有価証券報告書-第36期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く外部環境は、前年度からの新型コロナウイルス感染がワクチン接種により効果は出ているものの、デルタ株等変異株の感染拡大もありパンデミックの収束にはもう暫く時間がかかりそうな状況となっております。しかしながら世界経済は、主要各国の大規模な経済政策により二極化の動きとなっているものの回復基調で推移いたしました。
このような状況から、当社グループの主力取扱製品価格に影響を及ぼす銅価格は、経済のグリーン化への動きや供給制約の影響により期初から上昇基調を維持し、5月にはロンドン金属取引所銅3か月先物価格で10,747.5ドルと2011年2月以来の史上最高値を更新しました。その後は、米国での量的緩和の縮小への思惑からやや調整的な動きとなりましたが、年度末比較では42.9%高の9,535ドルとなり、年度を通して市況環境は良好に推移いたしました。
また、販売数量もインゴットはやや減少したものの、スクラップが各製品とも堅調な需要から前年度比増加したこともあり、利鞘拡大と相まって利益面でも良好な結果となりました。一方で今年度は、引き続きコロナ禍の悪影響が危惧されたことや市況の上昇基調が維持されたことで低価格調達が可能となったことから価格変動リスクの回避及び利益の確保をはかるためロンドン金属取引所銅先物でヘッジを行ったことからデリバティブ運用損1,062百万円を営業外費用に計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は620億58百万円(前連結会計年度比45.2%増)、営業利益31億97百万円(同394.3%増)、経常利益20億96百万円(同273.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億53百万円(同257.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(非鉄金属事業)
非鉄金属事業の主力取扱製品に影響を与える年度平均ロンドン金属取引所銅円ベースCash価格が前年度比45.6%高く推移したことやインゴット、スクラップの販売量も前年度比3.4%増加したことから当連結会計年度の売上高は617億23百万円(前年度比45.4%増)となりました。
品目別では、インゴット売上高は172億26百万円(前連結会計年度比20.1%増)、スクラップ売上高は443億66百万円(同58.5%増)、その他売上高は1億30百万円(同20.2%増)となりました。
(美術工芸事業)
美術工芸事業は、コロナ禍からの底打ち感は見られるものの完全回復には至らず、当連結会計年度の売上高は3億34百万円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は14億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は39億2百万円(前年は15億円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益20億96百万円、仕入債務の増加10億84百万円などの収入に対し、売上債権の増加45億60百万円、たな卸資産の増加21億98百万円などの支出が発生したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は31百万円(前年は97百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入13億16百万円に対し、定期預金の預入による支出10億63百万円、有形固定資産の取得1億84百万円などの支出が発生したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は38億29百万円(前年は13億18百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増額34億50百万円、長期借入金の借入20億円の収入に対し、長期借入金の返済14億7百万円、配当金の支払2億12百万円の支出が発生したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.スクラップについては、選別、プレスといった加工作業を主としており、生産実績がないため記載を省略しております。
4.美術工芸事業については、記載を省略しております。
b.受注実績
非鉄金属事業は受注生産と見込生産を併用しており、両者を明確に区別することが困難であること、また、非鉄金属相場等の市況は日々変動し期末日時点における受注高及び受注残高を合理的に算定することが困難であることから、記載を省略しております。
また、美術工芸事業については、受注生産と見込生産の明確な区分が困難であることから、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度においてJX金属株式会社は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、今年度も非鉄金属相場がワクチン接種効果や経済のグリーン化などへの期待感から上昇基調を維持し堅調に推移したことに加え、販売数量も増加したことから売上高は620億58百万円(前年度比45.2%増)、売上総利益45億76百万円(同138.2%増)、売上総利益率は7.4%(同2.9ポイント増加)と大きく前年を上回りました。また、販売費及び一般管理費は8.2%増となったことから営業利益31億97百万円(同394.3%増)、経常利益20億96百万円(同273.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13億53百万円(同257.9増%)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、インゴット売上高で172億26百万円(前年度比20.1%増)、スクラップ売上高で443億66百万円(同58.5%増)、美術工芸品売上高で3億34百万円(同8.3%増)、その他売上高で1億30百万円(同20.2%増)となり、売上高合計では620億58百万円(同45.2%増)となりました。
主な変動要因は、次のとおりであります。
非鉄金属事業では、インゴット売上高につきましては、造船関連は受注環境の悪化から販売数量減少の影響により減収となりましたが、給水設備関連など造船関連以外の製品は販売価格上昇の影響で大きく増収となったため、全体では前年度比20.1%の増収となりました。また、スクラップにつきましては、上物や製錬会社向け故銅を中心に販売数量全体が増加したことや販売価格上昇の影響から売上高は前年度比58.5%の増収となりました。
