有価証券報告書-第20期(2025/04/01-2026/03/31)
5. 重要性がある会計方針
当社グループは以下の会計方針を、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが、企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーによりそのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合、当社グループはその企業を支配しています。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配終了日までの間、連結財務諸表に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
グループ内の債権債務残高及び取引、並びにグループ内取引によって発生した未実現収益及び費用は消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識することとしています。
(2) 外貨換算
外貨建取引は、取引日における為替レートでグループ企業の各機能通貨に換算しています。
外貨建貨幣性資産及び負債は、報告日の直物為替レートで機能通貨に換算しています。
外貨建ての公正価値で測定する非貨幣性資産及び負債は、その公正価値が算定される日における直物為替レートで機能通貨に換算しています。外貨建ての取得原価に基づいて測定している非貨幣性項目は、取引日の直物為替レートを用いて換算しています。
為替換算差額は、純損益で認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて測定する資本性金融資産及び保険契約資産又は負債については、その他の包括利益として認識しています。
(3) 保険契約及び再保険契約
① 分類
当社グループが重要な保険リスクを引き受けている契約は、保険契約として分類しています。また、当社グループが、保険契約に係る重要な保険リスクを移転している契約については、再保険契約として分類しています。なお、修正共同保険式再保険契約については、IFRS第17号「保険契約」(以下、「IFRS第17号」)における保険契約の定義を満たさないため、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」)に基づき会計処理を行っています。当社グループは、保険契約及び再保険契約により財務リスクにもさらされています。
② 投資要素
当社グループは、保険契約又は再保険契約に投資要素がある場合には、保険収益及び保険サービス費用から除外しています。当社グループは、投資要素を識別する際には、保険事故が発生するかどうかにかかわらず、全ての状況において、保険契約者に返済することが要求される金額を算出しています。かかる状況には、保険事故が発生する場合や、保険事故が発生せずに契約が満了を迎えたり解除されたりする場合も含まれます。
③ 集約のレベル
当社グループは、測定にあたって保険契約をグループに集約しており、これらは保険契約のポートフォリオを識別することによって決定しています。各ポートフォリオは、類似したリスクにさらされていて一括して管理されている契約で構成され、各ポートフォリオを販売商品、販売チャネル、発行年度によって分割した上で、保険契約の収益性に基づき以下の3つのグループに分類しています。
-当初認識時に不利な契約
-当初認識時において、その後に不利となる可能性が高くない契約
-ポートフォリオ内の残りの契約
各グループは認識及び測定に関する会計方針が適用されるレベルを表しています。当初認識時に各グループを設定しており、その後にグループの構成の再評価は行っていません。
再保険契約の各グループは、対応する保険契約のグループに分類し、さらに再保険協約によって分割しています。
④ 認識
当社グループは、発行した保険契約グループを以下のうちの最も早い日から認識しています。
-契約グループのカバー期間の開始時。カバー期間とは、保険契約の境界線内の全ての保険料に関して、当社グループが保険事故に対するカバーを提供する期間です。
-不利な契約グループについては、当該グループが不利となった日
当社グループは、再保険契約グループについては、原保険契約の当初認識時に認識しています。これは、当社グループの比例再保険契約に適用しています。ただし、その再保険契約グループのカバー期間の開始が原保険契約の当初認識よりも遅い場合には、その再保険契約グループのカバー期間の開始時点で認識しています。再保険契約グループのカバー期間は、当社グループが原保険契約のうちの再保険に出再した部分から生じる保険金請求がカバーされる期間です。
ある会計期間に発行又は開始した保険契約グループを認識した後、新契約を発行する、又は開始する際には、グループ内の全ての契約が同一事業年度内に発行又は開始されたものとなるのであれば、新契約はその契約グループに追加しています。
⑤ 契約の境界線
契約グループの測定には、そのグループ内の各契約に係る境界線内の全ての将来キャッシュ・フローを含めています。保険契約者が保険料を支払う義務を負う報告期間中、又は当社グループがサービスを提供する実質的な義務を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。
サービスを提供する実質的な義務は、以下のいずれかの場合に終了します。
-当社グループが、特定の保険契約者のリスクを再評価する実務上の能力を有していて、その再評価したリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定できる場合
-当社グループが、当該契約を含むポートフォリオのリスクを再評価する実務上の能力を有していて、そのポートフォリオのリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定でき、かつ、その再評価日までのカバーに対する保険料の価格にその再評価日後の期間に係るリスクを考慮していない場合
契約の境界線は、報告日ごとに再評価されるため、時の経過に伴い変更する可能性があります。
⑥ 測定
当社グループは、当初認識時にカバー期間が1年以内である保険契約グループの一部に保険料配分アプローチ(以下、「PAA」)を適用しています。それ以外のPAAを適用せずに測定している全ての保険契約については、一般的な測定モデルを適用しています。
PAAを適用せずに測定している保険契約
保険契約-当初測定
当初認識時に、当社グループは保険契約グループを、(a) 履行キャッシュ・フロー(見積将来キャッシュ・フロー(貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整)及び非金融リスクに係るリスク調整で構成される)及び(b) 契約上のサービス・マージン(以下、「CSM」)の合計額で測定しています。
当社グループが関連する契約グループを認識する前に支払った保険獲得キャッシュ・フローは、保険契約資産として表示しています。その契約グループを認識する際には、このようなキャッシュ・フローをそのグループの測定に含め、過去に認識した資産の認識の中止を行います。
保険契約グループの非金融リスクに係るリスク調整は、キャッシュ・フローの金額及び時期に関して非金融リスクから生じる不確実性の負担に対して要求する対価です。
保険契約グループのCSMは、当社グループがその契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表しています。保険契約グループの当初認識時に、履行キャッシュ・フロー、保険獲得キャッシュ・フローについて認識の中止を行った資産、及び当初認識時に発生するキャッシュ・フローの合計が正味のインフローである場合には、そのグループは不利ではありません。この場合、CSMはその正味のインフローと同額で正負が逆の金額として測定します。その結果、当初認識時に発生する損益はありません。一方、その合計額が正味のアウトフローである場合には、そのグループは不利な契約となります。この場合、その正味のアウトフローは、損失として純損益で認識します。
保険契約-事後測定
各報告日現在の保険契約グループの帳簿価額は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計です。残存カバーに係る負債は、(a) 将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び(b) 報告日の残存CSMで構成されています。発生保険金に係る負債は、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び費用に係る履行キャッシュ・フローで構成されています。
