有価証券報告書-第20期(2025/04/01-2026/03/31)
34. リスク管理
(1) 資本管理
当社グループの資本構造は、以下のとおりです。
① 規制資本
当社グループは、財務の健全性を保ちつつ将来の保険金・給付金支払いを確実に行っていくため、法令に従い、責任準備金を適切な水準で積み立てるとともに、規制で求められる経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)を適切な水準に保つための純資産等を確保しています。
経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)とは、リスクが発現した場合にも保険債務を履行できるだけの支払能力を確保し、契約者の保護を図るための行政監督上の指標のひとつです。
具体的には、保険会社の資産および負債を経済価値ベースで評価したうえで、ストレス環境下で発生するリスク量(所要資本)を計測し、それに対する資本(適格資本)の比率(適格資本÷所要資本)を算出したものです。
経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)が100%以上であれば、行政監督上、健全性についてのひとつの基準を満たしているとされます。
当社は、これらの指標を定期的にモニタリングし、適切なリスク管理を通じ財務の健全性を確保しています。
② 資本の配分
当社グループは、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」ことを経営理念として掲げ、デジタルテクノロジーを活用しながら、一貫してお客さま視点で商品・サービスを提供し、生命保険の未来をつくるオンライン生保のリーディングカンパニーとなることを目指しています。
また、当社は死亡保障分野および医療保障分野を中心に、保険引受リスクを適切に管理しながら積極的に受け入れ、より多くのお客さまへ保障を提供していくこととしています。
当社は、これらの考え方のもとで適切に資本を配分し、健全な事業の成長および企業価値の向上に努めています。
(2) リスク管理体制
当社グループは、生命保険会社としての財務の健全性及び業務の適切性を確保しつつ、リスク戦略を実現するため、リスク管理体制の整備・確立が経営上極めて重要であると認識しています。これらリスク管理に係る基本的な考えを「リスク管理に関する基本方針」に定めつつ、リスク管理のために社内規程を制定し、社内の組織体制を確立することにより、当社グループが抱えるリスクの評価・改善体制を整備しています。
具体的には、リスク管理に関する基本方針において、当社グループが管理すべきリスクを、保険引受リスク、市場リスク、信用リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクと規定しています。また、統合的リスク管理規程において、各リスクの一次リスク管理部門を定め、リスク管理部が主な二次リスク管理部門として、リスクを統括するものとしています。当社グループのリスク管理は、原則として計量化できるものについてはVaR※1リミットを設定して管理し、計量化できないものについては想定し得るリスクシナリオを考え、当社グループの事業に与える影響の大きいリスクから優先して対応するものとしています。
その上で、リスク管理部は、計量化手法の限界及び弱点を十分に認識し、計量化できるリスクの範囲を広げるものとしています。
また、当社グループは、総合的なリスク管理を行うためには、組織横断的な取組みが有効との考えに基づき、関係役員・部門長等で構成される「リスク管理委員会」を設置し定期的に開催しています。さらに、「ALM※2委員会」を設置し、金融商品に係る各種リスクの管理及び資産・負債の総合管理に努めています。
当社グループが保有する金融商品は主として国内及び海外の公社債、株式、投資信託であり、それらについて当社グループが考慮すべきリスクは、市場リスク、信用リスク及び流動性リスクとなります。また、当社グループが保有する保険契約について考慮すべきリスクは、保険引受リスク、市場リスク、信用リスク及び流動性リスクとなります。
※1 Value at Risk
※2 Asset Liability Management(資産・負債の総合管理)
(3) 保険引受リスク
保険引受リスクは、死亡リスク、罹患リスク、解約・失効リスク、及び経費リスクで構成されます。
-死亡リスク:死亡率の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-罹患リスク:罹患率等の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-解約・失効リスク:解約失効率、更新率の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-経費リスク:契約のサービス提供に関連した管理費の予期せぬ増加により生じるリスク
① 保険引受リスクの管理
死亡リスクや罹患リスクについては、死亡率や罹患率等が適正な範囲を超えることがないよう、商品開発時に保障内容や審査方法等を適切に設定するとともに、死亡率や罹患率等の状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて審査方法等の見直しや商品改定を実施する体制としています。
