有価証券報告書-第32期(2025/07/01-2026/06/30)
有報資料
以下において、当社グループの事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループの外的要因による事項もあり、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた旅行需要の大幅な減退等により、2021年3月期以降、営業損失及び経常損失を継続して計上しております。当連結会計年度においても、2026年2月末に発生した中東地域の情勢悪化に伴う中東経由欧州方面の旅行商品の催行中止や、燃油価格の高騰等を背景とする旅行控えに伴う受注低下等により、168,909千円の営業損失、及び163,739千円の経常損失を計上しました。翌連結会計年度においても、中東地域における情勢不安の長期化等の影響を受け、欧州方面を中心とする海外旅行需要の本格的な回復及び当社グループの収益力の回復には、なお一定の期間を要することが見込まれております。また、金融庁から開示規制違反に係る課徴金納付命令を受ける可能性もあり、先行きには引き続き不確実性が存在しております。このような状況のもと、翌連結会計年度においても営業損失及び経常損失の計上を見込んでいることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものと認識しております。
当社グループでは、当該状況を解消するため、北米、オセアニア、アジア方面への商品展開の強化により海外旅行需要の将来的な本格回復を着実に取り込むとともに、広告宣伝費・システム保守運用費等の費用構造の適正化と生産性の向上に取り組み、収益力の回復を図ってまいります。資金面では、当連結会計年度末において現金及び預金を981,291千円保有していることに加え、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で極度額500,000千円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しております。これらを踏まえ、当面の事業資金は十分に賄える状況にあることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
(2) 特別注意銘柄の指定について
当社は、2025年11月21日付「東京証券取引所による特別注意銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」のとおり、2025年11月21日に、株式会社東京証券取引所より2025年11月22日から特別注意銘柄に指定されること及び上場契約違約金の徴求を受ける旨の通知を受けております。
特別注意銘柄の指定期間は原則として1年間とされており、当社は、指定から1年経過後に内部管理体制確認書を同取引所に提出し、内部管理体制等に関する審査を受けることとなります。当審査において、内部管理体制に問題があると認められない場合には、指定が解除されます。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限る。)には、特別注意銘柄の指定が継続され、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続が決定された日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善が求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められる場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度、指定が継続され、その間、同審査が行われます。
当社は、2026年4月15日に「改善計画・状況報告書」を公表し、内部管理体制の改善に取り組んでおりますが、上記の審査の結果によっては、当社株式が上場廃止となる可能性があります。当社株式が上場廃止となった場合には、当社株式の売買機会及び流動性が失われ、株主の皆様に不利益が生じる可能性があります。また、上場廃止に至らない場合であっても、指定が継続する間は、当社グループの社会的信用、取引先との取引、資金調達、人材の確保並びに株価及び流動性に影響が生じる可能性があります。
(3) 旅行市場について
日本人による海外旅行(アウトバウンド)は、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、回復のペースは緩やかなものにとどまっております。一方、国土交通省によりますと、2025年の世界全体の国際観光客数は約15億2,000万人となり、国際旅行需要は引き続き堅調に推移しており(2026年7月 国土交通省「令和8年版観光白書」)、日本国内及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は、長期的には旅行需要の拡大が継続するものと考えております。
しかしながら、天候の変動、テロや戦争等の世界情勢の変化及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、自然災害や事故等により観光インフラへの被害が起きた場合、急激な為替相場変動による世界経済の混乱が発生した場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症のように世界的な感染症の拡大が深刻化した場合には、各国政府による移動制限・自粛要請や、企業や消費者による感染防止を目的とした移動の回避により、広範囲に渡る旅行需要が大幅に減退し、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 電子商取引の普及について
日本と世界における電子商取引は、スマートフォンやタブレット型端末等の新たな情報機器の普及や先進国のみならず新興国での通信環境の向上等に伴って、今後も市場規模が拡大し発展するものと考えております。なかでも旅行サービスの電子商取引の市場規模は、我が国において2024年に3兆5,249億円(前年比10.32%増)となり、サービス系分野の電子商取引において最大の市場規模を有しております(2025年8月 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」)。
