訂正有価証券報告書-第13期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2020/01/14 16:55
【資料】
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【項目】
91項目

事業等のリスク

当社グループにおいてとらえている事業等のリスクは以下のとおりであります。なお文中における将来に関する事項は、本提出日において当社が判断したものであります。
1.オンライン旅行事業
(1) 競合について
当社は創業以来、インターネットによる旅行商品の販売を行い、業界で高い評価を得ていると認識しております。しかしながら、インターネットによる旅行商品の販売が一般化するにつれ、近年その競合環境は激化しております。当社では、航空会社との関係を強化するとともに、自社インターネットサイトの知名度向上、多数の会員をもつインターネットサイト運営者への旅行コンテンツのOEM供給、企業の出張に係る社内承認手続き及び手配を一元管理する事業、旅行商品の拡張などを目指すとともに、同業他社との資本・業務提携を積極的に進めていくことにより、競争力の強化を図って参ります。
しかしながら、競合環境によって売上の低下やサービスレベル向上に伴うコストの増加などにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2) 法的規制等について
当社は事業を行う上で、「旅行業法」、「古物営業法」その他の法令による規制を受けております。
当社では、これらの法律・法令や関連諸規則を遵守すべく、各サイト上での表示や顧客への説明、また、社内体制の確立とルール化を徹底しております。また、主として顧問弁護士や外部の専門家との情報交換等を通じて、積極的な情報収集及び適切な対応を行っております。しかしながら、これら法令に違反する行為が行われた場合もしくはやむを得ず遵守できなかった場合、及び行政機関により関連法令による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(許認可等の状況)
許認可等の名称許認可登録番号有効期間関連法令許認可等の取消事由
第一種旅行業登録観光庁長官登録
旅行業第1872号(登録)
2018年1月20日~
2023年1月19日
旅行業法同法第19条
古物商許可東京都公安委員会許可
第301091207963号
2012年8月8日~
期限の定めなし
古物営業法同法第6条

(3) 特定の取引先への依存度が高いことについて
当社は、主力商品の一つである国内航空券の仕入を以下の通り特定の取引先に依存しております。従って、特定の取引先において不測の事態が発生したり、航空券の販売方法や取扱い手数料に関する方針の変更があった場合、当社の業績及び事業展開に重大な影響を与える可能性があります。
前連結会計年度
(自 2017年10月1日
至 2018年9月30日)
当連結会計年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社ナニワツーリスト24,13955.415,95130.5
株式会社スカイマーク6,74015.510,03219.5

(4) 自然災害及び国際情勢等の影響によるリスクについて
当社のオンライン旅行事業は、世界各地で発生しうる天災又は悪天候等の自然災害、及び海外における政情不安、国際紛争、大規模なテロ事件等、感染症等の疫病の発生及び蔓延、また事業展開対象国との外交関係の悪化等、外的要因の影響を大きく受けます。このような事象が発生した場合には、旅行需要が低下することにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、当社の訪日旅行事業は、当初は中国・アジア方面を中心に展開しておりますが、今後、当該地域において上記のような事象が発生した場合には、訪日外国人旅行客の減少等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(5) インターネットの検索効果について
当社が運営するインターネットサイトの集客効率は、検索エンジンの表示結果やスマートデバイスのアプリケーションの利用状況等の影響を大きく受けます。今後、検索エンジンの運営者における検索に係るアルゴリズムの変更、スマートデバイスにおけるアプリケーションの仕様及びその変更又は競合他社による対応等が行われた場合には、検索結果の表示が当社にとって有利に働かない状況が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(6) 電子商取引(以下「eコマース」)の普及について
当社は、今後もBtoCのeコマース市場規模は拡大傾向が継続するものと考えております。しかしながら、eコマースをめぐる新たな法制度等の規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、当社の期待通りにeコマースの普及が進まない場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
2. ITオフショア開発事業
(1) 競合について
ITオフショア開発事業においては、2012年に事業開始後、2019年には雇用エンジニア数が1,000名規模となっており、順調に推移しております。しかしながら、業界の特性として価格競争になりやすく、エンジニアの引き抜き等により、競争がもたらされております。当社では、スケールメリットを活かし、人材獲得力や運営ノウハウ、強固なネットワークといった当社固有の強みを継続・強化していくことにより競争力の強化を図って参ります。
しかしながら、競合他社の「ラボ型」オフショア開発モデルの模倣により、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2) 海外事業に関するリスク
当社グループは事業戦略の一環としてITオフショア開発事業を中心として海外市場での事業拡大を進めており、当社グループにおける海外事業の存在感は拡大しております。当社グループの海外事業は、グローバル経済や為替などの動向、投資や競争などに関する法的規制、商習慣の相違、労使関係、国際政治など、さまざまな要因の影響下にあり、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
3.投資事業
投資活動に伴い当該投資先が連結対象に加わった場合、マイナスの影響が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資時点においてその想定した通りに投資先が事業を展開できない場合、投資活動に伴い発生したのれん、有形固定資産、無形資産、株式などの金融資産の減損損失が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。




