有価証券報告書-第14期(2025/07/01-2026/06/30)
(2)人的資本
当社グループでは、ミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。」を組織の存在目的として最重要視しております。このミッションを達成するためには、メンバー一人ひとりが自律的に行動を起こし、組織として高いパフォーマンスを発揮し続けることが不可欠です。そのため、ミッションに共感する人材の採用・育成に注力するとともに、全てのメンバーが個性や才能を発揮しながら同じ方向へ向かって進めるよう、様々な施策や制度の整備を推進しております。
①成長支援
当社グループでは、従業員が個々の強みを活かしながら成長することが、当社グループの長期的な成長につながるという考えのもと、より多くの挑戦機会と継続的に学び続けられる環境を提供することで、従業員一人ひとりの成長を加速させることを目指しております。具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. freee style 人事制度
当社グループでは、基幹人事制度「freee style 人事制度」を成長支援の中心に据えております。「マジ価値を届けきるための成長を加速する人事制度」をコンセプトに、四半期ごとに従業員一人ひとりにストレッチな業務アサインを行い、チャレンジングな目標を設定します。また、成果・成長について直属マネージャーだけでなく、部署を跨いでマネージャー同士が多面的に議論し、今後の具体的な成長に向けたフィードバックの内容を作り込むことで効果的な成長促進を実現しております。さらに、当社グループでの業務の枠を超えて実現したいミッションを従業員一人ひとりが言語化することで自律的な成長を促すとともに、その内容を業務のアサインや目標設定に活かすことで従業員の自己実現と当社グループのミッション実現の両立を追求しております。
b. マネージャー育成・支援
当社グループでは、マネージャーのことを「ジャーマネ」と呼称し、タレントであるメンバーの活躍・成長を後押ししながら、チームの成果・成長を最大化させる役割と位置付けております。組織が進化し続ける中でジャーマネの重要性が増していることから、ジャーマネに期待する役割を定義し、これまで以上にジャーマネの活躍・成長支援に力を入れております。新任ジャーマネがより早期に活躍するためのオンボーディング・プログラムの強化、ジャーマネ向けの体系的なトレーニング、定期的なサーベイ・フィードバックなどの支援基盤を再整備・拡充することで、ジャーマネおよびジャーマネ候補の継続的な確保・育成に取り組んでおります。
c. 入社後の早期活躍と継続学習の支援
当社グループでは、新たなメンバーが早期に活躍するためのオンボーディングに力を入れており、充実した入社時研修や個別フォロー体制による社内人脈づくり、業務に必要な知識獲得の支援をしております。また、オンボーディング後もより活躍・成長し続けられるように、業務に関連する書籍を月3冊まで購入できる「書籍費freee」や、業務に関連する学びの費用を補助する「ジブングロースハッカー」などの学習支援制度を整備し、従業員一人ひとりの継続的な学びを後押ししております。加えて、希望者を外部ビジネススクールへ派遣して得た知見を、受講者が自ら社内講師となって還元・伝播させる研修プログラムを開始し、個人の成長を組織全体のスキルアップへ繋げる「学びの好循環」を創出しております。
d. エンジニアリング組織の取り組み(キャリアの複線化とAI時代への対応)
当社グループのプロダクト開発組織では、エンジニア、プロダクトマネージャー、アプリケーションデザイナーそれぞれのロール定義とスキル要件を明文化しています。代表的な例として、エンジニアには、プロダクト開発をリードするProduct Leadや、技術領域における意思決定を担うTech Lead、プロダクトマネージャーには、プロダクト価値の向上と事業への貢献に幅広くコミットするProduct Management Leadや、特定領域に関する深い知見を生かしてユーザー体験をつくり上げるDomain Expertといったロールを設定しています。また、アプリケーションデザイナーには、UI設計を実践する役割に加え、プロダクトマネージャーと伴走しながら上流工程における課題解決を担う役割を設定しています。各ロールについてラダーやスキル要件を定義し、必要な研修・育成施策を実施しています。