当社グループは、今後も旅行サービスにおける電子商取引の利用が拡大し、旅行商品のインターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。当社グループにおける旅行商品の取扱いはインターネット販売が中心であることから、電子商取引の拡大は、当社グループの事業機会の拡大に寄与するものと考えております。しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入、情報端末及び消費者の購買行動の変化、その他何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりにインターネットによる旅行販売の普及が進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは、オンライン予約の利便性と、旅行先に関する高い専門性とホスピタリティを有する「トラベル・コンシェルジュ」による相談・提案とを組み合わせたハイブリッド戦略を推進しております。これにより、オンライン専業の事業者との差別化を図るとともに、インターネット販売の動向のみに依存しない付加価値の提供により、電子商取引を取り巻く環境の変化に対応してまいります。
(5) 競合他社の影響について
当社グループの旅行事業は、旅行事業を営む国内外の企業と競合関係にあります。また、これまで旅行事業を行っていなかった企業や新興のベンチャー企業が、新規事業として業界の通例にない技術やビジネスモデルを用いて旅行業界に参入する可能性があります。
また、一般個人が旅行者に宿泊施設を提供するといった消費者同士が直接取引を行う「C to C」の仕組みのように、従来の旅行業界の枠組みを離れた動きもみられます。こうした競争が当社の想定している以上に激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、販売チャネルをインターネットに限定し、お客様からの問い合わせに対して、旅行方面別に組織されたコンシェルジュ(お客様からの問い合わせ対応担当)による専門的かつ柔軟でスピーディな対応を行うことで競合他社と差別化を行っております。
(6) インターネットによる直販化について
当社グループは航空会社から航空券を、宿泊施設から滞在サービスを、また現地のオプショナルツアー催行会社等から現地発着ツアーやアクティビティ等をそれぞれ仕入れて販売しておりますが、近年のインターネットの発達に伴い、航空会社、宿泊施設やオプショナルツアー催行会社等が消費者に直接販売する例が増えてきています。これらの旅行商品を旅行者自らが組み合わせて旅行することも可能ですが、当社グループは旅行会社として、旅行商品の大量仕入によるコスト競争力や、個々の旅行商品の特長や現地事情に応じて旅行商品を組み合わせることでより充実したツアーを企画する等、直接販売では提供できない付加価値を提供して今後も売上及び利益の成長を図ってまいります。しかしながらこのような旅行商品の直販化の進展に伴い、直販商品の購入を選好する旅行者が増えた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、旅行素材の組み合わせによる商品企画力や旅程全体の一括手配の利便性など、直接販売では得られない付加価値の提供に努めるとともに、当社グループを通じた販売が仕入先の販路拡大にも寄与するよう、仕入先との良好な関係の維持に取り組んでおります。
(7) 航空会社・仕入先等について
当社グループは日本発着の海外旅行を中心に取扱っていることから航空機による移動が不可欠であるところ、航空会社は採算を勘案し、航空便を減便もしくは廃止することがあります。当社の取扱う旅行方面で航空便が減便もしくは廃止されると、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、日本を訪問する外国人が増加すると、外国人の渡航のために座席が割り当てられるため、結果として海外に渡航する日本人のための座席の割り当てが減少する可能性があります。これにより当社の主要ターゲットである日本人の海外旅行(アウトバウンド)に制限が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
以上のほか、当社グループは、航空券を販売する際に航空会社からコミッションを受け取る場合があり、それを収益の一部として計上しています。航空会社がコミッションを減額もしくは廃止する場合、それが当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、航空会社のほか、宿泊施設、現地手配会社その他の仕入先から旅行素材を仕入れております。これらの仕入先が倒産その他の事由によりサービスの提供を継続できなくなった場合には、旅行の催行が不能となり、代替手配に係る費用の発生、旅行代金の返還、予約の取消し等の対応が必要となることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、航空会社の減便もしくは廃止の影響や、座席割り当ての減少の影響を最小限に抑えるため、催行する方面の多角化やより早期の商品展開に取り組んでおります。また、仕入先については、特定の仕入先への依存の低減及び催行が不能となった場合における代替手配により、影響の最小化を図ることとしております。
(8) 割引運賃を利用した航空券の取扱いについて
一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、当社が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。当社はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、当社が十分に確保できない場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 燃油特別付加運賃の変動について
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、海外旅行では原油価格の変動に伴い、航空会社に対して航空運賃に加えて燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の支払いが必要となる場合があります。この燃油特別付加運賃はお客様にご負担いただくものであるため、原油価格の変動の結果、燃油特別付加運賃の著しい上昇に伴って旅行需要が停滞した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) システム障害について
当社グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、当社グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。
しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、当社グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(11) 個人情報保護について
