有価証券報告書-第16期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、中国経済の減速や米中貿易摩擦の長期化、欧州政局不安などによる世界経済の緩やかな減速を背景に不安定な株価動向になるなど、金融環境が不安定になる状況となりました。一方で、人手不足を背景とした企業の設備不足感は依然として強く、省力化・合理化投資や老朽化設備更新は底堅く推移し、これら内需の底堅さに支えられ緩やかな景気回復を継続する状況となりました。また、全業種でバブル期を上回る人手不足となっていることで、賃金の上昇ペースもやや加速してきていることから、良好な雇用・所得環境による個人消費の緩やかな回復が続く状況となりました。2019年10月には消費税増税が予定されているものの、前回2014年と比べて税率の引き上げ幅が小さいほか、軽減税率の導入等により家計の負担増が緩和される見通しであることから、消費の大きな落ち込みは回避され、消費税増税下でも景気回復基調が持続することも期待されるところであります。
不動産業界のうちマンション業界におきましては、首都圏における2018年度(2018年4月~2019年3月)のマンション供給戸数は前年比0.5%減の36,641戸と横ばいに推移し、戸あたり平均価格は2年連続、㎡単価は7年連続で上昇したものの、上昇幅は縮小する結果となりました(㈱不動産経済研究所調べ)。この年間供給戸数のうち15,452戸は東京都区部の供給戸数となっており、2017年度実績16,393戸から5.7%減となった一方で、埼玉県の供給戸数は前年度比22.6%増、千葉県の供給戸数は前年度比26.4%増となっており、都心の用地価格高騰等の要因により、郊外の開発が多くなってきている様相が伺えます。また、首都圏におけるコンパクトマンション(専有面積30㎡以上50㎡未満)は、戸数、シェアともに2015年以降4年連続で増加しており、都区部では全供給の16.3%を占める結果となりました(㈱不動産経済研究所調べ)。購入層やユーザーのニーズの多様化が供給拡大を後押しし、1~2人世帯が増えていることから今後も供給増加が続く見通しとなっております。
収益不動産につきましては、一部の金融機関や不動産業者による不適切な融資に関する問題で、その融資環境が厳しくなり、一部のアパートや1棟収益物件などで販売低迷が見られるものの、収益性のあるマンション投資は、その商品性の確からしさ、低金利の恩恵、堅調な賃料などから、その融資環境を含め好調を維持する状況となりました。株式市場や債券市場が不安定な状況においては、今後も、収益不動産は安定収益投資としての相対的優位性が上がることが考えられ、そのニーズの高まりにより、販売は好調を維持することが見込まれております。
このような経済環境の下、当社は2018年度を「進化・変革元年」と位置づけ、事業領域拡大のため、SBI AI&Blockchainファンドへの出資や不動産クラウドファンディング事業開始に向けた不動産特定共同事業の許可取得など、様々な取り組みを行ってまいりました。また、社内における新規事業開発チームを拡充し、事業開発やM&Aの検討を積極的に行ってまいりました。既存事業については、当社の生産性指標の一つである一人当たり営業利益の向上に注力し、海外富裕層に向けた販路の拡大や営業社員一人当たり販売件数の向上を実現するのみならず、CRM戦略、マーケティング戦略の進化による反響獲得単価の削減に成功し、収益面、費用面双方からの進化を図ることができました。
この結果、売上高は21,534,354千円と前事業年度と比べ2,314,492千円(12.0%)の増収、営業利益は1,730,803千円と前事業年度と比べ338,906千円(24.3%)の増益、経常利益は1,385,820千円と前事業年度と比べ256,965千円(22.8%)の増益、当期純利益は872,020千円と前事業年度と比べ139,818千円(19.1%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(不動産開発販売事業)
不動産開発販売事業は、他社が郊外での開発を拡大している中、当社は東京23区都心エリア集中展開をさらに強化し、27物件の開発用地を取得し、前事業年度から開発してきた26物件が竣工いたしました。販売においては、ウェブ広告や当事業年度から開始した社内セミナーへの安定した集客などによる効果的な顧客の獲得だけでなく、準顕在層に向けた広告展開を行い、新規顧客の獲得にも注力してまいりました。また、多様化するライフスタイルに応じた「消えない選択肢」を提案する居住用コンパクトマンションは、「住んで良し、貸して良し」という当社のコンセプトが時代の変化とともに認知されつつあり、順調に販売戸数を増加させ、前事業年度の2倍超の販売戸数となりました。加えて、前事業年度から開発を開始した都市型アパートについても、中間富裕層向けの販売が順調に進んでおります。
この結果、投資用マンションブランド「クレイシア」シリーズ382戸、居住用コンパクトマンションブランド「ヴァースクレイシア」シリーズ133戸、その他マンション225戸、都市型アパートブランド「ソルナクレイシア」シリーズ3棟を販売し、売上高20,860,098千円(前事業年度比12.2%増)、営業利益1,562,267千円(前事業年度比20.7%増)となりました。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業は、自社開発物件竣工販売後の確実な賃貸管理戸数の増加と受託組合数の増加により、当事業年度末の賃貸管理戸数は2,816戸、建物管理戸数は3,045戸(73棟、70組合)となり、これによるストック収入を増加いたしました。また、利益率改善のため、各種手数料の確保や賃貸付け早期化によるコスト削減を図りました。
