有価証券報告書-第10期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

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2018/03/30 10:03
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有報資料

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国トランプ政権の政策運営や北朝鮮情勢の不透明感による為替リスクを抱える中、輸出が好調なほか、家電の買い替え需要等を背景とした個人消費の回復や企業の省力化投資により国内総生産は7四半期連続の成長を記録しており、政府・日銀が目指すデフレ脱却への道筋が視野に入りつつあります。
製薬業界におきましては、国内製薬会社においても長期収載品を中心に製品や事業レベルでの売却・買収が活発化しており、特許切れ製品を軸とした事業再編が進んでおります。特に特定疾患領域に特化したスペシャリティ・ファーマ化及びカーブアウトベンチャー設立の動きは、当社グループのような創薬ベンチャー企業のライセンス活動におきましても少なからず影響が生じております。
このような環境下において、当社グループは医薬品開発化合物の継続的な創出、研究開発ポートフォリオの拡充及びそれら開発化合物の導出を目指し、研究開発活動及び営業活動に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度において、マルホ株式会社(以下「マルホ社」)との間で選択的ナトリウムチャネル遮断薬に関するライセンス契約を、CJ HealthCare Corporation(韓国、以下「CJ社(韓国)」)との間でカリウムイオン競合型アシッドブロッカーtegoprazanの権利地域をメキシコ、ブラジルなどの中南米、ロシアを含む東欧圏諸国、及びアラブ、イスラエルなどの中東地域(ROW: Rest Of World)に拡大する契約を締結することができました。
導出先の状況につきましては、Aratana Therapeutics, Inc.(米国、以下「アラタナ社(米国)」)に導出したイヌの変形性関節症に伴う痛みの治療薬Galliprant®は、同社の戦略提携先であるElanco Animal Health(米国、Eli Lilly and Company動物薬部門、以下「エランコ社(米国)」)の強力な販売網を活かして平成29年1月から、アラタナ社(米国)に導出したグレリン受容体作動薬Entyce®につきましては、平成29年10月から、それぞれ米国で販売を開始し、順調に売上を伸ばしております。また、CJ社(韓国)に導出中のtegoprazanは、平成29年8月に韓国食品医薬品安全処(MFDS: Ministry of Food and Drug Safety、以下「MFDS」)への承認申請が行われました。今後、tegoprazanは、新薬許可の手続きを経て、薬価収載後、平成30年12月に発売される予定です。一方で当社グループは、ポートフォリオの見直しを行い、丸石製薬株式会社に導出していたEP4拮抗薬とCJ社(韓国)に導出していた5-HT4部分作動薬のライセンス契約につきましては、それぞれの会社と開発方針の協議を行い総合的に考慮した結果、ライセンス契約を終了することとしました。5-HT4部分作動薬につきましては、自社開発を検討するとともに、新たなライセンス先の開拓を含めて価値最大化に向けた活動に取り組んでまいります。
共同研究においては、旭化成ファーマ株式会社(以下「旭化成ファーマ社」)との共同研究においてマイルストン達成に伴う一時金を平成29年7月に計上しました。旭化成ファーマ社との共同研究は引き続き進展しており、インタープロテイン株式会社及びXuanZhu Pharma Co., Ltd.(中国)との間の共同研究も、それぞれ順調に進展しております。EAファーマ株式会社(以下「EA社」)との共同研究契約は、平成29年4月に満了いたしましたが、本共同研究の結果創出された化合物はEA社において開発が継続しており、当社権利につきましては本契約終了後も引き続き存続しております。
産学連携においては、平成23年8月から進めてきた東京大学大学院医学系研究科コンチネンス医学講座(井川靖彦特任教授)との「泌尿器疾患に対する新規治療メカニズムの評価」に関する共同研究契約をさらに1年間延長し、TRPM8遮断薬(化合物コード: RQ-00434739)の泌尿器疾患領域への応用可能性の検討も含めて共同で探索を継続してまいります。
また平成29年2月にテムリック株式会社を株式交換により完全子会社化しました。同社は、がん疾患/希少疾患領域に特化したバイオベンチャーであり、東光薬品工業株式会社から導入したTM-411(一般名:タミバロテン)をSyros Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州)に導出する等の活動を行っております。本子会社化により、当社グループは、同社が有するがん疾患/希少疾患領域の新規治療薬の研究開発及び導出活動のノウハウを活用し、アカデミアから創出される新規の作用機序に基づく研究開発及び導出活動を行うことで事業領域の拡大を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、事業収益1,419百万円、営業損失150百万円、経常損失80百万円、親会社株主に帰属する当期純損失58百万円となりました。なお、事業費用の総額は1,569百万円であり、その内訳は、支払ロイヤルティ144百万円を事業原価に計上した他、研究開発費848百万円、その他の販売費及び一般管理費571百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、期首に比べ1,229百万円増加し、2,473百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、307百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失59百万円及び減価償却費85百万円のほか、利息及び配当金の受取額40百万円、売上債権の増加380百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は、533百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入340百万円及び投資有価証券の売却による収入1,096百万円のほか、投資有価証券の取得による支出719百万円及び有価証券の取得による支出110百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による獲得した資金は、1,007百万円となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入996百万円によるものであります。

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