有価証券報告書-第12期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 15:43
【資料】
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【項目】
115項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大により極めて厳しい状況が続いており、依然として先行き不透明な状態が続いております。当社に及ぼす影響につきましても、予測ができない状況にあります。
しかしながら、当社の事業領域であるモバイルゲーム事業を取り巻く環境につきましては、2019年のスマートフォンやタブレット向けのゲームアプリ市場が大半を占めるオンラインプラットフォーム市場において、前年比104.9%の1兆2,962億円に伸長するなど、日本国内ゲーム市場全体は10年連続で拡大を続けております。さらに、2020年においてはコロナ禍の外出自粛などの影響からゲームで遊ぶ時間が増加し、モバイルゲームに対するユーザーの需要が急増したことで、2019年と比較してインストール数は45%、成長率40%を上回るなど進捗し、今後においても巣ごもり需要の継続などにより拡大傾向が続くことが期待されます。(出典:「ファミ通ゲーム白書2020」、「State of Gaming App Marketing 2020」)
このような事業環境の中、当社では、2020年10月27日に、コミック累計1,450万部突破のアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」をリリースいたしました。本ゲームは、原作ストーリーはもちろん、週刊少年マガジン編集部完全監修の新作ストーリーをフルボイスで体験できます。すでに555万ダウンロードを突破しており、イベント施策を継続的に実施したことで売上収益に貢献いたしました。今後もTVアニメ放送連動企画や魅力的な施策を講じていくことで収益基盤の安定化に努めてまいります。
10周年を迎えました「ぼくのレストラン2」及び「ガルショ☆」は、他社IPとのコラボレーション施策等により、引き続き安定水準を維持しております。「De:Lithe(ディライズ)~忘却の真王と盟約の天使~」は、1周年に向けてゲーム内の活性化を図りました。3周年を迎えました欅坂46・日向坂46公式ゲームアプリ「欅のキセキ/日向のアユミ」、HiGH&LOWシリーズ初となる「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」は、売上高を維持するなか効率的な運営体制の見直しを推し進めました。
新規タイトルの開発につきましては、IPタイトルの開発を進めておりますが、自社開発と共同開発の分散とともに、運営に海外を活用することにより、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築することで、開発費の増加が生じないよう開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、高品質なタイトルの開発を行っております。
なお、当社は、収益構造の最適化の観点でリストラクチャリングを実行しておりますが、当事業年度において本店移転に伴う特別損失、及び人員の適正化に伴う特別退職金を特別損失としてそれぞれ計上しております。また、保有する投資有価証券について、実質価額が著しく低下したため、投資有価証券評価損を特別損失として計上しております。
本店移転につきましては、コロナ禍による在宅勤務実施以降、恒久的在宅勤務に向け試行してまいりましたが、テレワーク(在宅勤務)においても生産性向上が図られ、場所を問わずチーム体制が有効に機能したことが確認され、運用に支障がないことが証明されました。また、通勤時間が不要になり、ワーク・ライフ・バランスが図られるなど従業員のニーズも相応にあることから、テレワーク(在宅勤務)制度導入を決定いたしました。これまで、六本木ヒルズ森タワーを本店とし、サテライトオフィスとしてラピロス六本木を利用し事業を進めてまいりましたが、テレワーク(在宅勤務)制度導入・活用で、ラピロス六本木に集約できると判断し、2020年6月25日の取締役会において、六本木ヒルズ森タワーを閉じ、ラピロス六本木を本店とすることを決定いたしました。その後さらに、より小さなオフィスで対応することが可能と判断し、2021年1月29日開催の取締役会において、ラピロス六本木から六本木電気ビルへ本店を移転することを決定しております。
当該事象により当事業年度において、六本木ヒルズ森タワーに対する残存賃料及びその他移転に伴う諸費用として本店移転損失、原状回復費用に関する減損損失、さらにラピロス六本木に対する残存賃料及びその他移転に伴う諸経費として本店移転損失を計上しております。
これらの結果、当事業年度の業績は、売上高は4,073百万円(前事業年度比2.9%の増加)、営業損失は596百万円(前事業年度は1,456百万円の営業損失)、経常損失は641百万円(前事業年度は1,462百万円の経常損失)、当期純損失は1,044百万円(前事業年度は1,469百万円の当期純損失)となっております。
なお、当社はエンターテインメント事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の資産につきましては、前事業年度末に比べて319百万円増加し、2,047百万円となりました。
これは主に、現金及び預金の増加(前事業年度末比223百万円の増加)、売掛金の増加(前事業年度末比112百万円の増加)、関係会社株式の増加(前事業年度末比29百万円の増加)があった一方で、前払費用の減少(前事業年度末比55百万円の減少)によるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債につきましては、前事業年度末に比べて197百万円増加し、1,206百万円となりました。
これは主に、移転損失引当金の増加(前事業年度末比229百万円の増加)、短期借入金の増加(前事業年度末比435百万円の増加)、その他流動負債の増加(前事業年度末比70百万円の増加)があった一方で、1年内返済予定の長期借入金の減少(前事業年度末比550百万円の減少)によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べて122百万円増加し、840百万円となりました。
これは主に、当期純損失を1,044百万円計上したものの、第三者割当による行使価額修正条項付第13回新株予約権の権利行使及び第9回新株予約権の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ585百万円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末と比べ、430百万円増加し、1,113百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により使用した資金は、734百万円(前事業年度は1,521百万円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,040百万円、売上債権の増加額112百万円があった一方で、移転損失引当金の増加額229百万円、未払又は未収消費税等の増減額131百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は、58百万円(前事業年度は37百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出19百万円、関係会社株式の取得による支出29百万円、敷金及び保証金の差入による支出8百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、1,223百万円(前事業年度は1,213百万円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入1,164百万円、短期借入れによる収入400百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出550百万円によるものであります。
