有価証券報告書-第11期(令和1年11月1日-令和2年10月31日)
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における中期経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。当該見積りには、店舗売上高の昨対比などの仮定を用いております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
② 減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。当該見積りには、店舗売上高の昨対比などの仮定を用いております。中期経営計画の見積期間を超える期間の将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値に、それまでの計画に基づく趨勢を踏まえた一定又は逓減する成長率の仮定をおいて見積っております。
当社グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) ※5 減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において減損損失173,104千円を計上いたしました。将来キャッシュ・フローがマイナスのため、回収可能価額を零としております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
(2)経営成績
① 事業全体の状況
当社グループは、いわゆる「ハレ消費」を前提とする飲食事業モデルではなく、店内滞在時間も短いという特性を有するラーメン業態であることから、「日常食」という強みを生かし、店内における各種感染症対策をしっかり講じ、直営店事業、プロデュース事業のいずれにおいても休業に追い込まれることは殆どない中で事業展開を図ってまいりました。特にお客様が当社グループ店舗に直接足を運んでいただく機会が減る状況下、お客様の持ち帰りニーズにお応えするべく、テイクアウト体制を速やかに構築するとともに、先行して昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開につき満を持して開始することにより、店舗売上を下支えしてまいりました。当連結会計年度においても、国内の直営店事業部門における新規出店を減速させることなく積極的に取り組み、プロデュース店の店舗数も増加させることにより、売上拡大を図ってまいりました。さらに採算面において既存の製麺2工場(平塚工場、横浜第一工場)、餃子工場(那須工場)、チャーシュー工場(横浜第二工場)を含めた食材コストの削減、物流機能の一部集約によるコストダウン等、当社グループの経営課題に前向きに取り組んでまいりました。また、BCPの観点から当社直営店、プロデュース店に対して中華麺の安定供給が図れる体制構築を目指し、兵庫県丹波篠山市に関西地区として初めての製麺工場(丹波篠山工場)を設置いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、下記のとおりとなりました。
(売上高)
当社グループの売上高は10,982,335千円(前年同期比21.3%増)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、既存店売上高に甚大な影響があった一方、国内直営店事業部門においてペースを落とすことなく新規出店を実施したことによるものです。
(営業利益)
当社グループの営業利益は461,265千円(前年同期比54.2%減)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、一部既存店の売上高が損益分岐点を下回ったことによるものです。
(経常利益)
当社グループの経常利益は512,017千円(前年同期比50.0%減)となりました。これは主に、借入金が1,244,296千円増加したものの支払利息の増加は1,015千円に抑えられた一方、営業利益が減少したことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は112,660千円(前年同期比78.5%減)となりました。これは主に、営業利益が減少したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受ける米国の状況を勘案し米国店舗の将来キャッシュフローを保守的に見積もった結果、減損損失を計上したことによるものです。
また、当連結会計年度の目標とする経営指標は、下記のとおりとなりました。
〈売上高成長率〉
当社グループの売上高成長率は21.3%増(2020年10月期目標25.0%増以上)となりました。これは主に、新規出店で売上高が増加した一方、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、既存店売上高に甚大な影響があったことによるものです。
〈売上高経常利益率〉
売上高経常利益率は4.7%(2020年10月期目標10%以上)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、一部既存店の売上高が損益分岐点を下回ったことによるものです。
② 事業部門別の状況
(直営店事業部門)
国内直営店事業部門においては、当連結会計年度を通じて積極的な出店を続け、当連結会計年度に直営店30店舗の新規出店、3店舗の退店により27店舗純増(3店舗の業務委託化)いたしました。直営店の主たる新規出店は、横浜家系ラーメン業態にて関東地区に9店舗、中部地区に5店舗、東北地区に5店舗、豚山業態では8店舗と成長余力の高いマーケット、業態に特化して進めてまいりました。関東地区では、依然として強い需要を有する神奈川県の藤沢市に「町田商店藤沢湘南台店」、鎌倉市に「町田商店由比ヶ浜店」をそれぞれ初めてオープンさせました。また、東京都内にも「町田商店三鷹店」「町田商店練馬土支田店」「町田商店保木間店」の3店舗のロードサイド店舗、さらに首都圏駅前店舗として「志木商店」「町田商店経堂店」をオープンさせました。東北地区では、これまでロードサイド出店だけでしたが、初めて駅前店舗として「町田商店広瀬通店」をオープンすることができました。また出店余地が高いと判断している中部地区では、岐阜県に初めての「町田商店大垣店」をオープンさせることとなりました。さらにお客様より非常に高いご評価をいただいている「豚山(豚骨ベースの醤油スープに、にんにく、野菜、背脂などをお好みで調整し、チャーシューをダイナミックに載せる、がっつり系のラーメン店)」を当連結会計年度においても関東に7店舗出店するとともに、関西初の豚山業態として、「豚山南船場店」をオープンさせることができました。
