有価証券報告書-第19期(令和1年7月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 15:57
【資料】
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【項目】
145項目
(3)【監査の状況】
① 監査役監査の状況
監査役監査につきましては、当社の監査役会は独立性を確保した社外監査役3名で構成されており、監査役会は原則として毎月1回開催しております。また監査役は毎期策定される監査計画書に基づき、取締役会等の重要な会議に出席し、意思決定の過程を監査する他、重要な決裁書類の閲覧等により業務執行状況や会計処理に関する監査を行っております。
なお、社外監査役並木安生は、公認会計士及び税理士として豊富な経験と会計税務及びM&Aに関する専門知識を有しております。
当事業年度において監査役会を月1回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとおりであります。
氏 名開催回数出席回数
若林 博史33
増永 健88
並木 安生1111
佐藤 有紀1111

監査役会における主な検討事項として、直前事業年度(2019年6月期)に発覚した不適切会計に関する第三者委員会報告書及び2019年5月10日に公表いたしました改善計画に基づき、今後の不適切会計再発防止のため、不正リスク及び誤謬リスクについて重点監査項目としております。
また、常勤監査役の活動として、重点監査項目への監査として、取締役会等の意思決定の監査、内部統制システムに係る監査および企業情報開示体制の監査を実施するとともに、重要な会議に出席し必要があれば指摘及び提言を行っております。
② 内部監査の状況
内部監査につきましては、独立組織として社長に直属している内部監査室(3名)が実施しております。内部監査担当者は、業務の有効性及び効率性等を担保することを目的として、代表取締役による承認を得た内部監査計画に基づいて内部監査を実施し、監査結果を代表取締役に報告するとともに、監査対象となった被監査部門に対して業務改善等のために指摘を行い、後日、改善状況を確認します。内部監査担当者は、監査役及び会計監査人と定期的に会合を開催しており、監査に必要な情報について、共有化を図っております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
アスカ監査法人
b.継続監査期間
2年間
c.業務を執行した公認会計士
指定社員 業務執行社員 若尾 典邦氏
指定社員 業務執行社員 石渡 裕一朗氏
d.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士2名、その他3名
e.監査法人の選定方針と理由
監査法人の選定方針は、当社グループを形成する企業の数や事業領域の範囲に加え、独立性、監査品質及び報酬水準を総合的に勘案して選定するものとしております。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の監査計画に基づく監査実施状況や監査報告書を通じて、監査の相当性判断を協議しています。また「会計監査人監査報告監査調書」等により評価基準を作成し評価を行っており、会計監査人との意見交換や監査実施状況を通じて、独立性と専門性の有無について確認を行っています。
g.監査法人の異動
当社の監査法人は次のとおり異動しております。
前々連結会計年度及び前々事業年度 有限責任 あずさ監査法人
前連結会計年度及び前事業年度 アスカ監査法人
なお、臨時報告書に記載した事項は次のとおりであります。
(1) 異動に係る監査公認会計士等の名称
① 選任する監査公認会計士等の名称 アスカ監査法人
② 退任する監査公認会計士等の名称 有限責任 あずさ監査法人
(2) 異動の年月日
2018年12月14日
(3) 退任する監査公認会計士等が直近において監査公認会計士等となった年月日
2017年9月25日
(4) 退任する監査公認会計士等が直近3年間に作成した監査報告書等における意見等に関する事項
該当事項はありません。
(5) 異動の決定又は異動に至った理由及び経緯
当社は、2018年12月3日に公表いたしました「過年度の有価証券報告書等及び決算短信等の訂正に関するお知らせ」においてお知らせいたしましたとおり、2018年9月3日に外部から指摘を受け、過去5期分(2013年6月期から2017年6月期)及び2018年6月期の売上計上及び事業構造改善引当金の妥当性等の会計処理に関して、不適切な会計処理がなされている疑義が生じました。これを受け、当社は、より独立した立場から、事実関係の解明、これらの会計処理の妥当性に関する検証、再発防止策に関する提言等の見解を求める必要があると判断したため、2018年9月14日付で外部の専門家による第三者委員会を設置し調査を行い、2018年11月27日付で第三者委員会から調査結果の報告を受けました。当社は、当該調査結果を踏まえ、当社の映像制作事業における売上高の取消し等の訂正を実施するとともに、連結の範囲、減損損失、税金計算及び税効果会計の見直し等の訂正を実施し、過年度の有価証券報告書等及び決算短信等を訂正し、有限責任 あずさ監査法人より無限定適正意見を付した監査報告書を受領した上で、2018年12月3日に、訂正有価証券届出書、訂正有価証券報告書及び訂正四半期報告書を関東財務局に提出いたしました。
当社は、これらの訂正報告書の作成と並行して、当社の会計監査人である有限責任 あずさ監査法人と、2019年6月期の監査業務体制及び当社の内部統制の改善計画について継続的な協議を行ってまいりましたが、過年度及び2018年6月期の監査状況、第三者委員会の調査結果を踏まえ、同監査法人より、当社が過年度において役職員の関与等が疑われる不適切な会計処理を実施し、また、不適切な監査対応をしたことが疑われる事実により、会計監査人を継続することはできないとの申し出を受けました。これを受け、当社は、両者共に誠実に協議した結果、同監査法人と合意の上、監査契約を継続しないことといたしました。
これにともない、2019年6月期第2四半期のレビューを早期に開始し、適正な監査業務を継続される体制を維持するため、当社監査役会はアスカ監査法人を一時会計監査人に選任することを決議いたしました。
なお、退任にあたり有限責任 あずさ監査法人からは、監査業務の引継ぎについての協力を得ることができる旨の確約をいただいております。
(6) 上記(5)の理由及び経緯に対する監査報告書等の記載事項に係る退任する監査公認会計士等の意見
有限責任 あずさ監査法人からは、特に加える点はない旨の回答をいただいております。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)
提出会社160,000-21,000-
連結子会社----
160,000-21,000-

(注) 前連結会計年度の監査証明業務に基づく報酬額には、前任監査人である有限責任 あずさ監査法人への訂正報告等に係る報酬124,000千円が含まれております。また、前連結会計年度における監査証明業務に基づく報酬の内容は次のとおりであります。
アスカ監査法人 21,000千円
有限責任 あずさ監査法人 15,000千円
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(TIAG)に対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
前連結会計年度
該当事項はありません。
当連結会計年度
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社は、事業規模や業務の特性、監査日数・監査業務の内容等を勘案し、監査役会の同意のもと適切に監査報酬を決定しております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人から提示された報酬等の見積りの算定根拠、当社の事業規模や業務の特性、監査日数・監査業務の内容等を勘案し、会計監査人の報酬等について、会社法第399条第1項の同意を行っております。