有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「かかりつけの動物病院と連携し、より高度な医療・寄り添う心で、どうぶつを愛する家族の希望となる。」を企業ミッションとして掲げております。「動物にも人間と同じような高度な医療を受けさせてあげたい。」という飼い主様のニーズに応えるべく、人と変わらぬ最先端の医療設備や治療技術を追求するとともに、スタッフ一人ひとりが誠心誠意、心まで尽くすことを忘れず、飼い主様の不安や期待に寄り添いながら動物医療に向き合っております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、「前例なき挑戦」の精神のもと、動物と飼い主様の心に寄り添うホスピタリティを追求し、小動物二次診療のトップランナーとして動物医療に真摯に取り組んでまいりました。今後も、事業の持続的成長、企業価値の向上を図るため、以下の具体的な課題に取り組んでまいります。
① 診療エリアの拡充(地理的拡大)
各エリアで高度な診療を必要とされる飼い主様や一次診療施設様の期待にお応えするため、計画的な拠点拡大を進めております。2027年秋以降のリニューアルを予定する名古屋病院の建設プロジェクトを着実に進める(現在詳細設計の最終段階)ほか、空白エリアであった九州・福岡エリアでも2026年3月に事業用地の取得を完了しており、建設業界の需給ひっ迫や資材確保難の影響を精査しつつ、具体化を進める予定です。
② 診療体制の強化と診療品質の向上
二次診療のトップランナーとして、高度なスキルを有する獣医師・動物看護師の採用と育成、先進的なデジタル化の推進により、より多くの症例受入れが可能な体制構築と診療品質のさらなる向上に取り組んでまいります。
・2025年10月に刷新した人事制度の効果的な運用と、業界トップクラスである当社処遇の一層の充実。
・当社独自の育成システムの強化。
・AIを実装した次世代型電子カルテ(※1)の構築、診療プロセス最適化の推進。
・最新医療機器への継続投資。
③ グループ能力の結集
当社グループは、画像診断のキャミック、二次診療の当社、在宅ケアのテルコムで構成されており、各分野のトップランナーとして共通のお客様基盤を有している強みがあります。これを最大限に活かすため、これまで個社別にとどまっていた事業活動から協業へとシフトし、グループでの成長の追求とJARMeC(ジャーメック)ブランドの浸透、一次診療施設様との関係強化を図ります。
・統合CRM(顧客関係管理)システムの構築(※2)、グループ各社の基幹システム統合(※3)。
・グループ共同でのプロモーションやセミナー実施によるブランド戦略の推進。
・テルコム社を「株式会社JARMeC ケアテック」(ジャーメック ケアテック)に社名変更
(2026年10月予定。JARMeC(ジャーメック)は当社の通称で、Japan Animal Referral Medical Centerの略)。
④ DX・データ活用(動物医療プラットフォーム構想の実現)
当社グループ各社には、日々、画像診断、二次診療の症例が蓄積され、日本トップクラスの高度医療に関するデータを保有しています。この優位性を生かし、データ活用による一次病院施設様への支援強化、症例情報提供、新たなサービス創出等を通じて動物医療への貢献と当社企業価値の向上を図ってまいります。
・次世代電子カルテ(※1)によるデータの高度利用基盤の整備・構築。
・フィジカルAIやペットテック、病院ファシリティDX(※4)など先進技術の研究と利活用。
・動物医療インテリジェンスプラットフォーム構想の中期的な実現。
(リアルワールドデータ活用、症例情報提供や診断支援、大学・製薬会社様への匿名データ提供や技術交流等)。
※1)次世代型電子カルテ:AI自動入力やITによるリソース管理等により、診療効率向上、受け入れ能力拡大、膨大な診療データの分析・高度利活用の実現を目的として構築中の基幹システム。2026年秋から一部稼働、2027年夏に本格稼働を予定。
※2)グループ統合CRMシステム:グループ共通のお客様である一次診療施設様との関係を可視化・分析するシステム。2026年夏から一部稼働予定。
※3)基幹システム統合:グループ各社の基幹システムも再構築中であり、当社の次世代型電子カルテ・CRMシステムとの統合を順次実施する予定。
※4)病院ファシリティDX:病院における物理的な設備・空間(ファシリティ)にIoTやAIなどのデジタル技術を導入することで、患者の待ち時間の短縮、診療品質の向上、医療スタッフの負担軽減を図る取り組み。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高の成長、各利益率の向上を伴った各段階利益の業績予想値を経営上の目標としております。その達成状況の検証のため、二次診療及び画像診断については初診数、総診療数、手術数、連携病院数、獣医師数等を、在宅ケアにおいては、新規レンタル件数を定期的にモニタリングしております。