また、前連結会計年度に当社グループの事業成長の鍵を握る商品開発力の底上げを目論み、組織的整備を図りながら商品開発拠点としての機能を備えることとなった「ヌードルズファクトリー」にて新メニュー、新業態のためのマーケティング、試作等を進めてまいりました。そうした中、当連結会計年度においては、さらに開発機能を一層高め、テスト販売を一定期間にわたって実施できる新業態を開発するに至りました。新業態は「長岡食堂」という店舗名称にて新潟県長岡市のご当地ラーメンとして親しまれている生姜醤油ラーメンを提供する業態として立上げられました。これまで当社グループが得意としてきた横浜家系ラーメン、がっつり系ラーメン(豚山)のような濃厚系ラーメンとは一線を画する淡麗で味わい深いラーメンを提供する業態となり、お客様の層も中高年、女性をターゲットにすることが叶い、当社グループの今後の展開に一定の可能性を感じさせるものとなっております。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、国内直営店事業に多大な影響を及ぼし、来客数の減少を招くこととなっておりますが、テイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしにより、従来の来店に伴う売上を下支えしてまいりました。テイクアウトで提供する商品は、本格ラーメンを自宅で食すことのできるニーズにお応えする形で包材、梱包方法等に工夫を凝らしたこともあり、SNS等で一定の評価を受けることとなりました。また、ヘビーユーザーの多い豚山業態を中心に昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開を開始いたしました。宅配サービスにおいても高いクオリティーが維持されたことで潜在需要を掘り起こすことができ、豚山業態においては新型コロナウイルス感染症拡大下においても売上を減少させることなく、事業拡大を図ってまいりました。さらに営業時間短縮の煽りを受けつつも正社員、臨時社員の適正数確保を図るべく、全従業員を対象として当連結会計年度に休業手当を支給する等、雇用継続に努めました。
海外直営店事業部門においては、直営店の出店地域となる米国(ロサンゼルス、ニューヨーク)にて新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受けることとなりました。米国においては、E.A.K. RAMENという屋号の横浜家系ラーメン業態にてロサンゼルス1店舗、ニューヨーク2店舗を展開しており、当該地域では2020年2月~4月においては、法的拘束力を伴う営業自粛命令が発動されたことから、ローカルスタッフのレイオフ等、雇用調整を行わざるを得ない状況にて推移いたしました。3店舗とも通常収益を確保することは難しく、大幅な赤字を招くこととなりました。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店114店舗(国内111店舗、海外3店舗)、業務委託店8店舗、合計122店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は8,823,293千円となりました。
(プロデュース事業部門)
国内プロデュース事業部門においては、既出店地域においてはこれまで通り、商圏における潜在需要試算に基づく出店ルールに従ってプロデュース店と直営店との間できめ細かく調整を行いながら、出店を進めてまいりました。また、未出店地域においては、当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。しかしながら、プロデュース店においても新型コロナウイルス感染症の拡大とともに休業、営業時間短縮といった状況に至り、来客数が減少する事態となったことから売上減少等、多大な影響を受けることとなりました。プロデュース店も直営店同様にテイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしに着手する等、販売促進活動を展開してまいりましたが、十分な業績挽回には繋がりませんでした。
一方、海外プロデュース事業部門においては既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行い、新型コロナウイルス感染症の拡大の状況下においても新規出店を3店舗増店することができました。
以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当連結会計年度に43店舗の純増となり、結果、国内400店舗、海外10店舗、合計410店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は2,159,041千円となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため事業部門別の販売実績を記載しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.直営店事業部門における当連結会計年度の地域別販売実績は、次のとおりであります。
5.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がないため、記載を省略しております。
(3)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,091,026千円増加し6,872,108千円となりました。これは主に、直営店の新規出店や製麺工場の新設などの設備投資により建物及び構築物などの有形固定資産が893,556千円、敷金及び保証金が90,568千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,124,860千円増加し3,764,217千円となりました。これは主に、直営店の新規出店や工場の新設などの設備投資により借入金が1,244,296千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ33,834千円減少し3,107,890千円となり、自己資本比率は45.2%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益112,660千円の計上等により利益剰余金が増加した一方、配当の支払に伴い利益剰余金が148,452千円減少したこと等によるものであります。