当社グループは、当社グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号等)を取得し、サーバーに記録しております。これらの個人情報の管理は、当社グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について当社グループは経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報を慎重に取扱うとともに、個人情報を保護するためのさまざまなシステム及び手続きを導入しております。
しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、当社グループの信用力の低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(12) 法的規制について
当社グループの運営している旅行事業は旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、当社は第1種旅行業者として登録し、5年毎の更新が義務付けられています。当社が旅行業法で定める登録拒否事由に該当して更新を行うことができない場合又は旅行業法上の登録取消し事由に該当し登録取消処分等を受けた場合は、営業の停止等を命じられる可能性があります。当社には、現時点において登録拒否事由や取消し事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこれらの事由が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、旅行業法以外にも、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、特定商取引に関する法律等による法的規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合、あるいは当社グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(13) 訴訟発生リスクについて
当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定するとともに、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会をそれぞれ月1回以上開催し、法令違反等につながり得る事案を早期に把握し、速やかに対応する体制の強化を進めております。また、役職員に対するコンプライアンス研修の実施等を通じて当該規程の遵守を徹底することで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無にかかわらず、当社グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 為替リスクについて
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、旅行代金の決済に際し外貨建の取引を行っていることから為替変動リスクに晒されております。そのため、為替予約等により為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動により期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、円高となった場合、売上原価のうち外貨建ての部分について円貨換算後の金額が減少し売上総利益が増加いたします。また、仕入価格の減少等により旅行代金が値下がりし海外旅行の申込みが増加する傾向があることから、当社グループの業績改善につながる可能性があります。反対に、円安となった場合は円貨換算後の売上原価が増加し売上総利益は減少するとともに、旅行代金が値上がりして海外旅行の申込みが低調となる傾向にあることから、当社グループの業績にマイナスの影響が生じる可能性があります。さらに、当社グループの連結財務諸表につきましては、円高となった場合は在外連結子会社の円貨換算後の財務諸表数値が減少し、反対に円安となった場合は増加する形で影響が生じます。
(15) 業績の季節変動について
当社グループの旅行商品の収益は、旅行商品に係る当社の履行義務が充足される顧客の帰着時点又は旅行の実施期間にわたり認識しております。個人のお客様のご旅行時期が、長期休暇を比較的取得しやすい7月から9月の夏休み期間に集中する傾向にあるため、当社グループの売上高及び利益についても7月から9月に増加し、その他の期間については売上高及び利益が減少する傾向があります。そのため、旅行需要が集中する夏季期間において、国際情勢の変化、自然災害、感染症の流行等により旅行需要の減退又は旅行商品の催行中止等が生じた場合には、通期の業績に相対的に大きな影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの第32期連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)の各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下となっております。
(16) IATA公認代理店契約について
当社は、2004年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、当社は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。
IATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTは公認代理店としての認可が取り消されるまで有効とされており、当社には現時点において認可の取消しに至るようなIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTや関連する諸規則及び決議の違反に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由により認可取消しとなった場合には、当社の旅行業者としての信用が毀損され、また航空券を自社発券できないことで取引条件が悪化する結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(17) 人材の確保及び育成について
当社グループの事業成長及び事業運営は、旅行商品の企画・販売及び手配を担う人材及び経営管理機能を担う人材に支えられております。
