有価証券報告書-第11期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/24 14:30
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有報資料

当社及び当社グループ企業(以下「当社グループ」という。)は、山形県を営業基盤とする株式会社荘内銀行(以下、荘内銀行)と、秋田県を営業基盤とする株式会社北都銀行(以下、北都銀行)の経営統合により2009年10月に誕生いたしました。地域に密着した広域金融グループとして、上質な金融情報サービスを提供し続けることをグループ理念に掲げ、地域とともに成長し地域の発展に力強く貢献することを目指しております。
グループスローガン
地域と向き合う、次代につなぐ。信頼のFIDEA
グループ理念 1. 常にインキュベーション、イノベーションを創発する「開かれたネットワーク」を目指す。
2. 次代へのナビゲーション、ソリューションを提供する「お客さまのベストパートナー」となる。
3. 過去の慣例にとらわれない発想とチャレンジにより「地域のフロントランナー」であり続ける。
4. 人材を活かし、組織をつなぎ、価値創造へとリードする「金融情報サービスのプロ集団」となる。
5. 顧客と社会の視点に立って、透明・公正・公開に徹する「信頼の金融グループ」であり続ける。

当社グループは、2017年度より、3か年計画である第3次中期経営計画「コンサルティング&イノベーション」に取り組んでまいりました。最終年度に当たる当連結会計年度においては、第3次中期経営計画の4つのポイント、a)コンサルティング営業の強化、b)経費構造の改革、c)営業店事務の改革、d)一本化戦略の具体的な推進により、筋肉質な経営体質の確立と地域活性化への一層の貢献に努めてまいりました。
a) コンサルティング営業の強化について、お取引先と対話を重ねそのニーズや課題に寄り添う中で、事業承継やM&A支援の実績を積み上げています。また、2019年8月に参入した人材紹介業において地元中小企業向けの即戦力紹介につながっているほか、業務提携先との協働による高度外国人材紹介をスタートさせています。更に、コンサルティング営業に一層注力するための効率化策の一環として、アプリバンキングや法人向けクラウド会計ソフトを導入しております。
b) 経費構造の改革について、引き続き、当社グループ全体の投資計画を横断的に再検討し抜本的な見直しを行うなどにより、計画前倒しで経費削減が進んでおります。
c) 営業店事務の改革について、2018年に導入したクイックカウンター(セミセルフ型営業店端末)の試行店を拡大し効果検証を行いながら、並行して事務効率化運動をスタートし営業店事務の効率化と本部への事務集中化を進めております。2022年度までに営業店事務量の7割削減、営業店事務人員300名の削減(いずれも2016年度比)を目指してまいります。
d) 各銀行の営業地盤におけるブランド力や営業力の強化を目的に、持株会社のプラットフォーム機能を強化しグループ全体の経営効率化を進めるなど、一本化戦略に取り組んでまいりました。これまで、リスク管理部門などミドルオフィスの一体化、各銀行の事務集中センターの統合を実施しているほか、2020年4月には統合効果の更なる深掘りのため、持株会社と各銀行の経営企画部門及び営業企画部門を一体化する組織改正を実施し、戦略企画機能の一本化を図っております。
また、業務提携を行っている株式会社東北銀行との連携施策を拡大し、東京支店の共同運営、手形期日管理業務の共同運用を開始したほか、ATMの他行利用手数料の相互無料提携などを開始しております。
第3次中期経営計画においては、目標指標として親会社株主に帰属する当期純利益、役務取引等利益比率(コア業務粗利益対比)、連結自己資本比率の3つの指標を掲げておりました。
第3次中期経営計画の最終年度である2019年度の目標指標の達成状況は以下のとおりとなりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、2017年度及び2018年度は目標指標を上回る水準で推移したものの、2019年度は、2020年3月中に市場部門において売却損(国債等債券売却損、株式等売却損、金銭の信託運用損などの合計)約38億円を計上したことを主な要因として、目標の水準を下回る13億円の実績となりました。この市場部門における売却損の計上は、新型コロナウイルス感染症の拡がりを背景として金融市場の不安定な状況が続いたことを受けて、有価証券ポートフォリオの健全性維持を目的としたリスク性資産(株式、REITなど)の大幅なポジション圧縮(荘内銀行、北都銀行の合算で約400億円、簿価ベース)を積極的に進めたことによるものです。
役務取引等利益率(コア業務粗利益対比)は、不安定な金融市場を背景に投資信託や保険商品などの預かり資産販売額が縮小したことなどから、目標の水準を下回る13.6%の実績となりました。
連結自己資本比率(国内基準)は、計画期間中に劣後債務合計100億円の期限前償還があったものの、リスクアセットコントロールの徹底などにより目標水準の9%台を確保する実績となりました。
なお、自己資本比率規制における金融庁告示の完全適用ベース(経過措置を勘案しないベース)の連結自己資本比率は、第3次中期経営計画の期間中、劣後債務の期限前償還を主な要因として開示ベース(経過措置ベース)との乖離幅が縮小するとともに、内部留保の積み上げとリスクアセットコントロールにより順調に上昇し、2019年度末には9.22%となりました。
※ 連結自己資本比率(国内基準)の状況
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※ 第3次中期経営計画 目標指標と実績
目標指標2019年度(最終年度)計画2019年度実績
親会社株主に帰属する当期純利益30億円以上13億円
役務取引等利益比率(コア業務粗利益対比)19%以上13.6%
連結自己資本比率9%台9.26%