加えて、AIがプロダクト開発のあり方を大きく変えることを見据え、開発組織のメンバーがAIを活用して、より大きな価値やインパクトを生み出せる環境づくりを進めています。その一環として、AIコーディングエージェントを対象者に広く提供するとともに、AIを前提とした開発プロセスの構築や、開発生産性の飛躍的な向上に取り組んでいます。今後、AIの活用が進むことで、開発に関わる各職種の役割の境界はより柔軟になることを想定し、当社グループでは、それぞれの専門性を核としつつ、隣接する職種の知識やスキルを身につけ、役割の境界を越えて価値創出に貢献できる組織を目指しています。ロールや育成体系についても継続的に見直しながら、社員一人ひとりの自律的な成長と、組織全体のインパクトの最大化を図っていきます。
e. 女性のリーダー育成・支援
当社グループでは、社員の成長を多角的に支援し、社員一人ひとりが自然体で最大限の価値を発揮できる職場環境を築くための、重要な投資として多様な人材の育成を目指す社内プログラムInteractive Mentoring Program(IMP)を実施しています。主に女性とそのジャーマネたちに向け、1on1での経営陣との対話の機会を定期的に設け、評価や目標設定を支援するなど成長の伴走を行っています。
②従業員エンゲージメント向上
当社グループは自組織を「ムーブメント型チーム」(注)と位置づけ、当社グループの掲げるミッション・ビジョンに対して各従業員が自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することが重要と考えております。そのため、ミッション・ビジョンを浸透させることやその実現に向けての道筋の丁寧な共有を行うと共に、従業員の自律性・働きやすさを担保し、業務上のつながりを超えたつながりを創出することが、従業員のエンゲージメント向上、ひいては熱狂が伝播しやすい環境の整備につながると考えています。
(注) 当社グループが定める価値基準の一つで、「ミッションに共感し集まった仲間たちが自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することで、より良い相乗効果を生み出していく集団である」と定義しております。
a. 社内情報共有
当社グループでは、従業員の自律性と組織の一体感を高めるため、経営と現場の情報共有を重視しています。月に一度の「freeers 総会」では、当社役員から全従業員に直接情報が共有され、リアルタイムな質疑応答で活発なコミュニケーションが行われます。また、年度初めには「freee spirits」と呼ばれる全社イベントを実地開催し、全社のミッションや中長期戦略を共有しています。従業員一人ひとりに自身の貢献と会社の全体目標とのつながりを理解してもらうことで、会社全体の一体感を高めています。さらに、当社役員がマネージャー層と直接対話し、より深く経営方針を共有することを目的に「タウンホールMTG」を半期に一度実施しております。その他、社内ラジオや生配信を通じて、タイムリーに経営からのメッセージを伝えたり、現場でのトピックを共有したりしています。
これらの取り組みを通じて、従業員一人ひとりが当社グループのミッション及び中長期戦略を深く理解し、自律的に行動する文化の醸成を目指しています。
また、ナレッジマネジメントの観点としては、従来のような単なる情報共有ではなく、AIが活用しやすい情報や記録、ナレッジを蓄積する手法へとシフトさせています。社内共通で情報を蓄積するためのデータベース(Confluence)や、各種業務の管理を組織単位で横断的に行うことができるプロジェクトマネジメントツール(Jira)を活用するなど、社員一人ひとりが課題に対して自己解決を行うことができる仕組みを構築しつつ、AIによる業務の効率化とスピードアップにも繋げやすい形式をとっています。
b. 出社を促進するオフィス環境作り
当社グループでは、会議の生産性や事業の推進スピードを大きく向上させることを目的に、原則全日出社としています。その上で、育児や介護の当事者や突発的な個別事情に配慮し一定もしくは都度のリモート勤務を認めるなど従業員の働きやすさとの両立を行っています。増員に伴いオフィス計画の見直しを定期的に実施し、増床やレイアウト変更などを通じて従業員同士がより質高く交流できる環境を拡充することで、出社によるつながりづくりを実現しています。また、地方拠点ではAI/SaaSショールームを併設するなど、地域社会との共創を通じた新たな価値創出にも取り組んでいます。こうしたオフィス整備に加え、社員同士の交流を促す社内フリーマーケットや、当社プロダクトユーザーの方をオフィスにお招きし商品を販売してもらう交流イベントといった、出社への意欲につながる企画を定期的に開催しています。これらの取り組みを通じて、リモートワークのみでは実現できない、質の高い、スピード感のある事業運営を実現しております。