(4)キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フロー及び流動性の状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,791,976千円となり、前連結会計年度末に比べ83,878千円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は409,553千円(前年同期比61.9%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益324,833千円を計上し、減価償却費290,432千円、減損損失173,104千円等の非資金的費用があった一方、法人税等の支払額445,706千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,564,173千円(前年同期は1,253,771千円の使用)となりました。これは主に、直営店の新規出店や製麺工場の新設に伴う有形固定資産の取得による支出1,348,902千円、敷金及び保証金の差入による支出156,734千円、及び、貸付けによる支出112,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,089,433千円(前年同期比239.9%増))となりました。これは主に、配当金の支払額147,585千円、長期借入金の返済による支出410,544千円があった一方、長期借入れによる収入1,372,000千円、短期借入金の純増額284,720千円があったことなどによります。
なお、事業から創出したキャッシュは直営店の新規出店など収益性強化に向けた投資に充当しております。
② 資本政策の基本的な方針
当社グループは、事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、新規出店を主とした設備投資を継続的に実施してまいります。また、成長戦略に伴う当社グループの企業価値向上につながるM&Aも積極的に実施してまいります。また、株主還元については、株主への利益還元を経営の最重要課題と考えており、安定的かつ継続的な利益還元を基本スタンスとして配当性向に注視しながら実施してまいります。資金の源泉は事業から創出したキャッシュを中心としつつ、基本的に金融機関からの借入により資金調達をしてまいります。大規模な希薄化をもたらす資金調達については、ステークホルダーへの影響などを十分に考慮し、取締役会にて検討を行ったうえで、株主に対する説明責任を果たしてまいります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における中期経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。当該見積りには、店舗売上高の昨対比などの仮定を用いております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
② 減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。当該見積りには、店舗売上高の昨対比などの仮定を用いております。中期経営計画の見積期間を超える期間の将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値に、それまでの計画に基づく趨勢を踏まえた一定又は逓減する成長率の仮定をおいて見積っております。
当社グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) ※5 減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において減損損失173,104千円を計上いたしました。将来キャッシュ・フローがマイナスのため、回収可能価額を零としております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
(2)経営成績
① 事業全体の状況
当社グループは、いわゆる「ハレ消費」を前提とする飲食事業モデルではなく、店内滞在時間も短いという特性を有するラーメン業態であることから、「日常食」という強みを生かし、店内における各種感染症対策をしっかり講じ、直営店事業、プロデュース事業のいずれにおいても休業に追い込まれることは殆どない中で事業展開を図ってまいりました。特にお客様が当社グループ店舗に直接足を運んでいただく機会が減る状況下、お客様の持ち帰りニーズにお応えするべく、テイクアウト体制を速やかに構築するとともに、先行して昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開につき満を持して開始することにより、店舗売上を下支えしてまいりました。当連結会計年度においても、国内の直営店事業部門における新規出店を減速させることなく積極的に取り組み、プロデュース店の店舗数も増加させることにより、売上拡大を図ってまいりました。さらに採算面において既存の製麺2工場(平塚工場、横浜第一工場)、餃子工場(那須工場)、チャーシュー工場(横浜第二工場)を含めた食材コストの削減、物流機能の一部集約によるコストダウン等、当社グループの経営課題に前向きに取り組んでまいりました。また、BCPの観点から当社直営店、プロデュース店に対して中華麺の安定供給が図れる体制構築を目指し、兵庫県丹波篠山市に関西地区として初めての製麺工場(丹波篠山工場)を設置いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、下記のとおりとなりました。
(売上高)
当社グループの売上高は10,982,335千円(前年同期比21.3%増)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、既存店売上高に甚大な影響があった一方、国内直営店事業部門においてペースを落とすことなく新規出店を実施したことによるものです。
(営業利益)
当社グループの営業利益は461,265千円(前年同期比54.2%減)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、一部既存店の売上高が損益分岐点を下回ったことによるものです。
(経常利益)
