有価証券報告書-第16期(平成28年11月1日-平成29年10月31日)

【提出】
2018/01/30 15:14
【資料】
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【項目】
106項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。
① 利益面の課題
主力商品であるインテリア製品においては、主としてドロップシッピング形式(お客様からのご注文後、メーカーや卸売事業者から商品を直送することにより、配送のリードタイムを短縮し、また在庫リスクのないEC店舗の運営形態の一つ。以下同様。)での運営を行っているため、在庫を保有する一般的な大手インテリア企業の粗利益率に比べ低くなっております。当社グループは消費者に価格転嫁することなくこの課題を解決するために、販売計画に基づき、売れ筋商品については在庫を保有する方針とし、一括仕入れを行うことで粗利益率の向上を図っております。併せて、自社での管理のもと、良質で低コストのPB商材(プライベート商材)の開発に注力し、安価な仕入れを実現していく方針であります。また、ECマーケティング事業にて蓄積されたマーケティングデータを活用した事業を推進し、利益率の向上に努めてまいります。
② 顧客サービス面の課題
当社グループはドロップシッピングが基本的な取引形態のため、メーカーや卸売事業者の在庫を適時に把握することが困難であり、キャンセルによる失注が一定数発生するといった課題があります。この解決のために、メーカー等と直接システム結合を行える在庫管理システムを構築し、双方の情報共有化に努めてまいる方針であります。
③ 配送サービス面の課題
実際の商品がメーカーや卸売事業者にあるため、配送に関してのきめ細かい工夫、効率的な梱包、独自のサービスの提供が困難であり、配送コストの削減が課題となります。この課題を解決する方法として、売れ筋商品を当社グループにて一括して管理できる提携倉庫の管理を強化することが必要不可欠と認識しております。複数の異なった企業が提供する商品を一括で配送すること、配送コストを削減すること、及び、一度に商品を受け取れること、という顧客利便性を提携倉庫の管理強化により実現させていく方針であります。また、昨今の運送会社の総量規制や、物流コストの上昇の影響を最小限にするために、新規に物流会社との提携を加速させていく方針であります。
④ ECモールに偏った事業運営
ECモールに偏った運営は、独自のサービスや顧客リレイションを弱くし、継続的にモールなどの手数料が付加されるため価格競争力が弱くなるという課題があります。この課題を解決するためにはモールから独自サイトへの移行や自社で新たなECモールを構築していくことが必要になります。当社グループの商品群からみると、インテリア等においては既に十分にスタートを切れる商品数となっており、一部テスト店舗の運営を開始しております。また、当社グループが持続可能な成長を遂げるために、ECマーケティング事業、商品企画関連事業に並ぶ柱となる事業展開を推し進めていく方針であります。