有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2020/03/04 15:00
【資料】
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【項目】
129項目

対処すべき課題

当社は、当社の存在意義、存在価値、社会的使命を示したものとして経営理念を掲げ、その実現に全社を挙げて取り組んでおります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、経営理念に続く経営ビジョンを経営の基本方針の柱として、事業活動を行っております。
①経営理念
「世界の人々の人生に健康と美しさをもたらす。卵殻膜とバイオテクノロジーで。」
②経営ビジョン
・先進諸国に到来する高齢化社会において、人々の健康、若さ、そして美しさの維持・向上による“生活の質”の向上という根源的なニーズに、“卵殻膜”を通じて貢献する。
・卵殻膜の多機能な効果・効能を科学的に解明し、常にユニークで最高品質の商品開発にこだわり、それを世界に提供する。
・“卵殻膜”で、美容と健康分野において、新しい価値観を浸透させる。
また、当社は主に化粧品・健康食品の販売を行っておりますが、化粧品は塗布により一時的に外見を整えるものにはとどまらず、肌(細胞)自体を美しくするものであり、健康食品は病気になってから使用する薬とは異なり、未病の改善に貢献するものと定義しており、これらを通じて世界の人々の人生に健康、若さ、美しさをもたらすことを使命としております。
(2)経営戦略等
当社事業の根幹を成す卵殻膜の市場は未だ成長過程にあると当社は認識しております。当社としましては既存販路でのシェアの拡大と、新たな成長の柱づくりとして新たな販路開拓、既存ブランドに続く新たな柱となる商品の開発の強化を行い、卵殻膜市場の拡大牽引を図ってまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、高い成長性及び生産性をもって収益に結びつけ、継続的に成長していくことを経営上の目標としております。収益性及び成長性などの各経営指標のバランスを重視し、外部環境やトレンドに左右されることの無い財務基盤を構築することで、企業価値の向上を図ってまいります。具体的には、売上高、営業利益を重要な指標と考えております。
(4)経営環境
国内化粧品市場は国内景気が緩やかな回復基調が継続したことに加え、訪日外国人によるインバウンド需要もあり堅調に推移しております。株式会社矢野経済研究所の国内化粧品市場の調査結果(化粧品市場に関する調査を実施 2020年2月5日発表)によると、2018年度の国内化粧品市場規模はメーカー出荷金額ベースで2兆6,490億円(前年度比4.1%増)、2019年度は2兆7,200億円(同2.7%増)を見込んでおります。
健康食品市場につきましても、中高年齢層を中心とした健康の維持、増進、美容、アンチエイジングへの意識の高まりを背景に、化粧品市場同様に堅調に推移しました。株式会社矢野経済研究所の健康食品市場の調査結果(健康食品市場に関する調査を実施 2020年1月30日発表)によると、2018年度の健康食品市場規模はメーカー出荷金額ベースで8,614億3,000万円(前年度比1.9%増)、2019年度は8,675億円(同0.7%増)を見込んでおります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
上記経営戦略に基づき対処すべき課題は以下のとおりです。
①ブランディング・外部情報発信の徹底強化
「アルマード」「卵殻膜」「Ⅲ型コラーゲン」の認知度向上及びブランドイメージの確立のための広告展開を強化する必要があると当社は考えており、積極的な広告展開により、顧客獲得効率の向上及び規模の拡大に取り組んでまいります。
また、当社ブランドイメージの確立のため、ウェブデザイン、商品パッケージリニューアルなどのビジュアル面や、広告・PR等における発信メッセージ等を通じて、イメージ形成を推進してまいります。
②直販チャネルを通じた売上及び利益の拡大
雑誌広告やデジタルサイネージ等の新たな広告手法を積極的に採用するなど顧客獲得施策を継続的に充実し、顧客獲得の効率化と新規顧客獲得数の増加を両立させ、売上規模の拡大を目指してまいります。また、獲得した顧客とのリレーションシップを強固にすることにより、定期購入顧客の継続率の向上及びクロスセル単価の向上を実現し、利益率向上を目指してまいります。
③新たな販路の開拓
新規の顧客獲得のために中国、台湾、韓国その他アジア諸国を中心に販路拡大の検討を開始します。
国内においても化粧品商材の販売店舗数拡大等の店頭販売戦略を確立し、健康食品商材での戦略商品を開発して既存販路以外のウェブ販売チャネル等での展開を検討してまいります。
④新たな柱となる商品の開発
大学や他企業等の外部の研究機関と共同研究を継続することにより、卵殻膜原料との親和性が低く商品化できていない特定マーケットや機能性にフォーカスした商材の開発を進めてまいります。
化粧品・健康食品等の既存商品について、卵殻膜の配合量、使い心地、香り等の継続的な改善・開発活動を行い商品ラインナップの拡充を図ってまいります。
⑤内部統制システムの強化
売上・利益の拡大を志向するのみならず、会社全体の業務プロセスの見直しを継続的に図り、内部統制をより一層充実させコーポレート・ガバナンスを強化することで、社会やステークホルダーの皆様から信頼を得られる企業を目指してまいります。