一方、美術工芸事業では、コロナ禍からの底打ち感は出てきており回復過程の動きとなったことから売上高は前年度比8.3%の増収となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、非鉄金属事業では、銅相場が期中を通して上昇基調を維持したことや在庫管理の強化により適正利鞘を確保できたことから増益となりました。一方、美術工芸事業では、利益率が悪化したため売上高は増加したものの減益となりましたが、非鉄金属事業の増益影響が大きく、前年度比138.2%増の45億76百万円と大幅増益となり、売上総利益利率も7.4%(同2.9ポイント増加)と大幅に好転いたしました。
(営業利益)
売上総利益の大幅増加に比較し販売費及び一般管理費が13億79百万円(前年度比8.2%増)と増加額が抑えられたことにより、営業利益31億97百万円(同394.3%増)と大幅に好転いたしました。
(営業外収益及び費用)
営業外収益は、受取配当金8百万円、為替差益7百万円、持分法による投資利益28百万円等により51百万円(前年度比162.9%増)となりました。
一方、営業外費用は、支払利息74百万円(前年度比13.2%増)、デリバティブ運用損10億62百万円、その他15百万円の発生により11億52百万円(同1,000.4%増)となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外収益及び費用を加減し、20億96百万円の経常利益(前年度比273.3%増)となりました。
(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)
課税所得の増加により、法人税、住民税及び事業税は7億85百万円(前年度比640.7%増)、法人税等調整額は△43百万円(前年度は77百万円)となり、税金費用は7億42百万円(前年度比305.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13億53百万円(前年度比257.9%増)となりました。
目標とする経営指標について
当社グループは、企業価値の向上及び財務体質の強化を図るため、自己資本比率、自己資本利益率、有利子負債比率を重要な経営指標としております。
今期の実績は、下表の通りとなりました。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク(4) 非鉄金属相場、為替相場の変動等」に記載のとおり、当社グループの取扱い品目が、日々の非鉄金属相場や為替相場の影響を強く受けるため、これら二つの市場の相場変動により大きな影響を受ける可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金調達としては、運転資金に関しては、手許資金(利益等の内部留保金)及び長期借入金による調達を基本とし、不足が生じる場合には調達コストも考慮し、短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手許流動性資金を勘案の上、不足が生じる場合には、長期借入金による調達で賄っております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。
長期資金の調達に際しては、金利動向を注視し、株式の発行に関しては、資本政策に基づき、株式価値の希薄化や配当金の負担等を考慮して実施しております。
資金の流動性については、利益の確保に加え、棚卸資産管理及び売掛債権の管理を行うことにより、営業活動によるキャッシュ・フローの安定的確保に努めております。
④財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は206億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億99百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、売上債権が45億81百万円、たな卸資産が21億98百万円増加したことによるものであります。固定資産は30億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。
この結果、総資産は236億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億4百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は124億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ53億6百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、仕入債務が10億98百万円、短期借入金が34億86百万円、未払法人税等が6億39百万円増加したことによるものであります。固定負債は25億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億62百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、長期借入金が4億52百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は149億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億69百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は86億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億34百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益13億53百万円、剰余金の配当2億12百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は36.7%(前連結会計年度末は45.1%)となりました。
