有価証券報告書-第126期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 9:34
【資料】
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【項目】
67項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。これらの見積りについては合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性を伴い、従いまして、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
(2)当事業年度の経営成績の分析
当社は、出版など印刷情報関連の伸び悩みによりオフセットインキの販売競争が激化する一方で、食品や日用雑貨など包装関連のグラビアインキの堅調な需要に支えられました。このような状況のもと、当社では生産工場の合理化と営業部門の効率化を図りました。また、利益改善計画の最終年度として、新製品の拡販、コストダウン、経費削減などにより収益改善に取り組みました。しかしながら、販売数量の減少により、当期売上高は、60億2千4百万円(前年同期比3.1%減)となりました。利益面につきましては、営業利益は1億6千3百万円(前年同期比31.5%減)、経常利益は1億7千5百万円(前年同期比28.1%減)、当期純利益は1億9百万円(前年同期比40.1%減)という結果になりました。
(3)財政状況の分析
当事業年度末の総資産は、47億4千7百万円で、前事業年度末に比べ3億3千5百万円の減少となりました。これは、現金及び預金、売掛債権、たな卸資産の減少によるものであります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主要販売製品である印刷インキの原材料は、その大半を石油化学製品に依存しております。そのため、為替相場や原油価格に異常な変動が生じた場合に原材料価格の高騰が発生し、製品の販売価格に転嫁できない場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、製品の原材料を構成している化学物質の安全性や環境影響性などの調査は、国内外の多くの機関で行われております。化学物質に関する科学的知見や法令・国際ルールの変化に伴い、原材料の使用制限が発生した場合には、製品の販売減少により、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社としましては、これらの状況を踏まえて、製品の開発設計の段階から収益性を考え、原材料の処方の見直しなどによるコストダウンやより安全性の高い代替原材料による製品改良を行い、利益追求を目指します。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が1億6千9百万円で、当事業年度末残高は、5億2千5百万円となりました。前事業年度末に比べ1億6千9百万円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益、減価償却費及び売上債権の減少により資金の増加があったものの、仕入債務の減少及び法人税等の支払により2億7千4百万円(前年同期比43.4%減)の資金の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得により1億4千万円(前年同期比54.4%減)の資金の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済により3億3百万円(前年同期比23.0%増)の資金の減少となりました。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、理想の印刷インキを目指して創業以来の豊かな経験と実績を背景として、今後も永続的に発展できる企業であり続けるために、新製品開発に資源を投入してまいります。
社会が求める「環境をテーマ」に地球環境の保護、人への安全・健康を意識した高付加価値の製品により、顧客満足度に応えることに取り組んでまいります。