有価証券報告書-第14期(2025/04/01-2026/03/31)
③ リスク管理
当行は、気候変動に関するリスク(気候関連リスク)への対応の重要性を認識し、2023年に気候関連リスクに関する管理方針を定めました。同方針に基づき、気候関連リスクの認識・評価・管理の態勢整備を行っています。
(イ)リスク管理態勢
当行では、気候関連リスクは、今後の地球環境変化や社会動向次第で発現する形や影響範囲が異なるフォワードルッキングなリスクであり、長期的・俯瞰的視点をもって対処する必要があるリスクであること、また特徴として、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクなどの各リスクカテゴリーに関連するリスクドライバーであり、広範な波及経路で様々な時間軸で顕在化する可能性があるリスクであると認識しています。
こうした認識の下、当行では気候関連リスクについて、上述(1)③の当行のリスク管理態勢を通じた取組に加えて、統合リスク管理の枠組みにおいてトップリスク(リスクが顕在化した場合に当行にもたらされる影響が大きい、特に注意すべきリスク事象)に指定の上、気候変動に関する社会・規制動向や化石燃料案件などを取り巻く環境変化・案件動向のモニタリングなどにより包括的に管理を行っています。
また、当行の業務特性やポートフォリオの特徴に照らした重要度を定性的に評価した結果、当行では特に信用リスク(与信先の業績悪化などに伴う与信関係費用の増加)の重要性が高いことを認識し、優先的にリスク管理の態勢整備を進めています。
具体的な信用リスク管理の取組として、当行では与信先の移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析に取り組んでいます。また、TCFD提言の銀行向け補足ガイダンスにおいて与信集中度の開示が推奨されている炭素関連資産を含むセクターのうち、当行与信額が相対的に大きいセクターである「電力」「エネルギー」「運輸」「鉄鋼」の4セクターを、重点的に気候関連リスクを把握する「重点管理セクター」に指定しています。
各リスクカテゴリーで想定される気候変動リスク事象と時間軸

(ロ)シナリオ分析
当行では、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価するために、移行リスク・物理的リスクのそれぞれについて、TCFD提言に沿う形で主に気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(Network of Central Banks and Supervisors for Greening the Financial System、略称:NGFS)の気候シナリオを用いたシナリオ分析を実施しています。
移行リスクにおいては、厳しい規制とイノベーションの進展により、産業革命以前に比べて、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑え、2050年頃には二酸化炭素排出ゼロを達成する世界観を前提に、主にNGFSによるNet Zero 2050シナリオ(1.5℃未満シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、GHG排出量と当行与信額の2つを勘案し選定しました。具体的には、上述(イ)の「重点管理セクター」に属する国内外コーポレート与信先のうち大口与信先、炭素関連のプロジェクトファイナンス案件のうち、特に与信額の大きい与信先、及び政策金融機関としての特徴から外国政府向け与信が多いことを踏まえて、脱炭素社会への移行の影響を受けやすい特徴を持つ大口のソヴリン与信先を分析対象としました。
物理的リスクにおいては、急性リスクである高潮・河川洪水・暴風・干ばつ・熱波・森林火災、及び慢性リスクである気温上昇・海面上昇を分析対象ハザード(気候災害)とし、現在実施されている政策のみが維持され物理的リスクが高まる世界観を前提に、主にNGFSのCurrent Policiesシナリオ(3℃上昇シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、当行与信ポートフォリオの特徴を考慮し、ソヴリン与信先、海外事業法人、及びグローバルのプロジェクトファイナンス全件としました。
移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析の結果、案件ごとの特性も踏まえつつ、適切な債権管理を実施するとともに、各国政府や与信先各社との対話・エンゲージメントを継続することや、脱炭素化に向けた取組が計画どおりに行われるようにGXファイナンスなどを通じた支援を実施することの重要性を確認しています。シナリオ分析は、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価し、気候変動に関する様々な将来の状態に対するリスク管理の柔軟性やレジリエンスを高めるために今後も活用していく方針です。より有効な活用を目指し、今後も分析手法やデータ活用方法の改良に向けた不断の取組を行っていきます。