(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等
当社グループを取り巻く事業環境は、ペットの家族化や長寿化、医療技術の高度化を背景に、より専門的かつ高度な二次診療に対するニーズが一層高まっております。この旺盛な需要に応え、持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、先に掲げた経営戦略を着実に実行していくことが不可欠です。そのために以下の課題に優先的かつ戦略的に取り組んでまいります。
① 一次診療施設様等との関係強化
当社グループは、一次診療施設様からのご紹介を基盤として成り立っております。継続的な事業成長のためには、紹介元の一次診療施設様との信頼関係をより一層深化させ、緊密な連携体制を構築・維持することが極めて重要です。診療情報のスムーズな共有、迅速かつ丁寧なフィードバック、症例や最新の治療方法の情報共有、治療実績等の提供などを通じて、相互理解を深め、一次診療施設様への診療支援と円滑な動物医療連携の実現を目指してまいります。また、大学との関係においても、共同研究や学術交流を推進することで、新たな治療法の開発に貢献し、動物医療全体の発展に寄与してまいります。
② 専門人材の拡充と育成
高度な二次診療を提供し続けるためには、専門的な知識・技術を有する獣医師、動物看護師等の確保と育成が不可欠です。知名度の向上により獣医師の新卒採用は順調に進んでおりますが、専門性の高い人材の採用競争は激化しており、計画的な人材獲得と定着、継続的なスキルアップ支援が喫緊の課題となっております。
また、質の高い医療サービスは、従業員一人ひとりの意欲と能力が最大限に発揮されてこそ提供できるものです。従業員が心身ともに健康で、やりがいを持って業務に取り組める環境を整備し、従業員満足度(ES)を向上させることが、医療の質の維持・向上、ひいては顧客満足度(CS)の向上にも繋がると認識しております。
以上を踏まえ、魅力ある職場環境の整備、教育研修制度の充実、キャリアパスの明確化といった取り組みに加え、トップランナーとしての人事制度の抜本的改正、労働環境の向上、コミュニケーションの活性化等を図ることで、優秀な人材の確保・育成とともに従業員エンゲージメントの強化に努めてまいります。
③ グループ戦略の強化
当社グループは、画像診断(株式会社キャミック)、二次診療(当社)、在宅ケア(テルコム株式会社)の各分野においてトップシェアを有する専門性の高いサービスを提供しております。また、グループ3社が共通の顧客基盤(一次診療施設様等)を有し、全社が紹介制を取ることで、かかりつけ医と競合しないパートナーシップを確立しております。これらの強みを最大限に活かすため、IT基盤の統合やサービス間のシームレスな連携を含む包括的なグループ戦略を展開いたします。グループ一体となって一次診療施設様や飼い主様をサポートする体制を構築し、当社グループならではの包括的なサービスの認知度向上と利用促進を図ることで、グループ全体のブランド価値向上と顧客基盤の拡大を目指してまいります。
④ 内部管理体制の強化
事業規模の拡大及び事業領域の多様化に伴い、グループ全体のガバナンス体制及び内部統制システムの重要性が一層増しております。法令遵守はもとより、企業倫理の浸透、リスク管理体制の高度化、業務プロセスの標準化・効率化を進め、経営の透明性と健全性を確保するとともに、内部監査機能の強化や規程類の整備、従業員教育の徹底等を通じて、グループ全体の内部管理体制を強化してまいります。
⑤ デジタルの徹底活用と情報セキュリティ強化
当社グループの持続的成長には、デジタルの徹底活用とそれを支える強固な情報セキュリティ体制の両輪が不可欠です。デジタル活用においては、AIを活用した次世代型電子カルテをはじめとするグループ統合基幹システム、及びグループ統合CRM基盤の構築を推進いたします。この基盤上で展開する一次診療施設様との情報連携・やり取りのデジタル化を徹底いたします。さらに、診療品質の向上や将来の拠点拡大において威力を発揮する病院ファシリティDX、ペットテック等の先端技術活用にも積極的に取り組んでまいります。
