有価証券報告書-第35期(2024/01/01-2024/12/31)
② 戦略
TCFD提言では、気候変動に起因する事業への影響を考察する為、複数の気候関連シナリオに基づき検討を行う「シナリオ分析」を行うことが推奨されており、当社グループでも不確実な将来に対応した戦略立案・検討を行うため、下記のようにシナリオ分析を実施いたしました。
当社グループでは、2050年時点を想定し、現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される「4℃シナリオ」と、脱炭素に向けて野心的な気候変動対策の実施が想定される「1.5℃シナリオ」を参考に、定性・定量の両面から考察を行いました。
■4℃シナリオ(脱炭素社会への移行に伴うリスク:小 異常気象などの物理的なリスク:大)
2100年時において、産業革命時期比で3.2℃~5.4℃(約4℃)の平均気温上昇が想定されるシナリオ。
気候変動問題を軽減するための積極的な政策・法規制等は敷かれず、異常気象の激甚化が顕著に表れる。「参考シナリオ」IEA Stated Policies Scenario、RCP8.5
■1.5℃シナリオ(脱炭素社会への移行に伴うリスク:大 異常気象などの物理的なリスク:小)
2100年時において、産業革命時期比で1.5℃未満の平均気温上昇が想定されるシナリオ。
カーボンニュートラル実現を目指し、気候変動問題を抑制するために現状以上の厳しい政策・法規制等が敷かれる。「参考シナリオ」IEA Net Zero Emissions by 2050、Sustainable Development Scenario、RCP2.6
考察の結果、いずれのシナリオにおいても、気候変動起因による主なリスクとして、洪水や高潮による保有資産への物理的な被害が想定されております。今後の対応として、ハザードマップを意識した不動産立地選定基準の強化等、事業のレジリエンス性を高めるためにより一層の災害対策を講じてまいります。
一方、機会として1.5℃シナリオにおいては、脱炭素社会への移行に伴うZEB・ZEH化による再エネ・省エネ関連のリフォーム工事の需要増加や、中古不動産の環境価値向上による事業収益機会の増加が想定されております。今後も環境に配慮した事業活動を通じて、脱炭素社会への貢献を行うとともに、気候変動の抑制に寄与してまいります。
当社グループに想定される気候関連リスク及び機会の詳細につきましては、下記の通りとなります。尚、想定される発生期間及び財務影響は、以下の定義により区分・評価しております。
<想定される発生期間>長期:11年~30年後 中期:4年~10年後 短期:3年以内
<財務影響評価>大:1億円超 中:1,000万円超~1億円以内 小:1,000万円以内
「脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク」
「気候変動起因で発生する物理的なリスク」
「機会」
TCFD提言では、気候変動に起因する事業への影響を考察する為、複数の気候関連シナリオに基づき検討を行う「シナリオ分析」を行うことが推奨されており、当社グループでも不確実な将来に対応した戦略立案・検討を行うため、下記のようにシナリオ分析を実施いたしました。
当社グループでは、2050年時点を想定し、現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される「4℃シナリオ」と、脱炭素に向けて野心的な気候変動対策の実施が想定される「1.5℃シナリオ」を参考に、定性・定量の両面から考察を行いました。
■4℃シナリオ(脱炭素社会への移行に伴うリスク:小 異常気象などの物理的なリスク:大)
2100年時において、産業革命時期比で3.2℃~5.4℃(約4℃)の平均気温上昇が想定されるシナリオ。
気候変動問題を軽減するための積極的な政策・法規制等は敷かれず、異常気象の激甚化が顕著に表れる。「参考シナリオ」IEA Stated Policies Scenario、RCP8.5
■1.5℃シナリオ(脱炭素社会への移行に伴うリスク:大 異常気象などの物理的なリスク:小)
2100年時において、産業革命時期比で1.5℃未満の平均気温上昇が想定されるシナリオ。
カーボンニュートラル実現を目指し、気候変動問題を抑制するために現状以上の厳しい政策・法規制等が敷かれる。「参考シナリオ」IEA Net Zero Emissions by 2050、Sustainable Development Scenario、RCP2.6
考察の結果、いずれのシナリオにおいても、気候変動起因による主なリスクとして、洪水や高潮による保有資産への物理的な被害が想定されております。今後の対応として、ハザードマップを意識した不動産立地選定基準の強化等、事業のレジリエンス性を高めるためにより一層の災害対策を講じてまいります。
一方、機会として1.5℃シナリオにおいては、脱炭素社会への移行に伴うZEB・ZEH化による再エネ・省エネ関連のリフォーム工事の需要増加や、中古不動産の環境価値向上による事業収益機会の増加が想定されております。今後も環境に配慮した事業活動を通じて、脱炭素社会への貢献を行うとともに、気候変動の抑制に寄与してまいります。
当社グループに想定される気候関連リスク及び機会の詳細につきましては、下記の通りとなります。尚、想定される発生期間及び財務影響は、以下の定義により区分・評価しております。
