有価証券報告書-第12期(平成26年7月1日-平成27年6月30日)
政府の成長戦略における課題として、企業の生産性向上がますます重要視される中、ビッグデータや人工知能などIT活用に対する関心の高まりにより、データ分析関連ビジネスを取り巻く市場は成長を続けるものと予想されます。
当連結会計年度までは、既存3事業と、グループ各社による新規事業を同時に伸長させることを目指してまいりましたが、新規事業において採算化の目途が立たないものに関しては、当連結会計年度において事業の縮小・停止の判断を行いました。
次期におきましては、既存3事業の成長に集中し、今後の収益基盤となるサービスモデルの開発と、人材育成による組織体制の強化に注力し、中期成長に向けた準備を整えてまいります。
具体的には、今後の収益基盤として、3事業ともにストック型(注1)の売上高の増加に取り組み、収益の安定化と利益率の向上に取り組みます。組織体制の強化においては、人材育成による中間層の育成に注力し、さらなる組織規模の拡大にも対応できる組織基盤の構築に取り組みます。加えて、3事業の枠内に収まらない顧客とのリレーションや、これまでにない新しいタイプの案件開発に特化した部門と、多岐にわたる当社保有技術の取りまとめや、先進技術の評価・取り込みに特化した部門を新設し、3事業が現業に集中して取り組める体制を整えると同時に、IoT(注2)領域、非マーケティング領域(製造業、物流業など)への取り組みを拡大してまいります。
また、事業を継続するグループ会社(株式会社Qubitalデータサイエンス、Mynd株式会社)につきましては、既存3事業の成長に貢献するものとして位置付け、採算化を実現してまいります。
(注1)顧客数に応じて比例的に安定収益を得られるビジネスのこと。
(注2)「Internet of Things(モノのインターネット)」の略。コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこと。
セグメント別の課題は以下のとおりであります。
①アナリティクス事業
近年のビッグデータ活用に対する関心の高まりにより、さまざまな業種からのデータ分析に関する相談・問合せは増加傾向にあり、当事業の顧客数も増加しておりますが、その一方で、これらの相談・問合せに広く対応することによる小規模案件の増加が、当事業の利益率改善が進まない要因ともなっております。
このような課題に対応するため、当事業においては、3事業をトータルで提供できる当社の強みを活かし、分析結果から独自のアルゴリズムを構築し顧客企業のシステムへ組み込むところまでを視野に入れた提案や、3事業のソリューションを複数組み合わせた総合的な提案を推進し、案件の大型化と長期化に取り組んでまいります。
特に、アルゴリズム構築を含んだシステム化案件は、当事業の高い分析力と技術力の組み合わせがなくては提供できないサービスであります。納品後は、顧客企業の業務プロセス内で当社のアルゴリズムが搭載されたシステムが日々継続的に稼働することになるため、当事業のストック型の売上高確保に繋がり、収益の安定化と利益率改善に寄与するものと考えております。既に、複数案件においてシステム化に成功しており、次期以降はこれらの成功事例をもとに、積極的な横展開を推進してまいります。
②ソリューション事業
国内のITソフトウェア市場は、クラウド上で発展するSaaS型、PaaS型(注3)サービスの高成長により、今後も拡大が続くことが見込まれており、当事業においても、この市場環境を追い風として、事業拡大に取り組むことを課題としております。
当事業の主力製品のひとつであり、収益インパクトの大きい「SAP® Predictive Analytics」について、このたび当社は、販売元のSAPジャパン株式会社よりMaster VAR(再販一次店)に選定されました。これにより、これまで以上にSAPジャパン株式会社との協力体制が強まり、同製品について、より多くの販売機会を得ることが可能になると見込んでおります。
また、当事業においても、ストック型売上高の拡大に積極的に取り組みます。従来より、当事業のストック型売上高を支えている「exQuick(イクスクイック、マーケティング・インテリジェンス・ソリューション)」に加え、大きく発展しているマーケティング・オートメーション(注4)市場に対して、日本企業からの要望に応えた競争力のあるSaaS型ソリューションとなる新製品「Probance One(プロバンス・ワン)」の提供を開始します。本製品は、平成30年6月末までに、200社以上への導入と、累計売上高10億円以上の獲得を目指します。
