有価証券報告書-第7期(2021/11/01-2022/10/31)

【提出】
2023/01/27 15:30
【資料】
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【項目】
103項目
本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営環境
当社は、2014年11月の「再生医療等安全性確保法」及び「医薬品医療機器等法」施行を踏まえ、再生医療関連事業の産業化推進と同業での新たな価値創出を目指し2015年11月に創設され、当事業年度は第7期となります。
再生医療の市場規模は、世界では2030年には7.5兆円、2040年には12兆円まで達する見込みであり、その中で日本国内の売上は2030年には5,300億円、2040年には9,100億円までの成長が予測されております([参考] 令和2年9月. 第1回再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会. 議事資料より)。
当社は、下記のパーパス、ミッション及びバリューのもと、課題解決型企業として、研究から治療の段階へと発展してきた再生医療分野における事業及び再生医療分野事業により獲得したノウハウ・ブランディングを活かしたその他関連事業を行っております。
<パーパス ~当社の社会的存在意義~>●Change Our Future
未来を変える
<ミッション ~当社の社会的使命~>●Freedom of Life with Medical Revolution
すべての人生に自由を 医療に革命を
●具体的には、以下3つの社会課題の解決を通じて、社会に新しい価値を創出します。
1 . 高齢化問題
2 . 少子化問題
3 . 財政問題
<バリュー ~当社の価値観~>●Ideas Into Reality アイデアを現実へ
●Issue Driven 課題ドリブン
●ZERO-Based Decision ゼロベースで考える
●Simple and Clear シンプルで明確に
●Respect and Fun リスペクトと楽しさを
●Be Happy , Make Happiness 幸せになり 幸せにしよう
事業推進にあたっての経営基本方針は下記のとおりであります。
① 再生医療等安全性確保法に基づく自由診療の分野に注力し、確固たる事業基盤を構築する。
② 提携医療機関との緊密な関係性を強みとし、自家細胞治療及びエクソソーム関連治療・開発に重点的に資源投入。他家細胞治療分野においては再生医療等製品を製造する他社に対し原料供給者として協働する。
③ 医療・患者データの収集やマーケティング支援等、提携医療機関ネットワークを駆使した再生医療の
リアルプラットフォーマーとして周辺ビジネスに商圏を拡大する。
④ 他社との事業提携を有効に活かし、自社内基盤コストを抑え、高い価格競争力を維持する。
⑤ 人財への投資は最重要な経営課題と捉え、採用・育成に妥協は許さない。
⑥ 将来的な海外グローバル展開を視野に、海外における再生医療に関する法令整備の動向を注視する。
⑦ 過剰な与信リスクを抱えぬよう、取引先の信用状況等を精査し取引先管理に努める。
⑧ 法的リスクのコントロール及びコンプライアンス遵守は経営及び業務遂行上の基本とし、業界全体の
規範となる。
⑨ 最新のITを駆使して、コミュニケーションコストをミニマイズし、徹底したスピードを追求する。
⑩ 次の成長戦略を常に描き、足元の事業の拡大・安定化と並行して、次の布石を打つ努力を惜しまない。
(2) 経営戦略
当社の経営戦略は以下のとおりであります。
① 再生医療関連事業における提携医療機関の増加と新たな治療分野の拡大
② 再生医療周辺の新規技術開発並びに共同研究への積極的参画による臨床応用の展開加速
③ 学会セミナーの本格展開とアカデミア・医師等との共同治験推進
④ 協業会社等との連携による国内営業力の強化と海外展開推進
⑤ 再生医療関連事業により蓄積されたデータ、ノウハウを活用した新たな事業展開
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が属する再生医療業界は端緒についたばかりであり、業界を取り巻く環境の今後の動向に不確実性が高く、本書提出日現在、当社では経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその数値目標を定めておりませんが、経営指標の構成要素となり得る、売上高営業利益率(以下、「営業利益率」)、再生医療関連事業における加工受託サービス提供先の医療機関数及び加工受託件数を主要業務係数としてモニタリングしております。
今後、業界動向及び当社の業績の推移等を勘案し、早期に経営指標及び数値目標を決定する予定です。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
経営戦略を推進する上で、当社が対処すべき課題を以下のとおり認識し、その解決に向けた取り組みが必要であると考えております。
① 国内再生医療市場の拡大