c. 従業員同士のつながり作り
当社グループでは、従業員のエンゲージメントを高めるため、業務以外でのつながりを育む取り組みを積極的に支援しています。共通の趣味を持つ従業員が交流する「オフカツ!」は80種類以上の活動があり、頻繁に新設が行われています。部署を超えたランチ費用を補助する「Shall We Lunch?」も毎月200名を超える社員に活用されているなど、役職や部門を超えた自然な交流が活発に生まれています。また、年に2回開催される「ファミリーデー」でも、子どもをもつ従業員同士のつながり作りを促進しています。
これらの施策は、出社して対面で会うことを前提としており、「出社したくなるオフィス」づくりと相まって、従業員一人ひとりが生き生きと働き、会社全体にポジティブなエネルギーが満ち溢れることを目指しています。
d. ワークライフバランス
当社グループでは、従業員一人ひとりがライフステージの変化に応じて健康かつ生産性高く働き、成長と働く幸せを実感できる状態を体現できるよう各種制度を整えております。社内には、個人の事情に応じた柔軟な勤務形態を尊重する風土が根付いており、多様な働き方の実現とワークライフバランスの支援に力を入れております。
<産休育休明け職場復帰サポート制度>・ベビーシッター補助
・家事代行補助
・労務復職前面談、ジャーマネによる1on1の実施
・復職時研修
・オンボーディングパートナー制度
<ライフスタイル変化におけるサポート制度>・働き方freee(時短勤務制度)
・引退制度(定年制度に代わる自律的に引退条件を決める制度)
③DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)
当社グループでは、スモールビジネスの多様な価値観や生き方が、世の中に新しいイノベーションを生み出す起爆剤であると信じ、誰もが各々の個性を活かし、公平な環境でビジネスができ、人生が豊かになっていく世界を作っていくことを目指しております。当社グループのダイバーシティは、そういった多様なスモールビジネスを支えるためにあると位置づけ、創業以来、ミッション実現のためにも多様な人材がそれぞれの持つユニークな能力を発揮して自律的に活躍できる環境を整備してまいりました。具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. DEI推進の体制
当社グループでは、2018年にダイバーシティ推進室を設置し、2024年1月からカルチャー担当役員配下の専任チームとしてDiversity, Equity & Inclusion(以下、DEI)チームを設置しました。カルチャー担当役員が座長を務め、取締役含め経営メンバーで組成しているMTGが3ヶ月に1回開催され意思決定が行われた他、人事企画とHRBPと組織横断で組成する「ジェンダーギャップ解消委員会」や、2024年4月1日の「改正障害者差別解消法」施行を受け、当社グループのプロダクトやサービスを利用する上で障害のある当事者からの相談を受け付ける専用窓口の運営者として、プロダクト担当者や採用に関わる従業員で組成する「合理的配慮委員会」を通して、各種課題の解決に取り組んでおります。
併せて多文化共生の観点から、 Product Success部にて、開発組織を起点として、言語や国籍に寄らないインクルーシブなコミュニケーションの設計、浸透を進めています。
b. 社内に向けた継続的なDEI教育とみんなが働きやすくなる環境づくり
当社グループでは、2018年より一貫して、多様な人材が持続的に活躍できる環境を作るために、入社時及び管理職登用時にDEIに関する研修(「アンコンシャス・バイアス」研修を含む)やアクセシビリティー研修を行い、継続的に全社に対する意識醸成を行っております。さらに2024年5月より、「freee人事労務」を用いて、従業員の性別について戸籍上の性別とは別に生活上の性別を所属組織を介さずに登録できる仕組みを作り、移行期前後に関わらずトランスジェンダー当事者が会社での日常生活において安心して過ごすことができる環境を整備しました。その他、視覚障害者の従業員に向けた社内各所への点字案内の設置、外国語話者に向け重要な社内の案内を日英併記にする、全社イベント時の情報保障のサポートなど情報格差を生まない工夫を行っております。各所の取り組みが評価され、D&Iアワードではベストワークプレイス認定、Top Inclusive Company賞を受賞するなど外部機関からの評価/認定も受けています。
