有価証券報告書-第13期(令和2年4月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 15:17
【資料】
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【項目】
128項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループの経営理念である「ALL HAPPY BY DESIGN」は、デザインの力で世界にHAPPYの循環を作り出し、これによって社会に貢献することを意図しており、HXを向上させる豊かな空間の創造を通じて経営理念を実現すべく事業を展開しております。
図書館にいると自然と小声になるように、空間には私たちの思考や行動を変える大きな力があります。当社グループのデザインは、その力をより一層高め、その場所でしか得られない豊かな体験価値を提供するものであると考えております。
一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々のライフスタイルや働き方を大きく変えつつあり、これまでとは異なるワークプレイス、住まい、商業施設、都市のデザインが求められております。
当社グループのデザイン力は、これからの空間の創造に貢献できるものであると考えており、あらゆる空間のデザインを通じて社会課題の解決、HAPPYの創出に努めてまいります。
また、当社グループは、企業としての活動の全てが社会に何らかの価値をもたらすものであるべきだと考えます。収益事業を通じた貢献だけではなく、収益事業以外の活動、いわゆるCSR活動にも注力し、ESGを意識した経営を目指しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で意図した活動ができませんでしたが、今後も収益事業と収益事業以外の活動を一体のものとして捉え、継続して社会に貢献したいと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、事業拡大、企業価値向上を目指し、売上高及び売上高経常利益率を経営における重要な指標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、オフィス空間のデザインから事業をスタートし、デザインを基軸に事業領域を拡大してまいりました。現在、デザインの対象領域は商業施設、建物全体のコンセプト開発や環境設計、都市計画における建築デザインにまで広がっており、また、受注する案件も大型化が進んでおります。 2019年度からの3年間は、継続的な利益率向上施策・人材教育施策の他、「事業拡大及び適切な経営管理のための従業員数確保と環境整備」「デジタルテクノロジーの積極的取り込みによる新領域事業の開発と業務効率化の推進」及び「活動拠点の拡大(地方中核都市、海外等)」に取り組むこととしておりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による社会の変化は、これまでとは異なる領域での事業の可能性をもたらしております。このため、人材確保やDXの推進といった基礎的事項は継続して取り組みつつ、社会の課題を解決するデザインの提案にも注力したいと考えております。その具体例としましては、食寝働分離(注)による豊かな暮らしと、新たなライフスタイルを提案するRe cord事業が挙げられます。これまでの狭小な住空間を見直すだけでなく、東京一極集中を避け、住環境に優れた地域に展開することも視野に入れており、ワーケーションや地方創生の効果も見込んでおります。このような新たな取り組みは、社会課題に対してデザインの力でソリューションを提案することを目的としておりますが、それをきっかけに、当社の既存事業の引き合いも増加しており、新しい発想に基づく積極的な提案が、主力事業の活性化と拡大にも大きく貢献するものと考えております。
(4)経営環境及び会社の優先的に対処すべき課題
当社グループの事業領域はオフィスから建築デザインまでと幅広く、特定の市場は存在しておりませんが、今回の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大は、人と人とのコミュニケーションの在り方、働き方、行動様式等様々な分野に変化と多様化をもたらしており、当社の基盤事業である空間の設計デザインにおいてもその影響を受けております。
例えば、リモートワークの増加による働き方の多様化は、これまでとは異なるワークプレイスの在り方を模索する動きでもあり、企業によってはコワーキングスペースやセットアップオフィス、自宅を活用した分散型のワークスペース構築へ移行する動きもみられます。このような動きは、従来型の設計デザインとは一線を画し、多様な働き方を可能にする空間を実現し続けてきた当社グループにとっては、事業を拡大する好機だと考えております。これらの状況をふまえ、次の4点を優先的に対処すべき課題として対応してまいります。
① 必要資金の機動的な調達
不動産の付加価値を高めたい大手不動産会社との協業案件は今後一層増加するものと考えており、場合によっては、共同事業者として資金の拠出を求められる可能性があります。また、当社グループが新たに進めるRe cord関連事業については、土地・建物の取得等、先行投資が必要となる場合があります。このため、資金調達を機動的に実施できる体制の整備を進めてまいります。
② 優秀な人材の確保及び育成
事業の拡大には一定規模の人員拡大及び適切な人材育成が不可欠であると考えております。当社グループでは、引き続き案件数の増加及び案件の大型化が進むと予想しており、採用の強化及び教育を進めてまいります。
③ 業務実施体制の高度化
当社グループの事業はデザインの領域・規模ともに拡大しており、業務内容の高度化・複雑化が進んでおります。これに対応するため、個人に蓄積されていたデザインスキル・ノウハウを共有し、組織として業務を実施する体制の構築を進めております。今後も業務インフラのIT化などを行いつつ、業務実施体制の高度化に努めてまいります。
④ 内部管理体制の拡充及びコンプライアンスの徹底
当社グループは、社会的責任を果たしつつ、持続的な成長とこれによる企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループの成長には、成長ステージに見合った管理機能とコンプライアンスの精神が深く浸透した企業風土の醸成が必須であると考えております。また、リモートワーク等これまでとは異なる働き方に対しては、それに合致した内部管理の体制が必要となります。
内部監査・人事・法務・経理等、それぞれの分野で高い専門性や豊富な経験を有している人材の採用、ITインフラの整備に加え、従業員に対する継続的な啓蒙及び研修等を実施することで、内部管理体制の一層の強化を図るとともにコンプライアンスの徹底に努めてまいります。
※ 用語解説
(注)山下泰樹が提唱する住宅計画の新原理であり、「食寝分離」という従来の住宅計画に「働」を加え、食べる、寝る、働くという3つの柱によって空間を切り分けるという考え方を意味します。

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