当社グループは、中途採用の強化、適正な人員配置、教育研修の充実、柔軟な働き方の推進並びに職場環境の整備等を通じて、必要な人材の確保、育成及び定着に取り組んでおります。
しかしながら、労働市場における人材獲得競争の激化等により、必要な人材を適時に採用又は育成できない場合、又は想定を上回る人材の流出が生じた場合には、旅行商品の企画・販売体制の強化、内部管理体制の改善並びに新規事業その他の成長施策を計画どおりに実行できない可能性があります。その結果、業務運営の停滞、サービス品質の低下、事業機会の逸失又は管理・監督機能の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 取引先との取引継続に関するリスク
当社グループの旅行事業においては、法人顧客を含めた取引先との取引を行っております。当社グループは、顧客ニーズに応じたサービス品質の向上及び継続的な提案活動を通じて既存顧客との関係強化に努めております。
しかしながら、取引先の経営方針、購買方針若しくは業務運営体制の変更、旅行・出張需要の減少、提供するサービスが取引先のニーズや期待の変化に対応しきれないこと、その他の事情により、取引先との取引が終了若しくは縮小し、又は取引条件が変更された場合には、当社グループの売上高及び利益が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 親会社等との関係について
当社の親会社である株式会社アドベンチャーは、2026年6月30日時点で、当社株式10,477千株(議決権比率53.0%)を保有しており、当社は同社の連結子会社であります。当社は、同社との間で2023年8月10日付で株式引受契約(「第2 事業の状況 5 重要な契約等」参照)を締結しており、同契約において、重要な決議事項に関する事前の通知・報告及び非常勤取締役1名の指名に関する事項を定めております。
当社は、親会社から出向者の派遣を受けているほか、当社から親会社及びその企業グループへの出向者の派遣も行っております。また、当社は、親会社から親会社の従業員等を兼務する取締役1名を受け入れております。なお、当該役員の兼務状況は当社の主体的な経営判断を妨げるものでなく、親会社は、当社の自律的な経営を尊重しており、当社の経営陣に委ねております。
また、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で締結したコミットメントライン契約(契約極度額500,000千円)について同社から保証を受けております。当社は、親会社との取引について、当該取引の必要性・合理性、市場実勢価格や市場金利等を勘案した取引条件の妥当性等を慎重に検討した上で、社内規則に従って取締役会等の承認を得ております。
事業面では、当社は「トラベル・コンシェルジュ」による人的サービスを軸に据えた海外旅行事業を主軸として展開しており、同社が主軸として展開している様々な旅行商品がオンライン上で検索・比較、予約・販売までが完了するサービスとの棲み分けを行っております。
しかしながら、将来において、同社がグループ戦略、経営方針又は当社株式の保有方針等を変更した場合には、当社グループの事業運営、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた旅行需要の大幅な減退等により、2021年3月期以降、営業損失及び経常損失を継続して計上しております。当連結会計年度においても、2026年2月末に発生した中東地域の情勢悪化に伴う中東経由欧州方面の旅行商品の催行中止や、燃油価格の高騰等を背景とする旅行控えに伴う受注低下等により、168,909千円の営業損失、及び163,739千円の経常損失を計上しました。翌連結会計年度においても、中東地域における情勢不安の長期化等の影響を受け、欧州方面を中心とする海外旅行需要の本格的な回復及び当社グループの収益力の回復には、なお一定の期間を要することが見込まれております。また、金融庁から開示規制違反に係る課徴金納付命令を受ける可能性もあり、先行きには引き続き不確実性が存在しております。このような状況のもと、翌連結会計年度においても営業損失及び経常損失の計上を見込んでいることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものと認識しております。
当社グループでは、当該状況を解消するため、北米、オセアニア、アジア方面への商品展開の強化により海外旅行需要の将来的な本格回復を着実に取り込むとともに、広告宣伝費・システム保守運用費等の費用構造の適正化と生産性の向上に取り組み、収益力の回復を図ってまいります。資金面では、当連結会計年度末において現金及び預金を981,291千円保有していることに加え、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で極度額500,000千円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しております。これらを踏まえ、当面の事業資金は十分に賄える状況にあることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
(2) 特別注意銘柄の指定について
当社は、2025年11月21日付「東京証券取引所による特別注意銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」のとおり、2025年11月21日に、株式会社東京証券取引所より2025年11月22日から特別注意銘柄に指定されること及び上場契約違約金の徴求を受ける旨の通知を受けております。
特別注意銘柄の指定期間は原則として1年間とされており、当社は、指定から1年経過後に内部管理体制確認書を同取引所に提出し、内部管理体制等に関する審査を受けることとなります。当審査において、内部管理体制に問題があると認められない場合には、指定が解除されます。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限る。)には、特別注意銘柄の指定が継続され、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続が決定された日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善が求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められる場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度、指定が継続され、その間、同審査が行われます。