④生産・受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
事業の名称当事業年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前年同期比(%)
エンターテインメント事業(千円)4,073,001102.9
合計(千円)4,073,001102.9

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
相手先前事業年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当事業年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Apple Inc.1,066,99226.91,309,86832.2
グリー株式会社862,19421.8815,97620.0
Google Inc.741,90618.7678,14416.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りについては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内で合理的に判断を行っております。なお、新型コロナウイルス感染症については、収束時期が予測できないため、影響の及ぶ期間を正確に把握することが困難であります。このような状況を踏まえ当社は、会計上の見積りにあたって当該感染の影響が及ぶ期間が長期にわたる可能性があると考えております。これらの見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
②財政状態の分析
財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③経営成績の分析
当事業年度の業績は、売上高4,073百万円(前事業年度比2.9%の増加)となりました。売上原価は3,737百万円
(前事業年度比19.7%の減少)、販売費及び一般管理費は931百万円(前事業年度比22.8%の増加)となり、この結果、営業損失は596百万円(前事業年度は1,456百万円の営業損失)、経常損失は641百万円(前事業年度は1,462百万円の経常損失)、当期純損失は1,044百万円(前事業年度は1,469百万円の当期純損失)となりました。
a.売上高
「ぼくのレストラン2」「ガルショ☆」は10周年を迎え、他社IPとのコラボレーション施策等により、引き続き堅調に推移し、2020年10月に配信開始をした新規タイトル「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」は、イベント施策を継続的に実施したことで好調に推移し、売上高が増加いたしました。この結果、売上高は4,073百万円となりました。
b.売上原価、売上総利益
売上高増加に伴い支払手数料等の変動費の増加はあったものの、売上原価は3,737百万円となりました。これは主に労務費788百万円、既存・新規タイトル制作に伴う外注費767百万円及びプラットフォーム事業者等への支払手数料1,719百万円となり、この結果、売上総利益は335百万円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費は931百万円となりました。これは主に、労務費251百万円、広告宣伝費383百万円、カスタマーサポート等の外注費108百万円となり、この結果、営業損失は596百万円となりました。
d.営業外収益、営業外費用及び経常損益
営業外収益は2百万円、営業外費用は48百万円となりました。営業外収益は主にその他の営業外収益2百万円、営業外費用は主に支払利息43百万円となり、この結果、経常損失は641百万円となりました。
e.特別利益、特別損失及び当期純損益
特別利益は6百万円、特別損失は405百万円となりました。特別利益は新株予約権戻入益であります。特別損失はリストラクチャリングの実行の一環として、本店移転に伴う原状回復費用及び当社の有形固定資産についての減損損失25百万円、残存賃料及びその他移転に伴う諸経費として本社移転損失325百万円、人員の適正化に伴う特別退職金34百万円、保有する投資有価証券の実質価額が著しく低下したことによる投資有価証券評価損19百万円となり、この結果、税引前当期純損失は1,040百万円となり、法人税、住民税及び事業税の計上により、当期純損失は1,044百万円となりました。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤経営戦略の現状と見通し
当社では、創業以来モバイルゲームの企画、開発及び運営を行うことに重点をおき、質の高いサービスをユーザーに提供することで収益基盤を拡大してまいりました。
今後の見通しにつきましては、既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図ってまいります。また、売上収益の拡大を目的に、新規で年間1~2タイトルをリリースしていく方針です。今後の新規タイトルにつきましては、自社開発と共同開発の分散とともに、運営に海外を活用することにより、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築することで、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、開発費の増加が生じないよう努めつつ、高品質なIPタイトルの開発を行ってまいります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主な内容は、モバイルゲームの開発・運営に係る人件費及び外注費並びに広告宣伝費等の運転資金であります。当社では、運転資金につきましては、自己資金及び借入金等により資金調達をしておりますが、必要に応じて資本性の資金調達を実施しております。
当事業年度においては、営業活動により734百万円、投資活動により58百万円を使用し、財務活動により1,223百万円の資金を調達しております。
各項目の主な要因については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑧経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、売上高及び営業利益を継続的に成長させ、企業価値向上を目指してまいりたいと考えております。このため、売上高及び営業利益を重要な指標として位置付けております。
当事業年度の業績は、ブラウザタイトルは引き続き堅調に推移したこと、新規タイトル「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」が好調に推移したこと、収益構造の最適化の観点でリストラクチャリングを実行したことにより増収増益となりました。
当事業年度における売上高は4,073百万円(前事業年度比2.9%の増加)、営業損失は596百万円(前事業年度は1,456百万円の営業損失)となっております。引き続き当該指標の改善に邁進していく所存であります。

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