有価証券報告書-第6期(平成29年11月1日-平成30年10月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社は、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」という経営理念のもと、中古不動産に特化した流通プラットフォーム「Renosy(リノシー)」の運営を行っております。当社では、“現状”や“常識”にとらわれることなく「ユーザーが未だ体験したことがない、世界を変えるようなサービスを常に創造し、ユーザーに新しい価値を提供する」ことを目指して企業活動を行っております。
(2)経営環境及び経営戦略
あらゆるものがネットワークに繋がり、それを通じて収集・蓄積されるデータがリアルタイムで解析され、結果としてこれまでに無かった新しいサービスやビジネスが出現する時代が本格到来しつつある中、政府は平成28年に発表した「名目GDP600兆円に向けた成長戦略」において、IoT・AI・ビッグデータ等の活用を通じた第4次産業革命の実現で30兆円の付加価値創出を目指すことを示しています。
そのような大きな時代の転換点にあって、平成29年のわが国の住宅市場は、96.4万戸の新規住宅着工戸数(国土交通省「平成30年版 住宅着工統計」)に対して中古住宅の成約件数は18.0万戸(不動産流通推進センター「指定流通機構の活用状況について」)と、新築に大きく偏った市場構造となっています。一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、様々な社会構造的要因により、中古住宅の有効活用が果たす役割は今後より一層大きくなることが期待されています。平成28年に閣議決定された「住生活基本計画」においては、既存住宅流通・リフォームの市場規模を11兆円(平成25年)から20兆円(平成37年)へと増大させることが目標として掲げられています。
また、住宅の購入層に目を向けると、住宅取得適齢期とされる30~40代は、これまでITリテラシーが限定的な層が主な構成員でしたが、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代が占める割合が一気に上昇することが予見されています。
換言すれば、IT活用が最も遅れている市場のひとつと言われる不動産市場において、今後はIT活用が必須となる、あるいはIT活用が競争上の大きな優位性を持ち得る状況となることが予想されます。
このような事業環境の中、当社は、テクノロジーの活用を通じて、中古不動産市場において日本最大級の集客数と情報量、最高のUXの提供を目指してまいります。
① UI/UX(注1)の質向上
「Renosy(リノシー)」事業では、物件のマッチングに留まらず、顧客が満足度の高い取引を実際に成立させるまでを顧客の「成功」と定義し、顧客毎に異なる成功の実現に至る一連のプロセスにおいて自社のエージェントを介在させたエンド・トゥー・エンドのサービス提供を行っております。これにより、一般的なウェブ・ポータル運営に特化した企業では獲得し得ない顧客情報(ラスト・ワンマイル情報)を蓄積し、当該データを顧客属性に応じた物件情報の取得・推薦、マーケティング、サービス設計といった様々な局面に活用しております。今後も、データサイエンティスト(注2)、エンジニア、デザイナー、CS(注3)等のプロフェッショナル人材の知見を結集し、顧客から得られる一次情報を最大限有効に活用することで、顧客志向に基づくUI/UXの不断の改善を推進してまいります。
(注)1.UIはUser Interface(ユーザー インターフェース)の略。サービス又は製品がユーザーと接する部分。UXはUser Experience(ユーザー エクスペリエンス)の略であり、ユーザーがサービス又は製品を通して得られる体験。
2.大量のデータを分析し、その結果をビジネスに活用する役割を担う職種の者。
3.Customer Success(カスタマー サクセス)の略。顧客の満足度向上に資するサポート・サービスを提供する者。
② 「Renosy(リノシー)」の認知度向上
プラットフォーム事業は、多くのユーザーが集うほどその魅力が一層高まり、結果としてより多くのサービスや付加価値を提供できるビジネスモデルであると認識しております。そのためには、UI/UXの改善に加えて、オウンドメディア(注4)の充実や広告宣伝等、積極的な認知度向上策を並行して進めてまいります。
(注)4.当社が運営するインターネット上のメディア。
③ 自社開発業務支援システムの他社への提供
当社は、不動産事業に係る業務支援システムを自社にて開発・運用しており、結果として業務効率化・生産性向上を実現しております。将来的にはこれらのシステムをパートナー各社に提供することを通じてデータ蓄積速度を加速し、既存サービスの質向上や新規サービスに活用していくことも展望しております。