解約・失効リスクについては、解約等の抑制策に取り組みつつ、解約失効率等の状況を定期的にモニタリングしています。
経費リスクについては、事業費削減策に継続的に取り組みつつ、事業費率等の状況を定期的にモニタリングしています。
② 保険引受リスクの集中
国別には、当社グループは日本国内のみで営業しているため、保険契約は一部の受再保険契約を除いて日本におけるもので構成され、保険引受リスクも日本国内での保険契約に係るものに集中しています。
保険商品別には、定期死亡保険に係るものの割合が相対的に大きく、保険引受リスクのうち死亡リスクが相対的に大きいものとなります。
③ 感応度分析
以下の表は、合理的に生じ得る保険引受リスクの変動が報告日に生じた場合に、CSM、純損益及び資本がどのように増加(減少)するかを分析したものです。この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しています。また、他の全ての変数は一定であると仮定しています。
純利益への影響は関連する法人所得税を控除する前、資本への影響は関連する法人所得税を控除した後の金額を表示しています。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
保険引受リスク・エクスポージャーの変動は、CSM、純損益及び資本に対して主に以下のような影響を及ぼす可能性があります。純損益及び資本への影響は、関連する法人所得税を控除して表示されています。
(4) 市場リスク
当社グループの事業活動は、主に経済環境・金融市場環境の変動に起因する市場リスクにさらされています。市場リスクとして、具体的には金利リスク、価格変動リスク及び為替リスクがあります。
当社グループが保有する金融商品には、国債、地方債、社債、株式、投資信託等が含まれており、金利リスク、価格変動リスク及び為替リスクにさらされています。また、当社グループが保有する保険契約は、金利リスクにさらされています。
① 市場リスクの管理
(a) 金利リスクの管理
当社グループは、取締役会が定める資産運用リスク管理に関する基本方針等において、VaR等を用いたリスク・リミットを定め、リスク・リミットを超えていないことを検証する等によりリスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。通常、生命保険会社は、負債の特性に応じて適切な資産配分を行うALMの考え方に基づき資産運用を行っています。当社グループは、掛け捨て及び保障性の商品を中心に取り扱っているため、資産と負債の金利のミスマッチを要因として損失を被るリスクが当社グループへ与える影響は限定的ですが、資産と負債の双方が抱える金利リスクのバランスを管理するため、リスク管理部において、資産と負債の金利感応度分析等を行うことで、金利リスクが当社グループに与える影響をモニタリングしています。
(b) 価格変動リスクの管理
当社グループは、株式や投資信託へ投資しており、これらの価格変動リスクを負っています。当社グループは、VaR等のリスク・リミットに価格変動リスクも1つの要因として含め、リスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。
(c) 為替リスクの管理
当社グループは、外貨建債券等へ投資しており、これらの為替リスクを負っています。当社グループは、VaR等のリスク・リミットに為替リスクも1つの要因として含め、リスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。
② 定量的情報
以下の表は、金利の変動が報告日に生じた場合に、将来キャッシュ・フローを改定後の実勢利率で割り引いた結果として、生命保険契約についてその他の包括利益で認識される保険金融収益又は費用がどのように増加(減少)するかを分析したものです。
この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しています。また、他の全ての変数は一定であると仮定しています。
資本への影響は、関連する法人所得税を控除して表示されています。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
以下の表は、当社の金融商品について、前連結会計年度及び当連結会計年度における市場リスク量をVaR(保有期間:1年、信頼区間:99.5%)により算定したものです。
当社は、金融商品に関するVaRを分散共分散法により月次で算定しています。
なお、当社では算出されたVaRと損益を比較するバックテスティングを実施し、モデルの有効性を検証しています。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下においてはリスクを十分に捕捉できない場合があります。
(5) 信用リスク
信用リスクとは、金融商品や債権について、信用供与先の財務状況の悪化等により債務不履行が生じ、資産の価値が減少ないし消失し、当社グループが損失を被るリスクをいいます。
