有価証券報告書-第112期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:44
【資料】
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【項目】
158項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「紙の可能性を追求し、多様な機能材との新結合を図ると同時に、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて、人類・社会に貢献する」という経営理念のもと、機能紙・機能材メーカーとして事業活動を展開しております。
今後も、独自技術を活かした製品・サービスの提供を通じて、お客様や社会のニーズに応え、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(2)経営戦略
当社グループは、第5次中期経営計画に基づき、「超品質の実現」を基本方針として、分離膜支持体を中核とした利益拡大と成長領域の創出を進め、収益基盤の確立に取り組んでまいります。
水処理関連分野につきましては、水資源制約や環境規制強化等を背景に需要拡大が見込まれる中、分離膜支持体用不織布を中心に需要拡大への対応を進めるとともに、品質・機能・供給力を強みとした競争力の強化に取り組んでまいります。
自動車関連分野につきましては、既存用途における需要動向を踏まえながら、コスト競争力の強化や付加価値向上に取り組むとともに、電動化や高機能化等の市場変化への対応を進めてまいります。
また、収益性を重視した事業構造改革を進めるとともに、機能材の用途展開や市場開拓、新規事業創出に向けた取り組みを推進し、収益性の改善と事業領域の拡大に取り組んでまいります。
「超品質」を全社共通の考え方として掲げ、当社グループが培ってきた技術、品質及び顧客基盤といったコアバリューを活かし、お客様の期待を超える価値提供を通じて、持続的な成長を目指してまいります。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、景気の緩やかな持ち直しが期待される一方、中東情勢を含む地政学リスクの高まりに伴う原材料・エネルギー価格への影響や為替相場の変動等により、依然として不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く市場においては、自動車関連分野では電動化の進展等に伴う一部用途の市場環境の変化や需要動向への注視が必要な状況にあります。一方、水処理関連分野では、水資源制約や環境規制強化を背景に、工業用水の処理や再利用用途を中心として需要拡大が見込まれております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、第4次中期経営計画(2024年4月~2026年3月)において「事業ポートフォリオの最適化」と「知的資本のフル活用による経営基盤の強化」を重点課題として掲げ、これらの取り組みを推進してまいりました。第5次中期経営計画においては、これらの成果を踏まえ、収益基盤の確立及び成長領域の創出に取り組みつつ、「超品質の実現~世界一のブランドの確立~」の方針の下、機能材メーカーとしての持続的な成長を目指してまいります。
また、当社グループを取り巻く事業環境は、地政学的緊張の継続に伴う原材料・エネルギー価格の変動、為替変動及びサプライチェーンへの影響等が業績に影響を及ぼすリスクに加え、自動車関連分野における技術革新、政策動向及び競争環境の変化等により、不確実性が一層高まっております。
当社グループは、これらの事業環境の変化及び経営上の重要課題に対し、以下の事項に優先的に取り組んでまいります。
1.成長領域への資源集中と事業構造改革
当社グループは、主力製品の拡販と新製品の開発を両輪として、分離膜支持体を中心とした水処理用途及び自動車・産業用途に展開する機能材料等の重点領域に経営資源を集中してまいります。
特に、水資源問題への対応を背景に需要拡大が見込まれる分離膜支持体については、生産能力・供給体制の強化により安定供給を実現するとともに、重点市場における技術提案力及び顧客対応力の強化により、グローバル市場でのシェア拡大と多用途展開を図ってまいります。
また、「超品質」の実現を通じて、お客様の期待を超える品質・機能を提供するとともに、供給対応力及び提案力の強化に取り組み、当社ブランド価値の向上及び中長期的な競争優位性の確立を図ってまいります。
加えて、自動車分野においては、電動化の進展に加え、市場環境の変化に伴う需要動向の不確実性も踏まえ、リチウムイオンバッテリー(LIB)向け断熱材のほか吸音材等の用途展開及び新規採用の拡大に取り組んでまいります。
他方、既存事業については、製品別・顧客別の採算を可視化し、収益性・成長性・資本効率の観点から品種構成や資源配分の見直しを進めるとともに、不採算領域の見直しを含めた事業構造の再編に取り組んでまいります。
2.原価構造改革と価格適正化による収益体質の強化
当社グループは、原材料・エネルギーコストや為替変動等の外部要因が利益に与える影響を踏まえ、原価低減と販売価格の適正化を一体で推進し、収益体質の強化を図ります。
具体的には、調達先・調達条件の見直しや代替材の検討、複数購買の推進等による調達リスクの低減、工程改善・歩留り改善・生産計画最適化による製造原価の抑制並びに付加価値の訴求に基づく価格適正化を推進いたします。特に、原材料及びエネルギー価格の変動については、調達構造の見直しや代替材の検討等を通じて、その影響の低減に取り組んでまいります。
これらにより、外部環境の変動下においても収益の安定化と利益率の改善を実現してまいります。
3.資本効率の向上と財務体質の強化
当社グループは、新工場稼働等の成長投資を継続する一方、資本効率の向上と財務体質の強化を重要課題として位置付けております。
投資案件については、収益性や回収見通しを十分に踏まえた検討を行い、資本効率を意識した投資判断を推進してまいります。
また、運転資本の適正化及び資産効率の改善等を通じて、ROA等の経営指標の改善と資本コストを意識した経営に取り組んでまいります。
4.人財基盤の強化とDX・AI活用による競争力向上
当社グループは、人手不足が恒常化する環境下において、人材の確保・定着・育成を経営基盤強化の中核に位置付けております。
技能継承を含む人財育成体系の整備、重点領域における技術・営業人材の強化、働きやすさと生産性を両立する職場環境の整備を推進いたします。あわせて、技能継承及び評価技術の高度化を通じて、当社独自の知的資本を組織的に蓄積・活用し、競争優位性の源泉として強化してまいります。
さらに、研究開発・生産・品質・サプライチェーン・間接業務の各領域でDX・AIを活用し、データに基づく意思決定、業務の標準化・自動化、開発スピードの向上を進めることで、限られた経営資源でも高い付加価値を継続的に創出できる体制を構築してまいります。
5.環境対応と事業成長の両立
当社グループは、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて社会に貢献することを使命として掲げております。
製品面では、環境負荷低減に資する材料・機能の提供を通じて顧客課題の解決に貢献するとともに、持続可能な社会の実現に向けた製品・技術開発を推進し、成長分野における事業拡大を図ってまいります。また、生産面では、省エネルギー・廃棄物削減等を通じて環境負荷低減に取り組み、持続可能な事業基盤の強化を図ってまいります。
なお、これらは、サステナビリティに関するマテリアリティ及びKPIと連動した取り組みとして推進してまいります。

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