有価証券報告書-第72期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、経済政策を背景に企業収益や雇用環境に緩やかな改善が見られたものの、米国の政策動向や東アジア地域の情勢不安等の影響により、先行きは依然として不透明な状況が続きました。
この様な状況の下、当社グループの連結経営成績は、以下の通りとなりました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高9,459百万円(対前連結会計年度比14.0%増)、営業利益1,857百万円(対前連結会計年度比20.2%増)、経常利益1,567百万円(対前連結会計年度比11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,094百万円(対前連結会計年度比4.3%増)となりました。
セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。
(医薬品事業)
医薬品事業は、対前連結会計年度比8.2%増の5,456百万円の売上高となりました。
国内向けの売上高は対前連結会計年度比7.9%増の3,727百万円、海外向けの売上高は対前連結会計年度比8.7%増の1,728百万円となりました。セグメント損益は対前連結会計年度比0.6%減の1,931百万円となりました。
(感染管理事業)
感染管理事業は、対前連結会計年度比23.1%増の3,984百万円の売上高となりました。
国内向けの一般用製品の売上高は対前連結会計年度比27.4%増の3,011百万円、国内向けの業務用製品の売上高は対前連結会計年度比12.2%増の923百万円、海外向けの売上高は対前連結会計年度比1.1%増の49百万円となりました。セグメント損益は対前連結会計年度比54.8%増の1,244百万円となりました。
(その他事業)
その他事業は、対前連結会計年度比29.8%増の18百万円の売上高となりました。セグメント損益は32百万円の損失(前連結会計年度は17百万円の損失)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は20,472百万円(前連結会計年度末比1,683百万円増)となりました。また、負債合計は4,053百万円(同648百万円増)、純資産合計は16,419百万円(同1,034百万円増)となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は、受取手形及び売掛金の増加等による流動資産1,488百万円の増加と、親会社株主に帰属する当期純利益計上による利益剰余金増加等による純資産1,034百万円の増加であります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末から1.7ポイント減少し、80.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)が前連結会計年度末より255百万円減少し、当連結会計年度末残高は6,547百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りになります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は59百万円(前連結会計年度は2,697百万円の獲得)となりました。主に税金等調整前当期純利益1,552百万円の計上の一方で、売上債権の増加額1,583百万円、法人税等の支払額567百万円、未払又は未収消費税等の増減額216百万円等の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は113百万円(前連結会計年度は72百万円の使用)となりました。主に有形固定資産の取得による支出128百万円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は73百万円(前連結会計年度は1,249百万円の獲得)となりました。主に株式の発行による収入193百万円の一方で、配当金の支払額282百万円等の資金減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高につきましては、医薬品事業及び感染管理事業が大幅な増収となったことから、対前連結会計年度比14.0%増の9,459百万円となりました。売上総利益につきましては、増収の影響及び増産効果による利益率改善等から、対前連結会計年度比17.6%増の6,552百万円となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費につきましては、医薬品事業を中心に広告宣伝及び販売促進を強化したこと等により、対前連結会計年度比16.6%増の4,695百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度につきましては、営業利益は、対前連結会計年度比20.2%増の1,857百万円となり、経常利益は、前連結会計年度に計上した為替差益が当連結会計年度は為替差損に転じたことや、京都工場・研究開発センター(以下、「京都工場」という。)における未稼働設備関連費用の増加等により、対前連結会計年度比11.4%増の1,567百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度は京都工場における補助金収入101百万円及び新株予約権戻入益33百万円を特別利益に計上し、投資有価証券評価損50百万円を特別損失に計上した一方で、当連結会計年度は固定資産除却損35百万円を特別損失に計上したこと等から、対前連結会計年度比4.3%増の1,094百万円となりました。
セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。
(医薬品事業)
医薬品事業につきましては、対前連結会計年度比8.2%増の5,456百万円の売上高となりました。
国内向けの売上高につきましては、前連結会計年度の期首は高水準であった流通在庫が当連結会計年度の期首において正常化したことから、当社の出荷が増加したことに加え、新製品「正露丸クイックC」も販売開始したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。それに伴い、止瀉薬市場における当社シェアも0.7ポイント向上し47.5%となりました(出所:株式会社インテージ)。