再保険契約や店頭デリバティブ取引等におけるカウンター・パーティの財務状況の悪化等に起因するリスクを含みます。
① 信用リスクの管理
有価証券への投資に伴う信用リスクに関しては、取締役会が定めるリスク・リミットに基づき、リスク管理部において、発行体の格付等の信用情報や有価証券の時価等の把握・評価を定期的に行うことで管理しています。社債への投資にあたっては、原則として、外部格付機関による信用格付けがBBB以上のものを対象としています。また、再保険会社への再保険出再に伴う信用リスクに関しては、リスク管理部において、再保険会社の格付等の信用情報や、再保険貸や担保の残高等の把握・評価を定期的に行うことで管理しています。再保険会社との再保険出再契約の新規締結にあたっては、原則として、外部格付機関による再保険会社の信用格付がBBB以上であることを必要としています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品(日本国債・地方債を除く)の帳簿価額(総額)の外部格付別内訳は以下のとおりです。
② 信用リスクの集中
当社グループでは、保険契約について、単一の再保険者への信用リスクの重大な集中はありません。
また、当社グループでは、金融商品について、発行体の国・地域別及び業種別の負債性証券への投資から生じる信用リスクの集中をモニタリングしており、大宗を日本国で構成しています。
③ 金融資産の減損
貸倒引当金
減損の見積りに使用したインプット、仮定及び手法
重要性がある会計方針をご参照ください。
信用リスクの著しい増大
契約上の支払いの期日超過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報(内部格付、外部格付等)を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
債務不履行の定義
当社グループは、債権管理において主として用いられている管理上の分類方針を踏まえ、次のいずれかの場合に金融資産が債務不履行になっていると考えます。
・法的破綻
・金融債務の支払不履行
・債権者に著しく不利益となるような債務の条件変更の要請もしくは実施
予想信用損失の測定
金融資産については、その格付及び損失測定期間に対応するPD(Probability of Default)、LGD(Loss Given Default)及び債権額をインプットとする見積技法により測定しています。
PD及びLGDは、外部機関から入手した情報(信用格付別の累積デフォルト率等)を基礎とし、将来予測的な情報も勘案して決定しています。
以下の表は、金融商品の種類別の貸倒引当金の期首残高から期末残高までの調整表です。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(6) 流動性リスク
流動性リスクは、保険契約及び再保険契約、金融資産・負債等に起因する、資金繰りリスクと市場流動性リスクから構成されます。資金繰りリスクとは、予期せぬ急激な資金流失等により予定外の資金調達を余儀なくされる等して損失を被るリスクをいいます。また、市場流動性リスクとは、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクをいいます。
① 流動性リスクの管理
当社グループの取扱商品は解約返戻金がない、又は少ない保障性商品のみに限られているため、予期せず大量の解約が発生した場合に資金繰りが逼迫する可能性は低いものと捉えています。しかしながら、感染症の大流行・地震・津波・テロ等の大規模災害が発生し保険金や給付金の支払いが増加した場合に備え、当社グループは、一定程度の預貯金を含め、手元流動性を確保した資産運用を行っています。また、資産運用においては、予期せず資産の売却を迫られる場合に備え、一般的に市場流動性が高いと考えられる金融市場で流通している有価証券を投資対象としています。
② 満期分析
以下の表は、当社グループの保険契約及び再保険契約の満期分析で、キャッシュ・フローが発生すると予想される日を反映しています。
(注)PAAを適用して測定している保険契約を含みません。
以下の表は、当社グループの金融負債の契約終了までの残存期間を示しています。
③ 要求払に対応する保険契約負債の金額は、以下のとおりです。
(1) 資本管理
当社グループの資本構造は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 負債合計 | 24,058 | 26,223 |
| 資本合計 | 92,120 | 95,610 |
① 規制資本
当社グループは、財務の健全性を保ちつつ将来の保険金・給付金支払いを確実に行っていくため、法令に従い、責任準備金を適切な水準で積み立てるとともに、規制で求められる経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)を適切な水準に保つための純資産等を確保しています。
経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)とは、リスクが発現した場合にも保険債務を履行できるだけの支払能力を確保し、契約者の保護を図るための行政監督上の指標のひとつです。