当社は、2026年4月15日に「改善計画・状況報告書」を公表し、内部管理体制の改善に取り組んでおりますが、上記の審査の結果によっては、当社株式が上場廃止となる可能性があります。当社株式が上場廃止となった場合には、当社株式の売買機会及び流動性が失われ、株主の皆様に不利益が生じる可能性があります。また、上場廃止に至らない場合であっても、指定が継続する間は、当社グループの社会的信用、取引先との取引、資金調達、人材の確保並びに株価及び流動性に影響が生じる可能性があります。
(3) 旅行市場について
日本人による海外旅行(アウトバウンド)は、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、回復のペースは緩やかなものにとどまっております。一方、国土交通省によりますと、2025年の世界全体の国際観光客数は約15億2,000万人となり、国際旅行需要は引き続き堅調に推移しており(2026年7月 国土交通省「令和8年版観光白書」)、日本国内及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は、長期的には旅行需要の拡大が継続するものと考えております。
しかしながら、天候の変動、テロや戦争等の世界情勢の変化及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、自然災害や事故等により観光インフラへの被害が起きた場合、急激な為替相場変動による世界経済の混乱が発生した場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症のように世界的な感染症の拡大が深刻化した場合には、各国政府による移動制限・自粛要請や、企業や消費者による感染防止を目的とした移動の回避により、広範囲に渡る旅行需要が大幅に減退し、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 電子商取引の普及について
日本と世界における電子商取引は、スマートフォンやタブレット型端末等の新たな情報機器の普及や先進国のみならず新興国での通信環境の向上等に伴って、今後も市場規模が拡大し発展するものと考えております。なかでも旅行サービスの電子商取引の市場規模は、我が国において2024年に3兆5,249億円(前年比10.32%増)となり、サービス系分野の電子商取引において最大の市場規模を有しております(2025年8月 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」)。
当社グループは、今後も旅行サービスにおける電子商取引の利用が拡大し、旅行商品のインターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。当社グループにおける旅行商品の取扱いはインターネット販売が中心であることから、電子商取引の拡大は、当社グループの事業機会の拡大に寄与するものと考えております。しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入、情報端末及び消費者の購買行動の変化、その他何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりにインターネットによる旅行販売の普及が進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは、オンライン予約の利便性と、旅行先に関する高い専門性とホスピタリティを有する「トラベル・コンシェルジュ」による相談・提案とを組み合わせたハイブリッド戦略を推進しております。これにより、オンライン専業の事業者との差別化を図るとともに、インターネット販売の動向のみに依存しない付加価値の提供により、電子商取引を取り巻く環境の変化に対応してまいります。
(5) 競合他社の影響について
当社グループの旅行事業は、旅行事業を営む国内外の企業と競合関係にあります。また、これまで旅行事業を行っていなかった企業や新興のベンチャー企業が、新規事業として業界の通例にない技術やビジネスモデルを用いて旅行業界に参入する可能性があります。
また、一般個人が旅行者に宿泊施設を提供するといった消費者同士が直接取引を行う「C to C」の仕組みのように、従来の旅行業界の枠組みを離れた動きもみられます。こうした競争が当社の想定している以上に激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、販売チャネルをインターネットに限定し、お客様からの問い合わせに対して、旅行方面別に組織されたコンシェルジュ(お客様からの問い合わせ対応担当)による専門的かつ柔軟でスピーディな対応を行うことで競合他社と差別化を行っております。
(6) インターネットによる直販化について
当社グループは航空会社から航空券を、宿泊施設から滞在サービスを、また現地のオプショナルツアー催行会社等から現地発着ツアーやアクティビティ等をそれぞれ仕入れて販売しておりますが、近年のインターネットの発達に伴い、航空会社、宿泊施設やオプショナルツアー催行会社等が消費者に直接販売する例が増えてきています。これらの旅行商品を旅行者自らが組み合わせて旅行することも可能ですが、当社グループは旅行会社として、旅行商品の大量仕入によるコスト競争力や、個々の旅行商品の特長や現地事情に応じて旅行商品を組み合わせることでより充実したツアーを企画する等、直接販売では提供できない付加価値を提供して今後も売上及び利益の成長を図ってまいります。しかしながらこのような旅行商品の直販化の進展に伴い、直販商品の購入を選好する旅行者が増えた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、旅行素材の組み合わせによる商品企画力や旅程全体の一括手配の利便性など、直接販売では得られない付加価値の提供に努めるとともに、当社グループを通じた販売が仕入先の販路拡大にも寄与するよう、仕入先との良好な関係の維持に取り組んでおります。
(7) 航空会社・仕入先等について
当社グループは日本発着の海外旅行を中心に取扱っていることから航空機による移動が不可欠であるところ、航空会社は採算を勘案し、航空便を減便もしくは廃止することがあります。当社の取扱う旅行方面で航空便が減便もしくは廃止されると、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、日本を訪問する外国人が増加すると、外国人の渡航のために座席が割り当てられるため、結果として海外に渡航する日本人のための座席の割り当てが減少する可能性があります。これにより当社の主要ターゲットである日本人の海外旅行(アウトバウンド)に制限が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
