有価証券報告書-第26期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社では、リスクの適切な管理・運営による経営の健全性を確保するために「リスク管理規程」を定めており、具体的な事象を想定し、経営に重大な影響を与える、またはその可能性が高いリスクの発生に備えております。
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」においては、事業活動におけるマテリアリティ(重要課題)を特定し、各課題に付随するリスク及び機会を記載しておりますが、本項では、マテリアリティに記載されたリスクに加えて、当社の事業継続及び業績に重大な影響を及ぼす可能性のある、現時点で認識している主なリスク要因について記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と考えられる事項については、積極的に開示してまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
リスク項目については、発生可能性及び影響度をそれぞれ三段階で評価しております。評価の定義は以下のとおりです。
発生可能性(高・中・低):時間軸に基づく定義で、定性的に評価
高: すでに顕在化しつつある、または1年以内(次期連結会計年度内)に発生する可能性が高い。
中: 中期経営計画の期間内(向こう2~3年以内)に発生する可能性がある。
低: 向こう3年間で発生する可能性は低いが、中長期的・突発的に発生し得る。
影響度(大・中・小):財務的インパクトに基づく定義で、定性的に評価
大: 連結売上高や営業利益に対して甚大な悪影響を及ぼす。または、事業の継続が困難となる事象。
中: 連結業績に一定の悪影響を及ぼすものの、事業の継続は可能であり、リカバリーが見込める事象。
小: 連結業績への影響は限定的または軽微であり、通常の業務範囲内で吸収可能な事象。
(1)経営環境の変化によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:中)
当社グループは、インターネット業界においてクラウドサービスを提供しております。現在は、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応、業務効率化・人財不足対策の観点から、企業のIT投資は一定の底堅さを維持しております。一方、景気動向の不確実性や金利上昇によるコスト意識の高まり、地政学的リスク等が顧客企業の投資判断に影響を与える可能性もあります。
このような外部環境の変動により、IT導入・更新の意思決定が先送りされるような場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
マクロ環境の変化に対する打ち手は限定的ではありますが、動向を注視し、変化に適切に対応することで、リスクの低減を図ってまいります。
(2)競合影響によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:小)
当社グループは、クラウドサービスの特定領域における先行者メリットと高い市場シェアを活かしつつ、顧客のニーズに合ったサービスの開発を行うことで優位性を高めております。しかしながら、クラウドサービスの新規参入の技術的な障壁は必ずしも高いものとは言えず、市場の成熟に伴い、価格競争のみならず、機能面でも競争は一層激化しております。
資金力やブランド力を有する大手企業による機能的に優れた代替製品の登場や、競合他社による積極的な顧客獲得施策が当社顧客の解約や新規獲得の機会損失を招いた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
事業構造上、先行者メリットは大きいですが、市場動向を注視し、他社との競合においては適切な対策を施すことで、リスクの低減を図ってまいります。
(3)特定の製品への依存によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、法人向けに業務効率化に貢献するクラウドサービスの提供を行っており、経費精算システム「楽楽精算」、帳票発行システム「楽楽明細」が主力サービスとして、当社グループの業績を牽引しております。両サービスが当社グループの売上高に占める割合は大きく、今後、競合製品との競争激化により売上高が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
両サービスに続くサービスを育成し、サービスポートフォリオのバランス化を図るほか、各サービスの収益性を高めることで、依存度の低下を図ってまいります。
(4)生成AIを含む技術革新等への対応によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:大)
当社グループが各種サービスを提供するインターネット業界においては新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており、非常に変化の激しい業界となっております。そのため常に新しい技術要素をITエンジニアに習得させてまいりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のため予定していないシステムへの投資が必要となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
加えて、近年は生成AIをはじめとする人工知能技術が急速に進展しております。当社グループにおいても、AI技術の業務活用や製品への応用を積極的に検討・導入しておりますが、AIを活用した新規サービスの台頭や、他社による業務効率化・自動化の加速により、当社グループの既存サービスとの競争環境が短期間で大きく変化する可能性があります。
技術革新については、関心が高まっており、リスクと同時に大きな機会が存在します。新技術動向の把握に努め、適切に取り入れていくことで、リスクの軽減のみならず、事業成長の加速に努めてまいります。
(5)広告宣伝の費用対効果の悪化によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、テレビCMを中心とした積極的な広告宣伝活動による市場認知に基づき、多くの新規顧客を獲得しております。実施による効果が事前に想定し得る期待を大きく下回った場合には、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