具体的には、保険会社の資産および負債を経済価値ベースで評価したうえで、ストレス環境下で発生するリスク量(所要資本)を計測し、それに対する資本(適格資本)の比率(適格資本÷所要資本)を算出したものです。
経済価値ベースによるソルベンシー・マージン比率(ESR)が100%以上であれば、行政監督上、健全性についてのひとつの基準を満たしているとされます。
当社は、これらの指標を定期的にモニタリングし、適切なリスク管理を通じ財務の健全性を確保しています。
② 資本の配分
当社グループは、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」ことを経営理念として掲げ、デジタルテクノロジーを活用しながら、一貫してお客さま視点で商品・サービスを提供し、生命保険の未来をつくるオンライン生保のリーディングカンパニーとなることを目指しています。
また、当社は死亡保障分野および医療保障分野を中心に、保険引受リスクを適切に管理しながら積極的に受け入れ、より多くのお客さまへ保障を提供していくこととしています。
当社は、これらの考え方のもとで適切に資本を配分し、健全な事業の成長および企業価値の向上に努めています。
(2) リスク管理体制
当社グループは、生命保険会社としての財務の健全性及び業務の適切性を確保しつつ、リスク戦略を実現するため、リスク管理体制の整備・確立が経営上極めて重要であると認識しています。これらリスク管理に係る基本的な考えを「リスク管理に関する基本方針」に定めつつ、リスク管理のために社内規程を制定し、社内の組織体制を確立することにより、当社グループが抱えるリスクの評価・改善体制を整備しています。
具体的には、リスク管理に関する基本方針において、当社グループが管理すべきリスクを、保険引受リスク、市場リスク、信用リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクと規定しています。また、統合的リスク管理規程において、各リスクの一次リスク管理部門を定め、リスク管理部が主な二次リスク管理部門として、リスクを統括するものとしています。当社グループのリスク管理は、原則として計量化できるものについてはVaR※1リミットを設定して管理し、計量化できないものについては想定し得るリスクシナリオを考え、当社グループの事業に与える影響の大きいリスクから優先して対応するものとしています。
その上で、リスク管理部は、計量化手法の限界及び弱点を十分に認識し、計量化できるリスクの範囲を広げるものとしています。
また、当社グループは、総合的なリスク管理を行うためには、組織横断的な取組みが有効との考えに基づき、関係役員・部門長等で構成される「リスク管理委員会」を設置し定期的に開催しています。さらに、「ALM※2委員会」を設置し、金融商品に係る各種リスクの管理及び資産・負債の総合管理に努めています。
当社グループが保有する金融商品は主として国内及び海外の公社債、株式、投資信託であり、それらについて当社グループが考慮すべきリスクは、市場リスク、信用リスク及び流動性リスクとなります。また、当社グループが保有する保険契約について考慮すべきリスクは、保険引受リスク、市場リスク、信用リスク及び流動性リスクとなります。
※1 Value at Risk
※2 Asset Liability Management(資産・負債の総合管理)
(3) 保険引受リスク
保険引受リスクは、死亡リスク、罹患リスク、解約・失効リスク、及び経費リスクで構成されます。
-死亡リスク:死亡率の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-罹患リスク:罹患率等の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-解約・失効リスク:解約失効率、更新率の水準の予期せぬ変化により生じるリスク
-経費リスク:契約のサービス提供に関連した管理費の予期せぬ増加により生じるリスク
① 保険引受リスクの管理
死亡リスクや罹患リスクについては、死亡率や罹患率等が適正な範囲を超えることがないよう、商品開発時に保障内容や審査方法等を適切に設定するとともに、死亡率や罹患率等の状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて審査方法等の見直しや商品改定を実施する体制としています。
解約・失効リスクについては、解約等の抑制策に取り組みつつ、解約失効率等の状況を定期的にモニタリングしています。
経費リスクについては、事業費削減策に継続的に取り組みつつ、事業費率等の状況を定期的にモニタリングしています。
② 保険引受リスクの集中
国別には、当社グループは日本国内のみで営業しているため、保険契約は一部の受再保険契約を除いて日本におけるもので構成され、保険引受リスクも日本国内での保険契約に係るものに集中しています。
保険商品別には、定期死亡保険に係るものの割合が相対的に大きく、保険引受リスクのうち死亡リスクが相対的に大きいものとなります。
③ 感応度分析