⑤キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により使用した資金39億2百万円を、投資活動により獲得した資金31百万円及び財務活動により獲得した資金38億29百万円で賄った結果、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は14億1百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの増減要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、連結決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに連結会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積りを、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループは、特に以下の重要な会計方針に関して、使用される当社グループの重要な判断、見積りが当社グループの連結財務諸表の作成において大きな影響を及ぼすと考えております。
a.たな卸資産の評価減
当社グループは、たな卸資産の市場需要に基づく将来の消費見込み又は販売見込み並びに市場状況に基づく時価の見積額を測定し、たな卸資産が将来に獲得可能なキャッシュ・フローを見積り、必要な評価減を計上しております。具体的には製品及び原材料等の評価は非鉄金属相場等で変動する直近月の平均販売単価や平均再調達単価等を時価とした評価を実施しており、実際の市場における将来需要又は時価が当社グループの見積りより悪化した場合、期末に計上した評価減を超える損失が発生する可能性があります。
b.有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として事業部門単位をもとに資産のグルーピングを決定しております。営業損益が継続してマイナスであるなどの減損の兆候が見られた資産グループについて、割引前将来キャッシュ・フローの見積額が帳簿価額を下回り、減損損失を認識すべきと判断された場合、当該損失額を特別損失として計上します。資産グループの回収可能額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額を採用しており、正味売却価額は主に不動産鑑定評価額により算定し、使用価値は将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて算定しております。減損損失の判定を行う事業単位において、損益状況の悪化や事業内容の変化によって減損処理が必要となる状況が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の計上にあたり、将来の利益計画に基づいた課税所得の十分性やタックスプランニングの存在の有無などにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、第5「経理の状況」(追加情報)に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く外部環境は、前年度からの新型コロナウイルス感染がワクチン接種により効果は出ているものの、デルタ株等変異株の感染拡大もありパンデミックの収束にはもう暫く時間がかかりそうな状況となっております。しかしながら世界経済は、主要各国の大規模な経済政策により二極化の動きとなっているものの回復基調で推移いたしました。
このような状況から、当社グループの主力取扱製品価格に影響を及ぼす銅価格は、経済のグリーン化への動きや供給制約の影響により期初から上昇基調を維持し、5月にはロンドン金属取引所銅3か月先物価格で10,747.5ドルと2011年2月以来の史上最高値を更新しました。その後は、米国での量的緩和の縮小への思惑からやや調整的な動きとなりましたが、年度末比較では42.9%高の9,535ドルとなり、年度を通して市況環境は良好に推移いたしました。
また、販売数量もインゴットはやや減少したものの、スクラップが各製品とも堅調な需要から前年度比増加したこともあり、利鞘拡大と相まって利益面でも良好な結果となりました。一方で今年度は、引き続きコロナ禍の悪影響が危惧されたことや市況の上昇基調が維持されたことで低価格調達が可能となったことから価格変動リスクの回避及び利益の確保をはかるためロンドン金属取引所銅先物でヘッジを行ったことからデリバティブ運用損1,062百万円を営業外費用に計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は620億58百万円(前連結会計年度比45.2%増)、営業利益31億97百万円(同394.3%増)、経常利益20億96百万円(同273.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億53百万円(同257.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(非鉄金属事業)
非鉄金属事業の主力取扱製品に影響を与える年度平均ロンドン金属取引所銅円ベースCash価格が前年度比45.6%高く推移したことやインゴット、スクラップの販売量も前年度比3.4%増加したことから当連結会計年度の売上高は617億23百万円(前年度比45.4%増)となりました。
品目別では、インゴット売上高は172億26百万円(前連結会計年度比20.1%増)、スクラップ売上高は443億66百万円(同58.5%増)、その他売上高は1億30百万円(同20.2%増)となりました。
(美術工芸事業)
美術工芸事業は、コロナ禍からの底打ち感は見られるものの完全回復には至らず、当連結会計年度の売上高は3億34百万円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は14億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は39億2百万円(前年は15億円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益20億96百万円、仕入債務の増加10億84百万円などの収入に対し、売上債権の増加45億60百万円、たな卸資産の増加21億98百万円などの支出が発生したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は31百万円(前年は97百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入13億16百万円に対し、定期預金の預入による支出10億63百万円、有形固定資産の取得1億84百万円などの支出が発生したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は38億29百万円(前年は13億18百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増額34億50百万円、長期借入金の借入20億円の収入に対し、長期借入金の返済14億7百万円、配当金の支払2億12百万円の支出が発生したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 非鉄金属事業(千円) | インゴット | 18,505,385 | 126.4% |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.スクラップについては、選別、プレスといった加工作業を主としており、生産実績がないため記載を省略しております。
