有価証券報告書-第10期(平成30年11月1日-令和1年10月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内景気が堅調に推移する一方、輸出については、米国向け、EU向けが堅調なものの、中国の景気減速が進展する中で中国向け輸出が低迷する等、全体として低調となりました。国内景気は、労働需給がバブル期並みに逼迫する中、2019年4月における賃上げ率が昨年同様の高水準となったことから、総雇用者所得は増加基調を維持しており、こうした労働需給状況を背景とし、所得の企業から家計への移転、さらには所得から支出への前向きな循環メカニズムが緩やかに働く等、堅調に推移してまいりました。
一方で海外では米国と中国の貿易摩擦が激化し、依然として着地点が見いだしきれていないことから、米中両国の関税政策は緊迫した状況が続いており、世界経済への影響が懸念されております。米国は依然個人消費が力強いペースで拡大するとともに企業部門も底堅く推移してまいりましたが、欧州においては、足元の景気が減速しつつあり、米国の保護主義姿勢の強まり、英国のEU離脱交渉の問題等もあり、景気の先行きに不透明感を残す状況にて推移してまいりました。
そうした環境下、当社グループの属する外食産業におきましては、本年、10連休となった大型ゴールデンウィークによる押し上げ効果、国内における堅調な雇用・所得環境の下支え等により外食や旅行等のサービス消費も増加基調で推移してまいりました。その反面、依然として過去最高水準にある有効求人倍率等、労働需給が引き締まった雇用環境は、政府の打ち出す「働き方改革」と相まって最低賃金の上昇等、正社員はもとよりパート、アルバイトといった臨時社員についてさえも適正数を確保することが厳しい状況となっており、正社員の採用コスト、臨時社員の時給等、雇用関係コストは全体として依然高止まりする状況にあります。また、当連結会計年度においても昨年同様に9月、10月に発生した大規模台風により日本各地に風水害をもたらす等、当連結会計年度における飲食業界に一定の影響をもたらすこととなりました。
このような状況下、当社は前連結会計年度において東京証券取引所マザーズ市場に上場を果たし、お客様はもとより、プロデュース店、仕入先等、当社事業に直接関わる皆様に一定のご信頼をいただくとともに、新たなステークホルダーである一般株主様より当社株式に投資いただくこととなりました。当連結会計年度においては、改めて上場企業としての自覚を持ち、社業の発展に真摯に取り組んでまいりました。また、国内の直営店事業部門における新規出店を加速させるとともに、プロデュース店の確実な店舗数の増加により売上拡大を図ってまいりました。そして、採算面では製麺工場を含めた会社トータルでのコスト削減活動等、当社グループの経営課題
に前向きに取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店89店舗(国内86店舗、海外3店舗)、業務委託店6店舗、プロデュース店367店舗(国内360店舗、海外7店舗)、合計462店舗となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ1,548,640千円増加し5,781,082千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ1,091,314千円増加し2,639,356千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ457,325千円増加し3,141,725千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は9,052,421千円と前連結会計年度と比べ2,080,594千円(29.8%)の増収、営業利益は、1,006,929千円と前連結会計年度と比べ231,372千円(29.8%)の増益、経常利益は1,023,265千円、と前連結会計年度と比べ245,432千円(31.6%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、524,800千円と前連結会計年度と比べ69,108千円(15.2%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、以下のとおり事業部門別に示します。
直営店事業部門の売上高は6,863,440千円(前期比33.7%増)となりました。
プロデュース事業部門の売上高は2,188,981千円(前期比19.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,875,855千円となり、前連結会計年度末に比べ136,041千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,074,396千円(前年同期比34.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益880,041千円を計上し、減価償却費201,783千円、減損損失128,952千円等の非資金的費用があった一方、法人税等の支払額349,307千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,253,771千円(前年同期比18.5%増)となりました。これは主に、新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出844,685千円、敷金及び保証金の差入による支出170,256千円、及び、貸付けによる支出160,992千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は320,511千円(前年同期比73.3%減)となりました。