④ 不動産クラウドファンディング事業(注5)の推進
当社は、平成29年12月に施行された不動産特定共同事業法(平成29年改正不特法)に基づき、エクイティ型のクラウドファンディング事業を平成30年7月より展開しております。低金利かつ年金不安が高まる時代にあって、当社はクラウドファンディング事業を通じて、これまで限られた属性の者のみがアクセス可能であった不動産投資市場(注6)において、幅広い属性の個人に対して魅力ある資産運用商品を提供してまいります。
(注)5.当社の取り組むクラウドファンディング事業は、中古区分マンションを小口化し、共有持ち分として複数の会員から出資を募り、その賃貸運用収益及び売却益を配当として会員に分配するスキーム。
6.マンション投資は金融機関からの借入金を活用することが一般的であるが、借入可能な属性の者は限定的。投資対象を小口化することで借入を行わずとも市場への参画が可能となる。例えば、資本金1億円以上の企業に勤める常用雇用者数は全人口の約12%(総務省統計局「平成26年経済センサス」「人口推計」)だが、仮にこれを投資用ローン活用可能な属性の者と定義すると、小口化はその他大勢への投資機会を提供するものである。
⑤ データ収集のための顧客との接点の拡大
当社が手掛ける中古不動産流通プラットフォーム事業は、高属性な顧客データの蓄積と親和性が高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社の競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。そのような観点から、当社のプラットフォーム事業の強化に繋がる様々なサービスを展開し、顧客との接点を拡大してまいる所存です。
(3)事業上の対処すべき課題
① 「Renosy(リノシー)」の認知度向上
当社が今後も事業を拡大していくためには、中古不動産流通プラットフォームである「Renosy(リノシー)」の認知度を向上させ、新規会員を獲得することが重要であると考えております。当社では、効果的な広告配信を行うため、インターネット広告に対する反響データ、アポイント実績、成約実績等を分析しておりますが、今後もこれらの活動への取り組みを強化してまいります。
② マンション情報の強化
「Renosy(リノシー)」会員の嗜好にあった物件を提供するためには、マンション情報の強化が重要であると考えております。当社では、不動産情報を不動産仲介会社や業者間サイト等から入手しておりますが、今後もこれらの情報収集力を強化し、顧客ニーズに合致した不動産情報の提供に取り組んでまいります。
③ アフターフォローの充実
当社はマンション引渡後の賃貸管理サービスも手掛けることで、顧客ニーズにあったサービスをワンストップで提供し、顧客の利便性の向上に取り組んでおります。今後もこれらのサービスの品質を向上させるとともに、新たなサービスの開発・提供に取り組んでまいります。
④ リノベーションの施工管理の効率化
当社では、リノベーションの施工管理にIT技術を導入することにより、業務の効率化を図っております。今後も更なる業務の効率化、コスト削減のためのシステム投資をはじめとした取り組みを強化していく方針であります。
⑤ M&A、事業提携の推進
既存事業の拡充、関連技術の獲得及び新規事業への進出のため、M&Aや事業提携を推進してまいります。
⑥ 内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの強化
当社の更なる事業の拡大、継続的な成長のためには、内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの更なる強化が重要な課題であると認識しております。当社は、監査役と内部監査の連携、定期的な内部監査の実施、経営陣や従業員に対する研修の実施等を通じて、内部管理体制の一層の強化に取り組んでいく方針であります。
⑦ システムの安定性確保
当社の事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。このため、当社ではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
⑧ 人材の確保と育成
当社は今後の事業の拡大のために優秀な人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。そのため、当社は新卒の定期的な採用や経験者の中途採用も積極的に実施しております。また、新たに入社した社員に対しては研修を実施する等により人材の育成に取り組んでおります。今後も積極的な採用を計画しており、社員への研修・教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。
