有価証券報告書-第27期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:42
【資料】
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【項目】
171項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「環境問題に技術と知恵で立ち向かう」というパーパスに基づき、「環境問題の解決と健やかな環境づくりを推進し、持続可能な社会の構築に貢献する」というビジョンを掲げて、「環境保全に役立つサービスや製品の提供」をミッションとしております。「地盤環境・エネルギーに関わる問題解決を担う企業集団」として社会的課題を解決し、持続可能な社会の構築に貢献するために、以下の3つの事業を展開しております。
① 土壌汚染対策事業
② ブラウンフィールド活用事業
③ 自然エネルギー事業
当社グループでは、上記事業を通して取り組む重要課題として以下に示す4つを定めております。
① 安心・安全な国土利用への貢献(土壌汚染対策事業)
② 循環型社会の実現への貢献(ブラウンフィールド活用事業、自然エネルギー事業)
③ 脱炭素社会の実現への貢献(自然エネルギー事業)
④ 環境問題解決で国際社会への貢献(土壌汚染対策事業、自然エネルギー事業)
また、以下に示す6つの経営方針のもとで事業を実施し差別化を図り、企業価値の最大化を目指してまいります。
① 顧客満足を第一に考え、成果、品質、価格、アフターサービスにおいて、期待以上に満足してもらえるように継続的な改善に努める
② 競争力のあるサービスと製品を提供し続けるために、バイタリティーとスピードをもって技術革新に挑戦し、新たなイノベーションの創出を目指す
③ 展開する事業領域内において№1を目指す
④ 国内で事業基盤を固めグローバルに展開することを目指す
⑤ グループの相乗効果と総合力を生かして、継続的で質の高い成長を目指す
⑥ 社員が安心して業務を遂行できるように、社内環境・待遇の継続的な改善に努める
(2) 経営戦略等
当社グループは2026年5月15日に2031年3月期を最終年度とする「中期経営計画2030」を公表いたしました。同計画においては、「100年成長する会社の基礎を創る~ステークホルダーすべてが誇れる会社へ~」を基本方針に掲げ、持続可能な「環境」と「企業」の両立を図りつつ、中長期的な企業価値の向上を目指しております。具体的には、以下の成長戦略を推進するとともに、キャッシュアロケーション方針の明確化のもと、株主還元及び成長投資のバランスを図り、適切な財務レバレッジを活用した資本コントロールを実施してまいります。
① 土壌汚染対策事業(新:環境ソリューション事業)
・リスク評価から原位置浄化までの一貫したソリューション提供による受注拡大
・リスク評価との連携及びDX活用による施工モデルの高度化
・PFAS地下水対策工法の展開と水処理分野の内製化の推進
・部門横断的な連携強化による営業力の向上
・特定分野における建築案件の受注拡大
・M&Aを契機とした環境リスク対応の高度化とグローバル展開の推進
② ブラウンフィールド活用事業(新:不動産再生事業)
・開発・改修を含む企画開発力の強化による付加価値向上
・金融機関及び専門家との連携強化
・環境ソリューション事業との連携による差別化の推進
・保有資産の適切な入れ替えによる資本効率の向上
・アセットタイプの拡充による収益機会の多様化
・インサイドセールスの活用による営業効率の向上
・自然エネルギー事業との連携による土地活用の高度化
・関東圏以外へのエリア展開の推進
③ 自然エネルギー事業
・FIP制度の活用やCO₂削減ニーズへの対応による事業機会の拡大
・CO₂削減、気候変動への対応
・オンサイト/オフサイトPPAモデルの展開強化
・キャピタルリサイクルの推進による成長の加速
・成長性の高い国・地域及び事業分野への海外展開の推進
・エネルギー需要の拡大及び価格上昇への対応並びに電力需給の安定化及び調整力ニーズの拡大への対応
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「中期経営計画2030」において、連結売上高、営業利益、ROE等の経営指標を設定し、その達成に向けて取り組んでまいります。
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(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上・財務上の課題
当社グループの属する土壌汚染関連業界の国内市場は、2019年4月の土壌汚染対策法の一部改正により土壌汚染調査の契機が拡大し、年間の調査件数は増加傾向が続いておりますが、完全浄化から土地利用目的に応じた健康被害防止に目的を絞った合理的な対策手法へのシフトが進み、調査・対策の受注高は年間700~900億円程度でほぼ増減なく推移しております。収益拡大のためには、土壌汚染対策事業における土壌汚染調査と土壌汚染浄化工事だけでなく、ブラウンフィールド活用事業におけるそれらと連動する土壌汚染地の買取や利活用サービスを包括的に市場に投入して、顧客の幅広いニーズに応えることが不可欠だと認識しております。
自然エネルギー事業については、固定価格買取制度(FIT制度)に依存しない事業スキームの構築を進めており、多様な需要に対応してまいります。一方、太陽光発電所の経年劣化に伴う発電量低下への対応が必要であり、発電量の向上に向けた施策に加え、蓄電池の活用を含む適切な維持管理の徹底が重要な課題であると認識しております。
これらを踏まえて、以下のような課題に取り組み、競合他社とのより一層の差別化を図ることにより、業容の拡大に努めてまいります。
① 土壌汚染対策事業とブラウンフィールド活用事業との相乗効果の最大化