これは主に、前連結会計年度には株式の発行による収入1,456,888千円があった一方、当連結会計年度には新株予約権の行使による株式の発行による収入25,879千円を除き株式の発行による収入がなかったこと、また、配当金の支払いによる支出87,555千円、長期借入金の返済による支出290,258千円があった一方、長期借入金の借入れによる収入が375,000千円、短期借入金の純増額が299,354千円あったことなどによります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため事業部門別の販売実績を記載しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.直営店事業部門における当連結会計年度の地域別販売実績は、次のとおりであります。
地域別売上高
5.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当社グループの売上高は9,052,421千円(前年同期比29.8%増)となりました。これは主に、横浜家系ラーメンの味のブラッシュアップなどを図ったことによる国内直営店事業部門における既存店売上の好調な推移及び直営店24店舗の新規出店によるものです。
(営業利益)
当社グループの営業利益は1,006,929千円(前年同期比29.8%増)となりました。これは主に、新規出店費用の増加や人材確保や販売力強化の為の営業費用の増加があったものの、店舗を中心としたコスト削減に注力したことによります。
(経常利益)
当社グループの経常利益は1,023,265千円(前年同期比31.6%増)となりました。これは主に、営業利益の増加、長期貸付金の受取利息が3,684千円増加及び、手数料収入が4,228千円増加したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は524,800千円(前年同期比15.2%増)となりました。これは主に、好調な初出店地域の来客数や既存店売上の推移によるものです。
b.セグメント別の業績の概況
当連結会計年度におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、事業の概況については以下のとおり事業部門別に示します。
(直営店事業部門)
国内直営店事業部門においては、当連結会計年度を通じて積極的な出店を続け、当連結会計年度に直営店24店舗の新規出店、3店舗の退店により21店舗の増店を図りました。加えて、2019年8月1日付で株式会社ラーメン天華の全株式を譲り受けたことに伴い、栃木県、福島県に展開されている9店舗を傘下に収めることとなりました。これにより、国内直営店は、前連結会計年度末の56店舗から86店舗と30店舗の増店を図りました。
国内直営店の地域別の新規出店先は、関東地区10店舗、中部地区6店舗、関西地区(含む中国地区)8店舗と地域的にバランス良く進めることができました。
関東地区では、横浜家系ラーメン業態4店舗に対して新業態である豚山を6店舗出店する等、新たな駅近エリアへの出店可能性を秘めた豚山業態に特化し、駅近エリアへの出店を再度加速する戦略を展開してまいりました。豚山業態は、前連結会計年度に1号店を出店し、お客様より非常に高いご評価をいただき早くも繁盛店となっていることを受け、当連結会計年度においては「豚山平塚店」「豚山大船店」「豚山東長崎店」「豚山上野店」「豚山中野店」「豚山元住吉店」の6店舗の出店となりました。
関西地区(含む中国地区)では、全て横浜家系ラーメン業態での出店となり、大阪府、兵庫県、京都府に続き、中国地方の岡山県に横浜家系ラーメン業態で初めての出店となる「町田商店岡山平井店」をオープンするとともに、「町田商店明石店」「町田商店姫路店」「町田商店泉佐野店」「町田商店北新地店」「町田商店伊丹中野店」「町田商店中百舌鳥店」「町田商店京都醍醐店」と8店舗の新規出店を果たしました。中部地区においては、前連結会計年度末で3店舗でありましたが、当該既存3店舗の堅調な業績推移を背景として「町田商店名古屋茶屋店」「町田商店豊橋店」「町田商店刈谷店」「町田商店元塩町店」「町田商店豊明店」「町田商店春日井店」と一挙に6店舗の出店を数えることとなりました。
また、当社グループでは当連結会計年度における重要施策として、当社グループの事業成長の鍵を握る「商品開発力の底上げ」、プロデュース事業にも関わる「製麺生産キャパシティの拡大」に取り組んでまいりました。商品開発力の底上げとしては、新たに「ヌードルズファクトリー」という商品開発拠点を設立し、新メニュー、新業態のためのマーケティング活動を兼ねた試作ラーメンの限定販売も実施してまいりました。ここでのマーケティング結果を踏まえた新メニュー、新業態の店舗展開も視野に入れ、引き続きマーケティング、開発活動を積極的に推進してまいります。また、製麺生産キャパシティの拡大につきましては、同業他社より製麺工場の事業譲渡を受け、新たに関東第2工場として横浜製麺工場を設置できたことから、生産能力を1.5倍に増強することができました。さらに、正社員、臨時社員の適正数確保が外食業界における重要経営課題となる中、当社グループでは社員紹介制度の運用強化、アルバイトのスキルに応じた時給アップを図るとともに、勤務場所や勤務時間を限定する新たな社員制度を構築する等、厳しい労働需給の状況においても事業拡大を妨げない社員数確保を図ってまいりました。加えて、株式会社ラーメン天華へ麺、餃子等を供給していた株式会社ケイアイケイフーズについて2019年8月1日付で全株式を譲り受け、ギフトグループ全社への餃子の供給をはじめ製造部門の強化を図りました。