c. ジェンダーギャップの解消目標の設定
当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上を目指す上で、特に「最大のマイノリティ」たるジェンダーに関わるギャップの解消を重要と位置づけており、「2030年6月期に社員および管理職比率において男女ともに最低45%を達成(残り10%には男女どちらにも性別を分類できないケースを含む)」を目標として掲げております。当該目標の設定に先立っては、2023年に代表取締役から全社に向けた「ジェンダーによらず活躍しやすい環境作り」の宣言を行い、日常のコミュニケーションを通して職場環境を整えていく意思を示しております。
d. 多様なキャリアと働き方の可視化
社内でロールモデルを見つけやすくするために、他部署のメンターを紹介するキャリア相談制度「キャリアよろず相談窓口」の他、ロール定義とキャリアステップの明示(①-dに詳細を記載)をプロダクト開発組織全体に広げキャリアを多様にする取り組みも進めています。 男女を問わず育児に関わるメンバーが情報交換・交流できるコミュニティとして「つばめっ子クラブ」も積極的に活動を行っております。また、小中学生の子どもを持つ従業員が長期休み期間中に、仕事と子どもの世話の両立で直面する課題に対応すべく、子連れ出社ができる施策として「つばめっ子スペース」を運用しています。従業員と子どもが、業務および休憩時間を共に過ごすことができ、子育て世代同士の情報交換の場にもなっています。未来の人生設計を従業員が考えるきっかけも提供しています。
e. 社外に向けた協賛の取り組み
当社グループでは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントのTokyo Pride(東京レインボープライド)や、京都レイ
ンボープライドへの協賛、ウェブアクセシビリティ基盤委員会への参加、女性のAIチャレンジ応援宣言「MIRAIα」
への賛同など、社会全体でのダイバーシティ向上に貢献していく意思を示しております。
当社グループでは、ミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。」を組織の存在目的として最重要視しております。このミッションを達成するためには、メンバー一人ひとりが自律的に行動を起こし、組織として高いパフォーマンスを発揮し続けることが不可欠です。そのため、ミッションに共感する人材の採用・育成に注力するとともに、全てのメンバーが個性や才能を発揮しながら同じ方向へ向かって進めるよう、様々な施策や制度の整備を推進しております。
①成長支援
当社グループでは、従業員が個々の強みを活かしながら成長することが、当社グループの長期的な成長につながるという考えのもと、より多くの挑戦機会と継続的に学び続けられる環境を提供することで、従業員一人ひとりの成長を加速させることを目指しております。具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. freee style 人事制度
当社グループでは、基幹人事制度「freee style 人事制度」を成長支援の中心に据えております。「マジ価値を届けきるための成長を加速する人事制度」をコンセプトに、四半期ごとに従業員一人ひとりにストレッチな業務アサインを行い、チャレンジングな目標を設定します。また、成果・成長について直属マネージャーだけでなく、部署を跨いでマネージャー同士が多面的に議論し、今後の具体的な成長に向けたフィードバックの内容を作り込むことで効果的な成長促進を実現しております。さらに、当社グループでの業務の枠を超えて実現したいミッションを従業員一人ひとりが言語化することで自律的な成長を促すとともに、その内容を業務のアサインや目標設定に活かすことで従業員の自己実現と当社グループのミッション実現の両立を追求しております。
b. マネージャー育成・支援
