有価証券報告書-第26期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 15:18
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有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。記載したリスクはいずれも事業及び業績に影響を与えうる「重要なリスク」ですが、中でも全社的に中長期的な成長のための指針として掲げている「ULURU Sustainable Growth」に関連性の高いリスクを「特に重要なリスク」として定義しております。
当社では、コンプライアンスの強化及びリスク管理の検討・審議・対策等を目的として、原則として、年2回以上開催するリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。同委員会では、以下に記載する主要なリスクに加え、さらなる潜在リスクの有無の想定やリスクの影響度の分析、対応策を立案・実行できる体制を整えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
(特に重要なリスク)
(1)「ULURU Sustainable Growth」における人材成長の実現に係るリスク
当社が掲げる経営方針「ULURU Sustainable Growth」では、人的資本投資を中心としており、「常に成長を感じられる環境・機会があり、安心して業務に専念できる状態が定着していること」の実現を目指しております。この人材戦略は「ULURU Sustainable Growth」の根幹を成すものであることから、人材の採用・育成・定着のいずれかが計画通りに進まない場合には、「ULURU Sustainable Growth」の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。
具体的には、採用市場における人材獲得競争の激化による採用計画の遅延、人的資本投資の効果が想定通りに発現しないことによる組織全体の成長鈍化、人材の早期離職・キーパーソンの喪失による事業推進力の低下などが想定されます。これらのリスクが顕在化した場合、各種成長施策の停滞を通じて業績に重大な影響が発生することが予想されます。当社では、当該リスクの顕在化を未然に防ぐために、採用部門と各部門が連携した規律ある採用活動の実施、シナプス組織※を通じたカルチャー・戦略の浸透、エンゲージメントサーベイによる組織状態の定期的なモニタリングと改善施策の実施、レイヤー別の各種研修・全社的なe-ラーニングシステムの導入による継続的な教育機会の提供などに取り組んでおります。これらの取り組み状況については、人的資本に関する各種指標を通じて継続的にモニタリングを実施しております。加えて、オフィス環境の整備や柔軟な勤務制度の拡充など、優秀な人材に選ばれ続ける職場環境の実現に向けた取り組みを継続してまいります。万が一リスクが顕在化した場合は、取締役会や経営執行会議などの重要会議体において、採用計画・育成プログラム・組織体制の見直しを迅速に議論・実行し、適宜対応していく次第です。
※「コア」と呼ばれる上長・チームリーダーと、「コアラー」と呼ばれるメンバー間の双方向のコミュニケーションが高純度で行われることにより、組織全体にカルチャー・戦略が浸透していく組織体制
(2)AI・デジタル技術の活用と情報セキュリティの確保に係るリスク
当社は、「人とAIのハイブリッド型価値創造」を「ULURU Sustainable Growth」における事業モデルの核と位置づけており、AIと人のチカラを最適に組み合わせることで他社には模倣困難な競争優位性を構築しております。この戦略的な特性から、AI・デジタル技術の活用に関連するリスクは「ULURU Sustainable Growth」の進捗に直結するものであり、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。当該リスクは、大きく二つの側面から顕在化する可能性があります。
第一に、AI技術の急速な進展に当社の活用が追随できず、生産性向上や新サービス創出において相対的な劣位に陥るリスクです。「人とAIのハイブリッド型価値創造」を標榜する当社において、AI活用の停滞は事業の根幹に関わる問題であり、サービスの競争力低下や業績への重大な影響が懸念されます。
第二に、AIの積極的な活用に伴う情報セキュリティ上のリスクです。当社はBPO事業を中心に顧客の機密情報・個人情報を大量に取り扱っており、役職員が業務効率化を目的として外部の生成AIサービスを利用する過程で機密情報が意図せず外部に流出するリスク、また外部からのサイバー攻撃によるシステム侵害・情報漏洩のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合、顧客からの信頼喪失・損害賠償責任の発生・サービス提供の停止など、業績及び事業継続に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