海外直営店事業部門においては、アメリカにてE.A.K. RAMENという屋号の横浜家系ラーメン業態店舗をロサンゼルス、ニューヨークに展開しており、当連結会計年度においても食材の廃棄量削減や食材見直し等の徹底した原価改善、シフトコントロールによる人件費削減等を進めるとともに、SNSへの情報発信も積極的に行う等、口コミでの拡散を促し、売上拡大を図ってまいりました。この結果、ロサンゼルス店及びニューヨーク店では本社費用配分前営業利益の月次黒字化が定着し始め、アメリカ法人全体でも月次黒字化に移行しつつある状況となってまいりました。また、数か月にわたり開店準備を進めてきたニューヨーク2号店が7月、開店に至り、アメリカ法人として3店舗を保持する体制となったことから、今後、一層の売上拡大と法人全体での黒字化実現を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店89店舗(国内86店舗、海外3店舗)、業務委託店6店舗、合計95店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は6,863,440千円となりました。
(プロデュース事業部門)
国内プロデュース事業部門においては、既存出店地域ではこれまでどおり直営店との出店調整を図りながら、既存オーナーを中心とした増店支援の営業活動を推進してまいりました。また、プロデュース事業部門の既存店における店舗売上の昨年対比が好調で、既存オーナーの出店意欲が高まっている状況です。さらに、これまで未出店となっている地域のうち、特に当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。一方、海外プロデュース事業部門においては、既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行ってまいりました。
以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当連結会計年度に16店舗の純増となり、結果、国内360店舗、海外7店舗、合計367店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は2,188,981千円となりました。
c.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,548,640千円増加し5,781,082千円となりました。これは主に、直営店の新規出店を行ったことなどにより建物及び構築物などの有形固定資産が720,673千円、敷金及び保証金が187,374千円、ならびに、長期貸付金が111,165千円増加したこと、及び、子会社株式取得に伴いのれんが166,302千円発生したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,091,314千円増加し2,639,356千円となりました。これは主に、新規出店などの設備投資により借入金が534,807千円、業容拡大により買掛金及び未払金が195,519千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ457,325千円増加し3,141,725千円となり、自己資本比率は54.3%となりました。これは主に、配当の支払に伴い利益剰余金が87,940千円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益524,800千円の計上等により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
d.資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(財務政策)
当社グループは、事業成長の前提となる出店資金(固定資産、保証金等)を手元資金と銀行借入によって賄っております。また、取引金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、当該契約において1,500,000千円の調達枠を有しており、内455,804千円を調達しております。
e.経営上の目標の達成状況
当社グループは、2019年10月期の経営目標として、売上高成長率25%増以上、売上高経常利益率10%以上を設定しておりました。当連結会計年度における成果は、売上高成長率29.8%増(目標達成)、売上高経常利益率11.3%(目標達成)となりました。
f.今後の方針について
外食産業を取り巻く環境は、生活費節約意識の高まりによる外食機会の減少、食の安全性に対する消費者意識の高まりや低価格競争の激化等により、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。こうした状況を踏まえ、当社グループでは、持続的な成長と収益基盤強化のための課題について重点的に取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内景気が堅調に推移する一方、輸出については、米国向け、EU向けが堅調なものの、中国の景気減速が進展する中で中国向け輸出が低迷する等、全体として低調となりました。国内景気は、労働需給がバブル期並みに逼迫する中、2019年4月における賃上げ率が昨年同様の高水準となったことから、総雇用者所得は増加基調を維持しており、こうした労働需給状況を背景とし、所得の企業から家計への移転、さらには所得から支出への前向きな循環メカニズムが緩やかに働く等、堅調に推移してまいりました。