<想定される発生期間>長期:11年~30年後 中期:4年~10年後 短期:3年以内
<財務影響評価>大:1億円超 中:1,000万円超~1億円以内 小:1,000万円以内
「脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク」
| 想定される事象 想定される発生期間 | 当社事業への影響 及び対応 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||
| 事業活動に伴うGHG排出量に対する、炭素税や排出権取引などのカーボンプライシングの公布 (中期~長期) | <当社事業への影響>当社事業活動に伴うGHG排出量(Scope1・2)に対して、カーボンプライシングが発生し、操業コストが増加 <対応>社有車の電気自動車への変更を検討、建物の省エネ化・再生可能エネルギー由来の電力メニューへの変更を進め、GHG排出量を削減 | ― | 小 |
| 再エネ政策やエネルギーミックスの変化による電力価格の増加 (中期~長期) | <当社事業への影響>再エネ需要の高まりに伴った電力価格の増加による、操業コストの増加<対応>固定資産物件において、照明のLED化や日照センサーを導入し、省エネを推進 | ― | 小 |
| 省エネルギー政策によるZEB及び、ZEH-Mに関する規制強化 (中期~長期) | <当社事業への影響>開発事業において、建築物の省エネ性能に対する規制が強化もしくは義務化された場合、工事コストが増加<対応>環境に関連する行政動向や関連技術の把握、及び工事コストの最適化を進めるとともに、ZEB・ZEH-M基準を満たす物件の開発を検討 | ― | 大 |
| 想定される事象 想定される発生期間 | 当社事業への影響 及び対応 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||
| プラスチック規制や建築リサイクル法の強化による資材コストの変化 (中期~長期) | <当社事業への影響>資源循環に関する規制強化により、施工に用いる資材の価格高騰や、環境負荷が高い建築材料のコストが増加<対応>使用資材について、環境配慮型資材への転換を検討 | ― | 中 |
| 不動産・建築業に関する脱炭素技術の進展 (中期~長期) | <当社事業への影響>環境性能に優れた建築材料や技術を導入しない場合、ステークホルダーからのサービス需要が低下<対応>環境に配慮した事業活動の継続と適切な開示 | ― | 小 |
| 脱炭素社会に伴う顧客の行動変化 (中期~長期) | <当社事業への影響>ZEH-M以外の環境性能に優れていない物件の需要が減少し、空室の発生や賃料の減少が発生<対応>環境性能に配慮した物件づくり、及び仕入 | ― | 中 |
| ステークホルダーのESG/サステナビリティに起因する評判変化 (短期~長期) | <当社事業への影響>気候変動を含むESGへの取り組みが不十分である場合、顧客や投資家からのレピュテーションが低下する<対応>環境に配慮した事業活動の継続と適切な開示 | ― | 大 |
「気候変動起因で発生する物理的なリスク」
| 想定される事象 想定される発生期間 | 当社事業への影響 及び対応 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||
| 異常気象の激甚化による物理的被害の増加 (短期~長期) | <当社事業への影響>台風や高潮などの発生頻度や強度が強まることで、自社拠点及び保有資産への物理的被害が発生。また、自社及びサプライチェーンの営業停止により収益機会の損失が発生<対応>保有資産のうち、災害関連を起因として物理的被害の発生可能性について、適切な情報を開示 | 大 | 大 |
| 海面の上昇及び水害リスクの増加 (中期~長期) | <当社事業への影響>沿岸部や水害ハザードマップの該当地域に位置する在庫物件の資産価値が減少<対応>不動産の立地選定基準強化及び保有資産の災害対策強化 | 大 | 小 |
| 平均気温の上昇 (中期~長期) | <当社事業への影響>平均気温の上昇により、店舗運営における空調コストが増加。また、屋外作業可能時間の短縮など、労働・施工条件への影響が発生<対応>気象パターンの変化に配慮した働き方・労働条件の検討 | 小 | 小 |
「機会」
| 想定される事象 想定される発生期間 | 当社事業への影響 及び対応 | 財務影響評価 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||
| 脱炭素政策に伴う、関連施工及び物件の需要増加 (中期~長期) | <当社事業への影響>省エネ政策の強化に伴い、関連のリフォーム工事需要が増加。また、環境性能に優れた物件(ZEB、ZEH-M)の需要も増加<対応>環境に関連する行政動向や、関連技術の把握及び導入の検討 | 小 | 大 |
| 脱炭素社会への移行に伴う、買取再販事業の需要増加 (中期~長期) | <当社事業への影響>新築不動産の建設と比較し、買取再販が資源保全や産廃及びGHG排出量が削減されることから需要が増加<対応>環境性能に配慮した物件づくり、及び仕入 | 小 | 大 |
| 平均気温の上昇 (中期~長期) | <当社事業への影響>温度上昇の抑制に寄与する保水タイル設置物件の販売機会増加や室内の断熱性を高めるリフォームの需要が増加<対応>買取再販事業及び開発事業での物件工事の際に、「環境に優しい設備の設置」を推進 | 大 | 中 |