以下の表は、合理的に生じ得る保険引受リスクの変動が報告日に生じた場合に、CSM、純損益及び資本がどのように増加(減少)するかを分析したものです。この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しています。また、他の全ての変数は一定であると仮定しています。
純利益への影響は関連する法人所得税を控除する前、資本への影響は関連する法人所得税を控除した後の金額を表示しています。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| CSM | 純損益 | 資本 | ||||||||||
| 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | |||||||
| 個人保険 | ||||||||||||
| 死亡率・罹患率5%低下 | 11,728 | 9,436 | 1,144 | 997 | 813 | 708 | ||||||
| 解約失効率10%低下 | 2,384 | 2,124 | 193 | 177 | 137 | 126 | ||||||
| 事業費率10%減少 | 7,406 | 7,422 | 776 | 775 | 551 | 550 | ||||||
| 非更新率10%低下 | 8,097 | 8,182 | 664 | 668 | 472 | 475 | ||||||
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| CSM | 純損益 | 資本 | ||||||||||
| 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | 再保険 控除前 | 再保険 控除後 | |||||||
| 個人保険 | ||||||||||||
| 死亡率・罹患率5%低下 | 12,248 | 10,362 | 1,145 | 1,013 | 814 | 720 | ||||||
| 解約失効率10%低下 | 2,938 | 2,719 | 218 | 202 | 154 | 144 | ||||||
| 事業費率10%減少 | 7,293 | 7,301 | 702 | 701 | 499 | 498 | ||||||
| 非更新率10%低下 | 8,906 | 8,839 | 759 | 752 | 539 | 534 | ||||||
保険引受リスク・エクスポージャーの変動は、CSM、純損益及び資本に対して主に以下のような影響を及ぼす可能性があります。純損益及び資本への影響は、関連する法人所得税を控除して表示されています。
| a. CSM | -保険金融収益又は費用として認識されるものを除き、損失要素に関連のない、履行キャッシュ・フローの変動 |
| b. 純損益 | -損失要素に関連する履行キャッシュ・フローの変動 -保険金融収益又は費用として純損益で認識される履行キャッシュ・フローの変動 |
| c. 資本 | -保険金融収益又は費用としてその他の包括利益で認識される履行キャッシュ・フローの変動 (b)で算定された純損益への影響額 |
(4) 市場リスク
当社グループの事業活動は、主に経済環境・金融市場環境の変動に起因する市場リスクにさらされています。市場リスクとして、具体的には金利リスク、価格変動リスク及び為替リスクがあります。
当社グループが保有する金融商品には、国債、地方債、社債、株式、投資信託等が含まれており、金利リスク、価格変動リスク及び為替リスクにさらされています。また、当社グループが保有する保険契約は、金利リスクにさらされています。
① 市場リスクの管理
(a) 金利リスクの管理
当社グループは、取締役会が定める資産運用リスク管理に関する基本方針等において、VaR等を用いたリスク・リミットを定め、リスク・リミットを超えていないことを検証する等によりリスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。通常、生命保険会社は、負債の特性に応じて適切な資産配分を行うALMの考え方に基づき資産運用を行っています。当社グループは、掛け捨て及び保障性の商品を中心に取り扱っているため、資産と負債の金利のミスマッチを要因として損失を被るリスクが当社グループへ与える影響は限定的ですが、資産と負債の双方が抱える金利リスクのバランスを管理するため、リスク管理部において、資産と負債の金利感応度分析等を行うことで、金利リスクが当社グループに与える影響をモニタリングしています。
(b) 価格変動リスクの管理
当社グループは、株式や投資信託へ投資しており、これらの価格変動リスクを負っています。当社グループは、VaR等のリスク・リミットに価格変動リスクも1つの要因として含め、リスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。
(c) 為替リスクの管理
当社グループは、外貨建債券等へ投資しており、これらの為替リスクを負っています。当社グループは、VaR等のリスク・リミットに為替リスクも1つの要因として含め、リスク管理部が定期的に総合的な市場リスクの管理を行い、取締役会等へ報告しています。
② 定量的情報
