有価証券報告書-第37期(2025/03/01-2026/02/28)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループでは、日本経済の原動力であり続けたいという想いから、「日本の会社を元気にする一番の力へ。私たちNo.1はトータルビジネスパートナーとしてお客様を支え、日本経済の原動力になります。」を経営理念に掲げ、「皆様のNo.1ビジネスパートナー セキュリティ&ソリューション。 最先端の情報活用で企業成長を支援。」を経営ビジョンとして企業価値の向上を図り、当社グループのステークホルダーの皆様のご期待にお応えできるよう事業活動を展開しております。
(2)経営環境
本年度は、企業収益の拡大やインバウンド需要の定着に加え、継続的な賃上げによる雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費が持ち直しの動きを見せるなど、緩やかな回復基調が続きました。一方で、米国新政権による保護主義的な通商政策の具体化や、地政学リスクの長期化によるサプライチェーンへの影響、さらには国内の金利上昇に伴う金融市場の変動など、依然として先行きは予断を許さない状況で推移いたしました。
これに加えて、ここ数年頻繁に発生している気候変動による大規模な自然災害などの環境変化、深刻化する人手不足を背景とした人件費や物流コストの上昇に加え、生成AIをはじめとする技術革新への対応、脱炭素社会の実現に向けた取り組みなど、経営環境は激しく変化しております。これら外部環境の変化に柔軟に適応しつつ、付加価値の高い製品・サービスの提供やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を通じ、持続的な成長に向けた経営基盤を強化する必要性が一段と高まっております。
このような状況の中、当社の祖業であるOA機器市場は、入替サイクルの長期化、ペーパーレス化の浸透やハイブリッドワークの定着等により、市場の成長は鈍化してきております。一方で、十数年前より参入している情報セキュリティ機器市場は、全産業におけるIT化やIoT、AI及びビッグデータを用いたデジタル化が進む中、ランサムウェアをはじめとしたサイバー攻撃の高度化、ならびにサプライチェーンを標的とした攻撃の増加により、情報セキュリティリスクが深刻な経営課題となっております。中小企業においても、テレワークの定着やクラウドサービスの導入が進んでおり、取引先からの信頼性確保や事業継続の観点から、情報セキュリティ対策の必要性は益々高まっております。
(3)目標とする経営指標
当社は2024年4月に中期経営計画を策定し、公表しました。本中期経営計画では、最終年度である2027年2月期に売上高16,800百万円、営業利益1,830百万円、営業利益率10.9%、EBITDA2,160百万円という経営指標の達成を目標としておりましたが、本中期経営計画の公表後、当社グループは当初中核を担う予定であった子会社の事業縮小や再編を断行する一方で、積極的なM&Aにより、事業ポートフォリオの転換を推進してまいりました。当期の業績予想につきましては、Vision2030における更なる成長を見据え、人的資本やAI活用への先行投資とM&A後のPMI(統合プロセス)を最優先することといたしました。この結果、営業利益は当初計画を下回る見通しです。引き続き、重点戦略の項目である「経営基盤、事業基盤の再強化、構造改革」、「事業領域拡大に向けた積極投資」、「収益構造の安定化」、「サステナビリティ経営 人的資本経営の推進」を着実に実行することによって、経営指標の達成を目指してまいります。

(4)中長期的な会社の経営戦略
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が対処すべき課題とする重点施策は以下のとおりです。
① 経営人財の育成
② 生産性向上のためのシステム投資
③ M&Aやアライアンスによる事業領域の拡大
④ 情報セキュリティ領域の拡大
⑤ 収益構造の安定化
⑥ サステナビリティ経営、人的資本経営の推進
当社グループでは、「日本の会社を元気にする一番の力へ。」という経営理念を礎に、社会と会社の持続的成長を実現させるために、提供する商品・サービス、社内外の様々な企業活動において、引き続きサステナビリティの取り組みを積極的に取り入れてまいります。主要テーマとして、「環境負荷を減らす取り組み」「地域経済や地域社会への貢献と人的資本経営の拡充」「ガバナンス・リスク管理体制の強化とダイバーシティ推進」の三本柱で取り組んでおります。
環境面ではCO₂排出量の削減、省エネルギー化、省資源化を推進し、地域社会への貢献としては中小零細企業の支援を通じた地域経済の活性化を目指します。
