有価証券報告書-第7期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/21 14:45
【資料】
PDFをみる
【項目】
92項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、社会や市場のニーズに合致した商品・サービスを提供し、パチンコホール・パチンコファンの皆様により一層信頼される安全・安心ブランドへと確立・進化させていきたく、以下の3点を使命と考え取り組んでまいります。
①レジャー産業の健全な発展への貢献
遊技場向けプリペイドカードシステム事業は、遊技業界の透明性・健全性を高め、業界の近代化及び安定的地位の確保に貢献することを目指しスタートいたしました。
当社グループは、これからもプリペイドカードシステムの普及を通して国民の大衆娯楽としてのレジャー産業を、健全なエンターテイメント文化として定着させることに寄与することを社会的な使命と認識し、事業活動に取り組んでまいります。
②遊技ファンや遊技場の皆様のニーズを的確に捉えたサービスや製品の提供
プリペイドカードシステムは、パチンコファンやパチンコホールの皆様にとってより良いものへと進化を続け、今日では、遊技場経営にとってなくてはならない存在となっております。当社グループは、これからも常にお客様本位に考え、遊技ファンや遊技場の皆様のニーズを的確に捉えたサービスや製品を提供し続けてまいります。
③社会への貢献
企業の社会的責任(CSR)に対する要請がなされている今日、当社グループは、遊技業界の健全な発展に貢献するという使命のもと事業活動に取り組むとともに、より良い社会の実現に向けて、社会への貢献活動にも注力し、遊技業界のエクセレントカンパニーとして認められるよう、これからも行動してまいります。
(2)中長期的な経営戦略と指標
平成30年2月に風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の改正が施行され、遊技業界の市場環境や規制環境が大きく変化する中、娯楽の多様化や低貸玉営業の普及による遊技人口の縮小が進み、当社グループの経営環境は一層厳しさが増しております。
然しながら私どもとしましては、そのような状況下を健全なレジャーとしての業界イメージの改善・定着の好機と捉え、市場ニーズに合致した商品・サービスを提供し、パチンコホール及びパチンコファンに一層信頼される安全・安心ブランドとして当社グループを進化・発展させて参りたいと考えております。短期的な浮沈に惑わされることなく中長期的な視点を持ち、また客観的な指標として主にROE・ROA・1人当たりの営業利益等を見据えながら、平成29年3月期に断行した「構造改革の完成とその効果を最大化」を御旗として掲げ、シェア拡大、経営資源の有効活用、新たな事業を創出すること等に全力を尽くし、強固な経営基盤の確立と継続的な企業価値の向上に取り組んで参りたいと考えております。
なお、客観的な経営指標として採用しておりますROE・ROA・1人当たりの営業利益は、開発投資効果の検証及び資産の有効活用を図る指標として、また人材の育成効果とその効果の客観的な指標として採用しており、常に最大化を目指して取り組んでおります。
(3)対処すべき課題
市場環境や規制環境が大きく変革する中、遊技業界を取り巻く環境は今までにない厳しいものとなり、先行き不透明な状況が継続しており、当社グループが事業を展開するプリペイドカードシステムの分野におきましては、パチンコホールの周辺機器への投資意欲の減少は継続するものと思われ、環境の変化に対応した商品やサービスの提供が求められます。
そのような状況の中、収益を確保し、中長期的な成長を実現していくために、以下の4点の課題に取り組んでまいります。
①市場の変化に合わせた体質改善
1円パチンコに代表される低玉貸し営業の普及により売上が縮小安定する中、遊技機の規則の厳格化が加わり、パチンコホールのコスト意識は一層高まり、今後はローコストオペレーションへの対応が求められます。
パチンコホールのローコストオペレーションに対応していくために、一層の体質改善を図っていく必要があると考えております。市場における競争力強化という観点から、新たな商品・サービスへの開発投資は不可欠でありますが、開発については、より効率的な開発手法を構築していく必要があります。また、購買・物流・製造・システム維持体制についても常に見直しを図り、原価低減に取り組んでまいります。
②ローコストオペレーションに対応した商品・サービスの開発
研究開発投資については、選択と集中を図り、加盟店維持・獲得に不可欠なもの、高い確度で収益が見込まれる商品・サービスを中心に行ってまいります。特に、パチンコホールのコスト意識は一層高まると想定されることから、パチンコホールのローコストオペレーションに対応した商品・サービスの開発が不可欠と考えており、できるだけ早く市場投入していく計画であります。
③営業力の強化
全国8ヶ所の営業拠点を中心に、パチンコホールにより密着したダイレクト営業を強化してまいります。同時に、現場と経営層が一体となった営業展開を図ってまいります。また、販売代理店施策についても、更なる協力体制の強化を図り、加盟店の維持・獲得を目指してまいります。
④新規ビジネスの創出
今後中長期的に成長していくためには、新たな事業領域を構築していくことが不可欠であると考えております。グループ全体の技術力を結集させるとともに、遊技機メーカーや提携企業との連携を積極的に行うなど経営資源を有効かつ効率的に活用していくことで、新たな事業を創出し、当社グループの活力を蘇らせてまいります。