この結果、売上高674,256千円(前事業年度比8.3%増)、営業利益168,535千円(前事業年度比72.0%増)となりました。
当事業年度末における流動資産は22,388,908千円となり、前事業年度末に比べ5,883,926千円増加いたしました。これは主に物件開発のための運転資金及び機動的な用地獲得のための資金を確保するため、販売利益の留保や資金調達を実施したことにより現金及び預金が1,456,810千円、翌事業年度の販売物件が竣工したことにより販売用不動産が3,276,375千円、開発用地の積極的な取得及び開発進行により仕掛販売用不動産が1,002,859千円、それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は445,629千円となり、前事業年度末に比べ91,306千円増加いたしました。これは「SBI AI&Blockchainファンド」及び「Property Access株式会社」等への投資により投資その他の資産が74,264千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は22,834,537千円となり、前事業年度末に比べ5,975,233千円増加いたしました。
当事業年度末における流動負債は8,699,694千円となり、前事業年度末に比べ1,930,150千円増加いたしました。これは主に物件の順調な引渡による資金回収及び返済により1年内返済予定の長期借入金が669,629千円減少した一方、物件開発のための運転資金の調達により短期借入金が1,641,813千円、翌事業年度の販売物件が竣工したことにより買掛金が758,818千円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は8,970,175千円となり前事業年度末に比べ2,856,702千円増加いたしました。これは主に自社開発物件の用地取得にかかる資金調達を実施したことにより長期借入金が2,977,462千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は17,669,870千円となり、前事業年度末と比べ4,786,853千円増加いたしました。
当事業年度末における純資産は5,164,667千円となり、前事業年度末に比べ1,188,380千円増加いたしました。これは主に新株予約権行使に伴う新株発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ194,980千円、当期純利益872,020千円を計上したことにより繰越利益剰余金が776,532千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は22.6%(前事業年度末23.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は3,837,068千円と前事業年度末と比べ1,456,810千円(61.2%)の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、積極的な用地取得及び物件開発によりたな卸資産の増加に伴う支出が増加したことにより△2,664,496千円と、前事業年度と比べ支出が1,010,537千円増加いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、「SBI AI&Blockchainファンド」及び「Property Access株式会社」等への投資に伴う支出により△108,291千円となったものの、前事業年度と比べ支出が23,023千円減少いたしました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出があるものの、これを上回る短期借入金の純増減額及び長期借入れによる収入があったことにより4,229,598千円と、前事業年度と比べ収入が2,434,921千円増加いたしました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.不動産開発販売事業において都市型アパート3棟を販売しておりますが、上記「販売戸数(戸)」には含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するために重要となる当社の会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。なお、この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、都心集中戦略により東京23区の都心エリアに販売が集中したことや金融機関の低金利状況が継続したことなどから資産運用型投資用マンションの販売価格が上昇したこと、居住用コンパクトマンションの販売戸数が大幅に増加したことが主な要因となり、売上高を大幅に増加することができたと考えております。この販売戸数増加を支える人員につきましても、計画通りの採用を達成でき、加えて、育成の強化を図ったことから一人当たりの生産効率性(一人当たり販売戸数)も向上させることが出来ました。また、近年注力しているウェブマーケティングも一定の効果が現れてきており、これが一人当たりの生産効率性向上に寄与する結果となりました。そのため、販売管理費における人件費及び広告宣伝費が増加しているものの、この増加費用に見合う以上の売上高増加であったと考えております。他方で、用地仕入・開発面におきましては、より一層の都心集中戦略を強化したこともあり、事業化可能な用地情報が例年より少なく、買取競争が高まっていることから一定程度の困難は伴っているものの、用地の取得、開発着手は概ね計画通り進捗しております。