以上のほか、当社グループは、航空券を販売する際に航空会社からコミッションを受け取る場合があり、それを収益の一部として計上しています。航空会社がコミッションを減額もしくは廃止する場合、それが当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、航空会社のほか、宿泊施設、現地手配会社その他の仕入先から旅行素材を仕入れております。これらの仕入先が倒産その他の事由によりサービスの提供を継続できなくなった場合には、旅行の催行が不能となり、代替手配に係る費用の発生、旅行代金の返還、予約の取消し等の対応が必要となることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、航空会社の減便もしくは廃止の影響や、座席割り当ての減少の影響を最小限に抑えるため、催行する方面の多角化やより早期の商品展開に取り組んでおります。また、仕入先については、特定の仕入先への依存の低減及び催行が不能となった場合における代替手配により、影響の最小化を図ることとしております。
(8) 割引運賃を利用した航空券の取扱いについて
一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、当社が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。当社はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、当社が十分に確保できない場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 燃油特別付加運賃の変動について
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、海外旅行では原油価格の変動に伴い、航空会社に対して航空運賃に加えて燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の支払いが必要となる場合があります。この燃油特別付加運賃はお客様にご負担いただくものであるため、原油価格の変動の結果、燃油特別付加運賃の著しい上昇に伴って旅行需要が停滞した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) システム障害について
当社グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、当社グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。
しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、当社グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(11) 個人情報保護について
当社グループは、当社グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号等)を取得し、サーバーに記録しております。これらの個人情報の管理は、当社グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について当社グループは経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報を慎重に取扱うとともに、個人情報を保護するためのさまざまなシステム及び手続きを導入しております。
しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、当社グループの信用力の低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(12) 法的規制について
当社グループの運営している旅行事業は旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、当社は第1種旅行業者として登録し、5年毎の更新が義務付けられています。当社が旅行業法で定める登録拒否事由に該当して更新を行うことができない場合又は旅行業法上の登録取消し事由に該当し登録取消処分等を受けた場合は、営業の停止等を命じられる可能性があります。当社には、現時点において登録拒否事由や取消し事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこれらの事由が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、旅行業法以外にも、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、特定商取引に関する法律等による法的規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合、あるいは当社グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(13) 訴訟発生リスクについて
当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定するとともに、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会をそれぞれ月1回以上開催し、法令違反等につながり得る事案を早期に把握し、速やかに対応する体制の強化を進めております。また、役職員に対するコンプライアンス研修の実施等を通じて当該規程の遵守を徹底することで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無にかかわらず、当社グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 為替リスクについて
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、旅行代金の決済に際し外貨建の取引を行っていることから為替変動リスクに晒されております。そのため、為替予約等により為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動により期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、円高となった場合、売上原価のうち外貨建ての部分について円貨換算後の金額が減少し売上総利益が増加いたします。また、仕入価格の減少等により旅行代金が値下がりし海外旅行の申込みが増加する傾向があることから、当社グループの業績改善につながる可能性があります。反対に、円安となった場合は円貨換算後の売上原価が増加し売上総利益は減少するとともに、旅行代金が値上がりして海外旅行の申込みが低調となる傾向にあることから、当社グループの業績にマイナスの影響が生じる可能性があります。さらに、当社グループの連結財務諸表につきましては、円高となった場合は在外連結子会社の円貨換算後の財務諸表数値が減少し、反対に円安となった場合は増加する形で影響が生じます。
