有価証券報告書-第16期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/25 11:29
【資料】
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【項目】
142項目
文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」という経営理念のもと、企業ビジョンとして「モバイルから生活を豊かに」を掲げております。
これらの目的を達成するために、当社グループの事業は、スマートフォンメディアやアフィリエイトプログラムを中心としたモバイルサービスの企画・開発・運営等を行う「モバイルサービス事業」と、暗号資産関連事業、ファクタリングサービス事業及び投資育成事業からなる「フィナンシャルサービス事業」で構成されております。
(2)目標とする経営指標
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、連結売上高、EBITDAであり、2021年を最終年度とする中期経営計画を策定しております。本計画にて、連結売上高238億円、EBITDA30億円を最終年度に達成すべき数値目標として定めております。なお、当社グループのEBITDAは税金等調整前当期純利益+支払利息+減価償却費+のれん償却費(持分法による投資損益に含まれるのれん償却に相当する額も加算)+減損損失で算出しております。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループの業績への影響は、現時点においては軽微であり、経営環境及び優先的に対処すべき課題についてはその前提にて記載しておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症の収束時期やその他の状況の変化により、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主力事業であるモバイルサービス事業は、更なる拡大が見込まれるスマートフォン広告市場を背景に、今後も高い成長が期待される領域であります。このような市場環境において当社が「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」という経営理念のもと、「自社の運営するメディアの利用価値を最大化する」というミッションを実現させ、持続的な成長を続けていくためには、既存の自社運営メディアやアフィリエイトプログラムを継続的に改良していくだけでなく、これらで培ったノウハウを基に新たな事業の立ち上げと早期の収益化に取り組んでいく必要があると認識しております。
他方、フィナンシャルサービス事業は、ブロックチェーンビジネスに対する社会的関心の高まりや投資育成事業における投資先の成長等により、中長期的な観点での企業価値向上へ貢献が期待できる領域であります。当社では、100%子会社である株式会社マーキュリーでの「暗号資産交換業」の登録完了を受け、2021年3月より暗号資産販売所「CoinTrade」を開業しておりますが、引き続き新たな暗号資産・ブロックチェーン関連事業の立ち上げにも積極的に取り組んでまいります。また、将来を見据え自社サービスとの協業が見込める事業を展開する企業への積極的な投資を続けていく所存であります。
これらを実現するため、以下の8点を主な経営課題と認識しております。
①自社運営メディアの強化
当社グループの主要サービスであるポイントサイト「モッピー」の競争力を強化するためには、会員数の拡大やユーザーの利便性向上を図ることが必要であると考えております。当社では2020年7月に新たに「モッピー」スマートフォン版アプリをリリースし多様な集客方法による会員数の増加を図るとともに、ポイント交換先の追加や継続的なサイトの改良等にも取り組んでまいりました。今後も「モッピー」スマートフォン版アプリへの決済機能追加等によりこれらの取り組みをより充実したものとすると同時に、事業の収益性向上に向けた新たな施策も展開してまいります。
②事業間シナジーの追求と収益多角化
当社グループの中長期的な成長のためには、自社運営メディアの成長だけでなく、メディアの媒体力を活かして他事業とのシナジー効果を実現させ、収益を多角化させることが重要になると考えております。
モバイルサービス事業においては、自社運営メディアの媒体力を活かしてアフィリエイトプログラムへ2015年に本格参入し、両事業のシナジー効果により大きく成長してまいりました。今後は自社グループ内でD2C(Direct-to-Consumer)メーカーとなる会社を保有することで、垂直統合型ビジネスモデルの構築を進めてまいります。
また、フィナンシャルサービス事業では、資金調達情報サイト「資金調達プロ」に寄せられる個人事業主等からの資金調達ニーズに着目し、新たにフリーランス向けファクタリングサービス「nugget(ナゲット)」の提供を開始しております。
これらの事業を推進するために、モバイル分野において有数のシステム開発力を持つ連結子会社「ゆめみ」を含めたグループのリソースを最大限活用していく方針であります。
③投資育成事業における継続的な投資の実施
当社グループは、投資育成事業において「D2C」「インフルエンサーマーケティング」「ブロックチェーン」を自社サービスとの協業が見込める重点分野と位置づけ、これらに関連する事業を展開するベンチャー企業等に対する投資を積極的に行っております。投資育成事業においては、投資に関する専門知識を有するメンバーで構成する会議体での検討を通じて可能な限りリスクを回避しつつ継続的に取り組んでまいります。
