有価証券報告書-第10期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「質の高い総合金融サービスの提供を通じ、地域とともに、ゆたかな未来を創り続けます。」をグループ経営理念に掲げ、グループの創意を結集し、地域の持続的成長に貢献していく方針です。また、当社グループの「長期ビジョン2030」において「地域とともにあゆむ価値創造グループ」を目指す姿に掲げ、株式会社常陽銀行と株式会社足利銀行が培ってきたお客さま、地域とのリレーション、地域への深い理解を維持・深化しつつ、広域ネットワークを活用した経済交流圏域の広がりの追求、総合金融サービスの規模・範囲の拡大を図り、「地域産業の掘り起し、地域経済の活性化や新たな市場創造」に取り組み、地域とともに持続的成長を目指してまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
①金融経済環境
2025年度のわが国経済は、米国の通商政策変更に伴う不透明感やサプライチェーンへの影響が見られたものの、賃金上昇と雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、年度終盤には中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の乱高下や地政学リスクの再燃等、先行きに対する警戒感が高まりました。
当社グループの主要営業地盤である北関東地域においても、物価上昇や一部の生産活動に弱さが見られたものの、個人消費や雇用情勢の緩やかな持ち直し等により、概ね同様の動きとなりました。
金融市場における円の対米ドル相場は、年度上半期は日本の財政悪化に対する懸念や米国の政策金利引き下げの動き等があるなか140円から150円台のレンジを中心に推移しました。しかし、年度下半期には地政学リスクの高まりに加え、内外金利差の継続や国内からの資本流出の動き等を背景に、一時160円台まで円安が進む展開となりました。
日経平均株価は、期初こそ通商問題への懸念から軟調に推移したものの、その後は米中間の緊張緩和や先端技術分野への投資需要、企業の株主還元強化や資本効率の改善を評価した海外投資家からの資金流入等により過去最高値を更新しました。年度末にかけては地政学リスクの再燃により調整局面を迎えたものの、2026年3月31日の終値は51,063円となり、前年度末を大きく上回って取引を終了しました。
国内金利は、物価・賃金の動向を背景に日本銀行による追加利上げが実施され、政策金利は12月に0.75%程度と約30年ぶりの水準へ引き上げられました。長期金利は、政府の財政政策の積極化や金融政策の正常化を見込んだ動き等から上昇基調を辿り、年度末には2.3%台となり、長らく続いた超低金利環境から「金利のある世界」への本格的な移行を印象づけた一年となりました。
②経営環境
地域金融機関を取り巻く経営環境は、人口減少・少子高齢化等に伴う地域経済の縮小懸念に加え、人手不足の深刻化、気候変動への対応、さらに地政学リスクの高まりなど、先行き不透明な外部環境への機動的かつ的確な対応が求められております。一方で、「金利のある世界」への移行による収益性の改善や、DXの進展による生産性向上への期待が高まっております。こうした環境変化は、当社グループの収益構造やビジネスモデル、リスク管理態勢に中長期的な影響を及ぼす可能性があると認識しています。
③優先的に対処すべき課題
当社グループは、地域課題の解決を通じて創出する「社会的価値」と、事業活動を通じた「経済的価値」の双方の価値を向上させる好循環を生み出すことにより、グループ全体の企業価値を高め、地域社会とともに持続的な成長を目指してまいります。
「第4次グループ中期経営計画」において設定した5つの重要課題(マテリアリティ)である、①地域産業の成長支援、②安心で豊かな暮らしへの貢献、③脱炭素社会・環境保全への貢献、④お客さまに選ばれ続けるサービスの提供、⑤価値創造を支える経営基盤の強化、の解決に向けた取り組みを一段と加速させ、企業価値の最大化に引き続き邁進してまいります。
≪マテリアリティの特定プロセス≫
(ⅰ)ステークホルダーの明確化
短期及び中長期的の両方の視点から、当社グループに関連するステークホルダーとして以下を特定しました。
・地域社会(法人・個人顧客、地域住民・団体・企業等、地方公共団体)
・従業員
・株主・投資家
・自然資本
(ⅱ)当社グループにおけるビジネス課題と社会課題のリストアップ
環境、社会、経済、及び経営基盤の観点から作成したビジネス課題と社会課題のロングリストをもとに、当社グループ及びステークホルダーと関連性が高い課題(ショートリスト)を抽出しました。
(ⅲ)重要性評価
ショートリストの各項目について、当社グループとステークホルダーそれぞれにとっての重要性を評価しました。
・当社グループにとっての重要性:主に財務上の重要性(リスク・機会)の観点
・ステークホルダーにとっての重要性:主に社会・環境に対するインパクトの観点
(ⅳ)マテリアリティの特定
重要性評価の結果に基づき作成したマテリアリティマトリクスを用いて、当社グループとステークホルダー双方にとって重要な社会課題を絞り込み、5つのカテゴリーに整理しました。そのカテゴリーをグループサステナビリティ方針に則して重要課題(マテリアリティ)として特定しました。
(ⅴ)意思決定
経営会議及びサステナビリティ委員会にて評価・検討し、特定したマテリアリティについて取締役会の承認を経て決定しました。