一方で、これらのDX推進やデータ活用を安全に進めるため、飼い主様の個人情報や動物たちの診療情報、及び当社グループの機密情報を保護する情報セキュリティ体制の強化は最重要課題の一つです。サイバー攻撃の脅威が増大する中、セキュリティポリシーの徹底、従業員への教育・啓発、最新セキュリティ技術の導入、インシデント対応体制の整備等を進め、情報漏洩リスクの低減とセキュリティレベルの継続的な向上を図ってまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「かかりつけの動物病院と連携し、より高度な医療・寄り添う心で、どうぶつを愛する家族の希望となる。」を企業ミッションとして掲げております。「動物にも人間と同じような高度な医療を受けさせてあげたい。」という飼い主様のニーズに応えるべく、人と変わらぬ最先端の医療設備や治療技術を追求するとともに、スタッフ一人ひとりが誠心誠意、心まで尽くすことを忘れず、飼い主様の不安や期待に寄り添いながら動物医療に向き合っております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、「前例なき挑戦」の精神のもと、動物と飼い主様の心に寄り添うホスピタリティを追求し、小動物二次診療のトップランナーとして動物医療に真摯に取り組んでまいりました。今後も、事業の持続的成長、企業価値の向上を図るため、以下の具体的な課題に取り組んでまいります。
① 診療エリアの拡充(地理的拡大)
各エリアで高度な診療を必要とされる飼い主様や一次診療施設様の期待にお応えするため、計画的な拠点拡大を進めております。2027年秋以降のリニューアルを予定する名古屋病院の建設プロジェクトを着実に進める(現在詳細設計の最終段階)ほか、空白エリアであった九州・福岡エリアでも2026年3月に事業用地の取得を完了しており、建設業界の需給ひっ迫や資材確保難の影響を精査しつつ、具体化を進める予定です。
② 診療体制の強化と診療品質の向上
二次診療のトップランナーとして、高度なスキルを有する獣医師・動物看護師の採用と育成、先進的なデジタル化の推進により、より多くの症例受入れが可能な体制構築と診療品質のさらなる向上に取り組んでまいります。
・2025年10月に刷新した人事制度の効果的な運用と、業界トップクラスである当社処遇の一層の充実。
・当社独自の育成システムの強化。
・AIを実装した次世代型電子カルテ(※1)の構築、診療プロセス最適化の推進。
・最新医療機器への継続投資。
③ グループ能力の結集
当社グループは、画像診断のキャミック、二次診療の当社、在宅ケアのテルコムで構成されており、各分野のトップランナーとして共通のお客様基盤を有している強みがあります。これを最大限に活かすため、これまで個社別にとどまっていた事業活動から協業へとシフトし、グループでの成長の追求とJARMeC(ジャーメック)ブランドの浸透、一次診療施設様との関係強化を図ります。
・統合CRM(顧客関係管理)システムの構築(※2)、グループ各社の基幹システム統合(※3)。
・グループ共同でのプロモーションやセミナー実施によるブランド戦略の推進。
・テルコム社を「株式会社JARMeC ケアテック」(ジャーメック ケアテック)に社名変更
(2026年10月予定。JARMeC(ジャーメック)は当社の通称で、Japan Animal Referral Medical Centerの略)。
④ DX・データ活用(動物医療プラットフォーム構想の実現)
当社グループ各社には、日々、画像診断、二次診療の症例が蓄積され、日本トップクラスの高度医療に関するデータを保有しています。この優位性を生かし、データ活用による一次病院施設様への支援強化、症例情報提供、新たなサービス創出等を通じて動物医療への貢献と当社企業価値の向上を図ってまいります。
・次世代電子カルテ(※1)によるデータの高度利用基盤の整備・構築。
・フィジカルAIやペットテック、病院ファシリティDX(※4)など先進技術の研究と利活用。
・動物医療インテリジェンスプラットフォーム構想の中期的な実現。
(リアルワールドデータ活用、症例情報提供や診断支援、大学・製薬会社様への匿名データ提供や技術交流等)。
※1)次世代型電子カルテ:AI自動入力やITによるリソース管理等により、診療効率向上、受け入れ能力拡大、膨大な診療データの分析・高度利活用の実現を目的として構築中の基幹システム。2026年秋から一部稼働、2027年夏に本格稼働を予定。
※2)グループ統合CRMシステム:グループ共通のお客様である一次診療施設様との関係を可視化・分析するシステム。2026年夏から一部稼働予定。
※3)基幹システム統合:グループ各社の基幹システムも再構築中であり、当社の次世代型電子カルテ・CRMシステムとの統合を順次実施する予定。
※4)病院ファシリティDX:病院における物理的な設備・空間(ファシリティ)にIoTやAIなどのデジタル技術を導入することで、患者の待ち時間の短縮、診療品質の向上、医療スタッフの負担軽減を図る取り組み。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高の成長、各利益率の向上を伴った各段階利益の業績予想値を経営上の目標としております。その達成状況の検証のため、二次診療及び画像診断については初診数、総診療数、手術数、連携病院数、獣医師数等を、在宅ケアにおいては、新規レンタル件数を定期的にモニタリングしております。