また、人的資本経営の拡充を図るために、人財育成方針と環境整備方針を定めております。主要テーマとして、「社員の感動満足度の向上」(処遇全般の水準向上をはじめ、働き方を含めた社員の感動満足度の向上につながる施策導入)、「次世代経営人財の育成」(教育体系全般を再構築し、次世代経営人財の育成及び裾野の拡大を見据えた全社教育)、「ダイバーシティの推進」(多様な人財が個々の自律性と共に、働き続けることができて活躍しやすい環境や制度づくり)を掲げております。
当連結会計年度においては、前年度に導入した奨学金返還支援制度の拡充や、従業員の一部給与の引き上げ、福利厚生制度の充実など、若手人財の育成と定着を促進するための施策を積極的に展開しています。また、女性活躍推進イベント「No.1L’s Café」の定期開催など、具体的な施策を通じてダイバーシティの推進にも注力しております。

⑦ 財務戦略(資本戦略)、キャピタルアロケーション
以上により、当社グループは積極的に新たな分野への挑戦を行い、他社との差別化を明確にすることで、継続的かつ安定的に企業価値の向上を図ってまいります。さらに、グループ全体としてのシナジー効果を追求し、最適なキャピタルアロケーションを実行することにより、長期的な成長と持続可能な社会の実現を目指して活動してまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループでは、日本経済の原動力であり続けたいという想いから、「日本の会社を元気にする一番の力へ。私たちNo.1はトータルビジネスパートナーとしてお客様を支え、日本経済の原動力になります。」を経営理念に掲げ、「皆様のNo.1ビジネスパートナー セキュリティ&ソリューション。 最先端の情報活用で企業成長を支援。」を経営ビジョンとして企業価値の向上を図り、当社グループのステークホルダーの皆様のご期待にお応えできるよう事業活動を展開しております。
(2)経営環境
本年度は、企業収益の拡大やインバウンド需要の定着に加え、継続的な賃上げによる雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費が持ち直しの動きを見せるなど、緩やかな回復基調が続きました。一方で、米国新政権による保護主義的な通商政策の具体化や、地政学リスクの長期化によるサプライチェーンへの影響、さらには国内の金利上昇に伴う金融市場の変動など、依然として先行きは予断を許さない状況で推移いたしました。
これに加えて、ここ数年頻繁に発生している気候変動による大規模な自然災害などの環境変化、深刻化する人手不足を背景とした人件費や物流コストの上昇に加え、生成AIをはじめとする技術革新への対応、脱炭素社会の実現に向けた取り組みなど、経営環境は激しく変化しております。これら外部環境の変化に柔軟に適応しつつ、付加価値の高い製品・サービスの提供やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を通じ、持続的な成長に向けた経営基盤を強化する必要性が一段と高まっております。
このような状況の中、当社の祖業であるOA機器市場は、入替サイクルの長期化、ペーパーレス化の浸透やハイブリッドワークの定着等により、市場の成長は鈍化してきております。一方で、十数年前より参入している情報セキュリティ機器市場は、全産業におけるIT化やIoT、AI及びビッグデータを用いたデジタル化が進む中、ランサムウェアをはじめとしたサイバー攻撃の高度化、ならびにサプライチェーンを標的とした攻撃の増加により、情報セキュリティリスクが深刻な経営課題となっております。中小企業においても、テレワークの定着やクラウドサービスの導入が進んでおり、取引先からの信頼性確保や事業継続の観点から、情報セキュリティ対策の必要性は益々高まっております。
(3)目標とする経営指標
当社は2024年4月に中期経営計画を策定し、公表しました。本中期経営計画では、最終年度である2027年2月期に売上高16,800百万円、営業利益1,830百万円、営業利益率10.9%、EBITDA2,160百万円という経営指標の達成を目標としておりましたが、本中期経営計画の公表後、当社グループは当初中核を担う予定であった子会社の事業縮小や再編を断行する一方で、積極的なM&Aにより、事業ポートフォリオの転換を推進してまいりました。当期の業績予想につきましては、Vision2030における更なる成長を見据え、人的資本やAI活用への先行投資とM&A後のPMI(統合プロセス)を最優先することといたしました。この結果、営業利益は当初計画を下回る見通しです。引き続き、重点戦略の項目である「経営基盤、事業基盤の再強化、構造改革」、「事業領域拡大に向けた積極投資」、「収益構造の安定化」、「サステナビリティ経営 人的資本経営の推進」を着実に実行することによって、経営指標の達成を目指してまいります。

(4)中長期的な会社の経営戦略
| 当社グループは、OA関連商品の販売、メンテナンスを礎として事業を成長させてきました。2018年には、上場後初めての第1次中期経営計画を発表、その後2020年に第2次中期経営計画を発表し、M&Aによる大きなシナジーの発現により、ビジネスの領域を広げ、成長スピードを加速させてきました。 また2024年4月には、更なる成長を目指し「中期経営計画(Evolution2027)」を発表いたしました。 | ![]() |