さらに、同じくストック型となる新製品として、IoT時代に求められるリアルタイム分析処理基盤に活用できる製品「MapR(マップアール)」の販売を推進してまいります。
(注3)「Platform as a Service」の略。アプリケーションソフトが稼働するためのハードウェアやOSなどの基盤を、インターネットを通じて顧客に提供すること。
(注4)マーケティング活動のプロセスの自動化を支援するシステムの総称。データベースに蓄積された各種データをもとに顧客や見込み客とのコミュニケーションや、セグメンテーションや効果測定などを行う。
③マーケティングプラットフォーム事業
当事業は、レコメンドエンジンおよびプライベートDMP市場において国内売上シェアNo.1(注5)を誇る自社開発製品「Rtoaster」を中核とし、自社・他社の周辺サービスとの連携や、アライアンスの拡大を推し進めてまいりました。変化の激しいデジタルマーケティング(注6)領域においては、引き続き、自社開発製品をベースとした機能拡張やサービス連携を行い、製品を常に進化させていくことを課題としております。
このような課題に対応するべく、当社は、技術基盤をさらに強化するため、平成27年4月に、人工知能、機械学習(注7)、自然言語処理注(注8)に関する高い技術を有するMynd株式会社を連結子会社化いたしました。また、急速に進むパソコンからスマートフォンへのデバイス移行に対応するために、「Rtoaster」の機能をスマートフォンで利用できるようになる「Rtoaster SDK(注9)」の提供や、同分野において高い技術を有するRepro株式会社のアナリティクスツールとのサービス連携を開始いたしました。
これらの活動を含めて、当社は、より高品質な技術基盤の構築とスピード感のある革新的なサービス展開を実現し、独自のマーケティング・ソリューションを提供することで、デジタルマーケティング領域での優位性を一層確立してまいります。
(注5)平成27年7月1日現在当社調べ。
(注6)数多くのIT技術が応用された、IT・デジタルデータを用いたマーケテング技術のこと。
(注7)コンピュータが収集した過去のデータの中から導き出した知識やルールを、新たに収集したデータに適用することで、そのデータの意味を認識・分類したり、未来に起きることを判断・予測したりする技術のこと。
(注8)人間が日常的に使っている言語をコンピュータに処理させる一連の技術であり、人工知能と言語学の一分野。
(注9)「Software Development Kit」の略。アプリに各種機能を追加していく開発キットのこと。
当連結会計年度までは、既存3事業と、グループ各社による新規事業を同時に伸長させることを目指してまいりましたが、新規事業において採算化の目途が立たないものに関しては、当連結会計年度において事業の縮小・停止の判断を行いました。
次期におきましては、既存3事業の成長に集中し、今後の収益基盤となるサービスモデルの開発と、人材育成による組織体制の強化に注力し、中期成長に向けた準備を整えてまいります。
具体的には、今後の収益基盤として、3事業ともにストック型(注1)の売上高の増加に取り組み、収益の安定化と利益率の向上に取り組みます。組織体制の強化においては、人材育成による中間層の育成に注力し、さらなる組織規模の拡大にも対応できる組織基盤の構築に取り組みます。加えて、3事業の枠内に収まらない顧客とのリレーションや、これまでにない新しいタイプの案件開発に特化した部門と、多岐にわたる当社保有技術の取りまとめや、先進技術の評価・取り込みに特化した部門を新設し、3事業が現業に集中して取り組める体制を整えると同時に、IoT(注2)領域、非マーケティング領域(製造業、物流業など)への取り組みを拡大してまいります。
また、事業を継続するグループ会社(株式会社Qubitalデータサイエンス、Mynd株式会社)につきましては、既存3事業の成長に貢献するものとして位置付け、採算化を実現してまいります。
(注1)顧客数に応じて比例的に安定収益を得られるビジネスのこと。
(注2)「Internet of Things(モノのインターネット)」の略。コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこと。
セグメント別の課題は以下のとおりであります。
①アナリティクス事業
近年のビッグデータ活用に対する関心の高まりにより、さまざまな業種からのデータ分析に関する相談・問合せは増加傾向にあり、当事業の顧客数も増加しておりますが、その一方で、これらの相談・問合せに広く対応することによる小規模案件の増加が、当事業の利益率改善が進まない要因ともなっております。