保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、報告日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定されます。
当初認識後の各契約グループのCSMは、9月30日及び3月31日に、6ヶ月ごとに計算されます。
各6ヶ月間の末日のCSMの帳簿価額は、その6ヶ月間の期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額です。
-当期間にグループに加えられた新契約のCSM
-当期間中にCSMの帳簿価額に対して発生し、計上した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率で測定)
-将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動(ただし、以下の場合を除く)
⦆ 履行キャッシュ・フローの増加がCSMの帳簿価額を上回る場合。この場合、その超過額は損失として純損益で認識し、損失要素が発生します。
⦆ 履行キャッシュ・フローの減少が損失要素に配分される場合。これにより、過去に純損益で認識した損失の戻入れが発生します。
-CSMに係る為替換算差額の影響
-当期間にサービスを提供したことにより、保険収益として認識した金額
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動は、以下で構成されています。
-将来のサービスに関して当期間に受け取った保険料及び関連するキャッシュ・フローから生じた実績調整(当初認識時に決定した割引率で測定)
-残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの変動(当初認識時に決定した割引率で測定。ただし、貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動に伴う影響を除く)
-当期間に支払われると見込まれた投資要素と、当期間に支払われることとなった実際の投資要素との差額(当初認識時に決定した割引率で測定)
-将来のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動
再保険契約
当社グループは、同じ会計方針を適用して再保険契約グループを測定していますが、以下の修正を加えています。
各報告日の再保険契約グループの帳簿価額は、残存カバー要素と発生保険金要素の合計です。残存カバー要素は、(a) 契約に基づき、将来の期間に受け取ることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び(b) 報告日の残存CSMで構成されています。
当社グループは、原保険契約の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定するのに用いた仮定と整合的な仮定を用いて、再保険者の不履行リスクに関する調整を加えて将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定しています。再保険者の不履行リスクの影響は報告日ごとに評価し、その不履行リスクの変動の影響は純損益で認識しています。
非金融リスクに係るリスク調整は、当社グループから再保険者に移転したリスクの金額です。
当初認識時の再保険契約グループのCSMは、再保険の購入に係る正味のコスト又は正味の利得を表しています。当該CSMは、履行キャッシュ・フロー、グループの認識前に発生したキャッシュ・フローについて認識の中止を行った資産、当初認識時に生じたキャッシュ・フロー、及び不利な原保険契約の認識により純損益に認識された収益の合計と、同額で正負が逆の金額として測定します(再保険契約は、不利になることはありません)。ただし、再保険カバーの購入に係る正味のコストが、そのグループの購入前に発生した保険事故に関連するものである場合には、当社グループはそのコストを費用としてただちに純損益で認識しています。
各6ヶ月間の末日現在のCSMの帳簿価額は、その6ヶ月間の期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額です。
-当期間にグループに加えられた新契約のCSM
-当期間中にCSMの帳簿価額に対して発生し、計上した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率で測定)
-不利な原保険契約グループの当初認識時に純損益で認識された当期間の収益
-その再保険契約グループの履行キャッシュ・フローが変動しない範囲での損失回収要素の戻入れ
-将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動(ただし、原保険契約グループに配分された履行キャッシュ・フローの変動から生じていて、その変動がその原保険契約グループのCSMを調整しない場合を除く。この場合、その変動は純損益で認識しています。)
-当期間にサービスを提供されたことにより、純損益として認識した金額
再保険契約が不利な原保険契約の認識以前又は同時に締結されている場合、当社グループは、再保険契約が属するグループのCSMを調整し、不利な原保険契約の当初認識時に損失を認識した場合に収益を認識しています。CSMに対する調整の額は、以下の積として算定しています。
-原保険契約に係る損失額
-当社グループが、再保険契約から回収できると見込む、原保険契約に係る保険金請求の割合
再保険契約が不利な保険契約グループに含まれる保険契約の一部のみをカバーする場合、当社グループは、規則的かつ合理的な方法を用いて、不利な保険契約グループに関して認識した損失のうち、再保険契約でカバーされている原保険契約の割合を算定しています。
損失回収要素は、CSMの調整を表すものとして再保険契約グループに対して設定又は調整されます。損失回収要素を設定又は調整することによって、その後、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示し、支払った再保険料の配分から除外する金額を決定します。
PAAを適用して測定している保険契約
保険契約
各保険契約グループの当初認識時の残存カバーに係る負債の帳簿価額は、当初認識時に受け取った保険料として測定します。保険獲得キャッシュ・フローは、各保険契約グループの当初認識時におけるカバー期間が1年以内であるため、当該コストの発生時に費用として認識しています。
その後、残存カバーに係る負債の帳簿価額は、受け取った保険料によって増加し、提供したサービスに対する保険収益によって減少します。
当初認識時におけるカバー期間は1年以内であるため、残存カバーに係る負債について貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を反映するような調整を行っていません。
再保険契約
当社グループは、同じ会計方針を適用して再保険契約グループを測定しています。
⑦ 認識の中止及び契約の条件変更
当社グループは、契約が消滅する場合(すなわち、契約で定められた義務の失効、免責又は取消しがあった場合)に、契約の認識の中止を行っています。
当社グループは、契約の条件変更について、変更後の契約条件が以前から存在していたとすれば、その契約の会計処理が著しく異なっていたであろう程度のものである場合にも、契約の認識の中止を行っています。この場合、変更後の条件に基づいて新しい契約が認識されます。契約の条件変更によって認識の中止が行われない場合には、当社グループは、その条件変更により生じたキャッシュ・フローの変動を、履行キャッシュ・フローの見積りの変更として扱っています。
保険契約グループ内で契約の認識の中止が行われる場合には、以下のように処理しています。
-そのグループに配分される履行キャッシュ・フローは、認識の中止が行われた権利及び義務に係る履行キャッシュ・フローを除去するように修正しています。
-そのグループのCSMは、履行キャッシュ・フローの変動について修正しています。ただし、その変動が損失要素に配分される場合を除きます。
-見込まれる残存カバーに係るカバー単位の数は、そのグループから認識の中止が行われるカバー単位を反映するように修正しています。
⑧ 表示
資産である保険契約のポートフォリオ及び負債である保険契約のポートフォリオ、並びに資産である再保険契約のポートフォリオ及び負債である再保険契約のポートフォリオは、連結財政状態計算書において区分して表示しています。
当社グループは、連結損益計算書に認識した金額を、(a) 保険サービスの成果(保険収益と保険サービス費用で構成)及び(b) 保険金融収益又は費用に分解しています。
再保険契約からの収益及び費用は、保険契約からの収益及び費用と区分して表示しています。再保険契約からの収益及び費用は、保険金融収益又は費用を除いて、保険サービスの成果の「再保険損益」として純額ベースで表示しています。