| 中期経営計画(Evolution2027)では、「For Further Evolution!(さらなる進化に向けて)」をテーマに掲げ、経営基盤と事業基盤を盤石とし、個と組織の強化による進化を続け、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。その実現に向けて、「経営基盤、事業基盤の再強化、構造改革」、「事業領域拡大に向けた積極投資」、「収益構造の安定化」、「サステナビリティ経営 人的資本経営の推進」の4項目を重点戦略として位置付けました。この各項目を着実に推進していくことで、100年企業に向けて持続的な成長と更なる企業価値向上のために取り組んでいます。 | ![]() |
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が対処すべき課題とする重点施策は以下のとおりです。
① 経営人財の育成
| 当社では、これまで社員教育の一環として、経営に必要な能力を身に付ける教育システムを継続的に制度化してまいりました。新たな事業やグループ会社の増加に伴い、将来の経営人財や新事業を創出する人財の育成は依然として重要な課題です。今後はより一層充実した教育カリキュラムと育成メニューを展開し、次世代の経営者候補の育成や幹部人財の中途採用・登用を促進します。 | ![]() |
| また、リスキリングを通じて既存人財の能力強化を図り、中長期的な業績向上への意欲を高める体制を整え、100年企業にふさわしい強固な経営基盤を構築してまいります。 | |
② 生産性向上のためのシステム投資
| 当社では、グループの拡大や顧客データの増加に伴い、社内基幹システムの見直しを進めております。具体的には、今後予想される業務量の増加に対応できるよう、業務プロセスの自動化やより高度な分析が可能なシステム開発に取り組んでおります。 | ![]() |
| システム開発においては、社内リソースだけでなく、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)などのデータマーケティングに豊富な実績を持つ外部のコンサルティングベンダーと連携し、一貫したシステム構築を行っております。 当連結会計年度においては、前年度に実施した「情報システム見える化プロジェクト」の成果に基づき、計画的な開発を推進いたしました。 最新のAI技術の活用についても検討を深めており、業務プロセス全般にわたる効率化と、高度なデータ活用による戦略的な意思決定支援を目指してまいります。 | |
③ M&Aやアライアンスによる事業領域の拡大
| 当社では、既存事業とのシナジー創出および新規成長分野への進出を目的としたM&Aを重点戦略としております。 当連結会計年度においては、2025年3月にソフトウェア受託開発の㈱コードを子会社化したことを皮切りに、2025年7月には法人向け携帯電話やエネルギー関連商品に強みを持つ㈱アイ・ステーションを子会社化いたしました。 | ![]() |
| また、2025年9月にはOA機器販売の進々堂商光㈱、2025年10月には自治体のDX推進を支援するネットワークインフラ構築の㈱LGICを相次いでグループに迎えました。今後も引き続き、事業領域の拡大とビジネスモデルの変革を加速させていく方針です。 | |
④ 情報セキュリティ領域の拡大
| IoT機器及びシステムの発展により、その利便性が高まる一方で、インターネットを介したサイバー攻撃による事故が年々増加し、深刻さを増しています。特に、適切な情報セキュリティやネットワーク環境の構築、専門性を有した人材の確保に関しては、多くの中小零細企業が手をこまねいているのが現状です。 当社では、このような現状を受け、お客様のネットワーク環境のリモート診断を行い、それぞれの課題に合わせたセキュリティ商品の提供を行っております。 | ![]() |
| 当連結会計年度においては、㈱アレクソンの開発により、セキュリティ機器において複数の新製品をリリースいたしました。また、前年度に業務提携及び資本提携を締結した、通信システムやセキュリティシステムを手掛けるベンチャー企業である㈱closipとともに、同社が特許を持つ「LTE over IP®」システムを活用し、ログイン管理の煩雑さを解消しつつ、よりセキュアな認証システムを有するNASサーバー「NA-2T100CLS」、「NA-4T100CLS」をリリースし、好調な販売を続けております。 当社グループは、これらの取り組みにより、情報セキュリティ製品のバリエーションを広げ、さらに多くのお客様に安全で効率的なネットワーク環境構築を支援してまいります。併せて、分野ごとの専門人材の採用や育成にも力を入れ、持続可能な情報セキュリティ対策の強化を目指して、引き続き積極的に取り組んでまいります。 | |