当社では、情報セキュリティ面においてはCISOを中心とした全社横断のAI活用推進体制の整備を段階的に進めており、技術面ではVPoEを中心としたAI駆動開発推進チームによる活用推進、エンジニア部門のみならず非エンジニア職を含む全社員へのAI活用リテラシー向上施策を継続的に実施しております。情報セキュリティの確保については、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証の維持・運用、クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)の導入によるクラウドサービス利用の適切な統制、リスク・コンプライアンス委員会を中心とした全社的なリスク管理体制の運用に加え、AI利用に係るルール・ガイドラインの整備を段階的に進めております。また、有事の際には、CISOを緊急対応責任者とする対策本部を速やかに設置し、迅速な初動対応と被害の最小化を図る体制を整えております。
万が一リスクが顕在化した場合は、取締役会や経営執行会議などの意思決定会議体において、速やかな対応策を議論するとともに、必要に応じて外部専門家の支援を受けながら、適宜対応していく次第です。
(3)配当政策にかかるリスク
当社は、「ULURU Sustainable Growth」のもと、株主還元を重要な経営課題の一つとして位置付けており、TSR(株主総利回り)の向上に向けて、中長期的なEPS(Earnings Per Share)成長を重視しつつ、2025年3月期以降は、15%以上の配当性向を目安とした累進配当を基本方針としております。当該方針は、持続的な利益成長とキャッシュ・フロー創出を通じて、規律ある成長投資と株主還元との両立を図ることを目指したものでありますが、重要な事業投資を優先する場合やキャッシュ・フローの状況によっては、配当を実施しない、あるいは予定していた配当を減ずる可能性もあります。当該リスクを顕在化させないためにも、「ULURU Sustainable Growth」のもと業績を拡大させ、着実に利益還元を行うことができる企業へと成長を図る次第です。
(4)入札情報の様式・データ形式等の統一によるNJSSの独自性・優位性の希薄化のリスク
「NJSS」は、当社の主力プロダクトであり、「NJSSを核とした入札マーケットの拡大」をすることを「ULURU Sustainable Growth」実現のための主要な施策と位置づけていることから、NJSSの独自性・優位性が希薄化した場合、「ULURU Sustainable Growth」の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。
現在、入札情報は入札実施機関ごとに様式・データ形式等が統一されておらず、独力での収集が困難である中、当社では数百名のクラウドワーカーが約9,000もの入札実施機関から人力で入札情報を収集しデータベース化できていることに「NJSS」の独自性・優位性がある状況です。当社としては約9,000もの入札実施機関の様式・データ形式等を統一するために必要となる労力・コスト・時間等を勘案すると当該リスクが顕在化する可能性は現時点では低いものと考えております。しかしながら、万が一、当該リスクが顕在化した場合は、NJSSが誇る独自性・優位性の希薄化から顧客の他サービスへの流出による有料契約件数の減少並びに売上高や利益成長の鈍化といった重大な業績への影響が発生することが予想されます。
当該リスクへの対応策として、デジタル庁をはじめとする行政機関の動向等を適宜チェックしているほか、入札情報検索サービス「nSearch(エヌ・サーチ)」、情報支援ツール「GoSTEP」、BPaaS「入札BPO」などをはじめとする周辺サービスの展開、自治体向け調達業務DXの推進等を通じて入札マーケット自体を拡大させシェアを獲得することで、当該リスクが顕在化した場合でも事業方針をシフトすることができるような体制も整備していく次第です。加えて、入札情報以外の領域における新規CGS事業の継続的な創出を通じて、事業ポートフォリオの多様化も推進してまいります。
(5)コンプライアンスに関するリスク
