有価証券報告書-第85期(2025/05/01-2026/04/30)

【提出】
2026/07/29 16:30
【資料】
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【項目】
156項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、防護服・環境資機材事業、ヘルスケア製品事業、ライフマテリアル事業の3本の柱をもって事業展開しております。個人防護と環境保全のトータルソリューションサプライヤーとしての取組みを通じて、「地球の環境と安全に貢献できる、存在感のある企業グループ」を目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「総資産経常利益率(ROA)」及び「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。
(3) 会社の経営戦略
当社グループは、「安全・防護システムで人と環境を守る」を社会的ミッションとして掲げ、特に重要テーマとしている、1.「有害化学物質から人と環境を守る」、2.「感染症から人と社会を守る」、3.「作業環境リスクから人を守る」の3つの課題に向け、新たな中期経営計画「Next Stage 実行計画2026」(2026年5月~2029年4月)を策定し、2026年5月より取り組みを進めております。
① 経営方針
イ 「人と環境を守る」事業を強化し、安全な社会実現へ貢献する
当社が優位性を有している化学防護服市場における専門的知見を、他のカテゴリーの防護服市場にも活用することで当社の事業領域を拡大し、防護服市場の様々なカテゴリーにおいて、最も頼りにされる企業となれるよう取り組みを推進してまいります。
業務提携により市場・顧客開拓を進める安全環境設備分野では、個人用保護具と環境設備機器を組み合わせたソリューションビジネスを一層強化していきます。
また、防護服試験機能の集約と共同研究開発への注力を進め、産学連携による知的資源を製品開発に活用していきます。
さらに、連結子会社である阿茲阿斯(大連)紡織服飾有限公司、AZEARTH VIETNAM CO., LTD.と一層の連携を進め、ライフマテリアル事業のアパレル資材分野においての顧客ニーズに沿った販売強化のほか、防護服・環境資機材事業の海外機能としても今後取り組んでまいります。
ロ アゼアスブランド強化とDXによる顧客の課題解決力の向上
当社がブランド強化の重要項目として認識している3項目「製品開発」、「技術力」、「品質保証」について、これまでの取り組みとして、「製品開発」に関しては、防護服・環境資機材事業において長年培ってきた情報や知識、知恵を活用して、ユーザーのニーズに応える製品づくりにつなげてきました。「技術力」に関しては、生産中核拠点であるアゼアスデザインセンター秋田の防護服縫製業務で蓄積してきた不織布加工技術を活かし、高機能防護服の生産を行ってきました。「品質保証」に関しては、責任を持った製品づくりのため、品質保証体制の強化を徹底することで、社会、市場から信頼される「アゼアス」ブランドの確立、浸透を図り、メーカー機能強化を通じて社会に求められるビジネスモデルへの転換を進めてきました。今後より一層のブランド強化を図るため、これらの取り組みのさらなる推進に努めてまいります。
また、当社の長年培ってきた知見を効率よく活用するためIT・DXを積極的に取り入れ、「製品開発」、「技術力」、「品質保証」と組み合わせることにより、顧客課題の解決力をさらに向上させ、アゼアスブランドのより一層の強化に取り組んでまいります。
ハ 魅力のある企業集団を作り、ステークホルダーから選ばれる企業となる
収益性だけではなく、売上拡大にも重点を置いた施策を実行することで当社の成長シナリオを示し、資本コストや株価を意識した経営を引き続き推進していきます。
また、アゼアスデザインセンター秋田などでの設備投資や信州大学との共同研究の成果を活用した営業活動や新たな商流の開拓、製品開発及び技術力向上を牽引する優秀な人材を拡充すべく、人材投資と人材育成の強化、並びに社内環境の整備を推進していきます。これにより、人的資本の最大化と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
当社グループでは以下の事項を対処すべき課題として取組みを進めております。
① 中期経営計画の実行
当社グループは、2023年5月から月から2026年4月までの中期経営計画「Next Stage 実行計画2023」に続き、2026年5月から2029年4月までを計画期間とする新たな中期経営計画「Next Stage 実行計画2026」を2026年5月からスタートさせています。
前中期経営計画では、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法の分類が2類から5類へ移行されたことを経て、業績回復と成長を目指しましたが、最終目標を下方修正する等、業績面での成長の達成には至らず、反省点と認識しております。
2026年は、地政学リスクが従来以上に高まり、国際紛争により人命や人権が脅かされています。環境面では、引き続き、猛暑や豪雨等極端な気象現象、地震等の災害発生が懸念されています。また、少子化、人口減少社会が進行するとともに、労働安全分野では規制強化が進み、人材を大切にする考え方が広く浸透してきました。現在のように不確実性が高く、予測が困難な社会では、変化への対応能力が問われると同時に、安全・安心への関心や投資機会も多くなると予想されるため、当社としても、安全・環境分野における存在意義を高め、社会や顧客の課題にしっかり向き合い貢献するため、その期待に応える取り組みを着実に進めております。