当社が展開する再生医療関連事業が属する再生医療市場は、国内外で急速に成長しております。医療機関並びに患者における認知度の拡大を背景に今後も継続的な成長が見込まれる中、当社は適切な人材や資金を投下することで、リーディングカンパニーとして再生医療市場を牽引し続けることが、当社の事業拡大や財務の安定化につながると考えております。
② 加工受託処理能力の向上
再生医療等に係る国内外での有効臨床データの発表や当該治療方法の認知度の高まり等を背景に、当社の再生医療関連事業での加工受託件数は、順調に増加しており、今後もこの傾向は継続するものと認識しております。当社は、加工受託件数の増加にあわせた処理能力の向上のため、新規設備への投資を検討する他、外部業者への一部加工業務再委託の実施や加工業務に使用する培地や機器等の改良・増設等による作業工程の効率化等とともに、専門的な知識・技能を有する優秀な人材の採用と育成を進めております。
③ 治療・診療データの蓄積・エビデンスの確保
加工受託の実績及び医療機関等との連携による治療・診療等の実績データの蓄積・エビデンスの確保は、学会やセミナー等での展開やアカデミア・医師等との協働推進、さらには新たな事業エリアへの布石に向けて必要不可欠なものであると認識しております。当社では、かかるデータ蓄積・エビデンス確保を重要な経営課題と認識するとともに、その手法についても強化、改善してまいります。
④ 内部統制、内部管理・法令遵守・情報管理体制の強化
事業推進や外部との協業等において、当社の経営管理上の信用力向上が必要となります。そのためには、内部統制システム及びリスク管理・法令遵守・情報等に関する内部管理体制の基盤構築が重要であると認識しております。当社では、かかる内部統制・内部管理体制の強化を継続的に実施してまいります。
⑤ 知財戦略
当社の事業推進の過程や第三者との共同研究等で獲得した知的財産権の確保は、競争力の確保、将来の事業展開のために重要であると認識しております。当社では、かかる知的財産権を顧問弁理士との緊密な連携により維持・確保してまいります。
⑥ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
デジタルトランスフォーメーション推進は当社の継続的なイノベーションの創出や競争優位の源泉となる無形資産投資であり、経営戦略の重要な課題と認識しております。業務プロセスやビジネスモデル、企業文化等の変革に向けて、担当部署のみならず全社員が当事者意識を持ち、デジタルトランスフォーメーションに向けての投資を推進してまいります。
⑦ サステナビリティへの取組み
当社は、2022年11月に社長が責任者を務める「HSF経営推進協議会」を設置しました。「HSF経営推進協議会」では、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた方針、人材・多様性の確保、ならびに気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)等のサステナビリティについての取り組み方針を協議します。また取締役会では、「HSF経営推進協議会」による協議内容についての報告を受け、かかる方針等に加え、ステークホルダーへの開示及び対話、長期視点での投資計画等の協議・検討を行い、決定するとともに、具体的な活動状況を監督する体制としております。
a.サステナビリティのための「HSF経営」の推進
当社は、2022年11月の取締役会にて経営のあるべき姿として、人=Human・社会=Social・未来=Futureにフォーカスした「HSF経営」を推進することを決議しました。HSF経営の実践は、当社の社会的存在意義の体現や、社会的使命の実現に直結すると共に、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決に繋がると考えております。つまり、当社の持続的成長が、持続可能な社会の成長と同期化する経営方針としてHSF経営を掲げ、推進して参ります。
b.持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた方針
当社は、HSF経営の実践により高い収益性を維持しながら持続的に成長していくこと目指す中で、重要な経営指標としてセルソースグロースレート(以下、「CSGR」という。)を掲げております。
CSGR = 売上高成長率 + EBITDAマージン

目標数値(以下2項目いずれも達成)
・CSGR>50%
・売上高成長率>20% and EBITDAマージン>20%
今後も持続的な成長により中長期的な企業価値の向上を目指すために、CSGRを高い水準に維持しながら、積極的に人的資本への投資や事業基盤構築のための投資を適切に進めるほか、未来を変える新たな事業の創出や新たなパートナーとの協業、M&A等多様な戦略を実行していく方針です。
c.人材・多様性の確保
