | (認識)製品の電動化が加速するとともに、化石燃料を使用するエンジン製品の需要低下が生じる。 (対応)製品の電動化やカーボンニュートラル燃料を使用可能な新製品の開発を推進し、販売機会損失を最小化する。 | |
| 物理リスク(急性) | 異常気象の激甚化 | 物流や操業の 一時停止 | 中 | 中 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | 〇 | (認識)気候変動の進行により集中豪雨・台風などの自然災害が激甚化し、物流ルートの遮断や拠点被災による操業・物流の一時停止リスクが高まる。 (対応)BCPの整備を進め、代替ルート・代替拠点の確保、災害発生時でも製造・物流を継続できる体制を構築する。 |
| 販売機会の減少 | 大 | 大 | OPE | 〇 | 〇 | 〇 | (認識)干ばつなどの異常気象により小型屋外作業機械の需要が減少し、販売機会が縮小する可能性がある。 (対応)販売地域の拡大によるリスク分散や、災害復旧に貢献する製品ラインアップ強化によって販売機会を確保する。 | ||
<気候変動における機会>
| 機会の 属性 | 気候関連の事象/ 経済・社会の変化 | 事業への影響 | シナリオ影響 (注)2 | 対象 製品 (注)3 | 発現時期 (注)4 | 機会に対する当社の認識及び対応 | |||
| 1.5℃ | 4℃ | 短期 | 中期 | 長期 | |||||
| レジリエンス | 異常気象の激甚化 | チェンソー等の管理機器及び発電機等のBCP対応機器の販売機会増加 | 大 | 大 | OPE 産機 | 〇 | 〇 | 〇 | (認識)自然災害の激甚化により、倒木処理・停電対策などでチェンソーや発電機などの需要増が見込まれる。 (対応)在庫確保と販路拡大を図り、災害復旧へ貢献できる体制を増強する。 |
| 製品及びサービス | 環境対応型製品の 市場投入活発化 | 環境対応型製品の販売機会の増加 | 大 | 中 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | (認識)環境負荷低減への関心の高まりにより、電動化・省エネ運用・省人省力化、など環境対応型製品の市場が拡大する。 (対応) OPE:電動製品拡大と、カーボンニュートラル燃料対応エンジン製品の研究を進め、市場での競争力を確保する。 産機:マルチハイブリッド発電システムとYamabiko LINK(遠隔監視システム)により、CO₂削減・BCP対応・省エネ運用を両立するサービスを展開する。 農機:省人省力化に寄与する農機製品を開発することで、環境負荷低減型農業の拡大を取り込む。 | |
| 市場 | 排ガス規制の強化 | 排ガス規制対応エンジンの販売機会の増加 | 大 | 中 | OPE 農機 産機 | 〇 | 〇 | 〇 | (認識)大気汚染対策や脱炭素化政策に伴い排ガス規制がさらに強化される。当社は規制対応エンジンの開発力を強みに、規制強化を販売拡大の機会と捉えている。 (対応)エンジンの開発力を活かし、次世代規制に適合する製品投入を加速する。また、今後排ガス規制強化が見込まれる地域への販路拡大を進める。 |
(注)1.移行リスク:低炭素社会への移行に伴う政策・法規制、技術革新、市場変化、エネルギー転換など
物理リスク:気候変動に起因する自然災害等(急性リスク)や慢性的な気温・降水パターンの変化(慢性リスク)など
2.当社グループへの事業及び財務への影響を総合的に勘案し、大(影響が非常に大きくなることが想定)、中(影響がやや大きくなることが想定)、小(影響が軽微であることが想定)の3段階で評価
3.OPE:チェンソー、刈払機、パワーブロワほか、農機:スピードスプレーヤ、乗用管理機、畦草刈機ほか、産機:発電機、溶接機、投光機ほか
4.短期:5年未満、中期:5年~10年未満、長期:10年以上