当社グループの経常利益は512,017千円(前年同期比50.0%減)となりました。これは主に、借入金が1,244,296千円増加したものの支払利息の増加は1,015千円に抑えられた一方、営業利益が減少したことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は112,660千円(前年同期比78.5%減)となりました。これは主に、営業利益が減少したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受ける米国の状況を勘案し米国店舗の将来キャッシュフローを保守的に見積もった結果、減損損失を計上したことによるものです。
また、当連結会計年度の目標とする経営指標は、下記のとおりとなりました。
〈売上高成長率〉
当社グループの売上高成長率は21.3%増(2020年10月期目標25.0%増以上)となりました。これは主に、新規出店で売上高が増加した一方、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、既存店売上高に甚大な影響があったことによるものです。
〈売上高経常利益率〉
売上高経常利益率は4.7%(2020年10月期目標10%以上)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、一部既存店の売上高が損益分岐点を下回ったことによるものです。
② 事業部門別の状況
(直営店事業部門)
国内直営店事業部門においては、当連結会計年度を通じて積極的な出店を続け、当連結会計年度に直営店30店舗の新規出店、3店舗の退店により27店舗純増(3店舗の業務委託化)いたしました。直営店の主たる新規出店は、横浜家系ラーメン業態にて関東地区に9店舗、中部地区に5店舗、東北地区に5店舗、豚山業態では8店舗と成長余力の高いマーケット、業態に特化して進めてまいりました。関東地区では、依然として強い需要を有する神奈川県の藤沢市に「町田商店藤沢湘南台店」、鎌倉市に「町田商店由比ヶ浜店」をそれぞれ初めてオープンさせました。また、東京都内にも「町田商店三鷹店」「町田商店練馬土支田店」「町田商店保木間店」の3店舗のロードサイド店舗、さらに首都圏駅前店舗として「志木商店」「町田商店経堂店」をオープンさせました。東北地区では、これまでロードサイド出店だけでしたが、初めて駅前店舗として「町田商店広瀬通店」をオープンすることができました。また出店余地が高いと判断している中部地区では、岐阜県に初めての「町田商店大垣店」をオープンさせることとなりました。さらにお客様より非常に高いご評価をいただいている「豚山(豚骨ベースの醤油スープに、にんにく、野菜、背脂などをお好みで調整し、チャーシューをダイナミックに載せる、がっつり系のラーメン店)」を当連結会計年度においても関東に7店舗出店するとともに、関西初の豚山業態として、「豚山南船場店」をオープンさせることができました。
また、前連結会計年度に当社グループの事業成長の鍵を握る商品開発力の底上げを目論み、組織的整備を図りながら商品開発拠点としての機能を備えることとなった「ヌードルズファクトリー」にて新メニュー、新業態のためのマーケティング、試作等を進めてまいりました。そうした中、当連結会計年度においては、さらに開発機能を一層高め、テスト販売を一定期間にわたって実施できる新業態を開発するに至りました。新業態は「長岡食堂」という店舗名称にて新潟県長岡市のご当地ラーメンとして親しまれている生姜醤油ラーメンを提供する業態として立上げられました。これまで当社グループが得意としてきた横浜家系ラーメン、がっつり系ラーメン(豚山)のような濃厚系ラーメンとは一線を画する淡麗で味わい深いラーメンを提供する業態となり、お客様の層も中高年、女性をターゲットにすることが叶い、当社グループの今後の展開に一定の可能性を感じさせるものとなっております。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、国内直営店事業に多大な影響を及ぼし、来客数の減少を招くこととなっておりますが、テイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしにより、従来の来店に伴う売上を下支えしてまいりました。テイクアウトで提供する商品は、本格ラーメンを自宅で食すことのできるニーズにお応えする形で包材、梱包方法等に工夫を凝らしたこともあり、SNS等で一定の評価を受けることとなりました。また、ヘビーユーザーの多い豚山業態を中心に昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開を開始いたしました。宅配サービスにおいても高いクオリティーが維持されたことで潜在需要を掘り起こすことができ、豚山業態においては新型コロナウイルス感染症拡大下においても売上を減少させることなく、事業拡大を図ってまいりました。さらに営業時間短縮の煽りを受けつつも正社員、臨時社員の適正数確保を図るべく、全従業員を対象として当連結会計年度に休業手当を支給する等、雇用継続に努めました。
海外直営店事業部門においては、直営店の出店地域となる米国(ロサンゼルス、ニューヨーク)にて新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受けることとなりました。米国においては、E.A.K. RAMENという屋号の横浜家系ラーメン業態にてロサンゼルス1店舗、ニューヨーク2店舗を展開しており、当該地域では2020年2月~4月においては、法的拘束力を伴う営業自粛命令が発動されたことから、ローカルスタッフのレイオフ等、雇用調整を行わざるを得ない状況にて推移いたしました。3店舗とも通常収益を確保することは難しく、大幅な赤字を招くこととなりました。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は、直営店114店舗(国内111店舗、海外3店舗)、業務委託店8店舗、合計122店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は8,823,293千円となりました。
(プロデュース事業部門)
国内プロデュース事業部門においては、既出店地域においてはこれまで通り、商圏における潜在需要試算に基づく出店ルールに従ってプロデュース店と直営店との間できめ細かく調整を行いながら、出店を進めてまいりました。また、未出店地域においては、当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。しかしながら、プロデュース店においても新型コロナウイルス感染症の拡大とともに休業、営業時間短縮といった状況に至り、来客数が減少する事態となったことから売上減少等、多大な影響を受けることとなりました。プロデュース店も直営店同様にテイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしに着手する等、販売促進活動を展開してまいりましたが、十分な業績挽回には繋がりませんでした。
