有価証券報告書-第41期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当事業年度から適用し、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っています。
(1) 経営成績の状況
当事業年度の経営成績は、次の表のとおりです。
当社は、「夢に手足を。」つける会社であることを目指し、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針として、人びとに「いい時間」を味わってもらうための「場」をつくり、さまざまなコンテンツを提供しています。コンテンツとはクリエイティブの集積であり、読み物、キャラクター、画像、イベント、モノのかたちの商品、すべてがコンテンツであるととらえています。具体的には、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」、ギャラリーショップの「TOBICHI」、「いい時間」を味わう商店街というコンセプトのイベント「生活のたのしみ展」、古典を学ぶ「ほぼ日の学校」、犬や猫の写真を共有するSNSアプリ「ドコノコ」といった、人びとが集まる他にはない「場」をつくり、そこで商品を直接個人に販売する事業を営んでいます。『ほぼ日手帳』並びにその他一部の商品及び書籍は、卸販売も行っています。主力商品の『ほぼ日手帳』は年間売上の約6割を占めています。
当事業年度における当社をとりまく事業環境として、個人のインターネット利用及びEC(電子商取引)利用の普及があげられます。総務省によりますと、2018年の我が国のインターネット人口普及率は79.8%となりました。また経済産業省の調査では、2018年の日本国内のBtoC-EC市場規模は、18.0兆円(前年比9.0%増)まで拡大しました。当社の主力商品である手帳の市場規模は、民間の調査結果によりますと、2017年度では359億円(前年比0.8%増)と底堅い動きになっていると見られています。 こうした環境のもと、主力商品の『ほぼ日手帳』は、当事業年度も例年通り2018年9月1日より、当社ウェブ通販並びにロフト等の店頭で2019年版を販売開始しました。『週間手帳weeks』シリーズや、新商品の『おおきいほぼ日5年手帳』、手帳と一緒に使う文具としての『ひきだしポーチ』が好調に推移し、それぞれ売上伸長に寄与しました。海外への販売については、下半期に中国向け商流を見直し、中国向け出荷が一時的に減少しました。アメリカやその他海外への出荷は、Amazon.comでの販売等が好調に推移し、海外全体としては微増となっています。これらの結果、販売部数は伸長し、『ほぼ日手帳』全体の売上高は前期比3.3%増となりました。なお、中国向け商流については、2019年8月より、アリババが運営する越境ECプラットフォームであるTmall Global(天猫国際)へと、販路を一本化しています。
手帳以外の商品については、料理や雑貨など「暮らし」をベースにしたスタイリストである伊藤まさこさんとのコラボレーションによる『weeksdays』、シンプルな中にスパイスの効いた、独自の空気感が漂うスタイリングが人気の轟木節子さんとのコラボレーションによる『轟木節子がつくる、気持ちのいい服。』、リビング、ダイニング、キッチンで着る〝ホームのユニフォーム〟をテーマに、アパレルブランド「YAECA」とのコラボレーションによる『LDKWARE』といった、スタイリストやブランド、デザイナーとのコラボレーションによるファッション系アパレル、雑貨等が伸長しました。更に、任天堂株式会社元代表取締役社長である岩田聡さんのことばをまとめた書籍『岩田さん』の出版や、新発売のレトルトカレー『カレーの恩返しカレー』シリーズなどが寄与し、前期比で18.7%増となり、当事業年度の売上増に貢献しました。
また、2019年4月17日~21日には第4回「生活のたのしみ展」を「東京と世界」をテーマに東京・丸の内で開催しました。これは、当社とスタイリスト、クリエイター、ブランド、企業が協同して、「生活のたのしみ」という切り口で、アパレル、生活雑貨、食品、アートといった多彩な商品をプロデュースし、商店街のように実店舗展開する販売イベントです。今回は、会場が複数のエリアに分かれたこともありレジ単価は減少したものの取引件数は増加し、5日間トータルでの売上は第2回、第3回と同水準となり、売上に貢献しました。これらの結果、売上高は5,465,408千円(前期比8.5%増)となりました。
原価については、「生活のたのしみ展」などにより原価率が高い商品の売上比率が前期に比べ増加した一方で、原価率の低いライセンス収入の比率も増加しており売上原価率は前期と同水準となりました。その結果、営業利益は640,138千円(前期比13.8%増)、経常利益は638,614千円(前期比12.5%増)となりました。保険解約返戻金16,667千円に伴う特別利益を計上し、当期純利益は441,154千円(前期比13.3%増)となりました。
上記の業績は、当社の企画運営する「場」を通じて、人と社会への肯定感に根ざした姿勢のコンテンツを活発に発信し、たくさんの人びとが集まったことによりもたらされたと考えています。当事業年度においては、さまざまな古典を学ぶ場となる「ほぼ日の学校」で、第4期の「ダーウィンの贈りもの Ⅰ」シリーズが開始となり、第2期の「歌舞伎」、第3期の「万葉集」に引き続き、さまざまな社外講師による連続講座が開かれています。さらに講座を収録した動画を配信する有料サービスも、配信講座数が着実に増加しています。