④暗号資産販売所「CoinTrade」の開設
当社グループは、2017年9月に100%子会社である株式会社マーキュリーを設立し、2018年1月29日付で資金決済に関する法律第63条の3第1項の規定による仮想通貨交換業(現暗号資産交換業)の登録申請書を関東財務局に提出し、受理されておりました。この度、関東財務局より2021年2月17日付で資金決済に関する法律に基づく「暗号資産交換業者」としての登録が完了した旨の通知を受領し、2021年3月15日付で暗号資産販売所「CoinTrade」を開業いたしました。
「CoinTrade」の運営にあたっては、暗号資産によるマネー・ローンダリングの防止、利用者の資産の分別管理、システムリスク管理の徹底を図ること等が重要課題であると認識しております。
また、資金決済に関する法律を始めとする国内法令、監督官庁である金融庁が公表する事務ガイドライン、自主規制団体である一般社団法人日本暗号資産取引業協会が定める諸規則等を遵守し、従業員に対する教育、情報セキュリティの強化等を図るとともに、利用者にも安心してサービスを利用していただけるように最大限努めてまいります。
⑤人材獲得と育成
当社グループは、モバイルサービス及びフィナンシャルサービスの各事業において今後も事業規模の拡大や新サービスの提供を計画していることから、事業運営、システム開発、マーケティング、Webデザイン、管理等の各分野において、優秀な人材を採用し、継続的に育成していくことが不可欠であると考えております。
他方で、人材の多様性をこれまで以上に重視してまいります。様々なバックボーンを有する優秀な人材が当社グループに集結し影響し合うことでこれまでにない新しいアイディアが生み出されると考えております。また、担当業務に応じた適切な能力開発に取り組むことに加え、常に新しいことへの挑戦ができる職場環境を創り出すことで、採用した人材も生き生きと働くことができ、当社グループで長く活躍することができるものと考えております。
⑥システムの安定化とセキュリティ強化
当社グループの運営する各種メディアや2021年3月開設の暗号資産販売所「CoinTrade」は、システム負荷の高いサービスとなっていることから、システムの安定的な稼働が当社グループの業務遂行上必要不可欠な事項となっております。また、「モッピー」をはじめとする自社運営メディアの利用者数の増加や「CoinTrade」の開設等により、アクセス数は今後も増加することが予想されます。
当社グループは、このような状況の変化にも柔軟に対応しながら、引き続き安定的なシステム稼働を維持していくことが重要であると考えており、サーバー設備の増強や負荷分散を推進する等の対策が必要となることから、今後も継続的な設備投資を行ってまいります。
また、インターネットサービスの普及により、利用者の利便性が高まる一方で、ハッキング等による外部からの悪意ある攻撃のリスクが生じており、セキュリティ強化に関する社会的要請は急速に高まっております。「モッピー」では現金、電子マネー等に交換可能なポイントを、「CoinTrade」では利用者からお預かりする各種資産を管理することから、セキュリティ強化が引き続き重要な課題であると認識しております。
⑦関係会社を含めた管理体制の構築・強化
当社グループは、当社(株式会社セレス)、連結子会社4社(株式会社ゆめみ、株式会社マーキュリー、株式会社バッカス、株式会社四季デザイン)及び持分法適用関連会社1社(ビットバンク株式会社)によって構成されております。当社グループの持続的な成長のためには、当社の内部管理体制をより一層強化することはもちろん、関係会社を含めたグループガバナンス体制の強化が必須であると考えております。
当社グループは、事業を拡大し、企業価値を継続的に高めていくために、社内規程やマニュアルの適切な整備、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の効率化とコンプライアンスの意識向上を図るとともに、実効性の高い内部監査の実施等により、各グループ会社の内部管理体制と当社の関係会社管理体制を一層強化してまいります。
⑧ESG、SDGsへの取り組み
当社グループは「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」という経営理念のもと、持続可能な社会の実現を目指し、2009年から中国内蒙古で植林活動を行うなど、環境対策に取り組んでまいりました。2021年からは「モッピー」をはじめとした自社サービスで使用するサーバーやオフィスで消費する電力を、再生可能エネルギー由来の電力に変更していくことにより排出CO2の100%オフセット(カーボンニュートラル)を目指してまいりますが、今後も持続可能な脱炭素社会の実現に貢献するため、様々な施策を講じていく所存であります。
また、当社は取締役会の監査・監督機能をさらに強化し、当社グループの持続的な企業価値向上に向けてコーポレート・ガバナンス体制をより一層充実することを目的として、2021年3月24日付で監査等委員会設置会社に移行いたしました。本移行により、取締役の3分の1以上が独立社外取締役となりますが、今後もより実効性の高いガバナンス機能を有する経営体制の構築を目指してまいります。

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