4.美術工芸事業については、記載を省略しております。
b.受注実績
非鉄金属事業は受注生産と見込生産を併用しており、両者を明確に区別することが困難であること、また、非鉄金属相場等の市況は日々変動し期末日時点における受注高及び受注残高を合理的に算定することが困難であることから、記載を省略しております。
また、美術工芸事業については、受注生産と見込生産の明確な区分が困難であることから、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 非鉄金属事業(千円) | 61,723,713 | 145.4% |
| 美術工芸事業(千円) | 334,535 | 108.3% |
| 合計(千円) | 62,058,249 | 145.2% |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 住友金属鉱山株式会社 | 8,405,005 | 19.7 | 14,164,512 | 22.8 |
| JX金属株式会社 | 4,275,967 | 10.0 | - | - |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度においてJX金属株式会社は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、今年度も非鉄金属相場がワクチン接種効果や経済のグリーン化などへの期待感から上昇基調を維持し堅調に推移したことに加え、販売数量も増加したことから売上高は620億58百万円(前年度比45.2%増)、売上総利益45億76百万円(同138.2%増)、売上総利益率は7.4%(同2.9ポイント増加)と大きく前年を上回りました。また、販売費及び一般管理費は8.2%増となったことから営業利益31億97百万円(同394.3%増)、経常利益20億96百万円(同273.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13億53百万円(同257.9増%)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、インゴット売上高で172億26百万円(前年度比20.1%増)、スクラップ売上高で443億66百万円(同58.5%増)、美術工芸品売上高で3億34百万円(同8.3%増)、その他売上高で1億30百万円(同20.2%増)となり、売上高合計では620億58百万円(同45.2%増)となりました。
主な変動要因は、次のとおりであります。
非鉄金属事業では、インゴット売上高につきましては、造船関連は受注環境の悪化から販売数量減少の影響により減収となりましたが、給水設備関連など造船関連以外の製品は販売価格上昇の影響で大きく増収となったため、全体では前年度比20.1%の増収となりました。また、スクラップにつきましては、上物や製錬会社向け故銅を中心に販売数量全体が増加したことや販売価格上昇の影響から売上高は前年度比58.5%の増収となりました。
一方、美術工芸事業では、コロナ禍からの底打ち感は出てきており回復過程の動きとなったことから売上高は前年度比8.3%の増収となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、非鉄金属事業では、銅相場が期中を通して上昇基調を維持したことや在庫管理の強化により適正利鞘を確保できたことから増益となりました。一方、美術工芸事業では、利益率が悪化したため売上高は増加したものの減益となりましたが、非鉄金属事業の増益影響が大きく、前年度比138.2%増の45億76百万円と大幅増益となり、売上総利益利率も7.4%(同2.9ポイント増加)と大幅に好転いたしました。
(営業利益)
売上総利益の大幅増加に比較し販売費及び一般管理費が13億79百万円(前年度比8.2%増)と増加額が抑えられたことにより、営業利益31億97百万円(同394.3%増)と大幅に好転いたしました。
(営業外収益及び費用)
営業外収益は、受取配当金8百万円、為替差益7百万円、持分法による投資利益28百万円等により51百万円(前年度比162.9%増)となりました。
一方、営業外費用は、支払利息74百万円(前年度比13.2%増)、デリバティブ運用損10億62百万円、その他15百万円の発生により11億52百万円(同1,000.4%増)となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外収益及び費用を加減し、20億96百万円の経常利益(前年度比273.3%増)となりました。
(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)
課税所得の増加により、法人税、住民税及び事業税は7億85百万円(前年度比640.7%増)、法人税等調整額は△43百万円(前年度は77百万円)となり、税金費用は7億42百万円(前年度比305.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13億53百万円(前年度比257.9%増)となりました。
目標とする経営指標について
当社グループは、企業価値の向上及び財務体質の強化を図るため、自己資本比率、自己資本利益率、有利子負債比率を重要な経営指標としております。
今期の実績は、下表の通りとなりました。
| 経営指標 | 前連結会計年度 (2020年8月31日) | 当連結会計年度 (2021年8月31日) | 前年同期比 |
| 自己資本比率 | 45.1% | 36.7% | △8.4% |
| 自己資本利益率 | 5.1% | 16.7% | 11.6% |
| 有利子負債比率 | 98.1% | 132.3% | 34.2% |
