有価証券報告書-第56期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/30 11:33
【資料】
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【項目】
158項目
(1) 経営基本方針
自らもユーザーであるという立場で欲しいモノやサービスを「つくる」と同時に、私たち1人1人がお客様と直接「つながる」ことを通じて、私達に関わる全てのものに良い影響を与え、自然指向のライフスタイルを提案し実現するリーディングカンパニーを目指してまいります。その結果として、お客様とのつながりを端的に示す、売上高の持続的な成長を図ってまいります。また、投資とのバランスを取りながら長期的な売上高営業利益率の向上を目指してまいります。
(2) 経営環境
一般社団法人日本オートキャンプ協会発行の「オートキャンプ白書2019」によると、日本国内のオートキャンプの参加人口は1996年の1,580万人をピークとして長らく縮小し続けており、2010年から2012年までは720万人の横ばいで推移してきました。このようにオートキャンプの参加人口が減少するなかにおいても、当社グループは初心者向けのエントリーモデルであるテント「アメニティドーム」シリーズの販売による新規顧客の獲得を行い、着実にユーザー数を増やして参りました。さらに獲得した新規顧客に対しては、システムデザインされた製品群(タープ、スリーピングギア、ファニチャー、キッチンシステム等)をもとに、幅広いキャンプスタイルの提案を行うことで顧客の深耕を図っております。また、第一次キャンプブームに幼少期であった団塊ジュニア世代が、子育て世代に差し掛かり、再びオートキャンプ活動に参加している為、参加人口は2013年に入り750万人と増加に転じ、2018年においては850万人を超えております。日本の人口構成比を踏まえるとオートキャンプ参加のボリュームゾーンである40歳代の人口は、今後数年間で緩やか減少傾向にあるものの、近年では30歳代や50歳代以上の参加が増加傾向にあるなど、全体としては今後も参加人口の増加が続く見込みであることから、国内の市場環境は良好であると捉えております。
一方、海外に目を向けましても、韓国や台湾等の東アジア地域の所得水準も向上してきており、アウトドア活動の需要が高まっております。現代社会においては、社会構造が複雑になるほど人々のストレスも増大し、アウトドア活動は、その必要性が高まると当社は考えております。そのため、ASEAN等の新興国も今後、市場性が高まり、当社グループのビジネスの機会が増大するものと考えております。
上記のように今後数年間は外部環境が良好であるとの見解から、これまで以上に新製品開発、新規出店を積極的に進めてまいります。
近年においては、他の分野においてもアウトドア志向を取り入れようとする動きが見られます。アパレルの分野においてはファッションのなかにアウトドアの要素を取り入れた服が流行しており、住宅の分野においては、建物のウチとソトの間に明確な境界線を設けないシームレスな暮らしができるよう設計され、都市生活者であっても身近に自然を感じる暮らしが浸透し始めております。また、キャンプ経験者でなくとも優雅にキャンプ体験ができるグランピングも多くの人々が体験するようになってきております。さらには、キャンプをはじめとしたアウトドア活動の持つ効果を地域の活性化に活かす取り組み、ビジネスにおいてもアウトドア活動の要素を取り込み、働き方改革を推進する取り組みも始めております。このように、アウトドア活動に内包される価値が見直され、さまざまな分野で活用され始めております。当社がアウトドア活動を通して提供した価値を、異分野においても積極的に展開して広めていくことで、更なる市場の獲得を目指してまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
当社グループは、「人生に、野遊びを。」のコーポレートメッセージのもと、自然と共に生きることにより人間性を回復する人生価値の提供という使命を実現する為に次の点に注力して参ります。
① つくる力のさらなる強化
当社グループの成長の源泉は、固定観念に捉われることなく、常にイノベーションを繰り返し、革新的なモノづくり、コトづくりを実践していくことにあります。
高付加価値なアウトドア製品や「都市と自然を行き来する服」をコンセプトにしたアパレル製品の開発のみならず、顧客へ高い体験価値を提供するべく、体験そのものをデザインすることにも注力しております。住まいにアウトドア製品の要素を取り入れるアーバンアウトドア事業や、大自然の中でアウトドアのスイートルームを提供するグランピング事業、服を通じて日本各地の文化や伝統産業を伝えていく新プロジェクトLOCAL WEAR TOURISM等の事業を通じて、感動品質の体験価値の実現を目指しております。
今後も長期的に新たな価値を生み出し続ける体制を強化すべく、製品開発・体験開発双方に携わる次世代の人材育成にも注力してまいります。
② つながる力のさらなる強化
2019年11月にオープンしたスノーピーク南町田グランベリーパーク店のように、物販(アウトドアギア、アパレル)と、レストラン「Snow Peak Eat」の併設店を展開することで、非キャンパーのお客様との接点を増やすとともに、レンタルサービスを提供することにより、訪れる人それぞれに合わせたアウトドア体験を提案しております。
また店舗のみならず、宿泊施設や都市型キャンプフィールドの開発、2020年4月に開業を控えている体験型施設Snow Peak LAND STATION HAKUBAなど、“場”づくりを行っていくことで、様々な地域で新たな顧客接点を拡大していくほか、地元住民の交流拠点として新たな価値を生み出し、地域活性化に貢献してまいります。
③ 海外展開の強化
当社グループの成長には海外事業の成長が必須であると認識しており、これまでの韓国や台湾での事業展開に続き、2019年7月に米国子会社設立、10月に英国にて子会社による直営店をオープンするなど、欧米での事業を強化しております。今後は当社グループが事業を展開する全ての国や地域において、国内同様にエンドユーザーの顧客管理を通じて事業の底上げを図ってまいります。特に米国においては、2020年6月にSnow Peak USA, Inc.が飲食業態併設の店舗兼事業拠点Snow Peak USA Headquarters(Snow Peak HQ4)を開設するほか、チェーン展開をする取引先の小売店舗での取扱製品及び訴求強化など、新規顧客を創造する体制を構築してまいります。
④ オペレーションの高度化
事業規模及び領域の拡大に伴い、オペレーション量とともに複雑性が増しつつある課題に対応するため、全社のコミュニケーションツールを刷新しております。あらゆる社内データを組み合わせて可視化するシステム、店舗内の各種データを計測し分析するシステム等、プラットフォーム基盤を整備しております。これらシステムをより効果的、効率的に活用していくことで、更なる情報活用に加え、業務効率化、生産性向上に取り組み、オペレーションの高度化を図ってまいります。
⑤ 人材育成及び社員満足度の向上
今後の永続的な事業成長のためには、社員一人ひとりが企業理念及び企業文化を理解、体現し、成長実感をもちながら充実した生活を送ることが不可欠であると考えています。そのため、企業理念・企業文化のさらなる浸透と、仕事を通じた社員の成長、待遇改善を目的とした人事制度の刷新とともに、育成専任部門の強化等の施策を推進する体制強化を図ってまいります。
⑥ 組織体制の強化
コンプライアンス体制、リスク管理体制を全社的視点で評価することにより、企業経営の効率性向上、健全性確保、透明性向上を図ってまいります。また、連結子会社の増加に伴い、グローバルな事業展開に合わせた組織体制の構築が不可欠であるため、グローバル人材の登用と機能横断的なグローバル組織への変革により、組織全体の最適化を推進してまいります。

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