有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2020/01/27 15:00
【資料】
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【項目】
136項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「女性だけの30分健康体操教室 カーブス」の事業を展開しております。カーブスを通じて「健康の大切さ」「運動の大切さ」「筋トレの大切さ」を世の中に広め、一人でも多くの方に「正しい運動」を始めていただき、続けていただく、そして運動を習慣化した先に「お客様の豊かな人生を実現していただくこと」を使命として担っております。
(2) 中長期的な経営戦略
正しい運動習慣を広めることによって、国民の健康寿命延伸、医療費や介護費を抑制するなど、超高齢社会の課題解決に貢献する「社会課題解決型事業」として期待を受けるようになってきました。2025年には、65歳以上の人口比重は3割を超え、かつ人口ボリュームゾーンである団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる(「令和元年版高齢社会白書」より)など高齢化が急激に進む社会の中で、このような期待に応え使命を果たしていくには、出店店舗数、会員数が不十分であると考えております。
「運動の大切さ」をあまり意識しない方々に運動習慣の大切さを理解して身につけていただく手法の開発と、市場を更に深掘りするためのフランチャイズ本部並びに各加盟企業の経営力の強化に加えて、健康維持のために市民の運動習慣を広めることを試みる地方自治体との連携を拡げることにより、店舗数と会員数を更に増やしていく方針であります。
また、国内事業においては既存カーブス事業で培ったカーブスチェーンを活用し、新たなターゲット向けの「社会課題解決型事業」も展開していく方針であります。直近では、男性向けサービスの「メンズ・カーブス」などの新たな分野・ターゲットに対するサービス提供を開始しており、引き続き社会課題解決に向けて新業態開発・展開を推進してまいります。
さらに、2018年3月にはCurves International,Inc.を子会社化したことに伴い、グローバルフランチャイザーの立場となりました。当該子会社化により、これまでCurves International,Inc.とのマスターフランチャイズ契約に基づいて支払っていたロイヤルティが将来の成長分も含めてグループ内部に留まることとなり、またカーブス事業に関わる全ての知的財産を永続的に保有でき、事業展開における戦略的な自由度が飛躍的に向上いたしました。
また、2019年7月には欧州圏においてカーブス事業のフランチャイズ本部を運営するCFW International Management B.V.(現・Curves Europe B.V.)の全株式を取得し、その子会社である CFW Operations Europe Limited、Curves International of Spain, S.A.を含め子会社化いたしました。所得水準が高く、高齢化が進む欧州を重点地域と位置付け、欧州での事業基盤確立を目指してまいります。
今後、日本で独自に開発してきた「高い顧客支持を実現する店舗オペレーション」「マーケティング」「フランチャイズチェーン開発と運営」などのノウハウを活かして海外の成功モデルを構築、グローバルに展開し、海外市場の拡大も目指してまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループが重視する経営指標は、経営資源の有効活用と成長性の持続を図るため、ROA(総資産経常利益率)及び経常利益成長率としております。確実に利益を獲得できると見込めることに資本を投下するとともに、その利益を継続的に拡大するための経営戦略を推進してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
高齢化が急速に進む社会の中で、国民の健康寿命延伸、医療費や介護費の抑制を実現し、超高齢社会の課題解決に貢献する「社会課題解決型事業」として期待に応え使命を果たしていくためには、現時点での出店店舗数、会員数では不十分であります。運動の重要性をあまり意識していない多くの人達が運動習慣の大切さを理解し、身につけていただく手法の開発と、同一オーナーによるより適正なドミナント出店など、さらにきめ細かい店舗出店を可能とするノウハウの開発が必要です。
既存のカーブス事業だけではカバーできない顧客層に対しても、運動習慣を身につけていただくための新業態の開発にも挑戦してまいります。
また、カーブスの成功要因のひとつである人材採用及び労務戦略についても競争が激化し、運営に欠かせない人材の確保が重要課題となっており、人材戦略の見直しとスピード感のある実行が必要であり、女性の正社員採用や好勤務条件の適用などを実施しております。