当行は、気候変動に関するリスク(気候関連リスク)への対応の重要性を認識し、2023年に気候関連リスクに関する管理方針を定めました。同方針に基づき、気候関連リスクの認識・評価・管理の態勢整備を行っています。
(イ)リスク管理態勢
当行では、気候関連リスクは、今後の地球環境変化や社会動向次第で発現する形や影響範囲が異なるフォワードルッキングなリスクであり、長期的・俯瞰的視点をもって対処する必要があるリスクであること、また特徴として、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクなどの各リスクカテゴリーに関連するリスクドライバーであり、広範な波及経路で様々な時間軸で顕在化する可能性があるリスクであると認識しています。
こうした認識の下、当行では気候関連リスクについて、上述(1)③の当行のリスク管理態勢を通じた取組に加えて、統合リスク管理の枠組みにおいてトップリスク(リスクが顕在化した場合に当行にもたらされる影響が大きい、特に注意すべきリスク事象)に指定の上、気候変動に関する社会・規制動向や化石燃料案件などを取り巻く環境変化・案件動向のモニタリングなどにより包括的に管理を行っています。
また、当行の業務特性やポートフォリオの特徴に照らした重要度を定性的に評価した結果、当行では特に信用リスク(与信先の業績悪化などに伴う与信関係費用の増加)の重要性が高いことを認識し、優先的にリスク管理の態勢整備を進めています。
具体的な信用リスク管理の取組として、当行では与信先の移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析に取り組んでいます。また、TCFD提言の銀行向け補足ガイダンスにおいて与信集中度の開示が推奨されている炭素関連資産を含むセクターのうち、当行与信額が相対的に大きいセクターである「電力」「エネルギー」「運輸」「鉄鋼」の4セクターを、重点的に気候関連リスクを把握する「重点管理セクター」に指定しています。
各リスクカテゴリーで想定される気候変動リスク事象と時間軸

(ロ)シナリオ分析
当行では、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価するために、移行リスク・物理的リスクのそれぞれについて、TCFD提言に沿う形で主に気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(Network of Central Banks and Supervisors for Greening the Financial System、略称:NGFS)の気候シナリオを用いたシナリオ分析を実施しています。
移行リスクにおいては、厳しい規制とイノベーションの進展により、産業革命以前に比べて、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑え、2050年頃には二酸化炭素排出ゼロを達成する世界観を前提に、主にNGFSによるNet Zero 2050シナリオ(1.5℃未満シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、GHG排出量と当行与信額の2つを勘案し選定しました。具体的には、上述(イ)の「重点管理セクター」に属する国内外コーポレート与信先のうち大口与信先、炭素関連のプロジェクトファイナンス案件のうち、特に与信額の大きい与信先、及び政策金融機関としての特徴から外国政府向け与信が多いことを踏まえて、脱炭素社会への移行の影響を受けやすい特徴を持つ大口のソヴリン与信先を分析対象としました。
物理的リスクにおいては、急性リスクである高潮・河川洪水・暴風・干ばつ・熱波・森林火災、及び慢性リスクである気温上昇・海面上昇を分析対象ハザード(気候災害)とし、現在実施されている政策のみが維持され物理的リスクが高まる世界観を前提に、主にNGFSのCurrent Policiesシナリオ(3℃上昇シナリオ)を用いて2050年までの影響に関する分析を行いました。分析対象は、当行与信ポートフォリオの特徴を考慮し、ソヴリン与信先、海外事業法人、及びグローバルのプロジェクトファイナンス全件としました。
移行リスク及び物理的リスクのシナリオ分析の結果、案件ごとの特性も踏まえつつ、適切な債権管理を実施するとともに、各国政府や与信先各社との対話・エンゲージメントを継続することや、脱炭素化に向けた取組が計画どおりに行われるようにGXファイナンスなどを通じた支援を実施することの重要性を確認しています。シナリオ分析は、気候変動が当行のポートフォリオに将来にわたって与える影響を評価し、気候変動に関する様々な将来の状態に対するリスク管理の柔軟性やレジリエンスを高めるために今後も活用していく方針です。より有効な活用を目指し、今後も分析手法やデータ活用方法の改良に向けた不断の取組を行っていきます。