(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等
当社グループを取り巻く事業環境は、ペットの家族化や長寿化、医療技術の高度化を背景に、より専門的かつ高度な二次診療に対するニーズが一層高まっております。この旺盛な需要に応え、持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、先に掲げた経営戦略を着実に実行していくことが不可欠です。そのために以下の課題に優先的かつ戦略的に取り組んでまいります。
① 一次診療施設様等との関係強化
当社グループは、一次診療施設様からのご紹介を基盤として成り立っております。継続的な事業成長のためには、紹介元の一次診療施設様との信頼関係をより一層深化させ、緊密な連携体制を構築・維持することが極めて重要です。診療情報のスムーズな共有、迅速かつ丁寧なフィードバック、症例や最新の治療方法の情報共有、治療実績等の提供などを通じて、相互理解を深め、一次診療施設様への診療支援と円滑な動物医療連携の実現を目指してまいります。また、大学との関係においても、共同研究や学術交流を推進することで、新たな治療法の開発に貢献し、動物医療全体の発展に寄与してまいります。
② 専門人材の拡充と育成
高度な二次診療を提供し続けるためには、専門的な知識・技術を有する獣医師、動物看護師等の確保と育成が不可欠です。知名度の向上により獣医師の新卒採用は順調に進んでおりますが、専門性の高い人材の採用競争は激化しており、計画的な人材獲得と定着、継続的なスキルアップ支援が喫緊の課題となっております。
また、質の高い医療サービスは、従業員一人ひとりの意欲と能力が最大限に発揮されてこそ提供できるものです。従業員が心身ともに健康で、やりがいを持って業務に取り組める環境を整備し、従業員満足度(ES)を向上させることが、医療の質の維持・向上、ひいては顧客満足度(CS)の向上にも繋がると認識しております。
以上を踏まえ、魅力ある職場環境の整備、教育研修制度の充実、キャリアパスの明確化といった取り組みに加え、トップランナーとしての人事制度の抜本的改正、労働環境の向上、コミュニケーションの活性化等を図ることで、優秀な人材の確保・育成とともに従業員エンゲージメントの強化に努めてまいります。
③ グループ戦略の強化
当社グループは、画像診断(株式会社キャミック)、二次診療(当社)、在宅ケア(テルコム株式会社)の各分野においてトップシェアを有する専門性の高いサービスを提供しております。また、グループ3社が共通の顧客基盤(一次診療施設様等)を有し、全社が紹介制を取ることで、かかりつけ医と競合しないパートナーシップを確立しております。これらの強みを最大限に活かすため、IT基盤の統合やサービス間のシームレスな連携を含む包括的なグループ戦略を展開いたします。グループ一体となって一次診療施設様や飼い主様をサポートする体制を構築し、当社グループならではの包括的なサービスの認知度向上と利用促進を図ることで、グループ全体のブランド価値向上と顧客基盤の拡大を目指してまいります。
④ 内部管理体制の強化
事業規模の拡大及び事業領域の多様化に伴い、グループ全体のガバナンス体制及び内部統制システムの重要性が一層増しております。法令遵守はもとより、企業倫理の浸透、リスク管理体制の高度化、業務プロセスの標準化・効率化を進め、経営の透明性と健全性を確保するとともに、内部監査機能の強化や規程類の整備、従業員教育の徹底等を通じて、グループ全体の内部管理体制を強化してまいります。
⑤ デジタルの徹底活用と情報セキュリティ強化
当社グループの持続的成長には、デジタルの徹底活用とそれを支える強固な情報セキュリティ体制の両輪が不可欠です。デジタル活用においては、AIを活用した次世代型電子カルテをはじめとするグループ統合基幹システム、及びグループ統合CRM基盤の構築を推進いたします。この基盤上で展開する一次診療施設様との情報連携・やり取りのデジタル化を徹底いたします。さらに、診療品質の向上や将来の拠点拡大において威力を発揮する病院ファシリティDX、ペットテック等の先端技術活用にも積極的に取り組んでまいります。
一方で、これらのDX推進やデータ活用を安全に進めるため、飼い主様の個人情報や動物たちの診療情報、及び当社グループの機密情報を保護する情報セキュリティ体制の強化は最重要課題の一つです。サイバー攻撃の脅威が増大する中、セキュリティポリシーの徹底、従業員への教育・啓発、最新セキュリティ技術の導入、インシデント対応体制の整備等を進め、情報漏洩リスクの低減とセキュリティレベルの継続的な向上を図ってまいります。