(1)経営の基本方針
当社は、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」という経営理念のもと、中古不動産に特化した流通プラットフォーム「Renosy(リノシー)」の運営を行っております。当社では、“現状”や“常識”にとらわれることなく「ユーザーが未だ体験したことがない、世界を変えるようなサービスを常に創造し、ユーザーに新しい価値を提供する」ことを目指して企業活動を行っております。
(2)経営環境及び経営戦略
あらゆるものがネットワークに繋がり、それを通じて収集・蓄積されるデータがリアルタイムで解析され、結果としてこれまでに無かった新しいサービスやビジネスが出現する時代が本格到来しつつある中、政府は平成28年に発表した「名目GDP600兆円に向けた成長戦略」において、IoT・AI・ビッグデータ等の活用を通じた第4次産業革命の実現で30兆円の付加価値創出を目指すことを示しています。
そのような大きな時代の転換点にあって、平成29年のわが国の住宅市場は、96.4万戸の新規住宅着工戸数(国土交通省「平成30年版 住宅着工統計」)に対して中古住宅の成約件数は18.0万戸(不動産流通推進センター「指定流通機構の活用状況について」)と、新築に大きく偏った市場構造となっています。一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、様々な社会構造的要因により、中古住宅の有効活用が果たす役割は今後より一層大きくなることが期待されています。平成28年に閣議決定された「住生活基本計画」においては、既存住宅流通・リフォームの市場規模を11兆円(平成25年)から20兆円(平成37年)へと増大させることが目標として掲げられています。
また、住宅の購入層に目を向けると、住宅取得適齢期とされる30~40代は、これまでITリテラシーが限定的な層が主な構成員でしたが、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代が占める割合が一気に上昇することが予見されています。
換言すれば、IT活用が最も遅れている市場のひとつと言われる不動産市場において、今後はIT活用が必須となる、あるいはIT活用が競争上の大きな優位性を持ち得る状況となることが予想されます。
このような事業環境の中、当社は、テクノロジーの活用を通じて、中古不動産市場において日本最大級の集客数と情報量、最高のUXの提供を目指してまいります。
① UI/UX(注1)の質向上
「Renosy(リノシー)」事業では、物件のマッチングに留まらず、顧客が満足度の高い取引を実際に成立させるまでを顧客の「成功」と定義し、顧客毎に異なる成功の実現に至る一連のプロセスにおいて自社のエージェントを介在させたエンド・トゥー・エンドのサービス提供を行っております。これにより、一般的なウェブ・ポータル運営に特化した企業では獲得し得ない顧客情報(ラスト・ワンマイル情報)を蓄積し、当該データを顧客属性に応じた物件情報の取得・推薦、マーケティング、サービス設計といった様々な局面に活用しております。今後も、データサイエンティスト(注2)、エンジニア、デザイナー、CS(注3)等のプロフェッショナル人材の知見を結集し、顧客から得られる一次情報を最大限有効に活用することで、顧客志向に基づくUI/UXの不断の改善を推進してまいります。
(注)1.UIはUser Interface(ユーザー インターフェース)の略。サービス又は製品がユーザーと接する部分。UXはUser Experience(ユーザー エクスペリエンス)の略であり、ユーザーがサービス又は製品を通して得られる体験。
2.大量のデータを分析し、その結果をビジネスに活用する役割を担う職種の者。
3.Customer Success(カスタマー サクセス)の略。顧客の満足度向上に資するサポート・サービスを提供する者。
② 「Renosy(リノシー)」の認知度向上
プラットフォーム事業は、多くのユーザーが集うほどその魅力が一層高まり、結果としてより多くのサービスや付加価値を提供できるビジネスモデルであると認識しております。そのためには、UI/UXの改善に加えて、オウンドメディア(注4)の充実や広告宣伝等、積極的な認知度向上策を並行して進めてまいります。
(注)4.当社が運営するインターネット上のメディア。
③ 自社開発業務支援システムの他社への提供
当社は、不動産事業に係る業務支援システムを自社にて開発・運用しており、結果として業務効率化・生産性向上を実現しております。将来的にはこれらのシステムをパートナー各社に提供することを通じてデータ蓄積速度を加速し、既存サービスの質向上や新規サービスに活用していくことも展望しております。