(15) 業績の季節変動について
当社グループの旅行商品の収益は、旅行商品に係る当社の履行義務が充足される顧客の帰着時点又は旅行の実施期間にわたり認識しております。個人のお客様のご旅行時期が、長期休暇を比較的取得しやすい7月から9月の夏休み期間に集中する傾向にあるため、当社グループの売上高及び利益についても7月から9月に増加し、その他の期間については売上高及び利益が減少する傾向があります。そのため、旅行需要が集中する夏季期間において、国際情勢の変化、自然災害、感染症の流行等により旅行需要の減退又は旅行商品の催行中止等が生じた場合には、通期の業績に相対的に大きな影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの第32期連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)の各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下となっております。
| 第32期 連結会計年度 | 第1四半期 連結会計期間 自 2025年7月1日 至 2025年9月30日 | 第2四半期 連結会計期間 自 2025年10月1日 至 2025年12月31日 | 第3四半期 連結会計期間 自 2026年1月1日 至 2026年3月31日 | 第4四半期 連結会計期間 自 2026年4月1日 至 2026年6月30日 |
| 売上高 (千円) | 1,641,742 | 1,172,494 | 1,230,005 | 722,642 |
| 営業利益又は営業損失(△) (千円) | 72,710 | △52,615 | △61,664 | △127,339 |
(16) IATA公認代理店契約について
当社は、2004年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、当社は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。
IATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTは公認代理店としての認可が取り消されるまで有効とされており、当社には現時点において認可の取消しに至るようなIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTや関連する諸規則及び決議の違反に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由により認可取消しとなった場合には、当社の旅行業者としての信用が毀損され、また航空券を自社発券できないことで取引条件が悪化する結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(17) 人材の確保及び育成について
当社グループの事業成長及び事業運営は、旅行商品の企画・販売及び手配を担う人材及び経営管理機能を担う人材に支えられております。
当社グループは、中途採用の強化、適正な人員配置、教育研修の充実、柔軟な働き方の推進並びに職場環境の整備等を通じて、必要な人材の確保、育成及び定着に取り組んでおります。
しかしながら、労働市場における人材獲得競争の激化等により、必要な人材を適時に採用又は育成できない場合、又は想定を上回る人材の流出が生じた場合には、旅行商品の企画・販売体制の強化、内部管理体制の改善並びに新規事業その他の成長施策を計画どおりに実行できない可能性があります。その結果、業務運営の停滞、サービス品質の低下、事業機会の逸失又は管理・監督機能の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 取引先との取引継続に関するリスク
当社グループの旅行事業においては、法人顧客を含めた取引先との取引を行っております。当社グループは、顧客ニーズに応じたサービス品質の向上及び継続的な提案活動を通じて既存顧客との関係強化に努めております。
しかしながら、取引先の経営方針、購買方針若しくは業務運営体制の変更、旅行・出張需要の減少、提供するサービスが取引先のニーズや期待の変化に対応しきれないこと、その他の事情により、取引先との取引が終了若しくは縮小し、又は取引条件が変更された場合には、当社グループの売上高及び利益が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 親会社等との関係について
当社の親会社である株式会社アドベンチャーは、2026年6月30日時点で、当社株式10,477千株(議決権比率53.0%)を保有しており、当社は同社の連結子会社であります。当社は、同社との間で2023年8月10日付で株式引受契約(「第2 事業の状況 5 重要な契約等」参照)を締結しており、同契約において、重要な決議事項に関する事前の通知・報告及び非常勤取締役1名の指名に関する事項を定めております。
当社は、親会社から出向者の派遣を受けているほか、当社から親会社及びその企業グループへの出向者の派遣も行っております。また、当社は、親会社から親会社の従業員等を兼務する取締役1名を受け入れております。なお、当該役員の兼務状況は当社の主体的な経営判断を妨げるものでなく、親会社は、当社の自律的な経営を尊重しており、当社の経営陣に委ねております。
また、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で締結したコミットメントライン契約(契約極度額500,000千円)について同社から保証を受けております。当社は、親会社との取引について、当該取引の必要性・合理性、市場実勢価格や市場金利等を勘案した取引条件の妥当性等を慎重に検討した上で、社内規則に従って取締役会等の承認を得ております。
事業面では、当社は「トラベル・コンシェルジュ」による人的サービスを軸に据えた海外旅行事業を主軸として展開しており、同社が主軸として展開している様々な旅行商品がオンライン上で検索・比較、予約・販売までが完了するサービスとの棲み分けを行っております。
しかしながら、将来において、同社がグループ戦略、経営方針又は当社株式の保有方針等を変更した場合には、当社グループの事業運営、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。