(部門別損益の状況)
当社の主要な子会社である荘内銀行、北都銀行では、管理会計として部門別損益を導入し、顧客部門、市場部門及びその他に区分し、業績管理を行っております。顧客部門損益は、預貸金利息差及び役務取引等利益の合計から、営業経費及び与信関係費用等を差し引いて算出しております。また、市場部門損益は、有価証券利息配当金、国債等債券損益、株式等関係損益及び金銭の信託運用損益の合計から、営業経費及び資金調達費用等を差し引いて算出しております。
第3次中期経営計画期間中の顧客部門損益(2行合算ベース)は、計画スタート直前の2016年度実績が△45億75百万円のところ、計画最終年度の2019年度実績が△25億73百万円と、与信関係費用が減少したことを主な要因として、20億2百万円改善しております。
与信関係費用を除く顧客部門損益(2行合算ベース)としては、計画スタート直前の2016年度実績が△14億72百万円のところ、計画最終年度の2019年度実績が△14億円と、72百万円の改善にとどまっております。第3次中期経営計画の柱のひとつである経費削減が計画以上に進展する一方で、金利環境を反映し預貸金利息差が減少したことや、2019年度は年度末にかけて新型コロナウイルスの感染拡大の影響を含め預かり資産販売手数料が伸び悩んだことが主な要因です。
2020年度からスタートした第4次中期経営計画においては、この顧客部門損益(顧客部門業務純益)の黒字化を実現することを目指してまいります。
市場部門(2行合算ベース)は、計画スタート直前の2016年度実績が100億56百万円のところ、計画最終年度の2019年度実績が58億99百万円と、41億57百万円減少しております。金利環境を踏まえ、運用資産の多様化、有価証券ポートフォリオの再構築を進める中で国債や外国証券からの利息収入が減少しました。また、2019年度には、新型コロナウイルス感染症の拡がりを背景に金融市場が不安定な状況となったことからリスク性資産の大幅なポジション圧縮を積極的に進めた結果、約38億円の損失を計上したことが主な要因です。
なお、市場部門は、中期的には、総合損益(経常損益(有価証券利息配当金+国債等債券損益+株式等関係損益-資金調達コスト)+評価損益変動額)を重視し、運営に取り組んでおります。
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● 顧客部門損益=預貸金利息差+役務取引等利益-与信関係費用-営業経費+市場部門への資金貸利息 など
● 市場部門損益=有価証券利息配当金+債券5勘定尻+株式3勘定尻+金銭の信託運用損益-外貨調達費用-営業経費-顧客部門からの資金借利息 など
● なお、営業経費は、直接費と間接費で構成。間接費は、信用リスクアセット割として各部門に配賦