当社グループでは、マネージャーのことを「ジャーマネ」と呼称し、タレントであるメンバーの活躍・成長を後押ししながら、チームの成果・成長を最大化させる役割と位置付けております。組織が進化し続ける中でジャーマネの重要性が増していることから、ジャーマネに期待する役割を定義し、これまで以上にジャーマネの活躍・成長支援に力を入れております。新任ジャーマネがより早期に活躍するためのオンボーディング・プログラムの強化、ジャーマネ向けの体系的なトレーニング、定期的なサーベイ・フィードバックなどの支援基盤を再整備・拡充することで、ジャーマネおよびジャーマネ候補の継続的な確保・育成に取り組んでおります。
c. 入社後の早期活躍と継続学習の支援
当社グループでは、新たなメンバーが早期に活躍するためのオンボーディングに力を入れており、充実した入社時研修や個別フォロー体制による社内人脈づくり、業務に必要な知識獲得の支援をしております。また、オンボーディング後もより活躍・成長し続けられるように、業務に関連する書籍を月3冊まで購入できる「書籍費freee」や、業務に関連する学びの費用を補助する「ジブングロースハッカー」などの学習支援制度を整備し、従業員一人ひとりの継続的な学びを後押ししております。加えて、希望者を外部ビジネススクールへ派遣して得た知見を、受講者が自ら社内講師となって還元・伝播させる研修プログラムを開始し、個人の成長を組織全体のスキルアップへ繋げる「学びの好循環」を創出しております。
d. エンジニアリング組織の取り組み(キャリアの複線化とAI時代への対応)
当社グループのプロダクト開発組織では、エンジニア、プロダクトマネージャー、アプリケーションデザイナーそれぞれのロール定義とスキル要件を明文化しています。代表的な例として、エンジニアには、プロダクト開発をリードするProduct Leadや、技術領域における意思決定を担うTech Lead、プロダクトマネージャーには、プロダクト価値の向上と事業への貢献に幅広くコミットするProduct Management Leadや、特定領域に関する深い知見を生かしてユーザー体験をつくり上げるDomain Expertといったロールを設定しています。また、アプリケーションデザイナーには、UI設計を実践する役割に加え、プロダクトマネージャーと伴走しながら上流工程における課題解決を担う役割を設定しています。各ロールについてラダーやスキル要件を定義し、必要な研修・育成施策を実施しています。
加えて、AIがプロダクト開発のあり方を大きく変えることを見据え、開発組織のメンバーがAIを活用して、より大きな価値やインパクトを生み出せる環境づくりを進めています。その一環として、AIコーディングエージェントを対象者に広く提供するとともに、AIを前提とした開発プロセスの構築や、開発生産性の飛躍的な向上に取り組んでいます。今後、AIの活用が進むことで、開発に関わる各職種の役割の境界はより柔軟になることを想定し、当社グループでは、それぞれの専門性を核としつつ、隣接する職種の知識やスキルを身につけ、役割の境界を越えて価値創出に貢献できる組織を目指しています。ロールや育成体系についても継続的に見直しながら、社員一人ひとりの自律的な成長と、組織全体のインパクトの最大化を図っていきます。
e. 女性のリーダー育成・支援
当社グループでは、社員の成長を多角的に支援し、社員一人ひとりが自然体で最大限の価値を発揮できる職場環境を築くための、重要な投資として多様な人材の育成を目指す社内プログラムInteractive Mentoring Program(IMP)を実施しています。主に女性とそのジャーマネたちに向け、1on1での経営陣との対話の機会を定期的に設け、評価や目標設定を支援するなど成長の伴走を行っています。
②従業員エンゲージメント向上
当社グループは自組織を「ムーブメント型チーム」(注)と位置づけ、当社グループの掲げるミッション・ビジョンに対して各従業員が自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することが重要と考えております。そのため、ミッション・ビジョンを浸透させることやその実現に向けての道筋の丁寧な共有を行うと共に、従業員の自律性・働きやすさを担保し、業務上のつながりを超えたつながりを創出することが、従業員のエンゲージメント向上、ひいては熱狂が伝播しやすい環境の整備につながると考えています。
(注) 当社グループが定める価値基準の一つで、「ミッションに共感し集まった仲間たちが自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することで、より良い相乗効果を生み出していく集団である」と定義しております。
a. 社内情報共有