4.全社に関わる事項その他
(1) 自然災害、事故等のリスクについて
当社の主要な事業拠点は、本社所在地である東京都であります。当該地区において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合には、当社の事業活動に支障をきたす可能性があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2) 技術革新について
当社は、技術革新や顧客ニーズの変化のサイクルが極めて速いインターネット業界において、事業を行うにあたり、先端的な技術の知見やノウハウの蓄積、高度なスキルを有する優秀な技術者の採用等を積極的に推進する予定としております。しかしながら、これらの予定に何らかの困難が生じ、技術革新に対する適切な対応が遅れた場合、システム投資や人件費の増大、業界内における技術的優位性や競争力の低下が、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3) 会社組織に関するリスクについて
①創業者への依存について
代表取締役である吉村英毅は、当社設立以来の最高経営責任者であり、経営方針や経営戦略の決定をはじめ、会社の事業推進に重要な役割を果たしております。同様に取締役会長である大石崇徳も設立当初から経営方針や経営戦略の決定等において重要な役割を果たしており、ツートップ体制により、互いに補完し合いながら、かつ互いに牽制が働く体制となっております。
また、当社では、取締役、執行役員を配置し、各々が参加する会議を開催し、意見等の吸い上げや情報共有などを積極的に進めております。適宜に権限移譲も行い、両氏に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により両氏にともに不測の事態が生じた場合、または、両氏が退任するような事態が発生した場合には、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
②個人情報の管理について
当社は、事業の運営に際し、顧客その他の関係者の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。当社では、個人情報の取扱と管理には細心の注意を払い、社内でのルール化やその手続きの明確化・徹底化を図っております。また、経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報の管理を厳格にしております。
しかしながら、今後、第三者によるセキュリティ侵害、ハッキング、従業員の故意または過失等により、当社が保有する個人情報及び機密情報が外部に流出する又は不正に使用される等の事象が発生した場合、当社は顧客等に対する損害賠償責任を負うとともに、当局から業務改善命令を受ける可能性がある等、当社の業績、事業及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
(4)ストック・オプション行使における株式価値の希薄化について
当社は、取締役、執行役員及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。
今後につきましても、ストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加えて、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合には、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。2019年9月30日現在における新株予約権による潜在株式数は1,055,700株であり、発行済株式総数19,801,300株の5.3%に相当します。
(5) システムリスクについて
当社は、アクセス過多によるサーバー停止やネットワーク機器の故障およびb 自然災害や事故、火災等によるシステムトラブルの発生を回避するために、サーバーの負荷分散、稼働状況の常時監視、定期的バックアップ実施の手段を講じることで、システムトラブルの防止及び回避に努めております。 しかしながら、顧客やコンテンツを管理しているサーバーや閲覧・予約システムにおいて何らかのトラブルが発生することで、顧客への情報提供や予約業務に障害が生じる可能性もあり、当該障害が生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(6) 関連当事者との取引について
当社は、当連結会計年度(自2018年10月1日 至2019年9月30日)において、当社役員である吉村英毅、当社役員である小俣泰明との間に以下の取引があります。なお、関連当事者との重要な取引についての取引条件及び決定方針については、取締役会で承認を得ております。
種類会社等の名称または氏名所在地資本金又は出資金
(百万円)
事業の内容又は職業議決権等の所有(被所有)割合(%)関連当事者との関係取引の内容取引金額
(百万円)
科目期末残高(百万円)
役員吉村英毅--当社代表取締役(被所有)
間接14.3
債務保証当社借入に対する債務保証
(注)1
45--
当社仕入債務に対する債務保証(注)2600--
役員小俣泰明--当社
取締役
-システム
開発
システム開発取引(注)230--

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等
1.当社は銀行借入に対して、代表取締役である吉村英毅より債務保証を受けております。また、取引金額には被保証債務の第13期連結会計年度末残高を記載しております。なお、保証料の支払いは行っておりません。
2.当社は仕入債務に対して、代表取締役である吉村英毅より債務保証を受けております。また、取引金額には被保証債務の第13期連結会計年度末残高を記載しております。なお、保証料の支払は行っておりません。
3.当社が小俣泰明氏が代表取締役を務めるアルサーガパートナーズ株式会社と行っているシステム開発取引は、一般的な取引条件と同様に決定しております。