第4次グループ中期経営計画では、これら5つのマテリアリティとその解決に向けた戦略を統合させ、以下の「社会課題解決戦略」、「事業ポートフォリオ戦略」、「経営基盤強靭化戦略」を3つの基本戦略として諸施策を展開しております。
(3)中期的な経営戦略
①社会課題解決戦略
社会課題解決戦略では、マテリアリティである「地域産業の成長支援」、「安心で豊かな暮らしへの貢献」、「脱炭素社会・環境保全への貢献」に紐づく社会課題解決への取り組みを通じ、事業収益の拡大とともにポジティブな社会的インパクトを創出し、持続可能な地域社会の実現への貢献による社会的価値の創造を目指してまいります。
②事業ポートフォリオ戦略
資本収益性の向上による経済的価値の創造に向け、有形・無形の経営資源を相対的にリスク対リターンの高いセグメントでのリスクテイクや持続可能な地域社会の実現に向けたコンサルティング機能の提供へと戦略的に振り向け、事業成長を目指してまいります。
また、相対的にリスク対リターンの低いセグメントでは、リスク対リターンの向上を重視し、リスクテイクの種類・手法を多様化する中で改善を図っていきます。
③経営基盤強靭化戦略
社会的価値と経済的価値双方の創造に向け、価値創造を支える経営基盤を強靭化することにより、持続的成長に向けた進化を加速させていきます。
これらの活動により、地域課題の解決を通じた「社会的価値」の創出と事業活動を通じた「経済的価値」の双方を向上させ、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、第4次グループ中期経営計画の中で、当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は以下のとおり定めております。以下の経営指標を活用して社会的価値、経済的価値双方の創造による企業価値向上を図り、「地域とともにあゆむ価値創造グループ」を目指します。
第4次グループ中期経営計画経営指標(2026年3月期から2028年3月期)
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「質の高い総合金融サービスの提供を通じ、地域とともに、ゆたかな未来を創り続けます。」をグループ経営理念に掲げ、グループの創意を結集し、地域の持続的成長に貢献していく方針です。また、当社グループの「長期ビジョン2030」において「地域とともにあゆむ価値創造グループ」を目指す姿に掲げ、株式会社常陽銀行と株式会社足利銀行が培ってきたお客さま、地域とのリレーション、地域への深い理解を維持・深化しつつ、広域ネットワークを活用した経済交流圏域の広がりの追求、総合金融サービスの規模・範囲の拡大を図り、「地域産業の掘り起し、地域経済の活性化や新たな市場創造」に取り組み、地域とともに持続的成長を目指してまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
①金融経済環境
2025年度のわが国経済は、米国の通商政策変更に伴う不透明感やサプライチェーンへの影響が見られたものの、賃金上昇と雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、年度終盤には中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の乱高下や地政学リスクの再燃等、先行きに対する警戒感が高まりました。
当社グループの主要営業地盤である北関東地域においても、物価上昇や一部の生産活動に弱さが見られたものの、個人消費や雇用情勢の緩やかな持ち直し等により、概ね同様の動きとなりました。
金融市場における円の対米ドル相場は、年度上半期は日本の財政悪化に対する懸念や米国の政策金利引き下げの動き等があるなか140円から150円台のレンジを中心に推移しました。しかし、年度下半期には地政学リスクの高まりに加え、内外金利差の継続や国内からの資本流出の動き等を背景に、一時160円台まで円安が進む展開となりました。
日経平均株価は、期初こそ通商問題への懸念から軟調に推移したものの、その後は米中間の緊張緩和や先端技術分野への投資需要、企業の株主還元強化や資本効率の改善を評価した海外投資家からの資金流入等により過去最高値を更新しました。年度末にかけては地政学リスクの再燃により調整局面を迎えたものの、2026年3月31日の終値は51,063円となり、前年度末を大きく上回って取引を終了しました。
国内金利は、物価・賃金の動向を背景に日本銀行による追加利上げが実施され、政策金利は12月に0.75%程度と約30年ぶりの水準へ引き上げられました。長期金利は、政府の財政政策の積極化や金融政策の正常化を見込んだ動き等から上昇基調を辿り、年度末には2.3%台となり、長らく続いた超低金利環境から「金利のある世界」への本格的な移行を印象づけた一年となりました。
②経営環境
地域金融機関を取り巻く経営環境は、人口減少・少子高齢化等に伴う地域経済の縮小懸念に加え、人手不足の深刻化、気候変動への対応、さらに地政学リスクの高まりなど、先行き不透明な外部環境への機動的かつ的確な対応が求められております。一方で、「金利のある世界」への移行による収益性の改善や、DXの進展による生産性向上への期待が高まっております。こうした環境変化は、当社グループの収益構造やビジネスモデル、リスク管理態勢に中長期的な影響を及ぼす可能性があると認識しています。
③優先的に対処すべき課題
