有価証券報告書-第33期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

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2018/11/27 13:13
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く外部環境は、第3四半期前半までは、米国を中心に先進国は良好に推移いたしました。中国等、新興国も先進国経済に引っ張られる形で底堅い動きとなったことから、全体では予想を上回る成長となり順調に推移いたしました。しかしながら、第3四半期後半から米国の保護主義の動きが強まり、米中間を中心に通商問題を巡る世界的な緊張が拡大し、また、米国の金利引上げに端を発した新興国経済の不安定化など、力強い成長を見せていた世界経済に先行き懸念が出てきました。
当社グループの主力取扱商品価格に影響を及ぼす銅価格は、6月初旬にロンドン金属取引所銅3カ月先物価格で4年5か月ぶりの戻り高値を付けるなど堅調に推移していましたが、その後、2か月間で約1,600ドル(21.4%)の急落となり、在庫評価損益の悪化や市場流通量の減少による国内需給の引き締まりから利鞘が悪化するなど当社を取り巻く市況環境は大きく変化いたしました。
このような状況の中、販売数量全体では、当社計画は上回りましたが、前年同期比7.2%の減少となりました。内訳といたしまして、船舶向け原材料が前年同期比15.0%減少し、インゴット全体では前年同期比2.0%の減少となりました。スクラップは、製錬会社向け故銅が前年同期比20.1%減少し、スクラップ全体では前年同期比8.9%の減少となりました。
しかしながら、円ベース銅価格は、第4四半期こそ下落したものの期中を通しては高く推移したため、前年度比では19.5%の上昇となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は567億91百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は7億45百万円(同64.5%減)、経常利益は6億76百万円(同59.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億62百万円(同55.4%減)となりました。セグメントの業績は次のとおりであります。
(非鉄金属事業)
非鉄金属事業の主力取扱品である銅インゴット、スクラップは期中平均銅価格の高止まりや需要環境の安定により販売量は底堅く推移したものの、第4四半期の銅価格の大幅下落により利鞘は予算比悪化したため、当連結会計年度の売上高は563億37百万円(前年同期比7.5%増)、営業利益は7億6百万円(同65.5%減)となりました。
品目別では、インゴット売上高は173億46百万円(前年同期比16.4%増)、スクラップ売上高は388億75百万円(同4.0%増)、その他売上高は1億15百万円(同5.7%減)となりました。
(美術工芸事業)
美術工芸事業では、金製品(仏像、仏具)、キャラクター製品の需要が底堅く推移したものの、製品の高付加価値化を目指している中で、大型製品の販売が減少したことにより、当連結会計年度の売上高は4億53百万円(前年同期比4.5%減)、営業利益は38百万円(同24.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ57百万円増加し、当連結会計年度末には15億49百万円となりました。
主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益が6億79百万円(前年同期比59.5%減)、減価償却費1億77百万円、たな卸資産の減少6億65百万円、長期借入金の借入15億円、短期借入金の純増額8億11百万円などによる収入に対し、売上債権の増加7億40百万円、法人税等の支払額8億16百万円及び長期借入金の返済12億63百万円などの支出によるものです。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は6億3百万円(前年同期比19.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益6億79百万円(前年同期比59.5%減)、減価償却費1億77百万円、たな卸資産の減少6億65百万円などの収入に対し、売上債権の増加7億40百万円、前渡金の増加5億21百万円及び法人税等の支払額8億16百万円などの支出が発生したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億95百万円(前年同期比273.0%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得1億58百万円、関係会社への貸付け34百万円及び投資有価証券の取得7百万円などの支出が発生したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は8億68百万円(前年同期比1.7%増)となりました。これは主に長期借入金の借入15億円及び短期借入金の純増額8億11百万円による収入に対し、長期借入金の返済12億63百万円及び配当金の支払1億79百万円などの支出が発生したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称品目別当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
非鉄金属事業(千円)インゴット17,020,070109.7

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.スクラップについては、選別、プレスといった加工作業を主としており、生産実績がないため記載を省略しております。
4.美術工芸事業については、記載を省略しております。
b.受注実績
非鉄金属事業は受注生産と見込生産を併用しており、両者を明確に区別することが困難であること、また、非鉄金属相場等の市況は日々変動し期末日時点における受注高及び受注残高を合理的に算定することが困難であることから、記載を省略しております。
また、美術工芸事業については、受注生産と見込生産の明確な区分が困難であることから、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
前年同期比(%)
非鉄金属事業(千円)56,337,652107.5
美術工芸事業(千円)453,71595.5
合計56,791,367107.4

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年9月1日
至 平成29年8月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年9月1日
至 平成30年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
住友金属鉱山株式会社12,090,88722.911,116,72319.6
JX金属株式会社5,294,02010.0--