当社グループは、非金融リスクに係るリスク調整の変動を、保険サービスの成果と保険金融収益又は費用とに分解しています。
保険収益は、投資要素を除外し、以下のように認識しています。
保険収益
PAAを適用せずに測定している保険契約
当社グループは、履行義務を充足するにつれて(すなわち、保険契約に基づいてカバーその他のサービスを提供するにつれて)保険収益を認識しています。各期間における提供したサービスに係る保険収益は、当社グループが対価を受け取ることを見込むサービスに関連する残存カバーに係る負債の変動の合計を表しています。
また、当社グループは、保険料のうちの保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連する部分を、時の経過に基づいて規則的な方法で各期間に配分しています。当社グループは、配分した金額を保険収益として認識し、同額を保険サービス費用として認識しています。
各6ヶ月間において保険収益として認識している保険契約グループのCSMの金額は、グループのカバー単位を識別し、各6ヶ月間の末日に残存するCSM(配分前)を当期間に提供した各カバー単位と将来の期間に提供することが見込まれる各カバー単位に同等に配分し、当期間に提供したカバー単位に配分したCSMの金額を純損益に認識することによって決定しています。カバー単位は、グループ内の契約によって提供されたカバーの量であり、各契約について提供した給付の量及びカバーの予想存続期間を考慮して決定しています。
PAAを適用して測定している保険契約
当期の保険収益は、当社グループが提供するサービスの対価として受け取ることを見込む保険料の金額です。当社グループは、保険料の予想受取額を時の経過に基づき各期間に配分しています。
損失要素
当社グループは、不利な保険契約グループの残存カバーに係る負債の損失要素を設定しています。損失要素は、発生時に保険収益から除外される履行キャッシュ・フローの金額を決定するものです。その履行キャッシュ・フローが発生する場合は、損失要素と損失要素を除く残存カバーに係る負債とに規則的な方法で配分しています。
規則的な方法とは、各期間の期首現在(又は、当期に契約グループを当初認識している場合には、当初認識時)の将来キャッシュ・アウトフローの現在価値の見積りに、非金融リスクに係るリスク調整を加算した合計に対する損失要素の割合によって決定することを指します。
将来のサービスに係るキャッシュ・フローの見積りの変動は、損失要素のみに配分しています。損失要素をゼロまで減額している場合には、損失要素に配分した金額を超過する額によって、契約グループの新たなCSMが生じます。
保険サービス費用
保険契約から生じる保険サービス費用は、通常、発生時に純損益に認識します。これらの費用は、投資要素の返済を除外し、以下の項目から構成されています。
-発生保険金及び維持費:一部の保険契約について、発生保険金には、障害等により払込免除となる保険料が含まれます。
-PAAを適用して測定している保険契約に係る発生時に費用として認識した保険獲得キャッシュ・フロー
-保険獲得キャッシュ・フローの償却:保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連して当連結会計年度に認識される保険収益の金額と同額となります。
-不利な契約に係る損失及び当該損失の戻入れ
-発生保険金に係る負債の調整
再保険損益
再保険損益は、再保険サービス費用から、再保険者から回収した金額を差し引いて構成されています。
当社グループは、再保険契約グループに基づくカバー又はその他のサービスを受け取る際に、再保険サービス費用を認識しています。各報告期間に受け取ったサービスに関連する再保険サービス費用は、当社グループが対価を支払うことを見込んでいるサービスに関連する残存カバー要素の変動の合計を表しています。
不利な原保険契約をカバーする再保険契約グループについて、当社グループは、認識された損失の回収を表すため、以下のとおり、残存カバーに係る資産の損失回収要素を設定しています。
-不利な原保険契約をカバーする再保険契約が、不利な原保険契約の認識と同時に又はそれ以前に締結されている場合は、不利な原保険契約の認識時に
-不利な原保険契約の履行キャッシュ・フローの変動から生じる、将来のサービスに関連する再保険契約グループの履行キャッシュ・フローの変動に対して
この損失回収要素は、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示され、支払再保険料の配分から除外される金額を決定するものです。損失回収要素は、不利な基礎となる契約グループの損失要素の変動を反映するために調整しますが、当社グループが再保険契約から回収を見込む不利な原保険契約グループの損失要素の金額を超過することはできません。
保険金融収益及び費用
保険金融収益及び費用は、貨幣の時間価値、為替及び金融リスク並びにこれらの変動の影響から生じた、保険契約グループ及び再保険契約グループの帳簿価額の変動で構成されています。
当社グループは、保険金融収益及び費用を純損益とその他の包括利益とに分解することを選択しています。純損益に含める金額は、見込まれる保険金融収益及び費用の合計額を契約グループの存続期間にわたり規則的に配分することによって算定しています。規則的な配分額は、契約グループの当初認識時に決定した割引率を使用して算定しています。
その他の包括利益に表示されている金額は、保険金融費用積立金に累積しています。当社グループが契約の認識の中止を行う場合には、その契約に係るその他の包括利益累計額の残額は、組替調整額として純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しています。この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しています。
全ての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した取得価額で測定しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で測定しています。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する負債性金融資産については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
重大な金融要素を含んでいない営業債権、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
② 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a) 償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しています。
(b) 公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しています。
ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しています。
なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益として認識しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産については、公正価値の変動額は、減損戻入又は減損損失、利息収入及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しています。
③ 金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんど全てを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しています。
④ 金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報(内部格付、外部格付等)を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
予想信用損失は、契約に従って当社グループに支払われるべき全ての契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいる全てのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しています。
当社グループは、金融資産の予想信用損失を、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当社グループは、ある金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しています。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