②経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク(4) 非鉄金属相場、為替相場の変動等」に記載のとおり、当社グループの取扱い品目が、日々の非鉄金属相場や為替相場の影響を強く受けるため、これら二つの市場の相場変動により大きな影響を受ける可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金調達としては、運転資金に関しては、手許資金(利益等の内部留保金)及び長期借入金による調達を基本とし、不足が生じる場合には調達コストも考慮し、短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手許流動性資金を勘案の上、不足が生じる場合には、長期借入金による調達で賄っております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。
長期資金の調達に際しては、金利動向を注視し、株式の発行に関しては、資本政策に基づき、株式価値の希薄化や配当金の負担等を考慮して実施しております。
資金の流動性については、利益の確保に加え、棚卸資産管理及び売掛債権の管理を行うことにより、営業活動によるキャッシュ・フローの安定的確保に努めております。
④財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は206億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億99百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、売上債権が45億81百万円、たな卸資産が21億98百万円増加したことによるものであります。固定資産は30億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。
この結果、総資産は236億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億4百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は124億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ53億6百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、仕入債務が10億98百万円、短期借入金が34億86百万円、未払法人税等が6億39百万円増加したことによるものであります。固定負債は25億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億62百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、長期借入金が4億52百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は149億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億69百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は86億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億34百万円増加いたしました。その主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益13億53百万円、剰余金の配当2億12百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は36.7%(前連結会計年度末は45.1%)となりました。
⑤キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により使用した資金39億2百万円を、投資活動により獲得した資金31百万円及び財務活動により獲得した資金38億29百万円で賄った結果、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は14億1百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの増減要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、連結決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに連結会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積りを、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループは、特に以下の重要な会計方針に関して、使用される当社グループの重要な判断、見積りが当社グループの連結財務諸表の作成において大きな影響を及ぼすと考えております。
a.たな卸資産の評価減
当社グループは、たな卸資産の市場需要に基づく将来の消費見込み又は販売見込み並びに市場状況に基づく時価の見積額を測定し、たな卸資産が将来に獲得可能なキャッシュ・フローを見積り、必要な評価減を計上しております。具体的には製品及び原材料等の評価は非鉄金属相場等で変動する直近月の平均販売単価や平均再調達単価等を時価とした評価を実施しており、実際の市場における将来需要又は時価が当社グループの見積りより悪化した場合、期末に計上した評価減を超える損失が発生する可能性があります。
b.有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として事業部門単位をもとに資産のグルーピングを決定しております。営業損益が継続してマイナスであるなどの減損の兆候が見られた資産グループについて、割引前将来キャッシュ・フローの見積額が帳簿価額を下回り、減損損失を認識すべきと判断された場合、当該損失額を特別損失として計上します。資産グループの回収可能額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額を採用しており、正味売却価額は主に不動産鑑定評価額により算定し、使用価値は将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて算定しております。減損損失の判定を行う事業単位において、損益状況の悪化や事業内容の変化によって減損処理が必要となる状況が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の計上にあたり、将来の利益計画に基づいた課税所得の十分性やタックスプランニングの存在の有無などにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、第5「経理の状況」(追加情報)に記載のとおりであります。