当社はコンプライアンスを重視する風土の醸成とその定着を全社的に推進しております。この姿勢が失われた場合、重大な法令違反や不祥事が発生する懸念が高まり、会社の存続に深刻な影響を及ぼす可能性があることから、当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。万が一当該リスクが顕在化した場合、当社グループ全体の社会的信用やブランド価値が損なわれるほか、損害賠償等による財務的損失を通じて、業績に重大な影響が生じるおそれがあります。一方で、こうしたコンプライアンス上のリスクを完全に排除することは現実的には難しく、継続的な管理と対策が不可欠であると認識しています。このため当社では、2026年3月に取締役会の決議を経てコンプライアンス・ガイドラインを制定いたしました。
同ガイドラインは、うるるスピリットの核心である「嘘をつかない、悪いことをしない」を具体的な行動レベルに翻訳したものであり、健全な職場環境・誠実な企業活動・会社資産の保全の3カテゴリにわたる16の行動指針を定めております。あわせて、リスク・コンプライアンス委員会を中心に、組織拡大や経営環境の変化に応じて職務権限や組織構造などに関する各種規程を適宜見直すとともに、これらに準じた意思決定・承認プロセスの仕組み化を進めることで、常に不正が生じにくい仕組みを整備しています。さらに、全役員・社員への教育啓発活動を実施するとともに、有事に備えた内部通報及びハラスメント相談窓口の整備をすすめることで、企業倫理の向上と法令遵守の強化を図り、強固なコンプライアンス推進体制の構築に努めていく次第です。加えて、ハラスメントや人権侵害等の発生を未然に防ぐため、相談窓口の周知徹底、定期的なエンゲージメントサーベイによる組織状態のモニタリング、人権尊重の理念に基づく多様性確保に向けた取り組みを継続的に推進してまいります。
(重要なリスク)
(1)大規模自然災害や感染症に関するリスク
大規模自然災害や各種感染症の拡大により、当社の事業活動が停止し、業績への重大な影響を及ぼす可能性があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置付けています。当該リスクへの対応策として、各種緊急事態を想定した事業継続計画書(BCP)を整備しており、徳島センターをはじめとする拠点の分散による業務継続体制の確保、ハイブリッドワーク制度の活用による在宅勤務対応力の維持など、有事の際にも事業継続が可能な体制を構築できるよう努めている次第です
(2)市場環境変動のリスク
市場環境の変動により顧客の購買意欲が減退した場合、当社の事業及び業績へ重大な影響を及ぼす可能性があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置付けています。とりわけ、地政学リスクや感染症拡大等に起因するインフレ圧力の高まりによる個人消費の落ち込みは、主に一般消費者を対象とする「えんフォト」や「OurPhoto」などのサービスにおいて、業績への重大な影響が懸念されます。当該リスクへの対応策として、該当サービスごとの消費動向を適宜把握し、リスク顕在化の兆候を早期に察知できるよう努めるほか、万が一兆候が確認された場合には、速やかに事業部内で対応策を検討し、必要に応じて意思決定会議体等での協議を経て、事業方針の見直しや打開策の実行を行う体制を整備している次第です。
(3)競合他社の台頭のリスク
国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しており、他社の成長によって当社の市場における独自性・優位性が希薄化した場合、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。
当社は、クラウドソーシング・サービスに加え、そのワーカーをリソースとするCGS事業、及び企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、これらの相互連携によるシナジーを通じて、市場における独自性と競争優位性を築いていると考えております。こうした事業連携スキームは当社が長年培ってきた業務運営力を背景とする唯一無二の強みであり、容易に模倣できるものではないと認識しております。万が一リスクが顕在化した場合は、新たなCGS事業の継続的な創出や、M&Aを含む事業ポートフォリオの強化を通じて、適宜対応していく次第です。
(4)法規制強化による法的制約の発生に係るリスク
今後、法規制の強化やCGS事業における新規領域への進出に伴い、多様な法規制や法改正に適切に対応する必要性が生じる可能性があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。特に、AI・データ利活用に関連する規制動向(国内AI事業者ガイドラインの改訂等)については、当社のビジネスモデルに直接影響を及ぼす可能性があることから、継続的なモニタリングが重要と認識しております。こうしたリスクの未然防止に向けて、当社は法務体制の整備・強化をすすめるとともに、顧問弁護士をはじめとする外部専門家との連携を深め、新たな法規制が生じた際には速やかに対応を行い、引き続き厳格な法令順守体制の構築に努めていく次第です。