⑤ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
⑥ デリバティブ
デリバティブは、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で事後測定しています。
当社グループは、認識されている金融資産の取引に関するキャッシュ・フローの変動を抑えるため、為替予約を利用しています。
なお、上記デリバティブについて、ヘッジ会計を適用しているものはありません。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 有形固定資産
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体及び除去費用、並びに原状回復費用の当初見積額が含まれています。
減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主に定額法で計上されています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
-建物 : 5~18年
-その他: 5~15年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(7) 無形資産
個別に取得した無形資産は、原価モデルを採用し、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しています。
無形資産は、当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却され、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
-ソフトウエア: 5年
-商標権: 10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8) リース
当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、当社グループが借手の場合、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。リース負債は未払リース料総額の現在価値で測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に、開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリースの契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しています。
当初認識後は、使用権資産は耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っています。リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
ただし、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたって、定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。
(9) 非金融資産の減損
当社グループは各報告日に、減損の兆候の有無を判定するために、非金融資産(保険契約資産及び再保険契約資産、繰延税金資産を除く)の帳簿価額を見直しています。減損の兆候が存在する場合には、その資産の回収可能価額を見積っています。
非金融資産について、減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却及び償却額を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れています。
(10) 従業員給付
短期従業員給付は、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しています。従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的債務又は推定的債務を負っており、かつその金額について信頼性をもって見積ることができる場合には、支払うと見込まれる金額を負債として認識しています。
長期従業員給付は、確定拠出型年金制度を採用しています。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型年金制度の拠出額は、従業員がサービスを提供した期間に、純損益として認識しています。
(11) 株式に基づく報酬
当社は取締役及び執行役員※を対象とした持分決済型の株式に基づく報酬として譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
受領したサービスの対価は、当社株式の付与日における公正価値で測定し、付与日から権利確定期間にわたって費用として認識し、対応する金額を資本の増加として認識しています。
※新たに執行役員に対して取締役(社内)と同様の譲渡制限付株式報酬制度を2024年6月に導入しました。
(12) 引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の(法的又は推定的)債務を負っており、その債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積りができる場合に認識しています。
引当金は、貨幣の時間価値及びその負債に固有のリスクに関する現時点での市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて、見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いています。割引の振戻しは、「その他の金融費用」として認識しています。
-資産除去債務
賃借契約終了時に原状回復義務のある事務所等の原状回復費用等の見込額について、資産除去債務を計上しています。
(13) 資本
① 普通株式
普通株式は、資本として分類しています。また、株式発行費用は、資本から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は、資本として認識しています。
(14) 収益
収益は、以下で構成されています。
-保険収益((3)を参照)
-投資損益(純損益を通じて公正価値で測定する区分ではない金融資産に係る利息収益及びその他の投資収益で構成されています。その他の投資損益には、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及びデリバティブに係る純損益、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の認識の中止による純損益が含まれています((4)を参照)
-顧客との契約から生じる収益
(15) その他の金融費用
その他の金融費用は、以下で構成されています。
-リース負債に係る利息費用((8)を参照)
-引当金に対する割引の振戻し((12)を参照)
(16) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えない、かつ取引時、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則として全ての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異について認識しています。繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しています。繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しています。
(17) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しています。
(18) セグメント報告
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位です。全ての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしています。
なお、当社グループは現在、生命保険事業の単一セグメントです。
当社グループは以下の会計方針を、特段の記載がない限り、本連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しています。
(1) 連結の基礎