また、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では、創刊21周年記念企画として、矢沢永吉さんに7年ぶりに登場していただいた「矢沢永吉×糸井重里 スティル、現役。」や、占い師・作家のしいたけ.さんとの「はじめまして、しいたけ.です。」、池上彰さんをお迎えしての特別授業「「池上彰」という新しい職業」といった糸井重里との対談コンテンツや、5月に発売された絵本『生きているのはなぜだろう。』に関連するコンテンツ「『生きているのはなぜだろう。』ができるまで。」、養老孟司さんと池谷裕二さんによる対談「養老孟司×池谷裕二 定義=「生きている」」、「コンセプトアーティスト田島光二の冒険」などが多くの読者を集めました。
ギャラリーショップ「TOBICHI」では、『ほぼ日のアースボール』を軸にした複合的な催しとしての「ほぼちきゅう博2019」や、上野の国立科学博物館で開催された「大哺乳類展2」と連動した企画「モグラとクジラ、土にもぐる、海にもぐる。」といった自然科学系の企画展、人間国宝・志村ふくみさんの技術と精神を受け継ぐアトリエシムラの染めのワークショップ、幡野広志さんの写真集の写真展や松本大洋さんの原画展など、発売されている書籍にあわせた展覧会を開催し、多くのお客様にご来場いただきました。犬や猫の写真を共有するSNSアプリ「ドコノコ」は2019年8月までに約25万ダウンロードを記録しています。
このように、当社は運営する「場」において、さまざまなコンテンツをつくることにより、生活のたのしみとなるような「いい時間」を顧客に提供しています。業績は、こうしたすべての活動の結実したものであると考えています。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
(生産、受注及び販売の実績)
当事業年度における販売実績は次のとおりです。なお、当社は単一セグメントのためセグメント別の記載はしていません。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の表のとおりです。
2.その他売上は主に送料売上、ライセンス収入等です。
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態の状況の概要・分析
(資産の部)
流動資産は、4,229,710千円と前事業年度末に比べて423,011千円の増加となりました。これは主に商品の増加410,400千円によるものです。
有形固定資産は、136,646千円と前事業年度末に比べて12,143千円の減少となりました。これは主に建設仮勘定の増加11,912千円と、減価償却による減少26,492千円によるものです。
無形固定資産は、51,823千円と前事業年度末に比べて9,752千円の増加となりました。これは主にソフトウェアの取得によるものです。
投資その他の資産は、645,615千円と前事業年度末に比べて53,258千円の減少となりました。これは主に繰延税金資産の増加21,949千円と投資有価証券の時価評価額の減少69,421千円によるものです。
(負債の部)
流動負債は、1,284,454千円と前事業年度末に比べて73,339千円の増加となりました。これは主に買掛金の増加119,124千円と、未払金の増加25,448千円によるものです。
固定負債は、165,126千円と前事業年度末に比べて4,274千円の増加となりました。これは主に退職給付引当金の増加14,329千円と、その他に含まれる長期未払費用の減少9,279千円によるものです。
(純資産の部)
純資産の部は、3,614,215千円と前事業年度末に比べて289,748千円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加336,863千円によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は2,039,155千円と前年同期末と比べ42,848千円の減少となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、72,967千円の純収入(前年同期は316,383千円の純収入)となりました。これは主にたな卸資産が417,667千円増加したこと、法人税等の支払額242,525千円があったものの、税引前当期純利益が655,281千円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9,601千円の純支出(前年同期は40,588千円の純支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得に15,131千円、無形固定資産の取得に15,386千円を支出したことと、保険積立金の解約による収入24,470千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、104,158千円の純支出(前年同期は103,949千円の純支出)となりました。これは主に配当金の支払額104,009千円によるものです。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としています。
(資本の財源および資金の流動性について)
当事業年度末現在において、流動比率は329%、総負債額に対する現金及び現金同等物は1.4倍です。
