有価証券報告書-第27期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:33
【資料】
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【項目】
139項目

有報資料

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 治療効果が確認されないリスクや他に有効な治療法が出現する等のリスクについて
当社グループの顧客は、現在研究が進められている「さい帯血」及び「さい帯」を用いた再生医療が開発され使用できることを想定して保管サービスを契約しております。一方で研究の過程では、新たな課題が生じることや、臨床利用に関わる審査の長期化等が起こり、想定通りに進捗しない可能性があります。また、有効性評価が長期化する可能性や、有効性が明らかにならない可能性があります。研究が想定通りに進捗しない場合や、有効性がないことが明らかとなった場合、また、その他の新たな治療法が出現した場合には、「さい帯血」及び「さい帯」の保管目的に関する訴求力に影響し、新規保管者が減少するリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、経営成績に影響を及ぼし、長期化した場合は事業継続が困難になる可能性がありますが、仮にリスクが顕在化する場合、その時期の見込みは、長期的な将来と予測しております。
当該リスクへの対応策として、「さい帯血」及び「さい帯」を用いた新たな治療法の開発や応用拡大について、アカデミアや再生医療等提供医療機関をパートナーとし、事業開発パイプラインを複数設定し、継続的に「さい帯血」及び「さい帯」の可能性を訴求しております。
(2) 法的規制等に関して
当社グループは、臨床研究や自由診療において「さい帯血」や「さい帯」を用いることを目的のひとつとした細胞バンク事業者であるため、「再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律」および「再生医療等安全性確保法」に則り、事業許可を取得し事業活動を行っております。また「さい帯血」の取り扱いについては、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」の定めに従っております。
細胞の加工や施設の運用においては、予期しない逸脱や事故が発生する可能性があり、特に人体への影響が懸念される場合においては、一時的に関連する事業活動が停止するリスクがあります。また、許可の停止又は取消し事由に該当した場合、一時的に関連する事業活動が停止するリスクがあります。仮に、当該リスクが生じた場合、経営成績に影響を及ぼし、長期化した場合は、事業継続が困難になる可能性があります。
また、共通法令(業界固有規制を含む)の改正・強化又は新たな法規制が制定された場合は、追加的な対応や、事業への何らかの制約が生じるリスクがあります。当該リスクが生じた場合は、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、内部監査の実施及び第三者認証監査(ISO9001認証、AABB認証、プライバシーマーク制度)の導入により、法的規制への適合性と品質マネジメントシステムの健全性を定期的に確認しております。また、特に業界固有規制に関する動向を把握するために、学会や業界団体に入会し積極的に情報を収集しております。
(3) 再生医療等安全性確保法について
当社グループの取り扱う「さい帯血」は、再生医療等安全性確保法において、第二種再生医療等に区分されており、その処理を行うにあたり、細胞培養加工施設における「特定細胞加工物製造許可」の取得が義務づけられ、当社はその許可を取得しております。特定細胞加工物製造許可は当社の主要な事業活動を継続する上で不可欠な許可であり、本書提出日までの間において、取消事由は発生しておりません。しかしながら、将来において、当該許可の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は中長期的な将来と予測しております。仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。そこで対応策として、構造設備基準への適合状況に関して、内部監査ISO9001に係る内部監査及びAABB査察(2年に1回)により、再生医療等安全確保法やAABBで求められる基準への不適合事項が無いか定期的に確認しております。
(許認可の状況)
許認可の名称有効期間規制法令
特定細胞加工物製造許可
(施設番号:FA3150022)
2026年1月28日~2031年2月4日
(初回取得 2016年2月5日)
再生医療等の安全性の確保等に関する法律
特定細胞加工物製造許可
(施設番号:FA3200007)
2026年3月5日~2031年3月11日
(初回取得 2021年3月12日)