(5)システム障害に係るリスク
当社の事業は、インターネット接続環境の安定稼働を前提として運営されており、システム障害などによりサービスの提供が滞った場合、事業活動に重大な影響を及ぼす懸念があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。当社では、バックアップ体制やセキュリティ強化の継続的な整備、ネットワーク環境の定期的な見直し・強化に取り組んでおり、今後も当該リスクの未然防止に向けた取り組みを継続してまいります。
(6)クラウド・ソーシングビジネスにかかるリスク(知的財産権侵害、風評被害、個人情報流出等)
当社はクラウド・ソーシングビジネスを展開しており、不特定多数のクライアントとワーカーによる多様な案件の受発注を仲介するプラットフォームを提供しています。このような性質上、当社のサービスユーザー間で第三者の知的財産権を侵害する行為や、メッセージを通じた風評被害、個人情報の流出、その他違法行為が発生するリスクが存在します。さらに、当社がワーカーの個人情報を大量に保有していることから、当社自身による情報流出のリスクも否定できません。当該リスクが顕在化した場合は、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。
登録ワーカーの行動を完全に統制することは事実上不可能であり、これらのリスクを完全に排除することは現実的ではありませんが、当社では、禁止事項を定めた利用規約を制定し、その内容に同意したユーザーのみにサービスを提供するなどの予防策を講じています。また、前述のリスク・コンプライアンス委員会を中心に、契約締結プロセスの見直しや、個人情報管理体制の強化といった対策も適宜実施しています。
さらに、当社が保有する個人情報の流出リスクについては、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けるとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得しています。加えて、子会社である株式会社うるるBPOにおいても、ISMS認証及びプライバシーマークを取得するなど、管理体制の強化を図っています。万が一当該リスクが顕在化した場合は、速やかに状況を整理し、必要に応じて外部専門家の支援を受けながら、取締役会や経営執行会議などで迅速に意思決定を行い、適切な対応策を講じていく次第です。
(7)国内BPO市場及び国内クラウドソーシング市場の縮小に係るリスク
国内クラウドソーシング市場またはBPO市場が縮小した場合、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。クラウドソーシングは現代の多様な働き方を支える仕組みとして社会的に定着しており、BPO市場についても今後も安定的な成長が見込まれるなど、当該リスクが顕在化する可能性は現時点においては高くはないと考えております。当社では、ストック収入型の事業を複数展開することで外部環境の変化に対する事業の耐性を高めており、引き続きARRの継続的な拡大を通じた安定的な収益基盤の確立に取り組んでまいります。
(8)M&Aおよび新規事業投資に係るリスク
当社は「ULURU Sustainable Growth」のもと、M&Aや新規事業への投資を成長加速の重要な手段として積極的に推進しております。しかしながら、投資実行前の精査が不十分であった場合や、投資後の統合プロセス(PMI)が計画通りに進まなかった場合には、期待したシナジーが得られず、財務的損失・のれんの減損・組織的混乱を招く可能性があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。
当該リスクへの対応策として、M&Aにあたっては未来創造本部を中心に対象企業に対する十分なデューデリジェンスを実施し、投資判断の客観性を確保するとともに、PMI計画の事前策定を徹底しております。投資後は、各種KPIのモニタリングを通じた進捗管理を継続的に実施し、投資対効果を見極めながら適切な経営判断を行う体制を整えております。また、当社は、日本における労働力不足問題の解決に資する「埋蔵労働力資産」の創出・活用につながるビジネスを展開する企業との協働を目的として、株式保有比率50%未満のマイノリティ出資を行う取り組みである「ULURU IMPACT BASE」を推進しております。当該出資にあたっては、社内で定めた投資規律および運用枠の範囲内で、投資リスクと期待リターンを慎重に検討し、適切な管理のもとで実行しております。

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