有価証券報告書-第12期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 10:57
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有報資料

(1)業績
当事業年度における我が国経済は、全般的には緩やかな景気回復傾向がみられる一方で、増税等による可処分所得の伸び悩みや負担増を心配する個人消費性向は払拭されず、また米国新政権への移行、英国EU離脱問題、アジア新興国の景気減速などによる海外経済の不確実性も懸念されており、先行きについては不透明な状況が続いております。
当社が置かれていますEコマース市場は、スマートフォン等の新しいデバイスの普及が成長の拡大を後押ししていることもあり、経済産業省の公表による2015年の国内BtoCのEC市場規模は前年から7.6%増加し13.8兆円となりました。そしてECの浸透を示す指標であるEC化率も年々上昇し、前年から0.38ポイント増の4.75%と堅調に成長していることから、一層の拡大余地のある市場でもあります。また、中古品市場につきましては、環境省による推計では自動車・バイクを除く国内市場規模は1兆円を超えており、その中のEC取引は、多様な業態の参入によって活性化されております。そしてインターネットオークションを利用したCtoC取引と安心を求めるユーザー層が利用するCtoBtoC取引は増加傾向が続き、ECを利用した中古品取引は高まりをみせております。
このような経営環境のもと、当社は「お客様に『価値ある新品と中古品』を安心・安全にお取引できるマーケットを創出すること」を方針として、インターネットにおける中古品取引を可能とする仕組みをいち早く構築し事業展開を推進してまいりました。
当事業年度におきましては、キーワードとして既存ECサイトのさらなる情報充実を図る「深化」、さらなる発展に向けて新しい取り組みを行う「進化」の2つを掲げ、施策を進めてまいりました。ECサイトの継続強化のための多くの施策の一例としては、①Webマーケティングの取り組みとして、フェーズ1では当社での過去の取引データ等の情報を活用し、グループ分けした既存顧客ごとに施策のアプローチを実施しました。フェーズ2ではEC会員マイページで手持ちのアイテムを登録する「マイアイテム」、購入したい商品や気になる商品を登録する「欲しいリスト」を追加し、その登録内容に関する商品情報や販売価格、買取価格の変更などの最新情報をタイムリーにお知らせする機能を導入しました。さらにマイページ上で設定した条件に合致する商品の入荷情報をメールでお知らせする「入荷お知らせメール」機能を加え、EC会員に向けたOne To Oneアプローチへの取り組みに注力してまいりました。②商品掲載画像を最大30枚へ増量し、商品知識豊富なスタッフによるコメントにより商品ページを充実させるなど、情報量の増加に取り組みました。③商品を選ぶ際に参考にする大事な要素であるレビューページ「コミュレビ」では検索機能、評価機能、画像掲載機能を新たに搭載することで、投稿数の増量と掲載レビューの質が高まるように努めました。④カメラ事業では顧客に「価値ある商品」を末永く使用して頂くために、購入時に付与される保証期間が切れるタイミングで加入できる、機材の点検・清掃と1年間の保証延長がセットになった「いつまでも安心保証」をカメラ業界初のサービスとして開始しました。
これら新たな施策に加え、「先取交換」、「ワンプライス買取」等の従来のECを主軸としたサービスも推し進めたことで、EC会員数は堅調に増加し30万人を突破しました。このEC会員の増加を背景にEC売上高を大きく伸長させることで、インバウンド需要の落ち込みを吸収し、売上高は24,996,074千円(前年同期比10.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、買取販売強化のための営業施策費用、EC売上高増加に伴うクレジット利用手数料と他社ポータルサイト取引増加に伴うサイト利用手数料等の増加がありました。一方で前事業年度は、新基幹システムが稼働された直後の一時的運用費、関連備品購入費が発生、また株式市場変更にともなう諸経費等が一時的に発生していたことでの反動減もあり、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.3%低下し12.4%となり、結果、3,105,409千円(同7.2%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は1,096,980千円(同31.8%増)、経常利益は1,078,276千円(同31.3%増)となり、当期純利益では741,092千円(同32.2%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
[カメラ事業]