当社グループは、株式会社エンバイオ・リアルエステートを通してクリーニング工場やガソリンスタンド等の小規模な土壌汚染地の買取・浄化・再販事業(ブラウンフィールド活用事業)で数多くの実績を蓄積してまいりました。株式会社土地再生投資のノウハウ活用による規模の効果と土壌汚染地の出口戦略の多様化に寄与することによって、土壌汚染対策事業とブラウンフィールド活用事業との相乗効果の最大化を目指しておりますが、現時点では、産業用地の土地取引における潜在的な売手となる土地所有者の情報入手とアプローチが課題であると認識しております。グループ横断的なコンサルティング営業を徹底し、土壌汚染対策から土壌汚染地活用までのワンストップソリューションによる事業拡大に努めてまいります。
② 土壌汚染対策事業における品質管理及びリスク管理の強化
土壌汚染対策事業においては、顧客開拓が奏功し大型の土壌汚染対策工事が増えてまいりました。大型案件については、品質管理や原価管理の巧拙により利益が変動する事業リスクが大きいと認識しております。営業担当、技術担当、工事担当が複眼的に案件を俯瞰する品質管理体制を徹底して品質の向上と原価の低減を図るとともに、安全管理担当・品質管理担当を中心に安全対策のより一層の徹底を図ることでリスク管理に努めてまいります。
また、受注金額が一定金額を超える土壌汚染対策工事については、工事進行基準を適用し、月次でのタイムリーな原価管理による精度向上に努めてまいります。
③ 土壌汚染対策事業における多様な技術及びノウハウによる競争力の強化
現在までに多数の企業の参入と様々な土壌浄化技術が実用化された結果、国内では土壌汚染リスクに対する顧客の理解が進み、競合企業間での競争が激しく、工事単価の低価格化が進んでおります。同時に新たな汚染物質として、欧米では問題化してきたPFAS(PFOA、PFOS)に関する関心が高まってまいりました。こうした市場環境においては、掘削除去に偏重していた顧客ニーズにも変化が見られ、多様な技術やノウハウによる高付加価値サービスで他社との差別化を図ることが、競争力強化の鍵と認識しております。顧客ニーズに迅速に対応できるよう、技術戦略部を中心に新技術、新工法の開発・導入・提案体制を強化し、大学との共同研究による汚染物質分解微生物を用いた開発、米国から新たな原位置透過壁工法(プルームストップ工法)の導入、新規対象物質PFAS(PFOA、PFOS)に対応した対策技術の開発、PFAS(PFOA、PFOS)フリー製品の販売等を行ってまいります。
施工実績数と低事故率により審査を通過し、国内企業では初めて付保できた責任施工保証保険及びこれまで蓄積してきた土壌浄化工事の設計・責任施工ノウハウを裏付けとして、土壌汚染対策工事の費用総額を保証するサービス(プレアセスメント調査)を商品化いたしました。土壌汚染リスクを早期に確定させたい土地所有者やデベロッパー向けのリスク移転商品として拡販を行ってまいります。
④ ブラウンフィールド活用事業におけるコンサルティング営業の強化
取り扱う物件の規模を中規模から大規模にスケールアップすることによる収益の拡大を目指しておりますが、不動産市況が活況で大手不動産各社の仕入が旺盛であり、かつ、多少の土壌汚染リスクは許容した上で購入しているため、大型物件の仕入競争が激しくなっております。土地所有者から土壌汚染問題の相談を受け、リスク評価と解決策を提案する際に、一案として買取を提案するといったコンサルティング営業を強化することに加え、信託銀行や大手不動産仲介から土壌汚染の可能性のある産業用地売却に関する情報量を増やし、大手不動産各社との差別化を図ってまいります。
⑤ ブラウンフィールド活用事業における資本効率の改善
ブラウンフィールド活用事業では、販売用不動産及び収益物件を購入しており、案件ごとの販売計画、収益計画の管理強化による資本効率の改善が課題と認識しております。収益物件の入れ替えを進めることで、販売用不動産と収益物件の構成の見直し、また、販売用不動産の販売サイクルの短縮に努めることで、資本効率の改善を図ってまいります。
⑥ 自然エネルギー事業の強化
自然エネルギー事業においては、オンサイト/オフサイトPPA事業の拡大に加え、太陽光発電に代わる電源の開発及び海外での発電事業等、FIT制度に依存しない事業の拡大が課題であると認識しております。このため、新たな国、地域における太陽光発電事業や系統用蓄電池事業等、多岐にわたる取組を推進してまいります。
具体的には、再生可能エネルギー需要の拡大を踏まえ、屋根の有効活用の推進に取り組むとともに、既設太陽光発電所のポテンシャルを最大限に引き出すため、リパワリングや蓄電池併設等の施策を検討してまいります。
⑦ 海外事業におけるリスクコントロールの強化
海外事業においては、国・地域ごとの制度変更や許認可取得の不確実性、物価・人件費上昇、為替変動等により事業環境の変化が激しいと認識しております。投資効率と事業の健全性を確保するため、投資判断プロセス、現地法規制・許認可対応のモニタリング、契約・ガバナンス、コスト・資金管理、出口戦略の明確化を通じ、リスクコントロールを一層強化してまいります。
⑧ 人材の確保、育成
事業の継続的な発展を実現するためには、優秀な人材を十分に確保することとその育成が不可欠ですが、当社グループが小規模会社であることや知名度が低いことなどから、人材の採用が課題であると認識しております。新卒の採用活動に力を注ぐとともに将来を担う若手社員の積極採用、性別・国籍・年齢を問わない採用方針、カムバック採用を含む幅広い採用活動を実施してまいります。また、管理職研修によるマネジメント能力の強化、大学等外部専門機関の専門研修による高度技能者の育成、当社グループ独自のDLD制度(分散型学習及び開発制度)の予算化により、自主的な開発意欲の支援等の施策を展開して人材育成の強化に取り組んでまいります。
さらに給与ベースアップの実施、資格手当制度による資格保有者の優遇、希望すれば遠隔地での勤務や完全リモートワークを可能とするIT環境の整備、働きやすい環境を意識したオフィスの増床など給与体系の充実化や働き方改革、職場環境の改善等に取り組んでまいります。

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