当社は社歴が浅く小規模組織であるため、今後の事業拡大や企業価値向上に向け、経営戦略策定から事業推進、内部管理等、すべての経営機能の維持・高度化において人材の確保が重要な課題であると認識しております。また当社が事業成長を継続するためには、従業員1人ひとりが成果を最大化し、持続的な成長を続けていくことが重要であると考えております。そのため全ての従業員に公平かつ透明性の高い評価制度を設け、優秀な人材は積極的に登用する方針です。また、人材採用も慎重かつ積極的に行って参ります。
多様性確保の状況については、2022年10月末現在における管理職に対する女性比率は24.1%となっております。また取締役に対する女性比率は16.7%となっております。当社は女性や外国人の具体的な目標比率を設定しておりませんが、今後も全ての属性に対して公平かつ積極的に採用及び登用してまいります。
採用においては優れた能力のみならず、人間性を重視した選考を心がけております。また、社内外での研修・教育の強化などを含む人材育成制度の整備を進めるとともに、機動的な人材活用を制度的にも実施し、人材が企業と共に、若しくはそれ以上のスピードで成長する態勢整備に努めております。これらの方針により獲得した唯一無二の人材同士が企業文化と経営理念を共有し、当社が各ステークホルダーに提供する付加価値の総和の最大化を実現する組織・態勢作りを図っております。
d.気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)
当社は、気候変動に伴う事業活動への影響を把握するため、リスクと機会の分析を行っています。金融安定理事会が提言する「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」のフレームワークを活用し、以下の項目について整理を行いました。
ガバナンス取締役会の監視体制気候変動関連のリスク及び機会を含む経営上の最重要事項に関する意思決定機能は取締役会が担っております。また取締役会では、社長が責任者を務めるHSF経営推進協議会における気候変動関連の協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行っております。
評価・管理する際の経営者の役割当社の気候変動関連におけるトップマネジメントは社長が担っております。社長は、取締役会のメンバーであり、HSF経営推進協議会の責任者です。取締役会では、気候変動に関する戦略、リスク管理、指標と目標の進捗状況について、HSF経営推進協議会における協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行います。
戦略短・中・長期の気候関連リスクと機会〇リスク:TCFDが定義するハイリスクセクターのように、長期的に大規模な事業転換や投資を必要とするような重大な気候関連リスクは認識されていませんが、当社では以下のリスクについて今後対応策を検討してまいります。
・物理的リスク:気候変動に伴う製造設備地域での災害リスク、サプライチェーンの寸断リスク等
・移行リスク:カーボンプライシングによるコスト増等
・法令リスク:環境関連法令の厳格化に伴う遵守に向けての体制整備、設備対応等によるコストアップ等
〇機会:気候変動に伴う健康寿命の変化に対応した製品・サービスの提供
戦略・財務計画等に与える影響新たな規制強化が実施される可能性を念頭に置き、規制動向を注視することが必要であると認識しております。一方で、環境負荷を低減する製造プロセスの構築等、機会のポテンシャルも発生し得ると考えています。
気候変動シナリオに基づいた戦略のレジリエンス多様なシナリオにおいての対策検討を実施するとともに、不確実な将来に向けてのレジリエンスを高めてまいります。
リスク管理識別・評価プロセス気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるものをHSF経営推進協議会で全社リスクとして特定します。
管理プロセス気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるとして特定されたリスクについては、コンプライアンス・リスク協議会において、リスク評価とリスク低減策を定期的に実施・策定し、モニタリングします。
プロセスとリスク管理全体との統合状況コンプライアンス・リスク協議会には顧問弁護士がアドバイザーとして出席し、専門的知見で適宜助言を受け、取締役会へ報告します。
指標と目標評価指標当社は中長期的な視点をもって環境保全活動を推進しております。しかしながら当社の事業は未だ黎明期であり、当社製品・サービスが大きく拡大していく中でも、日本の2050年におけるカーボンニュートラルに貢献して参りますが、現時点で具体的な指標・目標を定めることは難しいと考えております。
現状2022年10月期における当社の電力使用量のうち、再生可能エネルギーが41%を占めております。
目標と実績2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、以下の取組を進めております。
・再生可能エネルギー活用の推進
・近距離補助制度及び自転車通勤の許可等による温室効果ガス排出量削減への取り組み

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