海外向けの売上高につきましては、前連結会計年度は中国市場向けがライセンス更新に伴う出荷制限等により出荷が減少した一方で、当連結会計年度はこの影響が解消したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。
セグメント損益につきましては、増収となったものの、新製品「正露丸クイックC」のTVCMを中心とした広告宣伝費及び販売促進費が増加したこと等から、対前連結会計年度比0.6%減の1,931百万円となりました。
(感染管理事業)
感染管理事業につきましては、季節性インフルエンザの大流行により一般用製品及び業務用製品が大幅に伸長し、対前連結会計年度比23.1%増の3,984百万円の売上高となりました。
一般用製品の売上高につきましては、主力製品「クレベリン ゲル」の伸長に加え、新製品「クレベリン×ベアブリック ディズニーキャラクターデザイン」の出荷が増収に寄与したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。店頭販売額における当社の当連結会計年度の成長率も15%となり市場全体の成長率を上回り好調に推移しました(出所:株式会社インテージ)。
業務用製品の売上高につきましては、株式会社デンソーと共同開発した「クレベリン カートリッジ(車両用)」が好調に推移したことやアース製薬株式会社との共同開発製品の販売等もあり、対前連結会計年度比で増加となりました。
セグメント損益につきましては、広告宣伝費と販売促進費の増加を増収等により吸収し、対前連結会計年度比54.8%増の1,244百万円となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主に木酢液を配合した入浴液や園芸用木酢液等の製造販売を行い、売上高は、対前連結会計年度比29.8%増の18百万円となり、セグメント損益は、32百万円の損失(前連結会計年度は17百万円の損失)となりました。
ⅱ 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、以下のようなものがあります。
イ.特定製品への依存
当社グループにおける売上高の大半が「クレベリン ゲル」、「正露丸」及び「セイロガン糖衣A」によって構成されており、万一品質等に問題が発生した場合には、販売中止・回収を余儀なくされることも考えられ、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、様々な研究機関との共同研究をはじめ、知的財産のさらなる蓄積、新たな許認可の取得及び新たな技術開発をしていくとともに、新製品・サービスの企画、販売、マーケティング等に関する国内外のパートナー企業とのアライアンスも積極的に活用することで、さらなる商品ラインナップの充実を図ってまいります。
ロ.国内市場規模の縮小
当社グループは日本国内を主要な販売地域のひとつとしているため、国内人口の減少等による市場規模の縮小の脅威にさらされており、今後国内市場の需要減少等により当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、医薬品事業につきましては、国内では市場の維持拡大に向けて新製品開発及び新規市場の開拓も行うとともに、海外では当社製品への潜在的需要が拡大しているアジア諸国において市場の開拓を強化してまいります。
一方、感染管理事業につきましては、世界的に感染予防と衛生管理への関心が高まりつつあることから、国内ではさらに積極的な新製品の企画・販売を行うとともに、海外では有力なパートナー企業との独占販売代理店契約の締結等により新規チャネルを開拓し、売上拡大を目指してまいります。
ハ.競合他社の存在
当社グループは多数のメーカーが競合する厳しい競争環境におかれており、今後他社による新たな製品開発及び競合品の価格引下げ等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、世界的デザイナーの佐藤オオキ氏率いる有限会社nendoと複数年の包括的パートナー契約を締結し、正露丸シリーズ及びクレベリンシリーズのブランディングを抜本的に見直すとともに、製品理解の促進及び使用用途の深耕を図り、競合他社との差別化を打ち出すことで、シェア向上を目指してまいります。
ニ.急激な需要の変化等
感染管理事業においては、感染対策を中心とした市場環境の影響を受け、感染症の流行及び予防意識の動向等によっては、製品の需要に急激な変化が生じ、経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、感染症への感染に対し最も意識が高い層を明確なターゲットとし、コミュニケーションを効率化するとともに、新製品開発や新たな使用用途及び使用機会の提案等により、一般用、業務用ともに、感染症の流行等に左右されない安定的な収益確保に努めてまいります。
ⅲ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原材料購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払い等によるものです。投資を目的とした資金需要は、企業価値の向上を図るための設備投資や研究開発等の投資等によるものです。
運転資金及び投資資金については、主に自己資金により調達しております。
なお、当連結会計年度末時点における長短借入金や社債等の残高はございません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、経済政策を背景に企業収益や雇用環境に緩やかな改善が見られたものの、米国の政策動向や東アジア地域の情勢不安等の影響により、先行きは依然として不透明な状況が続きました。
この様な状況の下、当社グループの連結経営成績は、以下の通りとなりました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高9,459百万円(対前連結会計年度比14.0%増)、営業利益1,857百万円(対前連結会計年度比20.2%増)、経常利益1,567百万円(対前連結会計年度比11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,094百万円(対前連結会計年度比4.3%増)となりました。
セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。
(医薬品事業)
医薬品事業は、対前連結会計年度比8.2%増の5,456百万円の売上高となりました。
国内向けの売上高は対前連結会計年度比7.9%増の3,727百万円、海外向けの売上高は対前連結会計年度比8.7%増の1,728百万円となりました。セグメント損益は対前連結会計年度比0.6%減の1,931百万円となりました。
(感染管理事業)
感染管理事業は、対前連結会計年度比23.1%増の3,984百万円の売上高となりました。
国内向けの一般用製品の売上高は対前連結会計年度比27.4%増の3,011百万円、国内向けの業務用製品の売上高は対前連結会計年度比12.2%増の923百万円、海外向けの売上高は対前連結会計年度比1.1%増の49百万円となりました。セグメント損益は対前連結会計年度比54.8%増の1,244百万円となりました。
(その他事業)
その他事業は、対前連結会計年度比29.8%増の18百万円の売上高となりました。セグメント損益は32百万円の損失(前連結会計年度は17百万円の損失)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は20,472百万円(前連結会計年度末比1,683百万円増)となりました。また、負債合計は4,053百万円(同648百万円増)、純資産合計は16,419百万円(同1,034百万円増)となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は、受取手形及び売掛金の増加等による流動資産1,488百万円の増加と、親会社株主に帰属する当期純利益計上による利益剰余金増加等による純資産1,034百万円の増加であります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末から1.7ポイント減少し、80.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)が前連結会計年度末より255百万円減少し、当連結会計年度末残高は6,547百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りになります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は59百万円(前連結会計年度は2,697百万円の獲得)となりました。主に税金等調整前当期純利益1,552百万円の計上の一方で、売上債権の増加額1,583百万円、法人税等の支払額567百万円、未払又は未収消費税等の増減額216百万円等の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は113百万円(前連結会計年度は72百万円の使用)となりました。主に有形固定資産の取得による支出128百万円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は73百万円(前連結会計年度は1,249百万円の獲得)となりました。主に株式の発行による収入193百万円の一方で、配当金の支払額282百万円等の資金減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 医薬品事業 | (千円) | 5,826,334 | 119.7 |
| 感染管理事業 | (千円) | 4,009,915 | 140.7 |
| その他事業 | (千円) | 19,679 | 149.2 |
| 合計 | (千円) | 9,855,929 | 127.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 医薬品事業 | (千円) | 58,421 | 178.6 |
| 感染管理事業 | (千円) | - | - |
| その他事業 | (千円) | - | - |
| 合計 | (千円) | 58,421 | 178.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 医薬品事業 | (千円) | 5,456,056 | 108.2 |
| 感染管理事業 | (千円) | 3,984,513 | 123.1 |
| その他事業 | (千円) | 18,796 | 129.8 |
| 合計 | (千円) | 9,459,366 | 114.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| アルフレッサヘルスケア㈱ | 3,352,367 | 40.4 | 3,779,065 | 40.0 |
| 一徳貿易有限公司 | 1,394,857 | 16.8 | 1,423,135 | 15.0 |
| ㈱大木 | 1,147,321 | 13.8 | 1,355,455 | 14.3 |
| ㈱PALTAC | 888,074 | 10.7 | 1,046,261 | 11.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高につきましては、医薬品事業及び感染管理事業が大幅な増収となったことから、対前連結会計年度比14.0%増の9,459百万円となりました。売上総利益につきましては、増収の影響及び増産効果による利益率改善等から、対前連結会計年度比17.6%増の6,552百万円となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費につきましては、医薬品事業を中心に広告宣伝及び販売促進を強化したこと等により、対前連結会計年度比16.6%増の4,695百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度につきましては、営業利益は、対前連結会計年度比20.2%増の1,857百万円となり、経常利益は、前連結会計年度に計上した為替差益が当連結会計年度は為替差損に転じたことや、京都工場・研究開発センター(以下、「京都工場」という。)における未稼働設備関連費用の増加等により、対前連結会計年度比11.4%増の1,567百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度は京都工場における補助金収入101百万円及び新株予約権戻入益33百万円を特別利益に計上し、投資有価証券評価損50百万円を特別損失に計上した一方で、当連結会計年度は固定資産除却損35百万円を特別損失に計上したこと等から、対前連結会計年度比4.3%増の1,094百万円となりました。
セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。
(医薬品事業)
医薬品事業につきましては、対前連結会計年度比8.2%増の5,456百万円の売上高となりました。
国内向けの売上高につきましては、前連結会計年度の期首は高水準であった流通在庫が当連結会計年度の期首において正常化したことから、当社の出荷が増加したことに加え、新製品「正露丸クイックC」も販売開始したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。それに伴い、止瀉薬市場における当社シェアも0.7ポイント向上し47.5%となりました(出所:株式会社インテージ)。
海外向けの売上高につきましては、前連結会計年度は中国市場向けがライセンス更新に伴う出荷制限等により出荷が減少した一方で、当連結会計年度はこの影響が解消したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。
セグメント損益につきましては、増収となったものの、新製品「正露丸クイックC」のTVCMを中心とした広告宣伝費及び販売促進費が増加したこと等から、対前連結会計年度比0.6%減の1,931百万円となりました。
(感染管理事業)
感染管理事業につきましては、季節性インフルエンザの大流行により一般用製品及び業務用製品が大幅に伸長し、対前連結会計年度比23.1%増の3,984百万円の売上高となりました。
一般用製品の売上高につきましては、主力製品「クレベリン ゲル」の伸長に加え、新製品「クレベリン×ベアブリック ディズニーキャラクターデザイン」の出荷が増収に寄与したこと等から、対前連結会計年度比で増加となりました。店頭販売額における当社の当連結会計年度の成長率も15%となり市場全体の成長率を上回り好調に推移しました(出所:株式会社インテージ)。
業務用製品の売上高につきましては、株式会社デンソーと共同開発した「クレベリン カートリッジ(車両用)」が好調に推移したことやアース製薬株式会社との共同開発製品の販売等もあり、対前連結会計年度比で増加となりました。
セグメント損益につきましては、広告宣伝費と販売促進費の増加を増収等により吸収し、対前連結会計年度比54.8%増の1,244百万円となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主に木酢液を配合した入浴液や園芸用木酢液等の製造販売を行い、売上高は、対前連結会計年度比29.8%増の18百万円となり、セグメント損益は、32百万円の損失(前連結会計年度は17百万円の損失)となりました。
ⅱ 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、以下のようなものがあります。
イ.特定製品への依存
当社グループにおける売上高の大半が「クレベリン ゲル」、「正露丸」及び「セイロガン糖衣A」によって構成されており、万一品質等に問題が発生した場合には、販売中止・回収を余儀なくされることも考えられ、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、様々な研究機関との共同研究をはじめ、知的財産のさらなる蓄積、新たな許認可の取得及び新たな技術開発をしていくとともに、新製品・サービスの企画、販売、マーケティング等に関する国内外のパートナー企業とのアライアンスも積極的に活用することで、さらなる商品ラインナップの充実を図ってまいります。
ロ.国内市場規模の縮小
当社グループは日本国内を主要な販売地域のひとつとしているため、国内人口の減少等による市場規模の縮小の脅威にさらされており、今後国内市場の需要減少等により当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、医薬品事業につきましては、国内では市場の維持拡大に向けて新製品開発及び新規市場の開拓も行うとともに、海外では当社製品への潜在的需要が拡大しているアジア諸国において市場の開拓を強化してまいります。
一方、感染管理事業につきましては、世界的に感染予防と衛生管理への関心が高まりつつあることから、国内ではさらに積極的な新製品の企画・販売を行うとともに、海外では有力なパートナー企業との独占販売代理店契約の締結等により新規チャネルを開拓し、売上拡大を目指してまいります。
ハ.競合他社の存在
当社グループは多数のメーカーが競合する厳しい競争環境におかれており、今後他社による新たな製品開発及び競合品の価格引下げ等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、世界的デザイナーの佐藤オオキ氏率いる有限会社nendoと複数年の包括的パートナー契約を締結し、正露丸シリーズ及びクレベリンシリーズのブランディングを抜本的に見直すとともに、製品理解の促進及び使用用途の深耕を図り、競合他社との差別化を打ち出すことで、シェア向上を目指してまいります。
ニ.急激な需要の変化等
感染管理事業においては、感染対策を中心とした市場環境の影響を受け、感染症の流行及び予防意識の動向等によっては、製品の需要に急激な変化が生じ、経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
こうした中、当社グループでは、感染症への感染に対し最も意識が高い層を明確なターゲットとし、コミュニケーションを効率化するとともに、新製品開発や新たな使用用途及び使用機会の提案等により、一般用、業務用ともに、感染症の流行等に左右されない安定的な収益確保に努めてまいります。
ⅲ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原材料購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払い等によるものです。投資を目的とした資金需要は、企業価値の向上を図るための設備投資や研究開発等の投資等によるものです。
運転資金及び投資資金については、主に自己資金により調達しております。
なお、当連結会計年度末時点における長短借入金や社債等の残高はございません。