このような課題に対応するため、当事業においては、3事業をトータルで提供できる当社の強みを活かし、分析結果から独自のアルゴリズムを構築し顧客企業のシステムへ組み込むところまでを視野に入れた提案や、3事業のソリューションを複数組み合わせた総合的な提案を推進し、案件の大型化と長期化に取り組んでまいります。
特に、アルゴリズム構築を含んだシステム化案件は、当事業の高い分析力と技術力の組み合わせがなくては提供できないサービスであります。納品後は、顧客企業の業務プロセス内で当社のアルゴリズムが搭載されたシステムが日々継続的に稼働することになるため、当事業のストック型の売上高確保に繋がり、収益の安定化と利益率改善に寄与するものと考えております。既に、複数案件においてシステム化に成功しており、次期以降はこれらの成功事例をもとに、積極的な横展開を推進してまいります。
②ソリューション事業
国内のITソフトウェア市場は、クラウド上で発展するSaaS型、PaaS型(注3)サービスの高成長により、今後も拡大が続くことが見込まれており、当事業においても、この市場環境を追い風として、事業拡大に取り組むことを課題としております。
当事業の主力製品のひとつであり、収益インパクトの大きい「SAP® Predictive Analytics」について、このたび当社は、販売元のSAPジャパン株式会社よりMaster VAR(再販一次店)に選定されました。これにより、これまで以上にSAPジャパン株式会社との協力体制が強まり、同製品について、より多くの販売機会を得ることが可能になると見込んでおります。
また、当事業においても、ストック型売上高の拡大に積極的に取り組みます。従来より、当事業のストック型売上高を支えている「exQuick(イクスクイック、マーケティング・インテリジェンス・ソリューション)」に加え、大きく発展しているマーケティング・オートメーション(注4)市場に対して、日本企業からの要望に応えた競争力のあるSaaS型ソリューションとなる新製品「Probance One(プロバンス・ワン)」の提供を開始します。本製品は、平成30年6月末までに、200社以上への導入と、累計売上高10億円以上の獲得を目指します。
さらに、同じくストック型となる新製品として、IoT時代に求められるリアルタイム分析処理基盤に活用できる製品「MapR(マップアール)」の販売を推進してまいります。
(注3)「Platform as a Service」の略。アプリケーションソフトが稼働するためのハードウェアやOSなどの基盤を、インターネットを通じて顧客に提供すること。
(注4)マーケティング活動のプロセスの自動化を支援するシステムの総称。データベースに蓄積された各種データをもとに顧客や見込み客とのコミュニケーションや、セグメンテーションや効果測定などを行う。
③マーケティングプラットフォーム事業
当事業は、レコメンドエンジンおよびプライベートDMP市場において国内売上シェアNo.1(注5)を誇る自社開発製品「Rtoaster」を中核とし、自社・他社の周辺サービスとの連携や、アライアンスの拡大を推し進めてまいりました。変化の激しいデジタルマーケティング(注6)領域においては、引き続き、自社開発製品をベースとした機能拡張やサービス連携を行い、製品を常に進化させていくことを課題としております。
このような課題に対応するべく、当社は、技術基盤をさらに強化するため、平成27年4月に、人工知能、機械学習(注7)、自然言語処理注(注8)に関する高い技術を有するMynd株式会社を連結子会社化いたしました。また、急速に進むパソコンからスマートフォンへのデバイス移行に対応するために、「Rtoaster」の機能をスマートフォンで利用できるようになる「Rtoaster SDK(注9)」の提供や、同分野において高い技術を有するRepro株式会社のアナリティクスツールとのサービス連携を開始いたしました。
これらの活動を含めて、当社は、より高品質な技術基盤の構築とスピード感のある革新的なサービス展開を実現し、独自のマーケティング・ソリューションを提供することで、デジタルマーケティング領域での優位性を一層確立してまいります。
(注5)平成27年7月1日現在当社調べ。
(注6)数多くのIT技術が応用された、IT・デジタルデータを用いたマーケテング技術のこと。
(注7)コンピュータが収集した過去のデータの中から導き出した知識やルールを、新たに収集したデータに適用することで、そのデータの意味を認識・分類したり、未来に起きることを判断・予測したりする技術のこと。
(注8)人間が日常的に使っている言語をコンピュータに処理させる一連の技術であり、人工知能と言語学の一分野。
(注9)「Software Development Kit」の略。アプリに各種機能を追加していく開発キットのこと。