一方で海外では米国と中国の貿易摩擦が激化し、依然として着地点が見いだしきれていないことから、米中両国の関税政策は緊迫した状況が続いており、世界経済への影響が懸念されております。米国は依然個人消費が力強いペースで拡大するとともに企業部門も底堅く推移してまいりましたが、欧州においては、足元の景気が減速しつつあり、米国の保護主義姿勢の強まり、英国のEU離脱交渉の問題等もあり、景気の先行きに不透明感を残す状況にて推移してまいりました。
そうした環境下、当社グループの属する外食産業におきましては、本年、10連休となった大型ゴールデンウィークによる押し上げ効果、国内における堅調な雇用・所得環境の下支え等により外食や旅行等のサービス消費も増加基調で推移してまいりました。その反面、依然として過去最高水準にある有効求人倍率等、労働需給が引き締まった雇用環境は、政府の打ち出す「働き方改革」と相まって最低賃金の上昇等、正社員はもとよりパート、アルバイトといった臨時社員についてさえも適正数を確保することが厳しい状況となっており、正社員の採用コスト、臨時社員の時給等、雇用関係コストは全体として依然高止まりする状況にあります。また、当連結会計年度においても昨年同様に9月、10月に発生した大規模台風により日本各地に風水害をもたらす等、当連結会計年度における飲食業界に一定の影響をもたらすこととなりました。
このような状況下、当社は前連結会計年度において東京証券取引所マザーズ市場に上場を果たし、お客様はもとより、プロデュース店、仕入先等、当社事業に直接関わる皆様に一定のご信頼をいただくとともに、新たなステークホルダーである一般株主様より当社株式に投資いただくこととなりました。当連結会計年度においては、改めて上場企業としての自覚を持ち、社業の発展に真摯に取り組んでまいりました。また、国内の直営店事業部門における新規出店を加速させるとともに、プロデュース店の確実な店舗数の増加により売上拡大を図ってまいりました。そして、採算面では製麺工場を含めた会社トータルでのコスト削減活動等、当社グループの経営課題
に前向きに取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店89店舗(国内86店舗、海外3店舗)、業務委託店6店舗、プロデュース店367店舗(国内360店舗、海外7店舗)、合計462店舗となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ1,548,640千円増加し5,781,082千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ1,091,314千円増加し2,639,356千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ457,325千円増加し3,141,725千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は9,052,421千円と前連結会計年度と比べ2,080,594千円(29.8%)の増収、営業利益は、1,006,929千円と前連結会計年度と比べ231,372千円(29.8%)の増益、経常利益は1,023,265千円、と前連結会計年度と比べ245,432千円(31.6%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、524,800千円と前連結会計年度と比べ69,108千円(15.2%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、以下のとおり事業部門別に示します。
直営店事業部門の売上高は6,863,440千円(前期比33.7%増)となりました。
プロデュース事業部門の売上高は2,188,981千円(前期比19.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,875,855千円となり、前連結会計年度末に比べ136,041千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,074,396千円(前年同期比34.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益880,041千円を計上し、減価償却費201,783千円、減損損失128,952千円等の非資金的費用があった一方、法人税等の支払額349,307千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,253,771千円(前年同期比18.5%増)となりました。これは主に、新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出844,685千円、敷金及び保証金の差入による支出170,256千円、及び、貸付けによる支出160,992千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は320,511千円(前年同期比73.3%減)となりました。これは主に、前連結会計年度には株式の発行による収入1,456,888千円があった一方、当連結会計年度には新株予約権の行使による株式の発行による収入25,879千円を除き株式の発行による収入がなかったこと、また、配当金の支払いによる支出87,555千円、長期借入金の返済による支出290,258千円があった一方、長期借入金の借入れによる収入が375,000千円、短期借入金の純増額が299,354千円あったことなどによります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 飲食事業 | 581,368 | +33.9 |