子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが、企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーによりそのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合、当社グループはその企業を支配しています。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配終了日までの間、連結財務諸表に含めています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。
グループ内の債権債務残高及び取引、並びにグループ内取引によって発生した未実現収益及び費用は消去しています。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識することとしています。
(2) 外貨換算
外貨建取引は、取引日における為替レートでグループ企業の各機能通貨に換算しています。
外貨建貨幣性資産及び負債は、報告日の直物為替レートで機能通貨に換算しています。
外貨建ての公正価値で測定する非貨幣性資産及び負債は、その公正価値が算定される日における直物為替レートで機能通貨に換算しています。外貨建ての取得原価に基づいて測定している非貨幣性項目は、取引日の直物為替レートを用いて換算しています。
為替換算差額は、純損益で認識しています。
ただし、その他の包括利益を通じて測定する資本性金融資産及び保険契約資産又は負債については、その他の包括利益として認識しています。
(3) 保険契約及び再保険契約
① 分類
当社グループが重要な保険リスクを引き受けている契約は、保険契約として分類しています。また、当社グループが、保険契約に係る重要な保険リスクを移転している契約については、再保険契約として分類しています。なお、修正共同保険式再保険契約については、IFRS第17号「保険契約」(以下、「IFRS第17号」)における保険契約の定義を満たさないため、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」)に基づき会計処理を行っています。当社グループは、保険契約及び再保険契約により財務リスクにもさらされています。
② 投資要素
当社グループは、保険契約又は再保険契約に投資要素がある場合には、保険収益及び保険サービス費用から除外しています。当社グループは、投資要素を識別する際には、保険事故が発生するかどうかにかかわらず、全ての状況において、保険契約者に返済することが要求される金額を算出しています。かかる状況には、保険事故が発生する場合や、保険事故が発生せずに契約が満了を迎えたり解除されたりする場合も含まれます。
③ 集約のレベル
当社グループは、測定にあたって保険契約をグループに集約しており、これらは保険契約のポートフォリオを識別することによって決定しています。各ポートフォリオは、類似したリスクにさらされていて一括して管理されている契約で構成され、各ポートフォリオを販売商品、販売チャネル、発行年度によって分割した上で、保険契約の収益性に基づき以下の3つのグループに分類しています。
-当初認識時に不利な契約
-当初認識時において、その後に不利となる可能性が高くない契約
-ポートフォリオ内の残りの契約
各グループは認識及び測定に関する会計方針が適用されるレベルを表しています。当初認識時に各グループを設定しており、その後にグループの構成の再評価は行っていません。
再保険契約の各グループは、対応する保険契約のグループに分類し、さらに再保険協約によって分割しています。
④ 認識
当社グループは、発行した保険契約グループを以下のうちの最も早い日から認識しています。
-契約グループのカバー期間の開始時。カバー期間とは、保険契約の境界線内の全ての保険料に関して、当社グループが保険事故に対するカバーを提供する期間です。
-不利な契約グループについては、当該グループが不利となった日
当社グループは、再保険契約グループについては、原保険契約の当初認識時に認識しています。これは、当社グループの比例再保険契約に適用しています。ただし、その再保険契約グループのカバー期間の開始が原保険契約の当初認識よりも遅い場合には、その再保険契約グループのカバー期間の開始時点で認識しています。再保険契約グループのカバー期間は、当社グループが原保険契約のうちの再保険に出再した部分から生じる保険金請求がカバーされる期間です。
ある会計期間に発行又は開始した保険契約グループを認識した後、新契約を発行する、又は開始する際には、グループ内の全ての契約が同一事業年度内に発行又は開始されたものとなるのであれば、新契約はその契約グループに追加しています。
⑤ 契約の境界線
契約グループの測定には、そのグループ内の各契約に係る境界線内の全ての将来キャッシュ・フローを含めています。保険契約者が保険料を支払う義務を負う報告期間中、又は当社グループがサービスを提供する実質的な義務を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。
サービスを提供する実質的な義務は、以下のいずれかの場合に終了します。
-当社グループが、特定の保険契約者のリスクを再評価する実務上の能力を有していて、その再評価したリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定できる場合
-当社グループが、当該契約を含むポートフォリオのリスクを再評価する実務上の能力を有していて、そのポートフォリオのリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定でき、かつ、その再評価日までのカバーに対する保険料の価格にその再評価日後の期間に係るリスクを考慮していない場合
契約の境界線は、報告日ごとに再評価されるため、時の経過に伴い変更する可能性があります。
⑥ 測定
当社グループは、当初認識時にカバー期間が1年以内である保険契約グループの一部に保険料配分アプローチ(以下、「PAA」)を適用しています。それ以外のPAAを適用せずに測定している全ての保険契約については、一般的な測定モデルを適用しています。
PAAを適用せずに測定している保険契約
保険契約-当初測定
当初認識時に、当社グループは保険契約グループを、(a) 履行キャッシュ・フロー(見積将来キャッシュ・フロー(貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整)及び非金融リスクに係るリスク調整で構成される)及び(b) 契約上のサービス・マージン(以下、「CSM」)の合計額で測定しています。
当社グループが関連する契約グループを認識する前に支払った保険獲得キャッシュ・フローは、保険契約資産として表示しています。その契約グループを認識する際には、このようなキャッシュ・フローをそのグループの測定に含め、過去に認識した資産の認識の中止を行います。
保険契約グループの非金融リスクに係るリスク調整は、キャッシュ・フローの金額及び時期に関して非金融リスクから生じる不確実性の負担に対して要求する対価です。
保険契約グループのCSMは、当社グループがその契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表しています。保険契約グループの当初認識時に、履行キャッシュ・フロー、保険獲得キャッシュ・フローについて認識の中止を行った資産、及び当初認識時に発生するキャッシュ・フローの合計が正味のインフローである場合には、そのグループは不利ではありません。この場合、CSMはその正味のインフローと同額で正負が逆の金額として測定します。その結果、当初認識時に発生する損益はありません。一方、その合計額が正味のアウトフローである場合には、そのグループは不利な契約となります。この場合、その正味のアウトフローは、損失として純損益で認識します。
保険契約-事後測定
各報告日現在の保険契約グループの帳簿価額は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計です。残存カバーに係る負債は、(a) 将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び(b) 報告日の残存CSMで構成されています。発生保険金に係る負債は、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び費用に係る履行キャッシュ・フローで構成されています。
保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、報告日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定されます。
当初認識後の各契約グループのCSMは、9月30日及び3月31日に、6ヶ月ごとに計算されます。
各6ヶ月間の末日のCSMの帳簿価額は、その6ヶ月間の期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額です。
-当期間にグループに加えられた新契約のCSM