費用対効果を厳しく検証しながら広告宣伝費を投下することで、リスクの軽減を図ってまいります。
(6)システムトラブルによるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、クラウドサービスを通じて顧客に価値を提供しており、その安定的な保守・運用・管理は、インターネット通信ネットワークやクラウドインフラに強く依存しております。安定的なサービス提供のため、サーバー設備の増強や情報セキュリティ責任者が適切なセキュリティ手段を講じることで外部からの不正アクセスの回避等を行っておりますが、以下のようなシステム障害やサイバーリスクの発生時には、当社サービスの提供停止や顧客影響、社会的信用の毀損等により、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
①サービス提供を行っているコンピューターシステムへの急激なアクセスの増加や電力供給の停止等の予測不可能なさまざまな要因によって当該コンピューターシステム及び周辺システムが停止した場合
②ランサムウェア、ゼロデイ攻撃、サプライチェーン攻撃等、高度化するサイバー攻撃によりサービス提供が阻害された場合
③従業員や委託先の過誤等による、当社グループの提供サービスのプログラムの改ざん、重要なデータの削除や漏洩等に適切に対応できない場合
第三者機関による脆弱性診断の定期実施、ISMS等外部認証の取得を通じた内部管理体制の構築、CSIRT(シーサート)の設置、定期的な研修及び訓練の実施等を通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(7)情報管理体制によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しておりますが、このような対策にもかかわらず重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、情報セキュリティ基本方針、個人情報保護方針を開示しており、ISMS、PMS等外部認証の取得を通じた内部管理体制の構築、CSIRT(シーサート)の設置、定期的な研修及び訓練の実施等を通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(8)自然災害によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
クラウド事業の顧客の情報資産が格納されるサーバーは、東京都内及び大阪府内に分散管理することでリスクを分散させておりますが、データセンターやその周辺ネットワーク設備等に被害を及ぼす災害、事故等が発生し情報資産の消失またはサービスの提供が維持できない状態に至った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、BCP(事業継続計画)シナリオに基づく大規模障害時の対応訓練実施、データ復元テストによる回復可否確認、実際のサービス運用環境とは物理的に分離されたサーバーに対する全顧客データのバックアップ、主要なサービス提供拠点とは異なる地理的ロケーションに設置されたサーバーに対する全顧客データのバックアップ等を定期的に実施することを通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(9)法的規制によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者)として総務省に届出(届出番号E17-2681)を行っており、電気通信事業法に基づく通信役務の提供を行っております。現在のところ、当社の事業に対する同法による規制の強化等が行われるという認識はありませんが、社会情勢の変化等により当社の事業展開を阻害する規制の強化等が行われる可能性は絶無では無く、万一かかる規制の強化がなされた場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、会計、税務、人事労務その他の規制に関する変更により、当社グループが提供するサービスについて重大な修正を要した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
法的規制の変更については、動向を注視し、速やかに対応を施すことで、リスクの軽減を図ってまいります。
(10)知的財産権によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性を否定できません。この場合、損害賠償請求や使用差止請求等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、知的財産方針を開示しており、法務部門を中心にグループの知的財産権については適切な保護に努める一方、認識せずに他社の権利を侵害することがないように努めることで、リスクの軽減を図ってまいります。
(11)従業員及び関係者による不適切行為によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループには多人数の従業員が在籍しており、多くの関係者が存在します。コンプライアンス体制を整えておりますが、従業員及び関係者による不適切行為が生じた場合、当社グループに損失が発生する可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンス方針、腐敗防止方針、反社会的勢力排除に関する基本方針を開示しており、定期的なコンプライアンス講習を実施していくことで、リスクの軽減を図ってまいります。また、不適切行為によって生じた損失については、関連法規に基づいて適切に対応してまいります。
(12)特定の人物への依存によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
代表取締役社長である中村崇則は、当社グループの創設者であり、会社経営の最高責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、当社グループの事業推進において重要な役割を果たしております。何らかの理由により中村崇則が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、中村崇則に過度に依存しない経営体制を整備するため、取締役間の相互の情報共有や事業部制導入による経営組織の強化を図ってまいります。
(13)人財の採用・育成によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:中)