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度における総販売実績に占めるJX金属株式会社の割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、連結決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに連結会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積りを、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループは、特に以下の重要な会計方針に関して、使用される当社グループの重要な判断、見積りが当社グループの連結財務諸表の作成において大きな影響を及ぼすと考えております。
たな卸資産の評価減
当社グループは、たな卸資産の市場需要に基づく将来の消費見込み又は販売見込み並びに市場状況に基づく時価の見積額を測定し、たな卸資産が将来に獲得可能なキャッシュ・フローを見積り、必要な評価減を計上しております。実際の市場における将来需要又は時価が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、減損会計を適用しておりますが、減損損失を認識する有形固定資産及び無形固定資産は存在しておりません。しかしながら、減損損失の判定を行う事業単位において、損益状況の悪化や事業内容の変化によって減損等の処理が必要となる状況が生じた場合には、償却、減損損失もしくは除却損等の計上が必要となる可能性があります。
投資有価証券の減損
当社グループは、取引金融機関や販売先あるいは仕入先など取引会社の株式を保有しております。これらの株式のうち、上場株式では株式市場の価格変動リスクを負っているため、連結決算期末日の時価が取得価額から50%以上下落した場合には減損を認識いたします。また、連結決算期末日の時価が取得価額から30%以上50%未満下落した場合には、回復可能性の判定を合理的な基準に基づき行い、回復する見込みがあると判断したものを除き、減損を認識いたします。非上場株式では投資先の純資産額における当社持分額が取得価額の総額より50%以上下落した場合に、減損を認識いたします。保有株式の時価評価額の下落により、投資有価証券評価損を計上する可能性があります。
繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、非鉄金属相場が期中では高く推移したため、売上高は567億91百万円(前年同期比7.4%増)と前年を上回りましたが、第4四半期後半の非鉄金属相場急落により利鞘が大幅に悪化し、売上総利益19億37百万円(同41.6%減)、売上総利益利率は3.4%(同2.9ポイント減少)と大きく前年を下回りました。当社グループでは、販売費及び一般管理費の節約に努めましたが、売上総利益の減少から経常利益6億76百万円(同59.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億62百万円(同55.4%減)となりました。
売上高
当連結会計年度の売上高は、インゴット売上高で173億46百万円(前年同期比16.4%増)、スクラップ売上高で388億75百万円(同4.0%増)、美術工芸品売上高は4億53百万円(同4.5%減)、その他売上高は1億15百万円(同5.7%減)となり売上高合計で567億91百万円(同7.4%増)となりました。
主な変動要因は、次のとおりであります。非鉄金属事業では、インゴット売上高につきましては、造船業界の本格的な低迷脱出には時間が必要なことから販売数量は前年同期比で若干減少したものの、銅相場の高止まりにより前年同期比16.4%の大幅増収となりました。また、スクラップ売上高につきましては、製錬会社向けの故銅が大きく減少したことから販売量が減少したものの、銅相場の高止まりにより売上金額は前年同期比4.0%の増収となりました。
一方、美術工芸事業では、金製品(仏像、仏具)、キャラクター製品の需要が底堅く推移したものの、大型製品の販売が減少したことから、売上高は前年同期比4.5%の減少となりました。
売上総利益
売上総利益は、非鉄金属事業では、銅相場は期初より高い水準で推移したものの、第4四半期後半の急落により利鞘が大幅に縮小し、美術工芸事業も利益率が厳しさを増したことから、19億37百万円(前年同期比41.6%減)の大幅減額となり、売上総利益利率は3.4%(同2.9ポイント減少)と大幅に悪化いたしました。
営業利益
販売費及び一般管理費は、業績悪化による事業税付加価値割などの減少や賞与支給額の減少などにより11億92百万円(前年同期比2.2%減)と減少したものの、売上総利益の大幅減少により営業利益7億45百万円(同64.5%減)となりました。
営業外収益及び費用
営業外収益は、関連会社の業績好転により持分法による投資利益が15百万円(前年同期は持分法による投資損失1百万円)となったこと、風災害等による受取保険金が5百万円発生したことに加え、受取配当金10百万円、違約金収入4百万円などにより42百万円(前年同期比162.7%増)となりました。一方、営業外費用は、前年同期に発生したデリバティブ運用損2億71百万円がデリバティブ運用益0百万円となったことに加え、為替差損が12百万円(同86.2%減)、支払利息78百万円、東京証券取引所市場第一部指定関連費用などの発生により1億11百万円(同74.6%減)となりました。
経常利益
経常利益は6億76百万円(前年同期比59.7%減)となりました。
法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
課税所得の減少により、法人税、住民税及び事業税は1億81百万円(前年同期比66.8%減)、法人税等調整額は34百万円(同63.4%減)となり、税金費用は2億16百万円(同66.3%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益が4億62百万円(前年同期比55.4%減)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク(4) 非鉄金属相場、為替相場の変動等」に記載のとおり、当社グループの取扱い品目が、日々の非鉄金属相場や為替相場の影響を強く受けるため、これら二つの市場の相場変動により大きな影響を受ける可能性があります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金調達としては、運転資金に関しては、手許資金(利益等の内部留保金)及び長期借入金による調達を基本とし、不足が生じる場合には調達コストも考慮し、短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手許流動性資金を勘案の上、不足が生じる場合には、長期借入金による調達で賄っております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。
長期資金の調達に際しては、金利動向を注視し、株式の発行に関しては、資本政策に基づき、株式価値の希薄化や配当金の負担等を考慮して実施しております。
資金の流動性については、利益の確保に加え、棚卸資産管理及び売掛債権の管理を行うことにより、営業活動によるキャッシュ・フローの安定的確保に努めております。
⑤財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は151億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億37百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、売上債権が7億35百万円、前渡金が5億21百万円増加し、たな卸資産が6億65百万円減少したことによるものであります。固定資産は29億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ76百万円減少いたしました。その主な要因といたしましては、投資有価証券が45百万円、有形固定資産が13百万円、繰延税金資産が15百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は180億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億61百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は77億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億17百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、短期借入金が8億29百万円増加したことに対し、未払法人税等が5億79百万円減少したことによるものであります。固定負債は23億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億6百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、長期借入金が2億99百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は100億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億23百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は79億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億37百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益4億62百万円、剰余金の配当1億79百万円及びその他有価証券評価差額金の減少44百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は44.2%(前連結会計年度末は44.7%)となりました。
⑥キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により使用した資金6億3百万円及び投資活動により使用した資金1億95百万円を財務活動による獲得した資金8億68百万円で賄った結果、前連結会計年度末に比べ57百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は15億49百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの増減要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

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