そのため、前事業年度と比較して、仕掛販売用不動産が増加しており、調達資金となる有利子負債も併せて増加しております。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、長期金利の上昇及び金融機関の不動産への融資姿勢の硬直化があります。当社の商品を購入される方のほとんどが金融機関の住宅ローンを利用しております。長期金利が上昇した場合には、当社商品の投資利回りとのギャップが縮小し、資金収支が悪化することになるため、当社商品の投資利回りを上昇させて販売する、つまりは、販売価格を下げて販売することとなるため、経営成績に重要な影響を与えることとなります。また、金融機関の不動産への融資姿勢が硬直化した場合には、収支利回りに大きな影響を与えなかったとしても、当社の商品で不動産投資を取り組むことの出来るお客様の総量が減少してしまうため、経営成績に重要な影響を与えることとなります。加えて、金融機関の不動産への融資姿勢の硬直化は、当社の物件開発時の資金調達にも影響し、当社の成長のボトルネックとなる可能性があります。当社といたしましては、このような影響をヘッジするため、金融機関が融資に取り組みやすい東京23区の都心エリアに集中した用地仕入・開発をすることや業界平均より高い投資利回りや適正な賃料を想定してプロジェクト事業計画を立案すること、与信を得やすい高属性のお客様の新規獲得に注力することなどの施策を講じております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、用地取得の競争環境が厳しくなる中で機動的な活用ができる資金水準の維持と財務の健全性を考慮した有利子負債の圧縮のバランスを適切に保つことが非常に重要であると考えております。そのため、資本の財源として、また、流動性の高い資金の確保として、成長ステージである現在は、内部留保を比較的多く行い、自己資本を増加させることで対応しております。今後につきましては、扱う物件数が増加していることや物件の竣工に偏重があることなどから、資金の流動性をより確保することが必要であるため、適切な資金計画のもと、金融機関からの機動的な運転資金の確保に向けた取引金融機関数の増加や主要取引銀行とコミットメントラインの設定を行うことを考えております。また、当社が取り組んでいる事業領域の拡大において、資金需要の少ないビジネスモデルの構築にも積極的に取り組んでいくことを考えております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、上記と同様の内容となるため、記載を省略しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、中国経済の減速や米中貿易摩擦の長期化、欧州政局不安などによる世界経済の緩やかな減速を背景に不安定な株価動向になるなど、金融環境が不安定になる状況となりました。一方で、人手不足を背景とした企業の設備不足感は依然として強く、省力化・合理化投資や老朽化設備更新は底堅く推移し、これら内需の底堅さに支えられ緩やかな景気回復を継続する状況となりました。また、全業種でバブル期を上回る人手不足となっていることで、賃金の上昇ペースもやや加速してきていることから、良好な雇用・所得環境による個人消費の緩やかな回復が続く状況となりました。2019年10月には消費税増税が予定されているものの、前回2014年と比べて税率の引き上げ幅が小さいほか、軽減税率の導入等により家計の負担増が緩和される見通しであることから、消費の大きな落ち込みは回避され、消費税増税下でも景気回復基調が持続することも期待されるところであります。
不動産業界のうちマンション業界におきましては、首都圏における2018年度(2018年4月~2019年3月)のマンション供給戸数は前年比0.5%減の36,641戸と横ばいに推移し、戸あたり平均価格は2年連続、㎡単価は7年連続で上昇したものの、上昇幅は縮小する結果となりました(㈱不動産経済研究所調べ)。この年間供給戸数のうち15,452戸は東京都区部の供給戸数となっており、2017年度実績16,393戸から5.7%減となった一方で、埼玉県の供給戸数は前年度比22.6%増、千葉県の供給戸数は前年度比26.4%増となっており、都心の用地価格高騰等の要因により、郊外の開発が多くなってきている様相が伺えます。また、首都圏におけるコンパクトマンション(専有面積30㎡以上50㎡未満)は、戸数、シェアともに2015年以降4年連続で増加しており、都区部では全供給の16.3%を占める結果となりました(㈱不動産経済研究所調べ)。購入層やユーザーのニーズの多様化が供給拡大を後押しし、1~2人世帯が増えていることから今後も供給増加が続く見通しとなっております。
収益不動産につきましては、一部の金融機関や不動産業者による不適切な融資に関する問題で、その融資環境が厳しくなり、一部のアパートや1棟収益物件などで販売低迷が見られるものの、収益性のあるマンション投資は、その商品性の確からしさ、低金利の恩恵、堅調な賃料などから、その融資環境を含め好調を維持する状況となりました。株式市場や債券市場が不安定な状況においては、今後も、収益不動産は安定収益投資としての相対的優位性が上がることが考えられ、そのニーズの高まりにより、販売は好調を維持することが見込まれております。
このような経済環境の下、当社は2018年度を「進化・変革元年」と位置づけ、事業領域拡大のため、SBI AI&Blockchainファンドへの出資や不動産クラウドファンディング事業開始に向けた不動産特定共同事業の許可取得など、様々な取り組みを行ってまいりました。また、社内における新規事業開発チームを拡充し、事業開発やM&Aの検討を積極的に行ってまいりました。既存事業については、当社の生産性指標の一つである一人当たり営業利益の向上に注力し、海外富裕層に向けた販路の拡大や営業社員一人当たり販売件数の向上を実現するのみならず、CRM戦略、マーケティング戦略の進化による反響獲得単価の削減に成功し、収益面、費用面双方からの進化を図ることができました。