当社グループは、今後の業容拡大を図る中、専門性を有する人財の採用・育成は不可欠であると認識しております。そのため人財の採用・育成を継続的に行っておりますが、人財獲得競争が激化し、優秀な人財の採用が困難となる場合や在職している人財の社外流出が大きく生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、人権方針、DEI方針、労働安全衛生方針を開示しており、適切な人的資本管理を進めることで、リスクの軽減を図ってまいります。
(14)海外子会社によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、海外子会社においてクラウドサービスの一部を開発しており、当該国の政治・経済・社会情勢の変動に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規則の変更等により当地における事業の継続が困難となる等のカントリーリスクを有しております。カントリーリスクについては顧問契約を締結している現地の会計事務所や法律事務所と情報を共有し適切に対応することでリスクヘッジを行っております。しかしながら、このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
海外子会社は現地でのサービス提供等は行っていないため、業績に与える直接的なリスクは限定的ですが、サービス開発に影響を及ぼさないよう、クロスボーダーでのリスク管理を図ってまいります。
(15)有価証券の価格変動によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:小)
当社グループでは、純投資や資本提携等を目的として有価証券を保有しており、今後も新たに取得する可能性があります。市場価格のある有価証券については、株式市場の変動などにより時価が著しく下落した場合には、評価損を計上することとしております。また、市場価格のない有価証券については、期末時点での発行会社の財務状況や今後の見通しから減損すべきだと判断した場合には、評価損を計上することとしております。このような状況になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、有価証券の取得に際して、対象企業の財務状況や事業計画等を十分に精査し、投資の妥当性を厳格に検討しております。また、取得後においても定期的に対象企業の経営状況や市場環境等をモニタリングし、リスクの早期把握に努めております。
(16)のれん及び顧客関連資産の減損によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、企業買収に伴い生じたのれん及び顧客関連資産を計上しており、今後もM&Aの実施により、新たにのれん等が発生し増加する可能性があります。既存の買収案件については、買収時の収益計画と概ね相違ない進捗であり、減損を認識する必要はないと判断しているものの、今後の事業環境の変化や収益性の悪化などによる価値の毀損により、当該のれん及び顧客関連資産の減損処理を実施する場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、企業買収の検討に際して、対象企業に対する詳細なデューデリジェンスを実施し、事業計画の妥当性や投資回収の可能性を慎重に見極めております。買収後においては、早期の事業統合(PMI)を推進して計画の達成に努めるとともに、定期的に事業の進捗状況をモニタリングし、環境変化に迅速に対応する体制を構築しております。
「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」においては、事業活動におけるマテリアリティ(重要課題)を特定し、各課題に付随するリスク及び機会を記載しておりますが、本項では、マテリアリティに記載されたリスクに加えて、当社の事業継続及び業績に重大な影響を及ぼす可能性のある、現時点で認識している主なリスク要因について記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と考えられる事項については、積極的に開示してまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
リスク項目については、発生可能性及び影響度をそれぞれ三段階で評価しております。評価の定義は以下のとおりです。
発生可能性(高・中・低):時間軸に基づく定義で、定性的に評価
高: すでに顕在化しつつある、または1年以内(次期連結会計年度内)に発生する可能性が高い。
中: 中期経営計画の期間内(向こう2~3年以内)に発生する可能性がある。
低: 向こう3年間で発生する可能性は低いが、中長期的・突発的に発生し得る。
影響度(大・中・小):財務的インパクトに基づく定義で、定性的に評価
大: 連結売上高や営業利益に対して甚大な悪影響を及ぼす。または、事業の継続が困難となる事象。
中: 連結業績に一定の悪影響を及ぼすものの、事業の継続は可能であり、リカバリーが見込める事象。
小: 連結業績への影響は限定的または軽微であり、通常の業務範囲内で吸収可能な事象。
(1)経営環境の変化によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:中)
当社グループは、インターネット業界においてクラウドサービスを提供しております。現在は、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応、業務効率化・人財不足対策の観点から、企業のIT投資は一定の底堅さを維持しております。一方、景気動向の不確実性や金利上昇によるコスト意識の高まり、地政学的リスク等が顧客企業の投資判断に影響を与える可能性もあります。
このような外部環境の変動により、IT導入・更新の意思決定が先送りされるような場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
マクロ環境の変化に対する打ち手は限定的ではありますが、動向を注視し、変化に適切に対応することで、リスクの低減を図ってまいります。
(2)競合影響によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:小)
当社グループは、クラウドサービスの特定領域における先行者メリットと高い市場シェアを活かしつつ、顧客のニーズに合ったサービスの開発を行うことで優位性を高めております。しかしながら、クラウドサービスの新規参入の技術的な障壁は必ずしも高いものとは言えず、市場の成熟に伴い、価格競争のみならず、機能面でも競争は一層激化しております。