以下の表は、金利の変動が報告日に生じた場合に、将来キャッシュ・フローを改定後の実勢利率で割り引いた結果として、生命保険契約についてその他の包括利益で認識される保険金融収益又は費用がどのように増加(減少)するかを分析したものです。
この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しています。また、他の全ての変数は一定であると仮定しています。
資本への影響は、関連する法人所得税を控除して表示されています。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 資本 | ||||
| 再保険控除前 | 再保険控除後 | |||
| 個人保険 | ||||
| 金利1%上昇 | △4,817 | △4,453 | ||
| 金利1%低下 | 4,747 | 4,322 | ||
| 金利0.5%上昇 | △2,432 | △2,243 | ||
| 金利0.5%低下 | 2,385 | 2,181 | ||
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 資本 | ||||
| 再保険控除前 | 再保険控除後 | |||
| 個人保険 | ||||
| 金利1%上昇 | △5,101 | △4,818 | ||
| 金利1%低下 | 5,307 | 4,977 | ||
| 金利0.5%上昇 | △2,600 | △2,453 | ||
| 金利0.5%低下 | 2,628 | 2,469 | ||
以下の表は、当社の金融商品について、前連結会計年度及び当連結会計年度における市場リスク量をVaR(保有期間:1年、信頼区間:99.5%)により算定したものです。
当社は、金融商品に関するVaRを分散共分散法により月次で算定しています。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |||
| VaR | 2,895 | 3,719 |
なお、当社では算出されたVaRと損益を比較するバックテスティングを実施し、モデルの有効性を検証しています。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下においてはリスクを十分に捕捉できない場合があります。
(5) 信用リスク
信用リスクとは、金融商品や債権について、信用供与先の財務状況の悪化等により債務不履行が生じ、資産の価値が減少ないし消失し、当社グループが損失を被るリスクをいいます。
再保険契約や店頭デリバティブ取引等におけるカウンター・パーティの財務状況の悪化等に起因するリスクを含みます。
① 信用リスクの管理
有価証券への投資に伴う信用リスクに関しては、取締役会が定めるリスク・リミットに基づき、リスク管理部において、発行体の格付等の信用情報や有価証券の時価等の把握・評価を定期的に行うことで管理しています。社債への投資にあたっては、原則として、外部格付機関による信用格付けがBBB以上のものを対象としています。また、再保険会社への再保険出再に伴う信用リスクに関しては、リスク管理部において、再保険会社の格付等の信用情報や、再保険貸や担保の残高等の把握・評価を定期的に行うことで管理しています。再保険会社との再保険出再契約の新規締結にあたっては、原則として、外部格付機関による再保険会社の信用格付がBBB以上であることを必要としています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品(日本国債・地方債を除く)の帳簿価額(総額)の外部格付別内訳は以下のとおりです。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |||
| 12ヶ月の予想信用損失と 等しい金額で計上されるもの | 12ヶ月の予想信用損失と 等しい金額で計上されるもの | |||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品(日本国債・地方債を除く) | ||||
| 外部格付BBB以上 | 52,134 | 59,910 | ||
| 合計 | 52,134 | 59,910 |
② 信用リスクの集中
当社グループでは、保険契約について、単一の再保険者への信用リスクの重大な集中はありません。
また、当社グループでは、金融商品について、発行体の国・地域別及び業種別の負債性証券への投資から生じる信用リスクの集中をモニタリングしており、大宗を日本国で構成しています。
③ 金融資産の減損
貸倒引当金
減損の見積りに使用したインプット、仮定及び手法
重要性がある会計方針をご参照ください。
信用リスクの著しい増大
契約上の支払いの期日超過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報(内部格付、外部格付等)を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
債務不履行の定義
当社グループは、債権管理において主として用いられている管理上の分類方針を踏まえ、次のいずれかの場合に金融資産が債務不履行になっていると考えます。