この結果、売上高は21,534,354千円と前事業年度と比べ2,314,492千円(12.0%)の増収、営業利益は1,730,803千円と前事業年度と比べ338,906千円(24.3%)の増益、経常利益は1,385,820千円と前事業年度と比べ256,965千円(22.8%)の増益、当期純利益は872,020千円と前事業年度と比べ139,818千円(19.1%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(不動産開発販売事業)
不動産開発販売事業は、他社が郊外での開発を拡大している中、当社は東京23区都心エリア集中展開をさらに強化し、27物件の開発用地を取得し、前事業年度から開発してきた26物件が竣工いたしました。販売においては、ウェブ広告や当事業年度から開始した社内セミナーへの安定した集客などによる効果的な顧客の獲得だけでなく、準顕在層に向けた広告展開を行い、新規顧客の獲得にも注力してまいりました。また、多様化するライフスタイルに応じた「消えない選択肢」を提案する居住用コンパクトマンションは、「住んで良し、貸して良し」という当社のコンセプトが時代の変化とともに認知されつつあり、順調に販売戸数を増加させ、前事業年度の2倍超の販売戸数となりました。加えて、前事業年度から開発を開始した都市型アパートについても、中間富裕層向けの販売が順調に進んでおります。
この結果、投資用マンションブランド「クレイシア」シリーズ382戸、居住用コンパクトマンションブランド「ヴァースクレイシア」シリーズ133戸、その他マンション225戸、都市型アパートブランド「ソルナクレイシア」シリーズ3棟を販売し、売上高20,860,098千円(前事業年度比12.2%増)、営業利益1,562,267千円(前事業年度比20.7%増)となりました。
(プロパティマネジメント事業)
プロパティマネジメント事業は、自社開発物件竣工販売後の確実な賃貸管理戸数の増加と受託組合数の増加により、当事業年度末の賃貸管理戸数は2,816戸、建物管理戸数は3,045戸(73棟、70組合)となり、これによるストック収入を増加いたしました。また、利益率改善のため、各種手数料の確保や賃貸付け早期化によるコスト削減を図りました。
この結果、売上高674,256千円(前事業年度比8.3%増)、営業利益168,535千円(前事業年度比72.0%増)となりました。
当事業年度末における流動資産は22,388,908千円となり、前事業年度末に比べ5,883,926千円増加いたしました。これは主に物件開発のための運転資金及び機動的な用地獲得のための資金を確保するため、販売利益の留保や資金調達を実施したことにより現金及び預金が1,456,810千円、翌事業年度の販売物件が竣工したことにより販売用不動産が3,276,375千円、開発用地の積極的な取得及び開発進行により仕掛販売用不動産が1,002,859千円、それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は445,629千円となり、前事業年度末に比べ91,306千円増加いたしました。これは「SBI AI&Blockchainファンド」及び「Property Access株式会社」等への投資により投資その他の資産が74,264千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は22,834,537千円となり、前事業年度末に比べ5,975,233千円増加いたしました。
当事業年度末における流動負債は8,699,694千円となり、前事業年度末に比べ1,930,150千円増加いたしました。これは主に物件の順調な引渡による資金回収及び返済により1年内返済予定の長期借入金が669,629千円減少した一方、物件開発のための運転資金の調達により短期借入金が1,641,813千円、翌事業年度の販売物件が竣工したことにより買掛金が758,818千円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は8,970,175千円となり前事業年度末に比べ2,856,702千円増加いたしました。これは主に自社開発物件の用地取得にかかる資金調達を実施したことにより長期借入金が2,977,462千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は17,669,870千円となり、前事業年度末と比べ4,786,853千円増加いたしました。
当事業年度末における純資産は5,164,667千円となり、前事業年度末に比べ1,188,380千円増加いたしました。これは主に新株予約権行使に伴う新株発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ194,980千円、当期純利益872,020千円を計上したことにより繰越利益剰余金が776,532千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は22.6%(前事業年度末23.