資金力やブランド力を有する大手企業による機能的に優れた代替製品の登場や、競合他社による積極的な顧客獲得施策が当社顧客の解約や新規獲得の機会損失を招いた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
事業構造上、先行者メリットは大きいですが、市場動向を注視し、他社との競合においては適切な対策を施すことで、リスクの低減を図ってまいります。
(3)特定の製品への依存によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、法人向けに業務効率化に貢献するクラウドサービスの提供を行っており、経費精算システム「楽楽精算」、帳票発行システム「楽楽明細」が主力サービスとして、当社グループの業績を牽引しております。両サービスが当社グループの売上高に占める割合は大きく、今後、競合製品との競争激化により売上高が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
両サービスに続くサービスを育成し、サービスポートフォリオのバランス化を図るほか、各サービスの収益性を高めることで、依存度の低下を図ってまいります。
(4)生成AIを含む技術革新等への対応によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:大)
当社グループが各種サービスを提供するインターネット業界においては新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており、非常に変化の激しい業界となっております。そのため常に新しい技術要素をITエンジニアに習得させてまいりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のため予定していないシステムへの投資が必要となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
加えて、近年は生成AIをはじめとする人工知能技術が急速に進展しております。当社グループにおいても、AI技術の業務活用や製品への応用を積極的に検討・導入しておりますが、AIを活用した新規サービスの台頭や、他社による業務効率化・自動化の加速により、当社グループの既存サービスとの競争環境が短期間で大きく変化する可能性があります。
技術革新については、関心が高まっており、リスクと同時に大きな機会が存在します。新技術動向の把握に努め、適切に取り入れていくことで、リスクの軽減のみならず、事業成長の加速に努めてまいります。
(5)広告宣伝の費用対効果の悪化によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、テレビCMを中心とした積極的な広告宣伝活動による市場認知に基づき、多くの新規顧客を獲得しております。実施による効果が事前に想定し得る期待を大きく下回った場合には、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
費用対効果を厳しく検証しながら広告宣伝費を投下することで、リスクの軽減を図ってまいります。
(6)システムトラブルによるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、クラウドサービスを通じて顧客に価値を提供しており、その安定的な保守・運用・管理は、インターネット通信ネットワークやクラウドインフラに強く依存しております。安定的なサービス提供のため、サーバー設備の増強や情報セキュリティ責任者が適切なセキュリティ手段を講じることで外部からの不正アクセスの回避等を行っておりますが、以下のようなシステム障害やサイバーリスクの発生時には、当社サービスの提供停止や顧客影響、社会的信用の毀損等により、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
①サービス提供を行っているコンピューターシステムへの急激なアクセスの増加や電力供給の停止等の予測不可能なさまざまな要因によって当該コンピューターシステム及び周辺システムが停止した場合
②ランサムウェア、ゼロデイ攻撃、サプライチェーン攻撃等、高度化するサイバー攻撃によりサービス提供が阻害された場合
③従業員や委託先の過誤等による、当社グループの提供サービスのプログラムの改ざん、重要なデータの削除や漏洩等に適切に対応できない場合
第三者機関による脆弱性診断の定期実施、ISMS等外部認証の取得を通じた内部管理体制の構築、CSIRT(シーサート)の設置、定期的な研修及び訓練の実施等を通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(7)情報管理体制によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しておりますが、このような対策にもかかわらず重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、情報セキュリティ基本方針、個人情報保護方針を開示しており、ISMS、PMS等外部認証の取得を通じた内部管理体制の構築、CSIRT(シーサート)の設置、定期的な研修及び訓練の実施等を通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(8)自然災害によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:大)
クラウド事業の顧客の情報資産が格納されるサーバーは、東京都内及び大阪府内に分散管理することでリスクを分散させておりますが、データセンターやその周辺ネットワーク設備等に被害を及ぼす災害、事故等が発生し情報資産の消失またはサービスの提供が維持できない状態に至った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、BCP(事業継続計画)シナリオに基づく大規模障害時の対応訓練実施、データ復元テストによる回復可否確認、実際のサービス運用環境とは物理的に分離されたサーバーに対する全顧客データのバックアップ、主要なサービス提供拠点とは異なる地理的ロケーションに設置されたサーバーに対する全顧客データのバックアップ等を定期的に実施することを通じて、リスクの軽減を図ってまいります。