・法的破綻
・金融債務の支払不履行
・債権者に著しく不利益となるような債務の条件変更の要請もしくは実施
予想信用損失の測定
金融資産については、その格付及び損失測定期間に対応するPD(Probability of Default)、LGD(Loss Given Default)及び債権額をインプットとする見積技法により測定しています。
PD及びLGDは、外部機関から入手した情報(信用格付別の累積デフォルト率等)を基礎とし、将来予測的な情報も勘案して決定しています。
以下の表は、金融商品の種類別の貸倒引当金の期首残高から期末残高までの調整表です。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月 1日 至 2026年3月31日) | |||
| 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | |||
| 国債 | ||||
| 4月1日残高 | - | - | ||
| 貸倒引当金の純額の再測定 | - | - | ||
| 金融資産の新規発生及び回収に伴う増減 | - | - | ||
| その他 | - | - | ||
| 3月31日残高 | - | - |
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月 1日 至 2026年3月31日) | |||
| 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | |||
| 地方債 | ||||
| 4月1日残高 | - | - | ||
| 貸倒引当金の純額の再測定 | - | - | ||
| 金融資産の新規発生及び回収に伴う増減 | - | - | ||
| その他 | - | - | ||
| 3月31日残高 | - | - |
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月 1日 至 2026年3月31日) | |||
| 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | |||
| 社債 | ||||
| 4月1日残高 | 9 | 11 | ||
| 貸倒引当金の純額の再測定 | △0 | 0 | ||
| 金融資産の新規発生及び回収に伴う増減 | 2 | 1 | ||
| その他 | - | - | ||
| 3月31日残高 | 11 | 13 |
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月 1日 至 2026年3月31日) | |||
| 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | 12ヶ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの | |||
| 外国証券 | ||||
| 4月1日残高 | 4 | 7 | ||
| 貸倒引当金の純額の再測定 | 0 | △0 | ||
| 金融資産の新規発生及び回収に伴う増減 | 1 | 2 | ||
| その他 | - | - | ||
| 3月31日残高 | 7 | 8 |
(6) 流動性リスク
流動性リスクは、保険契約及び再保険契約、金融資産・負債等に起因する、資金繰りリスクと市場流動性リスクから構成されます。資金繰りリスクとは、予期せぬ急激な資金流失等により予定外の資金調達を余儀なくされる等して損失を被るリスクをいいます。また、市場流動性リスクとは、市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスクをいいます。
① 流動性リスクの管理
当社グループの取扱商品は解約返戻金がない、又は少ない保障性商品のみに限られているため、予期せず大量の解約が発生した場合に資金繰りが逼迫する可能性は低いものと捉えています。しかしながら、感染症の大流行・地震・津波・テロ等の大規模災害が発生し保険金や給付金の支払いが増加した場合に備え、当社グループは、一定程度の預貯金を含め、手元流動性を確保した資産運用を行っています。また、資産運用においては、予期せず資産の売却を迫られる場合に備え、一般的に市場流動性が高いと考えられる金融市場で流通している有価証券を投資対象としています。
② 満期分析
以下の表は、当社グループの保険契約及び再保険契約の満期分析で、キャッシュ・フローが発生すると予想される日を反映しています。
| (単位:百万円) |
| 将来キャッシュ・フローの現在価値の見積り | ||||||||
| 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | |||||
| 前連結会計年度(2025年3月31日) | ||||||||
| 保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | △11,233 | △11,481 | △10,496 | △9,014 | ||||
| 合計 | △11,233 | △11,481 | △10,496 | △9,014 | ||||