当社は将来の経営環境への対応や将来の新規事業のために必要な資金を内部留保しています。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入および販売活動に伴い生じる諸費用、人件費のほか、配当金や法人税等の支払いです。このほか、中長期的な成長に必要な人材への投資等についても、自己資金でまかなうことを原則としています。
主力商品である『ほぼ日手帳』の販売開始時期には、一時的な売上債権、仕入債務、たな卸資産等の増加があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。
また、有価証券の取得・売却が生じた場合には、投資活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用並びに開示に影響を及ぼす見積りを必要としています。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性のため実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当事業年度から適用し、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っています。
(1) 経営成績の状況
当事業年度の経営成績は、次の表のとおりです。
| 前事業年度 (自 2017年9月1日 至 2018年8月31日) | 当事業年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | 対前期増減率 | ||||
| 売上高 | 5,037,940 | 千円 | 5,465,408 | 千円 | 8.5 | % |
| 営業利益 | 562,408 | 千円 | 640,138 | 千円 | 13.8 | % |
| 経常利益 | 567,409 | 千円 | 638,614 | 千円 | 12.5 | % |
| 当期純利益 | 389,457 | 千円 | 441,154 | 千円 | 13.3 | % |
当社は、「夢に手足を。」つける会社であることを目指し、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針として、人びとに「いい時間」を味わってもらうための「場」をつくり、さまざまなコンテンツを提供しています。コンテンツとはクリエイティブの集積であり、読み物、キャラクター、画像、イベント、モノのかたちの商品、すべてがコンテンツであるととらえています。具体的には、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」、ギャラリーショップの「TOBICHI」、「いい時間」を味わう商店街というコンセプトのイベント「生活のたのしみ展」、古典を学ぶ「ほぼ日の学校」、犬や猫の写真を共有するSNSアプリ「ドコノコ」といった、人びとが集まる他にはない「場」をつくり、そこで商品を直接個人に販売する事業を営んでいます。『ほぼ日手帳』並びにその他一部の商品及び書籍は、卸販売も行っています。主力商品の『ほぼ日手帳』は年間売上の約6割を占めています。
当事業年度における当社をとりまく事業環境として、個人のインターネット利用及びEC(電子商取引)利用の普及があげられます。総務省によりますと、2018年の我が国のインターネット人口普及率は79.8%となりました。また経済産業省の調査では、2018年の日本国内のBtoC-EC市場規模は、18.0兆円(前年比9.0%増)まで拡大しました。当社の主力商品である手帳の市場規模は、民間の調査結果によりますと、2017年度では359億円(前年比0.8%増)と底堅い動きになっていると見られています。 こうした環境のもと、主力商品の『ほぼ日手帳』は、当事業年度も例年通り2018年9月1日より、当社ウェブ通販並びにロフト等の店頭で2019年版を販売開始しました。『週間手帳weeks』シリーズや、新商品の『おおきいほぼ日5年手帳』、手帳と一緒に使う文具としての『ひきだしポーチ』が好調に推移し、それぞれ売上伸長に寄与しました。海外への販売については、下半期に中国向け商流を見直し、中国向け出荷が一時的に減少しました。アメリカやその他海外への出荷は、Amazon.comでの販売等が好調に推移し、海外全体としては微増となっています。これらの結果、販売部数は伸長し、『ほぼ日手帳』全体の売上高は前期比3.3%増となりました。なお、中国向け商流については、2019年8月より、アリババが運営する越境ECプラットフォームであるTmall Global(天猫国際)へと、販路を一本化しています。
手帳以外の商品については、料理や雑貨など「暮らし」をベースにしたスタイリストである伊藤まさこさんとのコラボレーションによる『weeksdays』、シンプルな中にスパイスの効いた、独自の空気感が漂うスタイリングが人気の轟木節子さんとのコラボレーションによる『轟木節子がつくる、気持ちのいい服。』、リビング、ダイニング、キッチンで着る〝ホームのユニフォーム〟をテーマに、アパレルブランド「YAECA」とのコラボレーションによる『LDKWARE』といった、スタイリストやブランド、デザイナーとのコラボレーションによるファッション系アパレル、雑貨等が伸長しました。更に、任天堂株式会社元代表取締役社長である岩田聡さんのことばをまとめた書籍『岩田さん』の出版や、新発売のレトルトカレー『カレーの恩返しカレー』シリーズなどが寄与し、前期比で18.7%増となり、当事業年度の売上増に貢献しました。