-当期間中にCSMの帳簿価額に対して発生し、計上した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率で測定)
-将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動(ただし、以下の場合を除く)
⦆ 履行キャッシュ・フローの増加がCSMの帳簿価額を上回る場合。この場合、その超過額は損失として純損益で認識し、損失要素が発生します。
⦆ 履行キャッシュ・フローの減少が損失要素に配分される場合。これにより、過去に純損益で認識した損失の戻入れが発生します。
-CSMに係る為替換算差額の影響
-当期間にサービスを提供したことにより、保険収益として認識した金額
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動は、以下で構成されています。
-将来のサービスに関して当期間に受け取った保険料及び関連するキャッシュ・フローから生じた実績調整(当初認識時に決定した割引率で測定)
-残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの変動(当初認識時に決定した割引率で測定。ただし、貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動に伴う影響を除く)
-当期間に支払われると見込まれた投資要素と、当期間に支払われることとなった実際の投資要素との差額(当初認識時に決定した割引率で測定)
-将来のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動
再保険契約
当社グループは、同じ会計方針を適用して再保険契約グループを測定していますが、以下の修正を加えています。
各報告日の再保険契約グループの帳簿価額は、残存カバー要素と発生保険金要素の合計です。残存カバー要素は、(a) 契約に基づき、将来の期間に受け取ることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び(b) 報告日の残存CSMで構成されています。
当社グループは、原保険契約の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定するのに用いた仮定と整合的な仮定を用いて、再保険者の不履行リスクに関する調整を加えて将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定しています。再保険者の不履行リスクの影響は報告日ごとに評価し、その不履行リスクの変動の影響は純損益で認識しています。
非金融リスクに係るリスク調整は、当社グループから再保険者に移転したリスクの金額です。
当初認識時の再保険契約グループのCSMは、再保険の購入に係る正味のコスト又は正味の利得を表しています。当該CSMは、履行キャッシュ・フロー、グループの認識前に発生したキャッシュ・フローについて認識の中止を行った資産、当初認識時に生じたキャッシュ・フロー、及び不利な原保険契約の認識により純損益に認識された収益の合計と、同額で正負が逆の金額として測定します(再保険契約は、不利になることはありません)。ただし、再保険カバーの購入に係る正味のコストが、そのグループの購入前に発生した保険事故に関連するものである場合には、当社グループはそのコストを費用としてただちに純損益で認識しています。
各6ヶ月間の末日現在のCSMの帳簿価額は、その6ヶ月間の期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額です。
-当期間にグループに加えられた新契約のCSM
-当期間中にCSMの帳簿価額に対して発生し、計上した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率で測定)
-不利な原保険契約グループの当初認識時に純損益で認識された当期間の収益
-その再保険契約グループの履行キャッシュ・フローが変動しない範囲での損失回収要素の戻入れ
-将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動(ただし、原保険契約グループに配分された履行キャッシュ・フローの変動から生じていて、その変動がその原保険契約グループのCSMを調整しない場合を除く。この場合、その変動は純損益で認識しています。)
-当期間にサービスを提供されたことにより、純損益として認識した金額
再保険契約が不利な原保険契約の認識以前又は同時に締結されている場合、当社グループは、再保険契約が属するグループのCSMを調整し、不利な原保険契約の当初認識時に損失を認識した場合に収益を認識しています。CSMに対する調整の額は、以下の積として算定しています。
-原保険契約に係る損失額
-当社グループが、再保険契約から回収できると見込む、原保険契約に係る保険金請求の割合
再保険契約が不利な保険契約グループに含まれる保険契約の一部のみをカバーする場合、当社グループは、規則的かつ合理的な方法を用いて、不利な保険契約グループに関して認識した損失のうち、再保険契約でカバーされている原保険契約の割合を算定しています。
損失回収要素は、CSMの調整を表すものとして再保険契約グループに対して設定又は調整されます。損失回収要素を設定又は調整することによって、その後、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示し、支払った再保険料の配分から除外する金額を決定します。
PAAを適用して測定している保険契約
保険契約
各保険契約グループの当初認識時の残存カバーに係る負債の帳簿価額は、当初認識時に受け取った保険料として測定します。保険獲得キャッシュ・フローは、各保険契約グループの当初認識時におけるカバー期間が1年以内であるため、当該コストの発生時に費用として認識しています。
その後、残存カバーに係る負債の帳簿価額は、受け取った保険料によって増加し、提供したサービスに対する保険収益によって減少します。
当初認識時におけるカバー期間は1年以内であるため、残存カバーに係る負債について貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を反映するような調整を行っていません。
再保険契約
当社グループは、同じ会計方針を適用して再保険契約グループを測定しています。
⑦ 認識の中止及び契約の条件変更
当社グループは、契約が消滅する場合(すなわち、契約で定められた義務の失効、免責又は取消しがあった場合)に、契約の認識の中止を行っています。
当社グループは、契約の条件変更について、変更後の契約条件が以前から存在していたとすれば、その契約の会計処理が著しく異なっていたであろう程度のものである場合にも、契約の認識の中止を行っています。この場合、変更後の条件に基づいて新しい契約が認識されます。契約の条件変更によって認識の中止が行われない場合には、当社グループは、その条件変更により生じたキャッシュ・フローの変動を、履行キャッシュ・フローの見積りの変更として扱っています。
保険契約グループ内で契約の認識の中止が行われる場合には、以下のように処理しています。
-そのグループに配分される履行キャッシュ・フローは、認識の中止が行われた権利及び義務に係る履行キャッシュ・フローを除去するように修正しています。
-そのグループのCSMは、履行キャッシュ・フローの変動について修正しています。ただし、その変動が損失要素に配分される場合を除きます。
-見込まれる残存カバーに係るカバー単位の数は、そのグループから認識の中止が行われるカバー単位を反映するように修正しています。
⑧ 表示
資産である保険契約のポートフォリオ及び負債である保険契約のポートフォリオ、並びに資産である再保険契約のポートフォリオ及び負債である再保険契約のポートフォリオは、連結財政状態計算書において区分して表示しています。
当社グループは、連結損益計算書に認識した金額を、(a) 保険サービスの成果(保険収益と保険サービス費用で構成)及び(b) 保険金融収益又は費用に分解しています。
再保険契約からの収益及び費用は、保険契約からの収益及び費用と区分して表示しています。再保険契約からの収益及び費用は、保険金融収益又は費用を除いて、保険サービスの成果の「再保険損益」として純額ベースで表示しています。
当社グループは、非金融リスクに係るリスク調整の変動を、保険サービスの成果と保険金融収益又は費用とに分解しています。
保険収益は、投資要素を除外し、以下のように認識しています。
保険収益
PAAを適用せずに測定している保険契約
当社グループは、履行義務を充足するにつれて(すなわち、保険契約に基づいてカバーその他のサービスを提供するにつれて)保険収益を認識しています。各期間における提供したサービスに係る保険収益は、当社グループが対価を受け取ることを見込むサービスに関連する残存カバーに係る負債の変動の合計を表しています。