| 再保険契約 | ||||||||
| 負債 | 2 | 9 | 9 | 8 | ||||
| 資産 | △69 | 320 | 357 | 343 | ||||
| 合計 | △67 | 329 | 367 | 352 | ||||
| 当連結会計年度(2026年3月31日) | ||||||||
| 保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | △11,249 | △11,589 | △10,433 | △9,182 | ||||
| 合計 | △11,249 | △11,589 | △10,433 | △9,182 | ||||
| 再保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | △98 | 382 | 418 | 408 | ||||
| 合計 | △98 | 382 | 418 | 408 | ||||
| (単位:百万円) |
| 将来キャッシュ・フローの 現在価値の見積り | ||||||||
| 4年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | 合計 | |||||
| 前連結会計年度(2025年3月31日) | ||||||||
| 保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | △8,258 | △35,263 | △58,023 | △143,771 | ||||
| 合計 | △8,258 | △35,263 | △58,023 | △143,771 | ||||
| 再保険契約 | ||||||||
| 負債 | 8 | 38 | 134 | 211 | ||||
| 資産 | 339 | 1,216 | 4,728 | 7,236 | ||||
| 合計 | 348 | 1,255 | 4,862 | 7,447 | ||||
| 当連結会計年度(2026年3月31日) | ||||||||
| 保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | △8,603 | △35,469 | △56,565 | △143,094 | ||||
| 合計 | △8,603 | △35,469 | △56,565 | △143,094 | ||||
| 再保険契約 | ||||||||
| 負債 | - | - | - | - | ||||
| 資産 | 374 | 944 | 3,604 | 6,034 | ||||
| 合計 | 374 | 944 | 3,604 | 6,034 | ||||
(注)PAAを適用して測定している保険契約を含みません。
以下の表は、当社グループの金融負債の契約終了までの残存期間を示しています。
| (単位:百万円) | ||||||||||||||||
| 契約上の割引前キャッシュ・フロー | ||||||||||||||||
| 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | 合計 | 帳簿価額 | |||||||||
| 前連結会計年度(2025年3月31日) | ||||||||||||||||
| 非デリバティブ金融負債 | ||||||||||||||||
| リース負債 | 297 | 296 | 296 | 296 | 148 | - | 1,334 | 1,294 | ||||||||
| その他の金融負債 | 1,228 | - | - | - | - | - | 1,228 | 1,228 | ||||||||
| デリバティブ金融負債 | ||||||||||||||||
| デリバティブ負債 | 186 | - | - | - | - | - | 186 | 186 | ||||||||
| 当連結会計年度(2026年3月31日) | ||||||||||||||||
| 非デリバティブ金融負債 | ||||||||||||||||
| リース負債 | 296 | 296 | 296 | 148 | - | - | 1,036 | 1,013 | ||||||||
| その他の金融負債 | 2,250 | - | - | - | - | - | 2,250 | 2,250 | ||||||||
| デリバティブ金融負債 | ||||||||||||||||
| デリバティブ負債 | 209 | - | - | - | - | - | 209 | 209 | ||||||||
③ 要求払に対応する保険契約負債の金額は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |||||||
| 要求払 対応金額 | 帳簿価額 | 要求払 対応金額 | 帳簿価額 | |||||
| 個人保険 | 1,066 | 1,066 | 1,087 | 1,087 | ||||
| 団体保険 | 376 | 376 | 161 | 161 | ||||
| 合計 | 1,443 | 1,443 | 1,249 | 1,249 | ||||