また、2019年4月17日~21日には第4回「生活のたのしみ展」を「東京と世界」をテーマに東京・丸の内で開催しました。これは、当社とスタイリスト、クリエイター、ブランド、企業が協同して、「生活のたのしみ」という切り口で、アパレル、生活雑貨、食品、アートといった多彩な商品をプロデュースし、商店街のように実店舗展開する販売イベントです。今回は、会場が複数のエリアに分かれたこともありレジ単価は減少したものの取引件数は増加し、5日間トータルでの売上は第2回、第3回と同水準となり、売上に貢献しました。これらの結果、売上高は5,465,408千円(前期比8.5%増)となりました。
原価については、「生活のたのしみ展」などにより原価率が高い商品の売上比率が前期に比べ増加した一方で、原価率の低いライセンス収入の比率も増加しており売上原価率は前期と同水準となりました。その結果、営業利益は640,138千円(前期比13.8%増)、経常利益は638,614千円(前期比12.5%増)となりました。保険解約返戻金16,667千円に伴う特別利益を計上し、当期純利益は441,154千円(前期比13.3%増)となりました。
上記の業績は、当社の企画運営する「場」を通じて、人と社会への肯定感に根ざした姿勢のコンテンツを活発に発信し、たくさんの人びとが集まったことによりもたらされたと考えています。当事業年度においては、さまざまな古典を学ぶ場となる「ほぼ日の学校」で、第4期の「ダーウィンの贈りもの Ⅰ」シリーズが開始となり、第2期の「歌舞伎」、第3期の「万葉集」に引き続き、さまざまな社外講師による連続講座が開かれています。さらに講座を収録した動画を配信する有料サービスも、配信講座数が着実に増加しています。
また、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では、創刊21周年記念企画として、矢沢永吉さんに7年ぶりに登場していただいた「矢沢永吉×糸井重里 スティル、現役。」や、占い師・作家のしいたけ.さんとの「はじめまして、しいたけ.です。」、池上彰さんをお迎えしての特別授業「「池上彰」という新しい職業」といった糸井重里との対談コンテンツや、5月に発売された絵本『生きているのはなぜだろう。』に関連するコンテンツ「『生きているのはなぜだろう。』ができるまで。」、養老孟司さんと池谷裕二さんによる対談「養老孟司×池谷裕二 定義=「生きている」」、「コンセプトアーティスト田島光二の冒険」などが多くの読者を集めました。
ギャラリーショップ「TOBICHI」では、『ほぼ日のアースボール』を軸にした複合的な催しとしての「ほぼちきゅう博2019」や、上野の国立科学博物館で開催された「大哺乳類展2」と連動した企画「モグラとクジラ、土にもぐる、海にもぐる。」といった自然科学系の企画展、人間国宝・志村ふくみさんの技術と精神を受け継ぐアトリエシムラの染めのワークショップ、幡野広志さんの写真集の写真展や松本大洋さんの原画展など、発売されている書籍にあわせた展覧会を開催し、多くのお客様にご来場いただきました。犬や猫の写真を共有するSNSアプリ「ドコノコ」は2019年8月までに約25万ダウンロードを記録しています。
このように、当社は運営する「場」において、さまざまなコンテンツをつくることにより、生活のたのしみとなるような「いい時間」を顧客に提供しています。業績は、こうしたすべての活動の結実したものであると考えています。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
(生産、受注及び販売の実績)
当事業年度における販売実績は次のとおりです。なお、当社は単一セグメントのためセグメント別の記載はしていません。
| 内訳 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 直販 | 3,409,663 | 109.5 |
| 卸売 (注)1. | 1,635,399 | 106.5 |
| 商品売上 計 | 5,045,063 | 108.5 |
| その他売上 (注)2. | 420,345 | 108.1 |
| 売上 合計 | 5,465,408 | 108.5 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の表のとおりです。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社ロフト | 963,255 | 19.1 | 946,109 | 17.3 |
2.その他売上は主に送料売上、ライセンス収入等です。
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態の状況の概要・分析
| 前事業年度末 (2018年8月31日) | 当事業年度末 (2019年8月31日) | 前年同期末増減 | ||||
| 資産合計 | 4,696,433 | 千円 | 5,063,795 | 千円 | 367,362 | 千円 |
| 負債合計 | 1,371,967 | 千円 | 1,449,580 | 千円 | 77,613 | 千円 |
| 純資産合計 | 3,324,466 | 千円 | 3,614,215 | 千円 | 289,748 | 千円 |
(資産の部)
流動資産は、4,229,710千円と前事業年度末に比べて423,011千円の増加となりました。これは主に商品の増加410,400千円によるものです。