Webマーケティングの取り組みとして、先ずはセグメントされたグループごとの顧客へ個別の販売施策を実行し、次に「欲しいリスト」の登録情報に基づく販売施策によりOne To Oneアプローチを推し進めました。ECサイトの情報充実を図るために、様々な側面からのカメラ本体や付属品に至るまでの中古品画像の掲載、専門スタッフによるコメントの充実、レビューページ「コミュレビ」の機能向上と投稿促進、「MAP TIMES」等の各種情報サイトの内容拡充を図ることで、カメラや写真に関する多様な情報の提供に努めました。買取販売におきましては、これまで同様に、ECでの施策に注力し、「先取交換」、「買取リピーター」等のサービスを推し進めました。また、カメラ機材の買い替えを促進する一方で、購入した商品を末永く継続使用するユーザーに向けては、購入時に付与される保証期間が切れるタイミングで、一定の料金で1年間の保証延長と点検・清掃がセットで受けられる「いつまでも安心保証」を今後の持続的な収益確保のための新たなサービスとして開始しました。これらの施策が奏功したことで、店舗での訪日外国人向け販売の減少はありましたが、売上高は18,131,457千円(前年同期比9.4%増)、セグメント利益は1,442,482千円(同23.4%増)となりました。
[時計事業]
ECサイトでは、デザイン、素材、機能など20項目以上の複合条件設定可能な検索機能「こだわり検索」を導入し、今まで以上にスムーズに絞り込みができ、且つ楽しく買い物ができるようになりました。また、取扱いブランドと価格帯の幅を拡げて品揃えを拡充する一方で、商品掲載の際には様々な側面からの画像や装着イメージの画像を増量し、超高解像度写真を採用するなどで高額品でもより安心して購入できるよう改善に努めました。ブランドごとの買取専用ページや入荷情報ページ、レディース商品専用ページの開設等による利便性の向上、ブログを利用した時計に関する書き込みの公開頻度を高めることなどで情報発信にも努めました。訪日外国人向け販売の減少はありましたが、EC売上高の大幅な増加とあわせて店舗一般顧客の売上高増加もあり、売上高は6,013,727千円(前年同期比13.4%増)、セグメント利益は307,624千円(同33.0%増)となりました。
[筆記具事業]
独創的なオリジナル商品をシリーズ化した中で、日本の生物の色の一部を再現した万年筆インクや、京野菜をモチーフとして国内メーカーの人気万年筆をベースに別注された万年筆などの新作を生み出しました。あわせて国内外の人気ブランド万年筆の取扱いと書斎を飾る各種小物類の取扱い拡充を推し進めることなどで、専門店としての特色を打ち出すことを行ってまいりました。EC販売チャネルとしては4つ目となる「KINGDOM NOTE Yahoo!ショッピング店」も出店し、売上高は511,212千円(前年同期比8.6%増)となりましたが、中古品を中心としたセールの実施などにより売上総利益率が低下、また、販売力アップのための諸経費の増加などもあったことでセグメント利益は46,860千円(同14.4%減)となりました。
[自転車事業]
正規取扱いメーカーを着実に増やすことや電動アシストバイクの取扱いの開始など、商品開拓に注力し、品揃えの拡充を図りました。ECサイトでは商品掲載点数の大幅増量、各種コンテンツ内容の充実、スマートフォン向け画面の改修などによるEC客数の増加で売上高は伸長しました。店舗では各種イベントを実施することで活性化を図りましたが十分な集客はできず客数が減少、ロードバイク本体、ホイール等の高単価商品の販売に繋がらなかったために客単価も下落し、売上高は減少しました。他社ポータルサイトでの取引の増加により、サイト利用手数料の増加もあったことで、売上高は339,677千円(前年同期比5.8%減)、セグメント損失は14,103千円(前年同期は7,480千円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、644,420千円となり、前事業年度末と比較して137,991千円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、388,047千円(前年同期比330.6%増)となりました。これは、主として税引前当期純利益1,077,805千円、売上債権の増加額285,517千円、たな卸資産の増加額451,601千円、法人税等の支払額230,504千円、その他の営業キャッシュ・フロー214,099千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、122,016千円(前年同期比63.4%減)となりました。これは、主として無形固定資産の取得による支出90,858千円、差入敷金保証金の差入による支出19,630千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、128,040千円(前年同期は257,562千円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純増加額300,000千円、長期借入れによる収入500,000千円、長期借入金の返済による支出832,601千円、配当金の支払額95,763千円によるものであります。

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