当社グループでは、従業員の自律性と組織の一体感を高めるため、経営と現場の情報共有を重視しています。月に一度の「freeers 総会」では、当社役員から全従業員に直接情報が共有され、リアルタイムな質疑応答で活発なコミュニケーションが行われます。また、年度初めには「freee spirits」と呼ばれる全社イベントを実地開催し、全社のミッションや中長期戦略を共有しています。従業員一人ひとりに自身の貢献と会社の全体目標とのつながりを理解してもらうことで、会社全体の一体感を高めています。さらに、当社役員がマネージャー層と直接対話し、より深く経営方針を共有することを目的に「タウンホールMTG」を半期に一度実施しております。その他、社内ラジオや生配信を通じて、タイムリーに経営からのメッセージを伝えたり、現場でのトピックを共有したりしています。
これらの取り組みを通じて、従業員一人ひとりが当社グループのミッション及び中長期戦略を深く理解し、自律的に行動する文化の醸成を目指しています。
また、ナレッジマネジメントの観点としては、従来のような単なる情報共有ではなく、AIが活用しやすい情報や記録、ナレッジを蓄積する手法へとシフトさせています。社内共通で情報を蓄積するためのデータベース(Confluence)や、各種業務の管理を組織単位で横断的に行うことができるプロジェクトマネジメントツール(Jira)を活用するなど、社員一人ひとりが課題に対して自己解決を行うことができる仕組みを構築しつつ、AIによる業務の効率化とスピードアップにも繋げやすい形式をとっています。
b. 出社を促進するオフィス環境作り
当社グループでは、会議の生産性や事業の推進スピードを大きく向上させることを目的に、原則全日出社としています。その上で、育児や介護の当事者や突発的な個別事情に配慮し一定もしくは都度のリモート勤務を認めるなど従業員の働きやすさとの両立を行っています。増員に伴いオフィス計画の見直しを定期的に実施し、増床やレイアウト変更などを通じて従業員同士がより質高く交流できる環境を拡充することで、出社によるつながりづくりを実現しています。また、地方拠点ではAI/SaaSショールームを併設するなど、地域社会との共創を通じた新たな価値創出にも取り組んでいます。こうしたオフィス整備に加え、社員同士の交流を促す社内フリーマーケットや、当社プロダクトユーザーの方をオフィスにお招きし商品を販売してもらう交流イベントといった、出社への意欲につながる企画を定期的に開催しています。これらの取り組みを通じて、リモートワークのみでは実現できない、質の高い、スピード感のある事業運営を実現しております。
c. 従業員同士のつながり作り
当社グループでは、従業員のエンゲージメントを高めるため、業務以外でのつながりを育む取り組みを積極的に支援しています。共通の趣味を持つ従業員が交流する「オフカツ!」は80種類以上の活動があり、頻繁に新設が行われています。部署を超えたランチ費用を補助する「Shall We Lunch?」も毎月200名を超える社員に活用されているなど、役職や部門を超えた自然な交流が活発に生まれています。また、年に2回開催される「ファミリーデー」でも、子どもをもつ従業員同士のつながり作りを促進しています。
これらの施策は、出社して対面で会うことを前提としており、「出社したくなるオフィス」づくりと相まって、従業員一人ひとりが生き生きと働き、会社全体にポジティブなエネルギーが満ち溢れることを目指しています。
d. ワークライフバランス
当社グループでは、従業員一人ひとりがライフステージの変化に応じて健康かつ生産性高く働き、成長と働く幸せを実感できる状態を体現できるよう各種制度を整えております。社内には、個人の事情に応じた柔軟な勤務形態を尊重する風土が根付いており、多様な働き方の実現とワークライフバランスの支援に力を入れております。
<産休育休明け職場復帰サポート制度>・ベビーシッター補助
・家事代行補助
・労務復職前面談、ジャーマネによる1on1の実施
・復職時研修
・オンボーディングパートナー制度
<ライフスタイル変化におけるサポート制度>・働き方freee(時短勤務制度)
・引退制度(定年制度に代わる自律的に引退条件を決める制度)
③DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)