有形固定資産は、136,646千円と前事業年度末に比べて12,143千円の減少となりました。これは主に建設仮勘定の増加11,912千円と、減価償却による減少26,492千円によるものです。
無形固定資産は、51,823千円と前事業年度末に比べて9,752千円の増加となりました。これは主にソフトウェアの取得によるものです。
投資その他の資産は、645,615千円と前事業年度末に比べて53,258千円の減少となりました。これは主に繰延税金資産の増加21,949千円と投資有価証券の時価評価額の減少69,421千円によるものです。
(負債の部)
流動負債は、1,284,454千円と前事業年度末に比べて73,339千円の増加となりました。これは主に買掛金の増加119,124千円と、未払金の増加25,448千円によるものです。
固定負債は、165,126千円と前事業年度末に比べて4,274千円の増加となりました。これは主に退職給付引当金の増加14,329千円と、その他に含まれる長期未払費用の減少9,279千円によるものです。
(純資産の部)
純資産の部は、3,614,215千円と前事業年度末に比べて289,748千円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加336,863千円によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は2,039,155千円と前年同期末と比べ42,848千円の減少となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
| 前事業年度 (2018年8月期) | 当事業年度 (2019年8月期) | 前年同期末増減 | ||||
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 316,383 | 千円 | 72,967 | 千円 | △243,416 | 千円 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △40,588 | 千円 | △9,601 | 千円 | 30,986 | 千円 |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | △103,949 | 千円 | △104,158 | 千円 | △208 | 千円 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、72,967千円の純収入(前年同期は316,383千円の純収入)となりました。これは主にたな卸資産が417,667千円増加したこと、法人税等の支払額242,525千円があったものの、税引前当期純利益が655,281千円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9,601千円の純支出(前年同期は40,588千円の純支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得に15,131千円、無形固定資産の取得に15,386千円を支出したことと、保険積立金の解約による収入24,470千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、104,158千円の純支出(前年同期は103,949千円の純支出)となりました。これは主に配当金の支払額104,009千円によるものです。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2018年8月期 | 2019年8月期 | |
| 自己資本比率 | 70.8% | 71.4% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 310.4% | 258.2% |
| キャッシュ・フロー対 有利子負債比率 | - | - |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | - | - |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としています。
(資本の財源および資金の流動性について)
当事業年度末現在において、流動比率は329%、総負債額に対する現金及び現金同等物は1.4倍です。
当社は将来の経営環境への対応や将来の新規事業のために必要な資金を内部留保しています。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入および販売活動に伴い生じる諸費用、人件費のほか、配当金や法人税等の支払いです。このほか、中長期的な成長に必要な人材への投資等についても、自己資金でまかなうことを原則としています。
主力商品である『ほぼ日手帳』の販売開始時期には、一時的な売上債権、仕入債務、たな卸資産等の増加があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。
また、有価証券の取得・売却が生じた場合には、投資活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用並びに開示に影響を及ぼす見積りを必要としています。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性のため実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しています。