また、当社グループは、保険料のうちの保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連する部分を、時の経過に基づいて規則的な方法で各期間に配分しています。当社グループは、配分した金額を保険収益として認識し、同額を保険サービス費用として認識しています。
各6ヶ月間において保険収益として認識している保険契約グループのCSMの金額は、グループのカバー単位を識別し、各6ヶ月間の末日に残存するCSM(配分前)を当期間に提供した各カバー単位と将来の期間に提供することが見込まれる各カバー単位に同等に配分し、当期間に提供したカバー単位に配分したCSMの金額を純損益に認識することによって決定しています。カバー単位は、グループ内の契約によって提供されたカバーの量であり、各契約について提供した給付の量及びカバーの予想存続期間を考慮して決定しています。
PAAを適用して測定している保険契約
当期の保険収益は、当社グループが提供するサービスの対価として受け取ることを見込む保険料の金額です。当社グループは、保険料の予想受取額を時の経過に基づき各期間に配分しています。
損失要素
当社グループは、不利な保険契約グループの残存カバーに係る負債の損失要素を設定しています。損失要素は、発生時に保険収益から除外される履行キャッシュ・フローの金額を決定するものです。その履行キャッシュ・フローが発生する場合は、損失要素と損失要素を除く残存カバーに係る負債とに規則的な方法で配分しています。
規則的な方法とは、各期間の期首現在(又は、当期に契約グループを当初認識している場合には、当初認識時)の将来キャッシュ・アウトフローの現在価値の見積りに、非金融リスクに係るリスク調整を加算した合計に対する損失要素の割合によって決定することを指します。
将来のサービスに係るキャッシュ・フローの見積りの変動は、損失要素のみに配分しています。損失要素をゼロまで減額している場合には、損失要素に配分した金額を超過する額によって、契約グループの新たなCSMが生じます。
保険サービス費用
保険契約から生じる保険サービス費用は、通常、発生時に純損益に認識します。これらの費用は、投資要素の返済を除外し、以下の項目から構成されています。
-発生保険金及び維持費:一部の保険契約について、発生保険金には、障害等により払込免除となる保険料が含まれます。
-PAAを適用して測定している保険契約に係る発生時に費用として認識した保険獲得キャッシュ・フロー
-保険獲得キャッシュ・フローの償却:保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連して当連結会計年度に認識される保険収益の金額と同額となります。
-不利な契約に係る損失及び当該損失の戻入れ
-発生保険金に係る負債の調整
再保険損益
再保険損益は、再保険サービス費用から、再保険者から回収した金額を差し引いて構成されています。
当社グループは、再保険契約グループに基づくカバー又はその他のサービスを受け取る際に、再保険サービス費用を認識しています。各報告期間に受け取ったサービスに関連する再保険サービス費用は、当社グループが対価を支払うことを見込んでいるサービスに関連する残存カバー要素の変動の合計を表しています。
不利な原保険契約をカバーする再保険契約グループについて、当社グループは、認識された損失の回収を表すため、以下のとおり、残存カバーに係る資産の損失回収要素を設定しています。
-不利な原保険契約をカバーする再保険契約が、不利な原保険契約の認識と同時に又はそれ以前に締結されている場合は、不利な原保険契約の認識時に
-不利な原保険契約の履行キャッシュ・フローの変動から生じる、将来のサービスに関連する再保険契約グループの履行キャッシュ・フローの変動に対して
この損失回収要素は、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示され、支払再保険料の配分から除外される金額を決定するものです。損失回収要素は、不利な基礎となる契約グループの損失要素の変動を反映するために調整しますが、当社グループが再保険契約から回収を見込む不利な原保険契約グループの損失要素の金額を超過することはできません。
保険金融収益及び費用
保険金融収益及び費用は、貨幣の時間価値、為替及び金融リスク並びにこれらの変動の影響から生じた、保険契約グループ及び再保険契約グループの帳簿価額の変動で構成されています。
当社グループは、保険金融収益及び費用を純損益とその他の包括利益とに分解することを選択しています。純損益に含める金額は、見込まれる保険金融収益及び費用の合計額を契約グループの存続期間にわたり規則的に配分することによって算定しています。規則的な配分額は、契約グループの当初認識時に決定した割引率を使用して算定しています。
その他の包括利益に表示されている金額は、保険金融費用積立金に累積しています。当社グループが契約の認識の中止を行う場合には、その契約に係るその他の包括利益累計額の残額は、組替調整額として純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しています。この分類は、当初認識時に決定しています。
当社グループは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しています。
全ての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した取得価額で測定しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で測定しています。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する負債性金融資産については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
重大な金融要素を含んでいない営業債権、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
② 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(a) 償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しています。
(b) 公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しています。
ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しています。
なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益として認識しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産については、公正価値の変動額は、減損戻入又は減損損失、利息収入及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しています。
③ 金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんど全てを移転する場合において、金融資産の認識を中止しています。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しています。
④ 金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしていますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報(内部格付、外部格付等)を考慮しています。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しています。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しています。
予想信用損失は、契約に従って当社グループに支払われるべき全ての契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいる全てのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しています。
当社グループは、金融資産の予想信用損失を、以下のものを反映する方法で見積っています。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
当社グループは、ある金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しています。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しています。