| 合計 | 581,368 | +33.9 |
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 飲食事業 | 2,207,402 | +27.1 |
| 合計 | 2,207,402 | +27.1 |
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
| 事業部門の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 直営店事業部門 | 6,863,440 | +33.7 |
| プロデュース事業部門 | 2,188,981 | +19.1 |
| 合計 | 9,052,421 | +29.8 |
(注)1.当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため事業部門別の販売実績を記載しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.直営店事業部門における当連結会計年度の地域別販売実績は、次のとおりであります。
地域別売上高
| 地域 | 販売高(千円) |
| 国内 | |
| 関東 | 4,070,441 |
| 東日本(関東以外) | 985,524 |
| 西日本 | 1,500,535 |
| 国内合計 | 6,556,501 |
| 海外 | 306,938 |
| 合計 | 6,863,440 |
5.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当社グループの売上高は9,052,421千円(前年同期比29.8%増)となりました。これは主に、横浜家系ラーメンの味のブラッシュアップなどを図ったことによる国内直営店事業部門における既存店売上の好調な推移及び直営店24店舗の新規出店によるものです。
(営業利益)
当社グループの営業利益は1,006,929千円(前年同期比29.8%増)となりました。これは主に、新規出店費用の増加や人材確保や販売力強化の為の営業費用の増加があったものの、店舗を中心としたコスト削減に注力したことによります。
(経常利益)
当社グループの経常利益は1,023,265千円(前年同期比31.6%増)となりました。これは主に、営業利益の増加、長期貸付金の受取利息が3,684千円増加及び、手数料収入が4,228千円増加したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は524,800千円(前年同期比15.2%増)となりました。これは主に、好調な初出店地域の来客数や既存店売上の推移によるものです。
b.セグメント別の業績の概況
当連結会計年度におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、事業の概況については以下のとおり事業部門別に示します。
(直営店事業部門)
国内直営店事業部門においては、当連結会計年度を通じて積極的な出店を続け、当連結会計年度に直営店24店舗の新規出店、3店舗の退店により21店舗の増店を図りました。加えて、2019年8月1日付で株式会社ラーメン天華の全株式を譲り受けたことに伴い、栃木県、福島県に展開されている9店舗を傘下に収めることとなりました。これにより、国内直営店は、前連結会計年度末の56店舗から86店舗と30店舗の増店を図りました。
国内直営店の地域別の新規出店先は、関東地区10店舗、中部地区6店舗、関西地区(含む中国地区)8店舗と地域的にバランス良く進めることができました。
関東地区では、横浜家系ラーメン業態4店舗に対して新業態である豚山を6店舗出店する等、新たな駅近エリアへの出店可能性を秘めた豚山業態に特化し、駅近エリアへの出店を再度加速する戦略を展開してまいりました。豚山業態は、前連結会計年度に1号店を出店し、お客様より非常に高いご評価をいただき早くも繁盛店となっていることを受け、当連結会計年度においては「豚山平塚店」「豚山大船店」「豚山東長崎店」「豚山上野店」「豚山中野店」「豚山元住吉店」の6店舗の出店となりました。
関西地区(含む中国地区)では、全て横浜家系ラーメン業態での出店となり、大阪府、兵庫県、京都府に続き、中国地方の岡山県に横浜家系ラーメン業態で初めての出店となる「町田商店岡山平井店」をオープンするとともに、「町田商店明石店」「町田商店姫路店」「町田商店泉佐野店」「町田商店北新地店」「町田商店伊丹中野店」「町田商店中百舌鳥店」「町田商店京都醍醐店」と8店舗の新規出店を果たしました。中部地区においては、前連結会計年度末で3店舗でありましたが、当該既存3店舗の堅調な業績推移を背景として「町田商店名古屋茶屋店」「町田商店豊橋店」「町田商店刈谷店」「町田商店元塩町店」「町田商店豊明店」「町田商店春日井店」と一挙に6店舗の出店を数えることとなりました。
また、当社グループでは当連結会計年度における重要施策として、当社グループの事業成長の鍵を握る「商品開発力の底上げ」、プロデュース事業にも関わる「製麺生産キャパシティの拡大」に取り組んでまいりました。商品開発力の底上げとしては、新たに「ヌードルズファクトリー」という商品開発拠点を設立し、新メニュー、新業態のためのマーケティング活動を兼ねた試作ラーメンの限定販売も実施してまいりました。ここでのマーケティング結果を踏まえた新メニュー、新業態の店舗展開も視野に入れ、引き続きマーケティング、開発活動を積極的に推進してまいります。また、製麺生産キャパシティの拡大につきましては、同業他社より製麺工場の事業譲渡を受け、新たに関東第2工場として横浜製麺工場を設置できたことから、生産能力を1.5倍に増強することができました。さらに、正社員、臨時社員の適正数確保が外食業界における重要経営課題となる中、当社グループでは社員紹介制度の運用強化、アルバイトのスキルに応じた時給アップを図るとともに、勤務場所や勤務時間を限定する新たな社員制度を構築する等、厳しい労働需給の状況においても事業拡大を妨げない社員数確保を図ってまいりました。加えて、株式会社ラーメン天華へ麺、餃子等を供給していた株式会社ケイアイケイフーズについて2019年8月1日付で全株式を譲り受け、ギフトグループ全社への餃子の供給をはじめ製造部門の強化を図りました。