新たな中期経営計画「Next Stage 実行計画2026」における経営方針は以下のとおりです。
・「人と環境を守る」事業を強化し、安全な社会実現へ貢献する(ヘルスケア製品事業、新規防護服分野、安全環境設備分野の育成)
・アゼアスブランド強化とDXにより顧客の課題解決力を高める(自社ブランド新製品開発、メーカー機能強化、DXによる営業生産性向上)
・魅力のある企業集団を作り、ステークホルダーから選ばれる企業となる(顧客、従業員、株主、社会にとって魅力のある会社の追求)
前中期経営計画から引き続き、当社のドメインである「人と環境を守る」事業の強化に努めてまいります。
② 「安全・衛生」分野の新事業開発と育成
今後企業として尚一層の発展を遂げていくには、防護服・環境資機材事業の事業領域を拡大するとともに、それに次ぐ新たな成長事業を育成していくことが不可欠と考えます。
防護服分野においては、従来の主力商品であるデュポン™タイベック®ソフトウェア®等化学防護服に加え、火や熱の現場を安全にする難燃防護服と、視認性の高い素材を使用し、高速道路等の作業現場の安全性を高める高視認性防護服等の製品開発及び営業強化を図り、防護服市場やユーザーから一層の信頼を得られるよう取り組んでおります。研究開発、製品評価と試験機能等を充実させるため、2022年4月には、信州大学繊維学部ファイバーイノベーション・インキュベーター施設内に「アゼアス防護服Labo」を、2022年5月には、生産加工技術と自動化等による生産性向上のため「アゼアスデザインセンター秋田」に新工場棟を開設し、機能性の高い製品の開発と製造に取り組んでおります。
また、安全環境設備分野では、有害物質や感染症ウイルス等が存在する空間をクリーンな環境に改善し、作業者のリスクを低減していく環境改善設備の開発及び販売に注力し、防護服等の個人用保護具と設備を組み合わせたソリューションを提案することで、安全な環境づくりに貢献してまいります。
さらに、2024年4月以降、改正労働安全衛生規則等の施行により事業所における化学物質管理体制の強化が義務付けられ、2025年6月以降は職場の熱中症対策が義務付けられているなか、顧客が適法かつ安全に対応できるよう、個人用保護具の需要に適宜対応するとともに、適切なサポートを実施してまいります。
2022年度から独立したヘルスケア製品営業部では、不織布マスクや医療用ガウン等の個人用保護具を通じて、医療機関、一般産業、一般消費者を含めた安全な社会の実現に貢献していきます。同年稼働を開始した「アゼアスデザインセンター秋田」のマスク生産ラインでは、機能性の高い、JIS規格適合の「医療用マスク」「一般用マスク」を生産しています。新型コロナウイルス蔓延下で露呈したマスクに関するサプライチェーンのリスクに対応できるよう、海外製輸入マスクと合わせて、安定した供給体制を構築してまいります。
当社では、上記に記載した新たな取り組みを含め、積み上げてきた専門的な知見や知識、投資した設備等により、ビジネスチャンスの拡大につなげ、「社会の安全・安心を実現する」事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。
(注) デュポン™、タイベック®、ソフトウェア®は、米国デュポン社の関連会社の商標または登録商標です。
③ 人材の育成と確保
当社グループが今後も継続的発展を遂げていくためには、人材の確保と育成は重要課題として位置付けております。優秀な人材の確保、次世代経営層の中核となる人材の育成と、若手社員の早期戦力化に向けた新人事制度の導入、成果と職責が適切に反映され、モチベーション向上につながるとともに、社会環境や情勢を踏まえた今日的な基準に基づく報酬制度への改正、ベテラン社員による後進の育成促進を目的とした定年再雇用制度の見直しなど、人的資本経営の継続的な高度化に取り組んでいます。さらに、働き方については、柔軟な働き方の枠組み整備、女性活躍支援、中堅社員の活性化、高齢者雇用等に取り組み、男性社員の育児関連休暇の取得促進など、健康経営を意識し、人材活性化を進めてまいります。
④ サステナビリティへの対応
中期経営計画の実行のとおり、持続的成長を実現する強固な経営基盤を構築し、サステナビリティ経営を推進します。当社のサステナビリティ基本方針は以下のとおりです。
<アゼアス株式会社サステナビリティ基本方針>当社グループは、コーポレートスローガン「地球のこと総て、その環境と安全に挑戦する。The Challenge for the Earth:“Environment & Safety”」に基づき、社会的課題の解決につながる商品の展開と、企業として果たすべき社会的責任の取り組みにより、SDGsを意識した経営を推進していきます。
1.安全・防護システムで人と環境を守ります。
2.健康・快適な生活の実現に貢献します。
3.アゼアス株式会社の特性を活かした社会貢献に取り組みます。
4.社員一人ひとりの人権を尊重するとともに、社員の健康維持向上に努めます。
5.コーポレート・ガバナンス体制を強化して透明性、健全性を確保するとともに、効率化と環境変化に対応できる経営管理組織を構築します。

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