④ 不動産クラウドファンディング事業(注5)の推進
当社は、平成29年12月に施行された不動産特定共同事業法(平成29年改正不特法)に基づき、エクイティ型のクラウドファンディング事業を平成30年7月より展開しております。低金利かつ年金不安が高まる時代にあって、当社はクラウドファンディング事業を通じて、これまで限られた属性の者のみがアクセス可能であった不動産投資市場(注6)において、幅広い属性の個人に対して魅力ある資産運用商品を提供してまいります。
(注)5.当社の取り組むクラウドファンディング事業は、中古区分マンションを小口化し、共有持ち分として複数の会員から出資を募り、その賃貸運用収益及び売却益を配当として会員に分配するスキーム。
6.マンション投資は金融機関からの借入金を活用することが一般的であるが、借入可能な属性の者は限定的。投資対象を小口化することで借入を行わずとも市場への参画が可能となる。例えば、資本金1億円以上の企業に勤める常用雇用者数は全人口の約12%(総務省統計局「平成26年経済センサス」「人口推計」)だが、仮にこれを投資用ローン活用可能な属性の者と定義すると、小口化はその他大勢への投資機会を提供するものである。
⑤ データ収集のための顧客との接点の拡大
当社が手掛ける中古不動産流通プラットフォーム事業は、高属性な顧客データの蓄積と親和性が高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社の競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。そのような観点から、当社のプラットフォーム事業の強化に繋がる様々なサービスを展開し、顧客との接点を拡大してまいる所存です。
(3)事業上の対処すべき課題
① 「Renosy(リノシー)」の認知度向上
当社が今後も事業を拡大していくためには、中古不動産流通プラットフォームである「Renosy(リノシー)」の認知度を向上させ、新規会員を獲得することが重要であると考えております。当社では、効果的な広告配信を行うため、インターネット広告に対する反響データ、アポイント実績、成約実績等を分析しておりますが、今後もこれらの活動への取り組みを強化してまいります。
② マンション情報の強化
「Renosy(リノシー)」会員の嗜好にあった物件を提供するためには、マンション情報の強化が重要であると考えております。当社では、不動産情報を不動産仲介会社や業者間サイト等から入手しておりますが、今後もこれらの情報収集力を強化し、顧客ニーズに合致した不動産情報の提供に取り組んでまいります。
③ アフターフォローの充実
当社はマンション引渡後の賃貸管理サービスも手掛けることで、顧客ニーズにあったサービスをワンストップで提供し、顧客の利便性の向上に取り組んでおります。今後もこれらのサービスの品質を向上させるとともに、新たなサービスの開発・提供に取り組んでまいります。
④ リノベーションの施工管理の効率化
当社では、リノベーションの施工管理にIT技術を導入することにより、業務の効率化を図っております。今後も更なる業務の効率化、コスト削減のためのシステム投資をはじめとした取り組みを強化していく方針であります。
⑤ M&A、事業提携の推進
既存事業の拡充、関連技術の獲得及び新規事業への進出のため、M&Aや事業提携を推進してまいります。
⑥ 内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの強化
当社の更なる事業の拡大、継続的な成長のためには、内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの更なる強化が重要な課題であると認識しております。当社は、監査役と内部監査の連携、定期的な内部監査の実施、経営陣や従業員に対する研修の実施等を通じて、内部管理体制の一層の強化に取り組んでいく方針であります。
⑦ システムの安定性確保
当社の事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。このため、当社ではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
⑧ 人材の確保と育成
当社は今後の事業の拡大のために優秀な人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。そのため、当社は新卒の定期的な採用や経験者の中途採用も積極的に実施しております。また、新たに入社した社員に対しては研修を実施する等により人材の育成に取り組んでおります。今後も積極的な採用を計画しており、社員への研修・教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。