(4) 風評被害に関して
近年、当社グループの事業分野である「再生医療」に関する世の中の関心が高まる中、当社グループ以外の事例であっても、再生医療の医療事故や違反等の事実がマスメディア等に取り上げられた場合、また、SNS等でネガティブな情報が蔓延した場合、当社グループを含めた業界全体が風評被害を受けるリスクがあります。仮に、当該リスクが生じた場合、経営成績に影響を及ぼし、長期化した場合は、事業継続が困難になる可能性があります。
当社グループは、風評被害を受ける可能性のある事例に対し速やかに対応策を検討できるよう、学会や業界団体に入会し、適切な情報収集に努めております。また、風評被害を受ける可能性のある事例が発生した場合には、プレスリリース及び適時情報開示等により、発生した事実と当社グループとの関係を公表することで、風評被害等を最小限に低減するよう対処します。しかしながら、このような対処・対応策にも関わらず、風評被害が発生・拡散した場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 少子化に関して
2025年に日本で生まれた子どもの数(出生数)は67万1236人と、前年に引き続き減少したことが厚生労働省人口動態統計で公表されています。また、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成29年推計)によると、我が国の出生数は今後も減少を続けると推計されています。出生数の想定を上回る減少は、「細胞バンク事業」のマーケットの縮小につながり、将来の事業や業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、日本における保管率の拡大に努めるとともに、シンガポールを中心とした東南アジアへ事業を拡大し、当該リスクへの対応を進めております。
(6) 個人情報の漏洩に関して
当社グループは、さい帯血の保管に際して秘匿性の高い個人情報を取得しているため、日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」の中でもより厳格な、保健医療福祉分野のプライバシーマーク(MEDIS)制度に基づき、入手した個人情報の管理に努めております。しかしながら、何らかの理由で個人情報の漏洩や不正使用等が発生した場合、社会的信頼の低下や賠償金の支払い等により、当社グループの事業や業績に影響を及ぼし、事業の継続が困難となる可能性があります。
(7) 自然災害等、不測の事態等に関するリスクについて
当社グループの事業において、細胞処理センター及び細胞保管センターは必須のインフラであります。また「さい帯血」及び「さい帯」の処理作業に必要な試薬や長期保管用タンクの冷却用液体窒素は必須のリソースであります。
これらのインフラ及びリソースにおいては、自然災害等の不測の事態により、予期せずに稼働・供給が停止するリスクがあります。仮に当該リスクが顕在化した場合、経営成績に影響を及ぼし、長期化した場合は、事業継続が困難になる可能性があります。
当該リスクについては、主として、地震による建物の破損・倒壊、長期的な停電、試薬や液体窒素の納入の途絶が挙げられ、それぞれに対し、以下の対応策を講じております。
主なリスクへの対応策
地震による建物の破損・倒壊
新建築基準に適合した建物を選定し細胞保管センターを施工しております。細胞保管センターの所在する建物は、耐震性診断においてA判定(三段階評価の最上で“耐震性に優れている”)、構造耐震指標 is値は0.821(is値が0.6以上は倒壊、又は崩壊する危険性が低いとされる)と判定されており、これは震度6~7程度の規模の地震において、倒壊、又は崩壊する危険性が低い分類となります。
長期的な停電
自社専用の非常用発電機を設置しており、復旧後直ちに業務を再開するために必要な機器の機能を維持することが可能です。なお、細胞の保管タンクについては、冷却用液体窒素により保冷されるため、監視装置の他に電力を必要としておりません。
試薬や液体窒素の納入の途絶
重要度及び納期に応じ、適切な在庫を確保しております。特に、液体窒素については、液体窒素製造プラントを複 数持つ大手ガス会社と常時取引きすることで、有事の際でも滞りなく液体窒素を入手できる購買体制としております。
(8) 人為的なミスによるリスクについて
当社グループの主事業である「細胞バンク事業」は、細胞の輸送、分離、保管作業等において手作業によるものが多く、人為的なミスを防ぐ為、ISOやAABB、Pマーク等の外部認証制度を積極的に取り入れ、チェック体制の整備に取り組んでおりますが、何らかの人為的なミスにより、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 特定人物への依存
当社の代表取締役である清水崇文は、医療関連事業全般に関する豊富な知識と経験、ネットワークを有しており、経営方針や事業戦略の決定等、事業継続の上で重要な役割を果たしております。当社グループは人材の確保・育成を進め、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの事情により、同氏が当社グループから離職した場合、または十分な業務執行が困難となった場合には、事業や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 親会社との関係について
① 資本的関係について
当社は、㈱日本トリム(東証プライム上場)の企業グループに属しており、同社は当社の議決権の71.3%を保有する親会社であります。当社は親会社への事前承認事項はなく、独自に経営方針・政策決定及び事業展開についての意思決定を行っておりますが、同社は、当社の筆頭株主として基本事項に関する決定権又は拒否権を保有しているため、当社グループの意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。
② ㈱日本トリム及びそのグループ会社との取引関係について
当社グループは、㈱日本トリム及びそのグループ会社と取引を行っており、当連結会計年度における主な取引は、次のとおりとなっております。
・ 機器購入について
当社グループは、㈱日本トリムの子会社であり研究用機器の製造販売を主な事業内容とする、ストレックス㈱から検体を緩慢凍結する機器の購入や機器のメンテナンス作業のサービス提供を受けておりますが、取引に当たっては他のメーカーと性能、価格優位性を慎重に考慮し取引を行っております。
なお、当連結会計年度における取引金額は、3,998千円であります。

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