当社グループでは、スモールビジネスの多様な価値観や生き方が、世の中に新しいイノベーションを生み出す起爆剤であると信じ、誰もが各々の個性を活かし、公平な環境でビジネスができ、人生が豊かになっていく世界を作っていくことを目指しております。当社グループのダイバーシティは、そういった多様なスモールビジネスを支えるためにあると位置づけ、創業以来、ミッション実現のためにも多様な人材がそれぞれの持つユニークな能力を発揮して自律的に活躍できる環境を整備してまいりました。具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. DEI推進の体制
当社グループでは、2018年にダイバーシティ推進室を設置し、2024年1月からカルチャー担当役員配下の専任チームとしてDiversity, Equity & Inclusion(以下、DEI)チームを設置しました。カルチャー担当役員が座長を務め、取締役含め経営メンバーで組成しているMTGが3ヶ月に1回開催され意思決定が行われた他、人事企画とHRBPと組織横断で組成する「ジェンダーギャップ解消委員会」や、2024年4月1日の「改正障害者差別解消法」施行を受け、当社グループのプロダクトやサービスを利用する上で障害のある当事者からの相談を受け付ける専用窓口の運営者として、プロダクト担当者や採用に関わる従業員で組成する「合理的配慮委員会」を通して、各種課題の解決に取り組んでおります。
併せて多文化共生の観点から、 Product Success部にて、開発組織を起点として、言語や国籍に寄らないインクルーシブなコミュニケーションの設計、浸透を進めています。
b. 社内に向けた継続的なDEI教育とみんなが働きやすくなる環境づくり
当社グループでは、2018年より一貫して、多様な人材が持続的に活躍できる環境を作るために、入社時及び管理職登用時にDEIに関する研修(「アンコンシャス・バイアス」研修を含む)やアクセシビリティー研修を行い、継続的に全社に対する意識醸成を行っております。さらに2024年5月より、「freee人事労務」を用いて、従業員の性別について戸籍上の性別とは別に生活上の性別を所属組織を介さずに登録できる仕組みを作り、移行期前後に関わらずトランスジェンダー当事者が会社での日常生活において安心して過ごすことができる環境を整備しました。その他、視覚障害者の従業員に向けた社内各所への点字案内の設置、外国語話者に向け重要な社内の案内を日英併記にする、全社イベント時の情報保障のサポートなど情報格差を生まない工夫を行っております。各所の取り組みが評価され、D&Iアワードではベストワークプレイス認定、Top Inclusive Company賞を受賞するなど外部機関からの評価/認定も受けています。
c. ジェンダーギャップの解消目標の設定
当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上を目指す上で、特に「最大のマイノリティ」たるジェンダーに関わるギャップの解消を重要と位置づけており、「2030年6月期に社員および管理職比率において男女ともに最低45%を達成(残り10%には男女どちらにも性別を分類できないケースを含む)」を目標として掲げております。当該目標の設定に先立っては、2023年に代表取締役から全社に向けた「ジェンダーによらず活躍しやすい環境作り」の宣言を行い、日常のコミュニケーションを通して職場環境を整えていく意思を示しております。
d. 多様なキャリアと働き方の可視化
社内でロールモデルを見つけやすくするために、他部署のメンターを紹介するキャリア相談制度「キャリアよろず相談窓口」の他、ロール定義とキャリアステップの明示(①-dに詳細を記載)をプロダクト開発組織全体に広げキャリアを多様にする取り組みも進めています。 男女を問わず育児に関わるメンバーが情報交換・交流できるコミュニティとして「つばめっ子クラブ」も積極的に活動を行っております。また、小中学生の子どもを持つ従業員が長期休み期間中に、仕事と子どもの世話の両立で直面する課題に対応すべく、子連れ出社ができる施策として「つばめっ子スペース」を運用しています。従業員と子どもが、業務および休憩時間を共に過ごすことができ、子育て世代同士の情報交換の場にもなっています。未来の人生設計を従業員が考えるきっかけも提供しています。
e. 社外に向けた協賛の取り組み
当社グループでは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントのTokyo Pride(東京レインボープライド)や、京都レイ
ンボープライドへの協賛、ウェブアクセシビリティ基盤委員会への参加、女性のAIチャレンジ応援宣言「MIRAIα」
への賛同など、社会全体でのダイバーシティ向上に貢献していく意思を示しております。