有価証券報告書-第55期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/21 15:00
【資料】
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【項目】
117項目
(2)戦略
当社は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報に基づき、気候変動のリスク及び機会による組織のビジネス戦略や財務計画への影響を識別しております。その際、気候変動の対策が採られる2℃シナリオと、その対策が行われない4℃シナリオを想定し、各シナリオについてリスクと機会の影響を把握するよう努めております。その上で、識別したリスクと機会に対する対策を講じる体制を整えることで気候変動に対する強靭性を高めていきます。
(短期・中期・長期における気候関連リスク及び機会)
気候変動に関するリスクと機会には様々なものがありますが、リスクには大別して移行リスクと物理的リスクがあります。移行リスクとは気候変動に順応するうえで生じるリスクであり、政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクがあります。また、物理的リスクは、文字通り物理的に生じるリスクをいい、急性リスクと慢性リスクに分けることができます。反対に、機会は気候変動によって生じる正の影響であり、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービス、市場、強靭性に分類することができます。当社では、これらの分類ごとに、当社の調達と売上に対する短期(1年)、中期(3年)、長期(10年)の財務的影響を定性的に評価・分析しております。
2021年度の分析結果は以下のとおりであります。
<2℃シナリオ>
リスク・機会指標サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度
(長期)
移行リスク政策・法規制リスクCO2排出規制調達
売上
技術リスク新規施設・機材の入替調達
売上
市場リスクコスト増・需要減調達
売上
評判リスク製品・サービスへの悪評調達
売上
物理的リスク急性リスク自然災害調達
売上
慢性リスク1気温上昇調達
売上
慢性リスク2海面上昇調達
売上
機会資源の効率性交通・流通・建物の効率性増調達
売上
エネルギー源低炭素エネルギー源増調達
売上
製品・サービス新製品・サービスの開発調達
売上
市場新市場の登場調達
売上
強靭性省エネ・資源代替調達
売上

2℃以下シナリオでは、温室効果ガスを排出する業界への規制が強化され、技術革新や新たなエネルギーへの転換が進むと想定されております。また、世界経済フォーラムが指摘するように、気候変動対策は必ずしも順調に進んでおらず、今後、大幅な物価上昇や自然災害の影響を受けるリスクがあります。こうした変化に伴う当社のリスクとしましては、一部の原材料価格の高騰により当社が購入する機器のコストが中期的に増加することが考えられます。また、長期的にはこうした市場価格の変化が当社の顧客である医療機関の運営にも影響を与え、当社の財務に対するリスクになると予測しております。同時に気候変動による正の影響もあり、輸送手段の効率化、新製品、新市場の進展は当社の調達先における製造コストを抑制し、当社のコスト減にもつながると予測しております。


<4℃シナリオ>
リスク・機会指標サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度
(長期)
移行リスク政策・法規制リスクCO2排出規制調達
売上
技術リスク新規施設・機材の入替調達
売上
市場リスクコスト増・需要減調達
売上
評判リスク製品・サービスへの悪評調達
売上
物理的リスク急性リスク自然災害調達
売上
慢性リスク1気温上昇調達
売上
慢性リスク2海面上昇調達
売上
機会資源の効率性交通・流通・建物の効率性増調達
売上
エネルギー源低炭素エネルギー源増調達
売上
製品・サービス新製品・サービスの開発調達
売上
市場新市場の登場調達
売上
強靭性省エネ・資源代替調達
売上

4℃シナリオでは、気温上昇の影響により、降雨地帯では降雨量の増大による洪水被害などが進み、乾燥地帯では干ばつの被害が大きくなるといわれております。また、この影響は短期のみならず中長期にわたると予測されております。当社に関しては、自然災害の影響により調達先における原材料価格が上昇し、当社の財務に負の影響を与えるリスクがあると認識しております。他方、自然災害やそれに伴う食料供給の悪化は人々の健康に影響し、医療機関へのニーズを増加させる可能性があり、これは結果として当社の財務に対する正の影響を及ぼす可能性もあると考えております。

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