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は3,837,068千円と前事業年度末と比べ1,456,810千円(61.2%)の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、積極的な用地取得及び物件開発によりたな卸資産の増加に伴う支出が増加したことにより△2,664,496千円と、前事業年度と比べ支出が1,010,537千円増加いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、「SBI AI&Blockchainファンド」及び「Property Access株式会社」等への投資に伴う支出により△108,291千円となったものの、前事業年度と比べ支出が23,023千円減少いたしました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出があるものの、これを上回る短期借入金の純増減額及び長期借入れによる収入があったことにより4,229,598千円と、前事業年度と比べ収入が2,434,921千円増加いたしました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売戸数 (戸) | 金額 (千円) | ||
| 前年同期比 (%) | 前年同期比 (%) | |||
| 不動産開発販売事業 | 740 | 100.3 | 20,860,098 | 112.2 |
| プロパティマネジメント事業 | ― | ― | 674,256 | 108.3 |
| 合計 | 740 | 100.3 | 21,534,354 | 112.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.不動産開発販売事業において都市型アパート3棟を販売しておりますが、上記「販売戸数(戸)」には含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するために重要となる当社の会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。なお、この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、都心集中戦略により東京23区の都心エリアに販売が集中したことや金融機関の低金利状況が継続したことなどから資産運用型投資用マンションの販売価格が上昇したこと、居住用コンパクトマンションの販売戸数が大幅に増加したことが主な要因となり、売上高を大幅に増加することができたと考えております。この販売戸数増加を支える人員につきましても、計画通りの採用を達成でき、加えて、育成の強化を図ったことから一人当たりの生産効率性(一人当たり販売戸数)も向上させることが出来ました。また、近年注力しているウェブマーケティングも一定の効果が現れてきており、これが一人当たりの生産効率性向上に寄与する結果となりました。そのため、販売管理費における人件費及び広告宣伝費が増加しているものの、この増加費用に見合う以上の売上高増加であったと考えております。他方で、用地仕入・開発面におきましては、より一層の都心集中戦略を強化したこともあり、事業化可能な用地情報が例年より少なく、買取競争が高まっていることから一定程度の困難は伴っているものの、用地の取得、開発着手は概ね計画通り進捗しております。そのため、前事業年度と比較して、仕掛販売用不動産が増加しており、調達資金となる有利子負債も併せて増加しております。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、長期金利の上昇及び金融機関の不動産への融資姿勢の硬直化があります。当社の商品を購入される方のほとんどが金融機関の住宅ローンを利用しております。長期金利が上昇した場合には、当社商品の投資利回りとのギャップが縮小し、資金収支が悪化することになるため、当社商品の投資利回りを上昇させて販売する、つまりは、販売価格を下げて販売することとなるため、経営成績に重要な影響を与えることとなります。また、金融機関の不動産への融資姿勢が硬直化した場合には、収支利回りに大きな影響を与えなかったとしても、当社の商品で不動産投資を取り組むことの出来るお客様の総量が減少してしまうため、経営成績に重要な影響を与えることとなります。加えて、金融機関の不動産への融資姿勢の硬直化は、当社の物件開発時の資金調達にも影響し、当社の成長のボトルネックとなる可能性があります。当社といたしましては、このような影響をヘッジするため、金融機関が融資に取り組みやすい東京23区の都心エリアに集中した用地仕入・開発をすることや業界平均より高い投資利回りや適正な賃料を想定してプロジェクト事業計画を立案すること、与信を得やすい高属性のお客様の新規獲得に注力することなどの施策を講じております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、用地取得の競争環境が厳しくなる中で機動的な活用ができる資金水準の維持と財務の健全性を考慮した有利子負債の圧縮のバランスを適切に保つことが非常に重要であると考えております。そのため、資本の財源として、また、流動性の高い資金の確保として、成長ステージである現在は、内部留保を比較的多く行い、自己資本を増加させることで対応しております。今後につきましては、扱う物件数が増加していることや物件の竣工に偏重があることなどから、資金の流動性をより確保することが必要であるため、適切な資金計画のもと、金融機関からの機動的な運転資金の確保に向けた取引金融機関数の増加や主要取引銀行とコミットメントラインの設定を行うことを考えております。また、当社が取り組んでいる事業領域の拡大において、資金需要の少ないビジネスモデルの構築にも積極的に取り組んでいくことを考えております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、上記と同様の内容となるため、記載を省略しております。