海外直営店事業部門においては、アメリカにてE.A.K. RAMENという屋号の横浜家系ラーメン業態店舗をロサンゼルス、ニューヨークに展開しており、当連結会計年度においても食材の廃棄量削減や食材見直し等の徹底した原価改善、シフトコントロールによる人件費削減等を進めるとともに、SNSへの情報発信も積極的に行う等、口コミでの拡散を促し、売上拡大を図ってまいりました。この結果、ロサンゼルス店及びニューヨーク店では本社費用配分前営業利益の月次黒字化が定着し始め、アメリカ法人全体でも月次黒字化に移行しつつある状況となってまいりました。また、数か月にわたり開店準備を進めてきたニューヨーク2号店が7月、開店に至り、アメリカ法人として3店舗を保持する体制となったことから、今後、一層の売上拡大と法人全体での黒字化実現を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店89店舗(国内86店舗、海外3店舗)、業務委託店6店舗、合計95店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は6,863,440千円となりました。
(プロデュース事業部門)
国内プロデュース事業部門においては、既存出店地域ではこれまでどおり直営店との出店調整を図りながら、既存オーナーを中心とした増店支援の営業活動を推進してまいりました。また、プロデュース事業部門の既存店における店舗売上の昨年対比が好調で、既存オーナーの出店意欲が高まっている状況です。さらに、これまで未出店となっている地域のうち、特に当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。一方、海外プロデュース事業部門においては、既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行ってまいりました。
以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当連結会計年度に16店舗の純増となり、結果、国内360店舗、海外7店舗、合計367店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は2,188,981千円となりました。
c.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,548,640千円増加し5,781,082千円となりました。これは主に、直営店の新規出店を行ったことなどにより建物及び構築物などの有形固定資産が720,673千円、敷金及び保証金が187,374千円、ならびに、長期貸付金が111,165千円増加したこと、及び、子会社株式取得に伴いのれんが166,302千円発生したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,091,314千円増加し2,639,356千円となりました。これは主に、新規出店などの設備投資により借入金が534,807千円、業容拡大により買掛金及び未払金が195,519千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ457,325千円増加し3,141,725千円となり、自己資本比率は54.3%となりました。これは主に、配当の支払に伴い利益剰余金が87,940千円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益524,800千円の計上等により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
d.資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(財務政策)
当社グループは、事業成長の前提となる出店資金(固定資産、保証金等)を手元資金と銀行借入によって賄っております。また、取引金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、当該契約において1,500,000千円の調達枠を有しており、内455,804千円を調達しております。
e.経営上の目標の達成状況
| 2019年10月期 目標とする経営指標 | 2019年10月期 実績 | |
| 売上高成長率 | 25%増以上 | 29.8%増 |
| 売上高経常利益率 | 10%以上 | 11.3% |
当社グループは、2019年10月期の経営目標として、売上高成長率25%増以上、売上高経常利益率10%以上を設定しておりました。当連結会計年度における成果は、売上高成長率29.8%増(目標達成)、売上高経常利益率11.3%(目標達成)となりました。
f.今後の方針について
外食産業を取り巻く環境は、生活費節約意識の高まりによる外食機会の減少、食の安全性に対する消費者意識の高まりや低価格競争の激化等により、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。こうした状況を踏まえ、当社グループでは、持続的な成長と収益基盤強化のための課題について重点的に取り組んでまいります。