一方、海外プロデュース事業部門においては既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行い、新型コロナウイルス感染症の拡大の状況下においても新規出店を3店舗増店することができました。
以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当連結会計年度に43店舗の純増となり、結果、国内400店舗、海外10店舗、合計410店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は2,159,041千円となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 飲食事業 | 953,767 | 64.1 |
| 合計 | 953,767 | 64.1 |
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 飲食事業 | 2,276,353 | 3.1 |
| 合計 | 2,276,353 | 3.1 |
(注)1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
| 事業部門の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 直営店事業部門 | 8,823,293 | 28.6 |
| プロデュース事業部門 | 2,159,041 | △1.4 |
| 合計 | 10,982,335 | 21.3 |
(注)1.当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため事業部門別の販売実績を記載しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.直営店事業部門における当連結会計年度の地域別販売実績は、次のとおりであります。
| 地域 | 地域別売上高(千円) |
| 国内 | |
| 関東 | 5,500,250 |
| 東日本(関東以外) | 1,536,196 |
| 西日本 | 1,489,858 |
| 国内合計 | 8,526,305 |
| 海外 | 296,988 |
| 合計 | 8,823,293 |
5.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がないため、記載を省略しております。
(3)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,091,026千円増加し6,872,108千円となりました。これは主に、直営店の新規出店や製麺工場の新設などの設備投資により建物及び構築物などの有形固定資産が893,556千円、敷金及び保証金が90,568千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,124,860千円増加し3,764,217千円となりました。これは主に、直営店の新規出店や工場の新設などの設備投資により借入金が1,244,296千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ33,834千円減少し3,107,890千円となり、自己資本比率は45.2%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益112,660千円の計上等により利益剰余金が増加した一方、配当の支払に伴い利益剰余金が148,452千円減少したこと等によるものであります。
(4)キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フロー及び流動性の状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,791,976千円となり、前連結会計年度末に比べ83,878千円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は409,553千円(前年同期比61.9%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益324,833千円を計上し、減価償却費290,432千円、減損損失173,104千円等の非資金的費用があった一方、法人税等の支払額445,706千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,564,173千円(前年同期は1,253,771千円の使用)となりました。これは主に、直営店の新規出店や製麺工場の新設に伴う有形固定資産の取得による支出1,348,902千円、敷金及び保証金の差入による支出156,734千円、及び、貸付けによる支出112,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,089,433千円(前年同期比239.9%増))となりました。これは主に、配当金の支払額147,585千円、長期借入金の返済による支出410,544千円があった一方、長期借入れによる収入1,372,000千円、短期借入金の純増額284,720千円があったことなどによります。
なお、事業から創出したキャッシュは直営店の新規出店など収益性強化に向けた投資に充当しております。
② 資本政策の基本的な方針
当社グループは、事業への資源配分及び株主還元について以下の通り考えております。事業への資源配分については、新規出店を主とした設備投資を継続的に実施してまいります。また、成長戦略に伴う当社グループの企業価値向上につながるM&Aも積極的に実施してまいります。また、株主還元については、株主への利益還元を経営の最重要課題と考えており、安定的かつ継続的な利益還元を基本スタンスとして配当性向に注視しながら実施してまいります。資金の源泉は事業から創出したキャッシュを中心としつつ、基本的に金融機関からの借入により資金調達をしてまいります。大規模な希薄化をもたらす資金調達については、ステークホルダーへの影響などを十分に考慮し、取締役会にて検討を行ったうえで、株主に対する説明責任を果たしてまいります。