⑤ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
⑥ デリバティブ
デリバティブは、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で事後測定しています。
当社グループは、認識されている金融資産の取引に関するキャッシュ・フローの変動を抑えるため、為替予約を利用しています。
なお、上記デリバティブについて、ヘッジ会計を適用しているものはありません。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 有形固定資産
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体及び除去費用、並びに原状回復費用の当初見積額が含まれています。
減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主に定額法で計上されています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
-建物 : 5~18年
-その他: 5~15年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(7) 無形資産
個別に取得した無形資産は、原価モデルを採用し、当初認識時に取得原価で測定しています。企業結合で取得した無形資産は、取得日現在における公正価値で測定しています。
無形資産は、当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却され、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
-ソフトウエア: 5年
-商標権: 10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8) リース
当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しています。契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、当社グループが借手の場合、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。リース負債は未払リース料総額の現在価値で測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に、開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリースの契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しています。
当初認識後は、使用権資産は耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っています。リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
ただし、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたって、定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。
(9) 非金融資産の減損
当社グループは各報告日に、減損の兆候の有無を判定するために、非金融資産(保険契約資産及び再保険契約資産、繰延税金資産を除く)の帳簿価額を見直しています。減損の兆候が存在する場合には、その資産の回収可能価額を見積っています。
非金融資産について、減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却及び償却額を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れています。
(10) 従業員給付
短期従業員給付は、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しています。従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的債務又は推定的債務を負っており、かつその金額について信頼性をもって見積ることができる場合には、支払うと見込まれる金額を負債として認識しています。
長期従業員給付は、確定拠出型年金制度を採用しています。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型年金制度の拠出額は、従業員がサービスを提供した期間に、純損益として認識しています。
(11) 株式に基づく報酬
当社は取締役及び執行役員※を対象とした持分決済型の株式に基づく報酬として譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
受領したサービスの対価は、当社株式の付与日における公正価値で測定し、付与日から権利確定期間にわたって費用として認識し、対応する金額を資本の増加として認識しています。
※新たに執行役員に対して取締役(社内)と同様の譲渡制限付株式報酬制度を2024年6月に導入しました。
(12) 引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の(法的又は推定的)債務を負っており、その債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積りができる場合に認識しています。
引当金は、貨幣の時間価値及びその負債に固有のリスクに関する現時点での市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて、見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いています。割引の振戻しは、「その他の金融費用」として認識しています。
-資産除去債務
賃借契約終了時に原状回復義務のある事務所等の原状回復費用等の見込額について、資産除去債務を計上しています。
(13) 資本
① 普通株式
普通株式は、資本として分類しています。また、株式発行費用は、資本から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しています。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識していません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は、資本として認識しています。
(14) 収益
収益は、以下で構成されています。
-保険収益((3)を参照)
-投資損益(純損益を通じて公正価値で測定する区分ではない金融資産に係る利息収益及びその他の投資収益で構成されています。その他の投資損益には、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及びデリバティブに係る純損益、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の認識の中止による純損益が含まれています((4)を参照)
-顧客との契約から生じる収益
(15) その他の金融費用
その他の金融費用は、以下で構成されています。
-リース負債に係る利息費用((8)を参照)
-引当金に対する割引の振戻し((12)を参照)
(16) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる将来加算一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えない、かつ取引時、同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則として全ての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異について認識しています。繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しています。繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しています。
(17) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しています。
(18) セグメント報告
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位です。全ての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしています。
なお、当社グループは現在、生命保険事業の単一セグメントです。