有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2016/02/16 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
83項目

研究開発活動

第18期事業年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当社の事業の根幹は販売用ソフトウエアの販売にあり、その優位性を持続するため、研究開発を重視しております。具体的には、売上の約10%を研究開発、ソフトウエア開発に投資することを基本方針としており、当事業年度において当社が支出した研究開発費の総額は、61,487千円であります。
なお、当社は、学校教育ICT事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1) 研究開発・製品開発体制
製品の研究開発については、製品開発部製品開発課が中心になって行っております。製品開発課は、正社員6名体制(平成27年3月末現在)で、新製品研究や製品化及び既存製品のバージョンアップを行っております。
製品開発課が開発した製品は、製品技術部品質保証課が中心になって検証を行っております。品質保証課は正社員4名体制(平成27年3月末現在)で、新製品やバージョンアップ製品の動作検証や販売後の技術的な問い合わせ対応を行っております。
(2) 新製品、新技術等の研究開発活動
① 研究開発目的
当社の経営理念である「私たちチエルは、子供たちの未来のために、世界中の先生の授業をICTで支えます」に基づいて、研究開発を進めております。具体的には、以下の目的を達成するような研究開発を行っております。
(創造)
授業を進めやすくするために、先生に寄り添った製品を研究開発すること。
(変化)
常に変化する教育業界のニーズを先取りした製品を研究開発すること。
(挑戦)
新しい技術に挑戦しシーズを産み出すような製品を研究開発すること。
(協働)
パートナーの製品と連携するような製品を研究開発すること。
② 主要な研究開発課題
a 研究開発の基本方針
上記①の目的を達成するために、当社の通信技術、画像・音声転送技術を更に研磨するとともに、今後市場動向に沿った新技術に積極的に挑戦し、内外の顧客のニーズに合致した製品を開発できるような技術を効率的に習得することを基本方針としております。また、開発した技術のうち、特異なものについては、特許を出願するようにしております。
b 主要研究開発テーマ
(タブレット対応)
市場からの要請が強い既存製品のタブレット端末利用に対応するため、当社既存製品を普通教室や教室外で使用することを可能とするプラットフォームの開発・強化に取り組んでおります。「らくらく先生スイート」(小中市場向け)や「CaLabo TX」(高大市場向け)についても機能強化・新製品開発を行っております。
(アクティブラーニング対応)
「アクティブラーニング」で利活用可能な機能を有したタブレットに対応するWebベースの語学学修支援・授業支援・グループ支援の製品開発を行うことで、既存製品を含めた総合提案を可能なラインナップの拡充に取り組んでおります。
(クラウド対応)
クラウドを利用したeラーニングの市場は拡大しており、これに対応して、当社では既にクラウド上で教材を提供する「CHIeru.net」を提供中であります。「CHIeru.net」上で提供する教材数の増加・機能強化を進め、先生方の学生への教材指定を獲得することにより、教室外での利用促進、新規顧客の取り込み促進に取り組んでおります。
(教材開発)
タブレット対応、アクティブラーニング対応、クラウド対応といった、教材を利用するためのプラットフォーム開発に合わせて、デジタル教材について、各プラットフォームや異なる利用環境での利用を可能とするための開発を行い、既存製品の横展開、新教材の開発、教材量産体制の確立に取り組んでおります。
③ 最近の研究開発の成果
上述した研究開発の成果をまとめると次のようになります。
年度新製品名内容
平成27年3月期らくらく先生スイート
(らくらく授業支援)
普通教室で、児童・生徒1人1台のタブレット活用を支援するソフトウエアでタブレットとデジタル教材を便利に使って、授業を円滑に進めることを可能とします。
平成27年3月期らくらく先生スイート
(らくらく座席表評価)
授業での児童・生徒の評価、発言、写真、気づいたことや、出欠席情報を、タップ操作だけで簡単に記録することを可能とするソフトウエアで、学習活動を記録・蓄積して、複数の先生で共有することで、一人ひとりの児童・生徒に合わせた指導を可能とします。
平成27年3月期らくらく先生スイート
(らくらく教材ナビ)
購入した教材からデジカメで撮影した写真まで、増え続けるデジタル教材を一次元的に管理することを可能とするソフトウエアで、授業準備の時間を大幅に短縮することを可能とします。
平成27年3月期らくらく先生スイート
(らくらく授業計画)
単元情報をもとに週案の作成を容易にし、時数計算も自動化可能なソフトウエアで、授業の計画と振り返りを簡単に行うことを可能とします。

第19期第3四半期累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日)
当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は、20,498千円であります。なお、当第3四半期累計期間における当社の研究開発活動の状況に重要な変動はございません。