東北地方は人口減少や高齢化など構造的な問題を抱え、また新型コロナウイルスの感染拡大の影響から地域経済は極めて厳しい状況が長期化することが懸念されるなど、地域金融機関を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。
このような中で、当社グループは、2020年度にスタートする第4次中期経営計画により、広域性や専門性を強みに、お取引先に寄り添いそのニーズや課題にお応えするサービスやソリューションをお届けすることで、お客さまの知恵袋として信頼され相談される銀行を目指してまいります。トップライン収益力の強化とともに、本部機能や事務部門の一本化など経費構造改革の加速により更なる統合シナジーを産み出し、地域経済の活性化、地方創生に貢献してまいります。
また、2020年5月に、フィデアグループSDGs宣言を公表しております。持続可能性を重視するESG投資が急速に拡大する中で、2015年の国連サミットにおいて、グローバルな社会課題を解決し持続可能な世界を実現するための国際目標であるSDGs持続可能な開発目標が採択されました。日本においても政府と民間企業が協働し、SDGsの目標達成のため様々な取り組みが拡がっています。
このような中、当社グループとしましても、このSDGsの趣旨に賛同し、地域課題の解決に向けた取り組みを通じて地域社会の持続的な発展を目指すこと、また役職員全員がSDGsの達成に取り組むことを「フィデアグループSDGs宣言」として公表しております。
(第4次中期経営計画)
第4次中期経営計画の概観
1.目指す姿
□ 地域に密着した広域金融グループとして、地域の発展に貢献し続ける
□ 将来にわたる安定した健全性を確保し、地域における金融仲介機能を十分に発揮する
□ 従業員のモチベーションが上がる、ESが重視される、働きがいがあり従業員の成長をしっかり応援する企業風土を実現する
2.目指す姿を実現するためのスローガン
お客さまの知恵袋 信頼され相談される銀行
3.基本方針
(1) トップライン収益の強化
● 県内事業性貸出基盤の拡大とこれを梃にした役務収益力の強化
● 市場収益基盤の再構築
(2) 経費構造の改革
● 営業地域における選択と集中を通じたエリア戦略の継続的な見直しと営業店事務人員の効率化
● 徹底した本部統合など両行業務の完全一本化を通じた聖域なき経費削減
(3) 働きがいのある職場づくり
● 従業員が能力を最大限に発揮できる魅力ある職場環境づくり
(4) SDGs/ESGへの取り組み
● フィデアグループSDGs宣言の実践
4.目標指標
□ 最終年度である2022年度の目標水準
親会社株主に帰属する当期純利益 30億円以上
その前提として「顧客部門業務純益(顧客部門における粗利益-同経費)」の黒字化
※ 長期的な目線として、公的資金返済後の連結自己資本比率9%台

なお、当社グループは、公的資金100億円を優先株式(B種優先株式。「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況」に記載の通り)として導入しており、この優先株式は2025年4月には普通株式に一斉転換するスキームとなっております。当社グループの2020年3月期末の連結自己資本比率は9.26%を確保しているものの、公的資金の返済は連結自己資本比率に対して約1%程度のマイナスの影響があります。また、国際的な自己資本比率規制であるバーゼルⅢは2023年より信用リスクやオペレーショナル・リスクの計測手法の見直しなどが段階的に実施されることが公表されており、これが将来的に自己資本比率の国内基準にも反映されることも勘案しながら、内部留保の充実とリスクアセットコントロールの徹底により、長期的な目線として公的資金返済後の連結自己資本比率9%台を目指してまいります。
(フィデアグループ SDGs宣言)
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