(9)法的規制によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者)として総務省に届出(届出番号E17-2681)を行っており、電気通信事業法に基づく通信役務の提供を行っております。現在のところ、当社の事業に対する同法による規制の強化等が行われるという認識はありませんが、社会情勢の変化等により当社の事業展開を阻害する規制の強化等が行われる可能性は絶無では無く、万一かかる規制の強化がなされた場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、会計、税務、人事労務その他の規制に関する変更により、当社グループが提供するサービスについて重大な修正を要した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
法的規制の変更については、動向を注視し、速やかに対応を施すことで、リスクの軽減を図ってまいります。
(10)知的財産権によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性を否定できません。この場合、損害賠償請求や使用差止請求等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、知的財産方針を開示しており、法務部門を中心にグループの知的財産権については適切な保護に努める一方、認識せずに他社の権利を侵害することがないように努めることで、リスクの軽減を図ってまいります。
(11)従業員及び関係者による不適切行為によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループには多人数の従業員が在籍しており、多くの関係者が存在します。コンプライアンス体制を整えておりますが、従業員及び関係者による不適切行為が生じた場合、当社グループに損失が発生する可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンス方針、腐敗防止方針、反社会的勢力排除に関する基本方針を開示しており、定期的なコンプライアンス講習を実施していくことで、リスクの軽減を図ってまいります。また、不適切行為によって生じた損失については、関連法規に基づいて適切に対応してまいります。
(12)特定の人物への依存によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
代表取締役社長である中村崇則は、当社グループの創設者であり、会社経営の最高責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、当社グループの事業推進において重要な役割を果たしております。何らかの理由により中村崇則が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、中村崇則に過度に依存しない経営体制を整備するため、取締役間の相互の情報共有や事業部制導入による経営組織の強化を図ってまいります。
(13)人財の採用・育成によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:中)
当社グループは、今後の業容拡大を図る中、専門性を有する人財の採用・育成は不可欠であると認識しております。そのため人財の採用・育成を継続的に行っておりますが、人財獲得競争が激化し、優秀な人財の採用が困難となる場合や在職している人財の社外流出が大きく生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、人権方針、DEI方針、労働安全衛生方針を開示しており、適切な人的資本管理を進めることで、リスクの軽減を図ってまいります。
(14)海外子会社によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、海外子会社においてクラウドサービスの一部を開発しており、当該国の政治・経済・社会情勢の変動に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規則の変更等により当地における事業の継続が困難となる等のカントリーリスクを有しております。カントリーリスクについては顧問契約を締結している現地の会計事務所や法律事務所と情報を共有し適切に対応することでリスクヘッジを行っております。しかしながら、このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
海外子会社は現地でのサービス提供等は行っていないため、業績に与える直接的なリスクは限定的ですが、サービス開発に影響を及ぼさないよう、クロスボーダーでのリスク管理を図ってまいります。
(15)有価証券の価格変動によるリスクについて (発生可能性:中、影響度:小)
当社グループでは、純投資や資本提携等を目的として有価証券を保有しており、今後も新たに取得する可能性があります。市場価格のある有価証券については、株式市場の変動などにより時価が著しく下落した場合には、評価損を計上することとしております。また、市場価格のない有価証券については、期末時点での発行会社の財務状況や今後の見通しから減損すべきだと判断した場合には、評価損を計上することとしております。このような状況になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、有価証券の取得に際して、対象企業の財務状況や事業計画等を十分に精査し、投資の妥当性を厳格に検討しております。また、取得後においても定期的に対象企業の経営状況や市場環境等をモニタリングし、リスクの早期把握に努めております。
(16)のれん及び顧客関連資産の減損によるリスクについて (発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、企業買収に伴い生じたのれん及び顧客関連資産を計上しており、今後もM&Aの実施により、新たにのれん等が発生し増加する可能性があります。既存の買収案件については、買収時の収益計画と概ね相違ない進捗であり、減損を認識する必要はないと判断しているものの、今後の事業環境の変化や収益性の悪化などによる価値の毀損により、当該のれん及び顧客関連資産の減損処理を実施する場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、企業買収の検討に際して、対象企業に対する詳細なデューデリジェンスを実施し、事業計画の妥当性や投資回収の可能性を慎重に見極めております。買収後においては、早期の事業統合(PMI)を推進して計画の達成に努めるとともに、定期的に事業の進捗状況をモニタリングし、環境変化に迅速に対応する体制を構築しております。