当社グループは、地域課題の解決を通じて創出する「社会的価値」と、事業活動を通じた「経済的価値」の双方の価値を向上させる好循環を生み出すことにより、グループ全体の企業価値を高め、地域社会とともに持続的な成長を目指してまいります。
「第4次グループ中期経営計画」において設定した5つの重要課題(マテリアリティ)である、①地域産業の成長支援、②安心で豊かな暮らしへの貢献、③脱炭素社会・環境保全への貢献、④お客さまに選ばれ続けるサービスの提供、⑤価値創造を支える経営基盤の強化、の解決に向けた取り組みを一段と加速させ、企業価値の最大化に引き続き邁進してまいります。
≪マテリアリティの特定プロセス≫
(ⅰ)ステークホルダーの明確化
短期及び中長期的の両方の視点から、当社グループに関連するステークホルダーとして以下を特定しました。
・地域社会(法人・個人顧客、地域住民・団体・企業等、地方公共団体)
・従業員
・株主・投資家
・自然資本
(ⅱ)当社グループにおけるビジネス課題と社会課題のリストアップ
環境、社会、経済、及び経営基盤の観点から作成したビジネス課題と社会課題のロングリストをもとに、当社グループ及びステークホルダーと関連性が高い課題(ショートリスト)を抽出しました。
(ⅲ)重要性評価
ショートリストの各項目について、当社グループとステークホルダーそれぞれにとっての重要性を評価しました。
・当社グループにとっての重要性:主に財務上の重要性(リスク・機会)の観点
・ステークホルダーにとっての重要性:主に社会・環境に対するインパクトの観点
(ⅳ)マテリアリティの特定
重要性評価の結果に基づき作成したマテリアリティマトリクスを用いて、当社グループとステークホルダー双方にとって重要な社会課題を絞り込み、5つのカテゴリーに整理しました。そのカテゴリーをグループサステナビリティ方針に則して重要課題(マテリアリティ)として特定しました。
| 当社グループ・ステークホルダー双方にとって重要な社会課題 | → | マテリアリティ | ||
| 人口減少・経済規模の縮小 | 当社グループの事業を通じて解決に貢献するカテゴリー | 事業マテリアリティ | ||
| 地域住民の安心・安全の確保、 人生100年時代への対応 | 地域産業の成長支援 | |||
| 安心で豊かな暮らしへの貢献 | ||||
| 気候変動・環境保全 | 脱炭素社会・環境保全への貢献 | |||
| サービス品質・利便性の向上と維持 | 当社グループの事業を支える経営基盤として持続的に強化に取り組むカテゴリー | 経営基盤マテリアリティ | ||
| 健全なグループ経営のための ガバナンス | お客さまに選ばれ続けるサービスの提供 | |||
| 価値創造を支える経営基盤の強化 | ||||
(ⅴ)意思決定
経営会議及びサステナビリティ委員会にて評価・検討し、特定したマテリアリティについて取締役会の承認を経て決定しました。
第4次グループ中期経営計画では、これら5つのマテリアリティとその解決に向けた戦略を統合させ、以下の「社会課題解決戦略」、「事業ポートフォリオ戦略」、「経営基盤強靭化戦略」を3つの基本戦略として諸施策を展開しております。
(3)中期的な経営戦略
①社会課題解決戦略
社会課題解決戦略では、マテリアリティである「地域産業の成長支援」、「安心で豊かな暮らしへの貢献」、「脱炭素社会・環境保全への貢献」に紐づく社会課題解決への取り組みを通じ、事業収益の拡大とともにポジティブな社会的インパクトを創出し、持続可能な地域社会の実現への貢献による社会的価値の創造を目指してまいります。
②事業ポートフォリオ戦略
資本収益性の向上による経済的価値の創造に向け、有形・無形の経営資源を相対的にリスク対リターンの高いセグメントでのリスクテイクや持続可能な地域社会の実現に向けたコンサルティング機能の提供へと戦略的に振り向け、事業成長を目指してまいります。
また、相対的にリスク対リターンの低いセグメントでは、リスク対リターンの向上を重視し、リスクテイクの種類・手法を多様化する中で改善を図っていきます。
③経営基盤強靭化戦略
社会的価値と経済的価値双方の創造に向け、価値創造を支える経営基盤を強靭化することにより、持続的成長に向けた進化を加速させていきます。
これらの活動により、地域課題の解決を通じた「社会的価値」の創出と事業活動を通じた「経済的価値」の双方を向上させ、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、第4次グループ中期経営計画の中で、当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は以下のとおり定めております。以下の経営指標を活用して社会的価値、経済的価値双方の創造による企業価値向上を図り、「地域とともにあゆむ価値創造グループ」を目指します。
第4次グループ中期経営計画経営指標(2026年3月期から2028年3月期)
| 目標とする経営指標 | 算出方法 | 当該経営指標を利用する理由 |
| 連結ROE (純資産ベース) | 親会社株主に帰属する当期純利益÷((期首自己資本+期末自己資本)÷2) | 経営の効率性を追求するため |
| 連結純利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 事業の成長性を追求するため |
| 付加価値額 (取引先の成長支援に当社グループが主体的に関与した先の付加価値額) | 付加価値額=経常利益+人件費+賃借料+減価償却費+金融費用+租税公課 (注)日銀方式により算出。 | 地域経済への貢献を追求するため |