⑤ 収益構造の安定化
| 当社は、ストックビジネスとして、2020年9月に課題解決型のトータルソリューションサービス「No.1ビジネスサポート」の提供を開始しました。このサービスは、主にビジネスコンサルタントによるIT/DXのサポートや経営相談などの専任支援まで、多岐にわたるサービスを顧客に提供しており、顧客各社との信頼関係を強化しながらストック型収益の増加に努めています。 | ![]() |
| 当連結会計年度においては、「No.1ビジネスサポート」の保有契約数の増加(前期比5,070件⇒5,188件)、平均顧客単価の増加(前期比12,400円⇒14,400円)と各指標も増加しており、保有契約数が5,000件を突破した以降も引き続き伸長しております。加えて、子会社化したアイ・ステーションとの連携により、新電力や法人携帯等のクロスセルも加速させており、ストック売上の増加にも注力しております。引き続き、伴走型支援を通じた顧客との信頼関係強化により、収益構造のさらなる安定化と向上を目指してまいります。 | |
⑥ サステナビリティ経営、人的資本経営の推進
当社グループでは、「日本の会社を元気にする一番の力へ。」という経営理念を礎に、社会と会社の持続的成長を実現させるために、提供する商品・サービス、社内外の様々な企業活動において、引き続きサステナビリティの取り組みを積極的に取り入れてまいります。主要テーマとして、「環境負荷を減らす取り組み」「地域経済や地域社会への貢献と人的資本経営の拡充」「ガバナンス・リスク管理体制の強化とダイバーシティ推進」の三本柱で取り組んでおります。
環境面ではCO₂排出量の削減、省エネルギー化、省資源化を推進し、地域社会への貢献としては中小零細企業の支援を通じた地域経済の活性化を目指します。
また、人的資本経営の拡充を図るために、人財育成方針と環境整備方針を定めております。主要テーマとして、「社員の感動満足度の向上」(処遇全般の水準向上をはじめ、働き方を含めた社員の感動満足度の向上につながる施策導入)、「次世代経営人財の育成」(教育体系全般を再構築し、次世代経営人財の育成及び裾野の拡大を見据えた全社教育)、「ダイバーシティの推進」(多様な人財が個々の自律性と共に、働き続けることができて活躍しやすい環境や制度づくり)を掲げております。
当連結会計年度においては、前年度に導入した奨学金返還支援制度の拡充や、従業員の一部給与の引き上げ、福利厚生制度の充実など、若手人財の育成と定着を促進するための施策を積極的に展開しています。また、女性活躍推進イベント「No.1L’s Café」の定期開催など、具体的な施策を通じてダイバーシティの推進にも注力しております。

⑦ 財務戦略(資本戦略)、キャピタルアロケーション
| 当社では、成長投資、株主還元及び財務体質の安全性のバランスを確保しながら、経営資源を最適に配分することを基本方針とし、当社グループの持続的な企業価値向上に努めてまいります。具体的には営業キャッシュ・フローを原資に、M&A等戦略的投資、人的資本投資、IT投資等の成長投資への分配と並行して、株主の皆様への還元も積極的に実施してまいります。また、優良な投資案件に関しては外部借入の活用も検討し、柔軟に対応いたします。 | ![]() |
| 株主還元については、2026年1月にその方針をより明確化し、利益還元をさらに充実させるための変更を行いました。剰余金の配当については、従来の「配当性向30%目安」から「配当性向50%」へと目標を引き上げるとともに、新たに「DOE(株主資本配当率)6%(下限)」を指標として導入いたしました。これらに加え、原則として減配せず配当の維持もしくは増配を行う「累進配当の方針」を前提とし、年2回(中間・期末)の配当を実施してまいります。自己株式の取得については、財務規律の下、株価水準や資本効率を考慮し、機動的かつ戦略的に実施してまいります。 当連結会計年度においては、株主の皆様へのより公平な利益還元を検討した結果、直接的な還元方法である「配当金」と「自己株式の取得」に主眼を置くこととし、2025年8月末日を基準日とする分をもって株主優待制度を廃止いたしました。これに伴い、株主の皆様にとって魅力的な還元水準を維持するため、2026年2月期の期末配当予想を大幅に増配し、年間配当金を1株当たり78円(前期実績35円)とする予定です。 さらに、資本コストを的確に把握し、エクイティスプレッドの向上を図ることで資本収益性の高い企業を目指し、情報開示の拡充及びIR活動の強化を通じて、投資家との信頼関係を強化してまいります。 | |
以上により、当社グループは積極的に新たな分野への挑戦を行い、他社との差別化を明確にすることで、継続的かつ安定的に企業価値の向上を図ってまいります。さらに、グループ全体としてのシナジー効果を追求し、最適なキャピタルアロケーションを実行することにより、長期的な成長と持続可能な社会の実現を目指して活動してまいります。







