有価証券報告書-第15期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 14:48
【資料】
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【項目】
150項目
(1) 経営方針
当社グループでは、創業100周年にあたる2029年を見据え、Missionとして「感受性のスイッチを全開にする」、Visionとして「ブランドひとつひとつの異なる個性を生かして、世界中の人々の人生を彩る企業グループ」、さらにこれらを実現するための5つの行動指針を加えた、グループ理念を掲げております。この企業理念のもと、個性・特徴を持ったブランドを複数保有し、それぞれの事業が成長することでグループ全体の企業価値向上を図っていく、「マルチブランド戦略」を展開しています。グループ各社の自主自立した経営を志向し、持株会社である当社はグループ各社の経営に対するモニタリング機能を持つことで、グループ全体の経営の健全性確保と効率性向上に努めています。
(2) 目標とする経営指標(2021年~2023年)
2021年からスタートする新中期経営計画(2021年~2023年)は、3ヶ年平均の連結売上高成長率7~9%、連結営業利益額成長率30%以上を掲げ、ROEは2023年末時点で12%を目指してまいります。これに加え、前中期経営計画から引き続き重点テーマとして位置づけている海外売上高比率については、2023年末までに20~25%まで高め、また、コロナ禍の影響でチャネルシフトが進んだ通販事業については、2023年末までに国内におけるEC売上高比率を30%まで高めることを目標に掲げております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後のわが国の経済は、依然として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)再拡大の懸念は払拭されておらず、当面の間は経済活動の正常化に向けた足枷となり、コロナ禍以前の経済回復までには時間を要すものと見込まれます。
当社グループが事業を展開するビューティケア事業においても、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、対面型サービスを利用した消費行動は、引き続き先行きが不透明な状況が続くものと見込まれます。また、大幅に減少したインバウンド需要についても劇的な改善が見込めない中、特に委託販売チャネル(POLAブランド)において強みとしてきたカウンセリング販売は、コロナ禍がもたらした環境変化への適応が急務と考えております。
一方で、ECを中心とした通信販売チャネルについては、非接触型の行動変容が追い風となり、その重要性は今後、益々高まることも想定され、EC中心に通信販売を主要チャネルとして展開するORBISブランドは勿論、これまで対面型サービスを主要に展開してきた他ブランドにおいても、EC投資により大胆なチャネルシフト、デジタルマーケティングの強化は必須であると考えております。
このような市場環境のもと、新中期経営計画(2021年~2023年)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響により一変した経済・市場環境を踏まえて、持続的な成長に向けた基盤構築の期間と位置づけ、コロナ禍以前(2019年12月期)の業績回復を目指し、以下の戦略に取り組んでまいります。
① 国内ダイレクトセリングの強化
(POLAブランド)
・国内事業でのオンライン/オフラインの融合とチャネル横断デジタルプラットフォーム構築
チャネル別に分かれた顧客管理やコミュニケーションの再設計により顧客とのエンゲージメント向上。
・国内ECチャネルの強化
リンクルショットメディカルセラムに代表される、他社差別性の高いアイテムによりスキンケア新規購入顧客を獲得し、継続性、収益性の高いビジネスモデルを構築。
・委託販売チャネルでのデジタル活用
オンラインカウンセリングの積極活用により、ポーラの強みであるビューティディレクターと顧客とのエンゲージメントの進化。
・チャネル構造改革
海外チャネル及びECチャネルを新3ヶ年の成長ドライバーに位置づけ、長期的な成長を実現する収益性の高い構造へのシフト。
(ORBISブランド)
・スキンケアのシェア拡大
美白新商品など、高付加価値アイテムを新たに発売し、売上全体に占めるスキンケア比率向上。
・DXの加速
アプリを顧客コミュニケーションのコアに置き、パーソナライズされたコミュニケーションでエンゲージメントを深耕し、ライフタイムバリューの最大化。
IoTデバイスを使ったパーソナライズスキンケアのローンチ。
・ユニットエコノミクス強化
定期購入プログラムの導入。
優良顧客向けコミュニティの進化により顧客のファン化。
② 海外事業の利益ある成長
(POLAブランド)
・重点市場(中国)での利益ある成長
高付加価値商品を軸とした価値訴求による差別化。
オンラインでのライブコマースをはじめとするデジタルマーケティングの強化。
好立地、プレステージ店舗への出店加速。
直営、パートナーシップ等独自性のあるチャネル展開。
(Jurliqueブランド)
・重点市場(中国)での事業拡大と収益性の向上
オンライン比率を高めることでの収益性の改善。
スタープロダクトへマーケティングを集中させ、スキンケア比率・リピート率向上による売上拡大。
(H2O PLUSブランド)
・クリーンビューティ市場でのプレゼンス向上
クリーンビューティーカテゴリーでの訴求を強め、新エイジングシリーズのローンチ。
(トラベルリテール)
・コロナ後の成長加速に向けた市場競争力最大化
グループのトラベルリテール事業の統括組織を設置し、事業展開ノウハウ共有、事業効率改善。
コロナ後の成長加速に向け出店交渉強化。
③ 育成ブランドの利益貢献
(THREEブランド)
・2023年 ACRO全体で黒字化達成に向けた抜本的な構造改革
ECへのチャネルシフト及びホリスティックケアカテゴリーへのプロダクトシフトによる収益構造の改革。
商品設計、企画段階から徹底的に見直し、原価率を低減。
(DECENCIAブランド)
・敏感肌市場におけるブランド認知拡大、プレゼンス向上と費用効率化
敏感肌市場におけるブランド認知の拡大、指名買い比率の向上。
広告宣伝費の効率化による営業利益率の飛躍的な向上。
中国を中心とした、海外事業の本格展開。
④ 経営基盤の強化
(研究開発)
・新たな価値を創出する「基盤研究」・「新剤型研究」の強化
新剤型研究の強化と高付加価値商品の生産機能を担う、TDC(Technical Development Center)新設。
基盤研究への投資シフト。
(サステナビリティ)
・新サステナビリティプランの実行
コロナによる急激な社会変化に対応し、刷新したサステナビリティプランの重点KPIを役員中長期インセンティブ(非業績連動型株式報酬)に連動させ、実効性向上。
⑤ 新ブランド、「美」に関する領域拡張
・新ブランド創出、ポートフォリオ強化
CVC事業を通じ、D2C、ビューティーテック領域の投資先とのオープンイノベーションにより、新ブランドの創出やM&Aによる子会社化。
・新たな領域への事業展開の検討開始
化粧品を中心とした既存のビジネスから、商材やサービス範囲の拡張に向けて、グループの中長期的な成長を実現する新たなビジネスの創出。
・社内ベンチャー制度の刷新
従来の定期募集型から、検証と投資判断を担うBrand Development Studio を新たに設置し、アイディア・仮説検証のスキームを常態化することで、事業立案、事業化検証の継続的な実行。

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